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試験機器に対して調整を行わない。
被試験機器の調整なしで第2,第3の温度サイクルを試験計画に加えてもよい。各試験温度においてス
パンの25%ごとに出力値の増加方向と減少方向のデータを記録する。
各試験値における出力変化は,増加目盛方向の読みと減少目盛方向の読みとの平均値から算出し,出力
スパンの百分率で報告する。ヒステリシス,直線性又は繰り返し性におけるすべての変化を計算し,報告
することが望ましい。
コントラストの減少,輝度,ひずみ,ビット消失などを含め,ディジタル表示の指示計に対するすべて
の影響を報告する。
6. 周囲相対湿度の影響 周囲相対湿度の影響は,(JIS C 0022に規定されているように)規定された相対
湿度レベルの+2%から−3%以内に相対湿度値が制御された湿度試験槽の中に被試験機器を置いて調べる。
被試験機器は,温度40℃±2%で,60%より低い基準相対湿度で安定させる。
両方向に出力スパンの25%ごとに測定を行う。
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その後相対湿度を被試験機器に結露が生じないように3H以上かけて ( 93+−) %まで増加させ,少なくと
も48Hの間その値に保持する。試験計画で合意の場合,被試験機器はこの間無通電状態としてもよい。再
度,両方向に出力スパンの25%ごとに測定を行う。
被試験機器を動作状態のままで,3H以上かけて相対湿度を初めの60%以下の基準相対湿度に下げる。
少なくとも12H安定化させた後,測定を繰り返す。
レンジ下限値及びスパンにおけるすべての変化を計算し,出力スパンの百分率で報告するのが望ましい。
さらにヒステリシス,直線性又は繰り返し性のすべての重要な変化を計算し,出力スパンの百分率で報告
するのが望ましい。
さらに試験の後に目視検査を行い,部品劣化又は密閉容器内に水分が浸入した徴候がないか調べる。
7. 振動
7.1 一般的考察 この試験の一般的な手順は,JIS C 0040に記述された手順に従う。
振動の影響は,製造業者によって規定されたピーク振幅,加速度レベル及び周波数範囲を用いて次の手
順で決定する。製造業者の仕様がない場合は,機器の使用環境に関する次の試験条件(表2を参照)の一
つを使用する。
振動にさらす前と後に測定を行う。
被試験機器を製造業者の据付説明書に従って,振動台に取り付ける。振動台は一つが垂直軸で互いに直
角な3軸方向の直線正弦波振動を被試験機器に加える。
振動台と被試験機器の取付治具の剛性は,振動が被試験機器の標準取付位置に最小の損失又は利得で伝
わるようなものにする。
試験振動レベルは,被試験機器の標準取付位置において測定する。
振動は被試験機器を通電し,入力信号50%で動作させた状態で加える。
出力信号を記録し,出力のすべての変化を文書化する。
――――― [JIS C 1805-3 pdf 6] ―――――
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表2 振動試験レベル
代表的適用 最大加速度
試験周波数範囲 最大変位
mm m/s2
制御室や低振動レベルの現場 10-150 0.075 9.8
通常の現場又は低振動の配管 10-500 0.15 19.6
高振動の現場又は高振動の配管 10-2 000 0.21* 29.4*
又は0.35 49
*JIS C 0040に基づかない。
備考 定振幅と定加速度の間のクロスオーバ周波数は,公称60Hzであ
る。変位はクロスオーバより下の基準であり,加速度はクロスオ
ーバより上の基準である。
振動試験は,3段階とする。
− 初期共振探索
− 表2又は製造業者又は使用者が規定した適切な周波数範囲を掃引することによる耐久検査
− 最終共振探索
これらの3段階は,順番に実行する。次の段階に進む前に,各段階において被試験機器を3主軸のそれ
ぞれについて振動させる。
7.2 初期共振探索 初期共振探索は被試験機器の挙動を調べ,部品の共振とその共振周波数を求め,最
終共振探索と比較するのに必要な情報を得るために行う。
掃引速度は,0.5オクターブ/分を超えてはならない。
共振探索の間,次の現象が生じたときの周波数を記録する。
a) 出力信号に著しい変化が生じたとき
b) 部品又は組立部品に機械的共振が発生したとき
これらの現象が発生したときのすべての振幅及び周波数は,次に規定する最終共振探索の際に発生した
振幅及び周波数と比較するために記録しておく。
7.3 掃引による耐久試験 試験は振動周波数を1オクターブ/分の割合で選択範囲を掃引して行う。
掃引サイクルの合計は60とし,互いに垂直な方向にそれぞれ20サイクルずつとすることが望ましい。
7.4 最終共振探索 最終共振探索は初期共振探索と同じ方法,同じ振動特性で行う。
初期共振探索と最終共振探索で発見された共振周波数,及び出力信号に重大な変化が生じる周波数を互
いに比較する。
7.5 最終測定 試験が終了したら,部品又は取付部に変形又は損傷が生じていないかを目視で調べ,被
試験機器が満足な機械的状態にあることを確認する。
測定試験によって被試験機器の性能が十分であることを確認する。レンジ下限値及びスパンにおけるす
べての変化を出力スパンの百分率で記録する。
8. 衝撃,落下及び転倒 この試験は,JIS C 0043の試験手順Ecに基づいて行う。
試験前に,レンジ下限値とスパンの基準測定を記録する。
試験の間,電源と入力は切ってもよい。
この試験の目的を次に示す。
− 修理作業中又は使用中の粗雑な取扱いの際に起きやすい打撃と動揺の実現。
− 最小限度の機械的強さの確認。
――――― [JIS C 1805-3 pdf 7] ―――――
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面落下の手順は,次のように行う。
コンクリート又は鋼鉄の平滑で堅く頑丈な表面上に,被試験機器を使用時の標準の姿勢で置き,底面の
一辺を中心に傾け,反対側の辺と試験面との距離が25mm,50mm,100mm(製造業者と使用者の間の合意
で値を選択する)となるか,底面と試験面のなす角が30°となるか,いずれかより厳しくない状態とする。
その後試験面に向かって自由落下させる。
被試験機器は,底面の4辺のそれぞれについて1回落下させる。
この試験の後,被試験機器について破損がないか調べる。
レンジ下限値及びスパンにおけるすべての変化を記録する。
変化が認められたときは,被試験機器が再調整によって初期の性能を回復するかどうかを確認する。
備考 特別の場合には,合意によって,JIS C 0043の他の衝撃試験の一つを用いてもよい。
9. 取付姿勢 被試験機器が姿勢の影響を受ける場合は,製造業者が定めた姿勢から10°傾けたときのレ
ンジ下限値及びスパン値の変化を測定し,出力スパンの百分率で記録する。
互いに直角な2平面において傾けて4回測定する。
10°の傾斜が被試験機器の設計にとって過大である場合は,製造業者が定めた最大の傾斜を用いる。
10. オーバーレンジ試験 この試験は,特に製造業者が定めていない限り,最小スパン及び最大スパンに
設定した状態で入力を50%オーバーレンジさせたときにレンジ下限値とスパンに残るすべての変化を測定
する。
入力は,レンジ下限値からこの試験のために選ばれたオーバーレンジ値まで徐々に増加させる。
オーバーレンジを1分間加えた後,入力を公称レンジ下限値まで減少させる。さらに,5分間経過した
後,レンジ下限値とスパンを出力スパンの百分率で決定する。
差動測定機器及び,入力がレンジ下限値より下がることもレンジ上限値より上昇することもある機器の
ように,被試験機器について上下両方向のオーバーレンジの影響を試験しなければならないときは,まず,
レンジ上限値の上にオーバーレンジし,次にレンジ下限値の下にオーバーレンジして前述のように試験を
行う。
上下両方向のオーバーレンジの後決まるレンジ下限値とスパンのすべての変化を記録する。
備考 オーバーレンジが著しい熱影響を生じるときは,それに応じて印加時間を増加することが望ま
しい。
11. 出力負荷の影響 この試験の目的は,出力負荷の変動が出力信号に及ぼす影響を調べる。
11.1 電気出力 電気出力信号に及ぼす影響を調べるために,負荷抵抗を製造業者が定めた最小値から最
大値まで変化させる。その負荷変動によってレンジ下限値とスパンに生じる変化を出力スパンに対する百
分率で表す。被試験機器が2線式伝送器のときは,レンジ上限値における被試験機器の出力電圧降下も記
録する。容量性負荷又は誘導性負荷を接続する場合の影響についても考慮することが望ましい。
11.2 空気出力 この試験は,JIS C 1805-2の6.6(空気流量特性)の規定に基づいて行う。
――――― [JIS C 1805-3 pdf 8] ―――――
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12. 電源の影響
12.1 電源電圧及び周波数の変動 2線式伝送器については,この規格の11.1を参照することが望ましい。
2線式伝送器以外の電気機器については,この試験は,最初に公称電源電圧・周波数においてレンジ下限
値とスパンを設定し,次に同一の入力で下記の電源電圧・周波数変動によって生じるレンジ下限値とスパ
ンの変化を記録する。
電圧
a) 公称値
b) 交流電源の場合,公称値+10%。直流電源の場合,公称値+20%。又は製造業者の限界値が高ければ,
その値。
c) 交流/直流電源の場合,公称値−15%。又は製造業者の限界値が低ければその値。
周波数
a) 公称値
b) 公称値+2%。又は製造業者の限界値が低ければ,その値。
c) 公称値−10%。又は製造業者の限界値が高ければ,その値。
各電圧値と各周波数値を組み合わせて交流電源については9組の測定を,直流電源については3組の測
定を行う。
低電圧/低周波数の条件では,スパンの100%入力に対し出力がレンジ上限値より下で制限されないこ
とを確認する。
電圧及び周波数の変化は滑らかに徐々に行う。出力の0%及び100%における測定は電圧及び周波数が定
常状態になってから行う。
出力の0%及び100%における変化を計算しスパンの百分率で報告する。
12.2 電源電圧の過渡的影響 この試験は,次に示す測定の組合せによって行う。必要な場合は,試験を
12.1の公称周波数だけの場合と同様に実施する。10,100,1 000,及び10 000msの間,公称値から+10%
(交流電源の場合。直流電源の場合,+20%)及び−15%ステップ(立ち上がり時間は1msより短くする)
変化させ,そのとき生じる影響を出力スパンですべて記録する。ステップ変化は,交流電源電圧のゼロク
ロス点に加える場合は1回でよいが,ランダムに加える場合は,各ステップに対して10回の試験を行う。
12.3 電源電圧降下 公称電源電圧にて被試験機器の出力をレンジ上限値に設定し,その後電源電圧を5
秒間公称値の75%まで低下させる。
過渡現象を避けるため,立ち上がり時間は100ms以上とすることが望ましい。
出力の変化をすべての時間にわたって記録し,出力スパンの百分率で報告する。
図1に示す回路構成又はこれと等価な構成を用いることが望ましい。
――――― [JIS C 1805-3 pdf 9] ―――――
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図1 電源電圧降下試験又は電源瞬断試験用の回路構成
12.4 電源瞬断 この試験は出力への定常的影響だけでなく,瞬断及び電源の回復の際に生じ得る過渡的
特性についても調べることを目的としている。
入力を50%で一定に保持する。
この試験は,12.2及び図1のように構成する。この試験の場合は,直流駆動の機器では5ms,20ms,100ms,
200ms及び500msの瞬断について試験を行う。交流駆動の機器については,瞬断はゼロクロス点で発生さ
せ,1,5,10,及び25サイクルの持続時間について行う。
上記試験の代わりに,各持続時間について少なくとも10のランダムな瞬断を加えて試験を行ってもよい。
“警報器”のように閾値出力をもつ機器の場合は,性能が影響を受ける条件を評価するために,出力閾
値の上下10%に警報レベル又は切換レベルを設定した状態で同様に試験を行う。
次の値を記録する。
− 出力スパンの百分率で表した,出力の正負の最大過渡変動値。
− 電源の回復後,出力が定常値の99%に到達するまでに要した時間。
− 出力スパンの百分率で表した,恒久的な出力変化。
12.5 高速過渡現象/バーストイミュニティ試験 この試験は,電気的入出力又は外部電源機器について
だけ要求される。
この試験は,製造業者が規定する厳しさにおけるJIS C 1000-4-4の要求事項に従って行う。高周波バー
ストはまず容量結合によって同時にすべての電気入力信号と結合させ,次に同時にすべての出力信号と結
合させる。
備考 工業プロセスの環境では,1kV以上の試験電圧が適用される。
入力を50%で一定に保持する。
電源ラインは,電源電流を流すことができる,少なくとも500 ョークからなる適切な抑制フィル
タで保護する。
試験の間,過渡現象による出力のすべての変化を高速で記録し,過渡現象のすべての影響について記録
を残す。実施した試験水準 (kV) に対する結果を出力スパンの百分率で報告する。
備考 記録機器自体が,被試験機器に加わる電圧スパイクの影響を直接受けないように配慮する。
JIS C 1000-4-4に定義された結合回路を用いて,同様な試験を機器の電源に対して行う。
12.6 サージイミュニティ試験 この試験は,外部電源機器だけに要求される。
――――― [JIS C 1805-3 pdf 10] ―――――
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JIS C 1805-3:2001の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61298-3:1998(MOD)
JIS C 1805-3:2001の国際規格 ICS 分類一覧
- 25 : 生産工学 > 25.040 : 産業オートメーションシステム > 25.040.40 : 工業計測及び制御
JIS C 1805-3:2001の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0155:1997
- 工業プロセス計測制御用語及び定義
- JISC1805-1:2001
- プロセス計測制御機器―性能評価の一般的方法及び手順―第1部:一般的考察
- JISC1805-2:2001
- プロセス計測制御機器―性能評価の一般的方法及び手順―第2部:基準状態における試験
- JISC1805-4:2001
- プロセス計測制御機器―性能評価の一般的方法及び手順―第4部:評価報告書の内容
- JISC60068-2-3:1987
- 環境試験方法(電気・電子)高温高湿(定常)試験方法
- JISC60068-2-31:2013
- 環境試験方法―電気・電子―第2-31部:落下試験及び転倒試験方法(試験記号:Ec)
- JISC60068-2-6:2010
- 環境試験方法―電気・電子―第2-6部:正弦波振動試験方法(試験記号:Fc)
- JISC61000-4-2:2012
- 電磁両立性―第4-2部:試験及び測定技術―静電気放電イミュニティ試験
- JISC61000-4-4:2015
- 電磁両立性―第4-4部:試験及び測定技術―電気的ファストトランジェント/バーストイミュニティ試験
- JISC61000-4-5:2018
- 電磁両立性―第4-5部:試験及び測定技術―サージイミュニティ試験