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JIS C 2135:2011 規格概要
この規格 C2135は、電気絶縁材料の高電圧小電流アーク放電による破損,特に,材料表面近傍で発生する損傷の耐久性を概略的に把握するための試験方法について規定。
JISC2135 規格全文情報
- 規格番号
- JIS C2135
- 規格名称
- 乾燥固体電気絶縁材料―高電圧小電流耐アーク性試験方法
- 規格名称英語訳
- Dry, solid insulating materials -- Resistance test to high-voltage low-current arc discharges
- 制定年月日
- 2004年4月20日
- 最新改正日
- 2016年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- IEC 61621:1997(MOD)
- 国際規格分類
ICS
- 17.220.99, 29.035.01
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- ‐
- 改訂:履歴
- 2004-04-20 制定日, 2010-10-01 確認日, 2011-12-20 改正日, 2016-10-20 確認
- ページ
- JIS C 2135:2011 PDF [14]
C 2135 : 2011
pdf 目 次
ページ
- 序文・・・・[1]
- 1 適用範囲・・・・[1]
- 2 引用規格・・・・[2]
- 3 用語及び定義・・・・[2]
- 4 試験装置・・・・[3]
- 4.1 電気回路・・・・[3]
- 4.2 電極及び電極の配置・・・・[4]
- 4.3 試験容器・・・・[5]
- 4.4 調整・・・・[5]
- 5 試験片・・・・[5]
- 6 試験片の状態調節・・・・[6]
- 7 試験手順・・・・[6]
- 7.1 試験片の取付け・・・・[6]
- 7.2 試験の実施・・・・[6]
- 7.3 過酷度の増大及び試験の停止・・・・[6]
- 8 試験結果・・・・[7]
- 8.1 試験結果の表記・・・・[7]
- 8.2 破損の形態・・・・[7]
- 9 報告・・・・[7]
- 附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表・・・・[11]
(pdf 一覧ページ番号 1)
――――― [JIS C 2135 pdf 1] ―――――
C 2135 : 2011
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人電気学会
(IEEJ)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を改正すべきとの
申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格(日本産業規格)である。これによ
って,JIS C 2135:2004は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
(pdf 一覧ページ番号 2)
――――― [JIS C 2135 pdf 2] ―――――
日本工業規格(日本産業規格) JIS
C 2135 : 2011
乾燥固体電気絶縁材料−高電圧小電流耐アーク性試験方法
Dry,solid insulating materials- Resistance test to high-voltage low-current arc discharges
序文
この規格は,1997年に第1版として発行されたIEC 61621を基とし,技術的内容を変更して作成した日
本工業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一
覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。
1 適用範囲
この規格は,電気絶縁材料(以下,材料という。)の高電圧小電流アーク放電による破損,特に,材料表
面近傍で発生する損傷の耐久性を概略的に把握するための試験方法について規定する。
アーク放電は,材料に対して局所的な熱又は化学反応による分解及び浸食を発生させ,材料の表面層に
導電路を形成する。試験条件は,段階的に過酷となるように設定している。試験の前段では,小電流アー
クを断続し,その頻度を変えることによって過酷度を変え,また,後段では,連続アークの電流を段階的
に増大することによって過酷度を変える。
この試験方法は,簡便であり,かつ,試験時間が短いことから,材料の配合の違いによる特性変化を検
出する場合,材料の品質管理用試験の場合など,材料の第一次選択に適している。
この試験では,以前から,熱硬化性樹脂の場合,許容できる程度の再現性をもつ結果が得られている。
一方,熱可塑性樹脂に関しては,複数の試験機関から,データに許容範囲を超える大きなばらつきが発生
することが報告され,この試験方法を熱可塑性樹脂に適用することは避けることが望ましいと指摘されて
いる。
注記1 熱可塑性樹脂に対するデータのばらつきを減らすために,電極が材料から採取した試験片に
及ぼす力及び電極が試験片内に沈み込む深さを制御する手段が,種々試みられている。この
ような電極の制御手段がない場合,この試験方法では,多くの熱可塑性樹脂については有効
な結果が得られない。
通常,この規格に規定する状態のアーク,すなわち,高電圧小電流アークと異なる状態のアーク放電に
対して,各種材料の耐アーク性の序列を判定する場合には,この試験方法による結果を適用することはで
きない。
各種材料の耐アーク性の序列は,湿潤状態における耐トラッキング性試験(例えば,JIS C 2134,JIS C
2136及びJIS C 2137)の結果による序列及び実使用状態における性能による序列とは異なる場合がある。
その理由は,これらの耐トラッキング性試験におけるアーク放電の強さ及び頻度,並びに暴露時間がこの
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C 2135 : 2011
試験方法とは著しく異なるためである。
注記2 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
IEC 61621:1997,Dry, solid insulating materials−Resistance test to high-voltage, low-current arc
discharges(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2 引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 2134 固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
注記 対応国際規格 : IEC 60112:1979,Method for determining the comparative and the proof tracking
indices of solid insulating materials under moist conditions(IDT)
JIS C 2136 過酷な環境条件下における電気絶縁材料の耐トラッキング性及び耐侵食性試験方法
注記 対応国際規格 : IEC 60587:1984,Test method for evaluating resistance to tracking and erosion of
electrical insulating materials used under severe ambient conditions(MOD)
JIS C 2137 電気絶縁材料の耐トラッキング性試験方法−回転円板浸せき試験
注記 対応国際規格 : IEC 61302:1995,Electrical insulating materials−Method to evaluate the resistance
to tracking and erosion−Rotating wheel dip test(IDT)
JIS C 2142 固体電気絶縁材料−試験前及び試験時における標準状態
注記 対応国際規格 : IEC 60212:1971,Standard conditions for use prior to and during the testing of solid
electrical insulating materials(MOD)
3 用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
3.1
破損(failure)
電気絶縁材料中に導電路が形成されたとみなされるときの状態。アークによって材料が燃焼し,更にア
ーク休止時にも燃焼が維持されるときには,破損が生じたとみなす。
注記1 アークが材料中に貫入して見えなくなる場合には,通常,電流値も変化し,アークによって
発生する音にも変化が認められる。
注記2 試験中は電極間で円弧状のアークが発生し,明確な放電音が認められるが,材料が破損する
と同時に,アークによる放電音は消滅する。放電音の消滅は,明確,かつ,容易に確認でき
る。
注記3 電極間に生じたアークが完全に消滅するまでの間に,ある種の材料では数分間にわたって不
規則な又は不安定な状態が続くものがあり,その場合は,アークの完全な消滅をもって,破
損とみなす。
注記4 ある種の材料では,アークが消滅した後にも,電極近傍に長時間にわたってシンチレーショ
ンが観察される場合がある。このシンチレーションをアークの一部とはみなさない。
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注記5 アークに伴う材料の燃焼については,断続点弧の段階(表1に規定する過酷度の段階 1/8
1/2)では,アークの休止期間に燃焼が継続する場合を破損とみなす。アークの休止期間に燃
焼も同時に休止する場合には,導電路が形成されるまで試験を継続する。
注記6 アークの完全な消滅が初めて観察された後,後続のアークで材料の回復が見られる場合,最
初のアークの消滅をもって,破損とみなす。
注記7 連続点弧の段階(表1に規定する過酷度の段階1040)では,燃焼の確認をもって,破損と
みなす。
3.2
耐アーク性(arc resistance)
電気絶縁材料の表面近傍でのアーク放電によって発生する破損に対する耐久性。試験の開始から材料の
破損までの時間で表し,単位は秒(s)とする。
4 試験装置
4.1 電気回路
試験装置の主要な電気回路の構成の例を,図1に示す。
注記 二次回路配線の漂遊容量は,40 pF以下が望ましい。漂遊容量が大きい場合には,アークの形
状が乱れて試験結果に影響を与えることがある。
4.1.1 変圧器 変圧器(図1のTV)は,定格二次電圧15 kV(無負荷時)及び定格二次電流60 mA(短絡
時)とし,電源の周波数は48 Hz62 Hzとする。
4.1.2 可変自動変圧器 可変自動変圧器(図1のTC)は,電源電圧に対応し,定格容量1 kVAとする。
注記 一次電源の電圧変動は,±2 %とすることが望ましい。
4.1.3 電圧計 電圧計(図1のVL)は,測定電圧の−20 %+10 %の範囲を±2.5 %の精度で測定できる
ものとする。
4.1.4 電流計 電流計(図1のA)は,電流10 mA40 mAの範囲の実効値を±0.5 %の精度で測定でき
る可動鉄片形とする。この電流計は,試験条件設定時又は試験回路に変更を加えたときだけに用いるもの
であり,用いないときはバイパススイッチ(図1のSB)で短絡する。
注記1 アーク電流に重畳する高周波成分を抑制する対策をあらかじめ施している場合でも,初めて
試験装置を組み立てたときには,高周波成分の有無を確認することが望ましい。その場合に
は,電流計と直列に適切な熱電形高周波電流計を一時的に挿入して,確認作業を行うことが
望ましい。
注記2 整流形の電流計は,アーク電流に重畳する高周波成分によって電流の測定値が高くなるため,
使用できない。
4.1.5 電流調整抵抗器 変圧器の一次側と直列に接続する4個の抵抗器(図1のR10,R20,R30及びR40)
が必要である。調整時の電流を正確に設定するために,これらの抵抗値はある程度の範囲で可変でなけれ
ばならない。抵抗器R10は試験時には常時回路に接続し,10 mAの電流を供給する。
4.1.6 電流抑制抵抗器 電流抑制抵抗器(図1のR3)は,定格15 kΩ±1.5 kΩ及び24 W以上のものとす
る。この抵抗器は,空芯インダクタ(4.1.7参照)とともに,アーク回路に寄生する高周波電流成分を抑制
する役目をもつ。
4.1.7 空芯インダクタ 空芯インダクタ(図1のXS)は,インダクタンス1.2 H1.5 Hのコイルとする。
――――― [JIS C 2135 pdf 5] ―――――
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JIS C 2135:2011の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61621:1997(MOD)
JIS C 2135:2011の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.220 : 電気学.磁気学.電気的及び磁気的測定 > 17.220.99 : 電気及び磁気学に関するその他の規格
JIS C 2135:2011の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC2134:2007
- 固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
- JISC2134:2021
- 固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
- JISC2136:2017
- 過酷な環境条件下で用いる固体電気絶縁材料―耐トラッキング性及び耐浸食性試験方法
- JISC2137:2006
- 電気絶縁材料の耐トラッキング性試験方法―回転円板浸せき試験
- JISC2142:2016
- 固体電気絶縁材料―試験前及び試験時における標準状態