この規格ページの目次
- 5.2 材質
- 5.3 ドア及びカバー
- 5.4 機械的強度
- 5.5 開口部,仕切り,区画及び内部コンポーネント
- 5.6 絶縁材料
- 5.7 シーリング
- 5.8 火花・白熱粒子のバリア
- 5.9 内部のバッテリー
- 6 許容温度
- 6.1 一般
- 6.2 タイプpx又はタイプpyの場合
- 6.3 タイプpzの場合
- 7 安全対策及び保護装置(密封式内圧防爆構造を除く。)
- 7.1 危険区域での保護装置の適用
- 7.2 保護装置の健全性
- 7.3 保護装置の供給者
- 7.4 タイプpxのシーケンス
- 7.5 保護装置の定格
- 7.6 タイプpxの自動掃気
- 7.7 掃気基準
- 7.8 最小流量を指定するときの要求事項
- 7.9 内圧を検出する保護装置
- JIS C 60079-2:2008の引用国際規格 ISO 一覧
- JIS C 60079-2:2008の国際規格 ICS 分類一覧
- JIS C 60079-2:2008の関連規格と引用規格一覧
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C 60079-2 : 2008 (IEC 60079-2 : 2007)
注記 高湿度でじんあい(塵埃)の多い環境下にある炭鉱現場では,保護等級IP44を求める場合があ
る。
5.2 材質
容器,ダクト及び接続部に用いる材質は,保護ガスによる悪影響を受けてはならない。
5.3 ドア及びカバー
5.3.1 グループIの内圧防爆構造容器
ドア及びカバーは,次のいずれかによる。
− JIS C 60079-0に規定する特殊締付ねじ部によるもの
− 7.13に規定する防爆構造によらない機器は,ドア又はカバーが開いたときに電源が自動的遮断され,
ドア又はカバーを閉めるまで電源が復帰しないようにインタロックしなければならない。さらに,7.6
の要求事項も適用しなければならない。
5.3.2 グループIの密封式内圧防爆構造容器
ドア及びカバーは,JIS C 60079-0に規定する特殊締付ねじ部を備えなければならない。
5.3.3 グループIIの内圧防爆構造容器
JIS C 60079-0に規定する特殊締付ねじ部の要求事項は,適用しない。
タイプpxの場合,工具又はかぎを使用したときだけ取外しできる場合を除き,7.13に規定していない機
器は,ドア又はカバーを開けたときに電源が自動的に遮断され,また,閉めるまで電源が復帰しないよう
にインタロックしなければならない。
タイプpy及びタイプpzの場合は,工具又はかぎを必要としない。
注記 高い内圧によってドア又はカバーが勢いよく開くことがある。オペレータ及びメンテナンス従
事者が傷害を負わないように,次のような手法で保護しなければならない。
a) すべての留め具を開く前に容器のガス抜きが安全に行われるように留め具は複数個使用す
る。
b) 容器を開けるときに内圧を安全に抜くことができるように2段開けタイプの留め具を使用
する。
c) 内圧の最大値を2.5 kPa以下に制限する。
5.3.4 グループIIの密封式内圧防爆構造容器
ドア及びカバーは,工具を使用しないと開けられないものとしなければならない。
5.3.5 タイプpx
冷却期間を必要とする高温部がある内圧防爆構造容器は,工具又はかぎを使わないと容易に開けられな
いものとする。
5.3.6 グループI又はグループIIの表示
ドア及びカバーには,次のような警告を表示しなければならない。
警告−爆発性雰囲気中では開けるな
5.4 機械的強度
内圧防爆構造容器,ダクト(装備されている場合)及びその接続部分は,製造業者が指定する通常運転
中の最大内圧の1.5倍に相当する過圧力(最低200 Pa)で,すべての排気口を閉じた状態でこの圧力に耐
えなければならない。
容器,ダクト(装備されている場合)又はその接続部分を変形させるような圧力が使用中に発生するお
それがある場合,保護装置を装備して内圧の最大値を内圧防爆構造に悪影響を与えない範囲で制限しなけ
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ればならない。製造業者が保護装置を提供しない場合,JIS C 60079-0に従って機器に“X”の表示をしな
ければならない。さらに,その機器の文書には,使用者がこの規格の要件に従っていることを確認するた
めのすべての必要な情報を記載する。
5.5 開口部,仕切り,区画及び内部コンポーネント
5.5.1 開口部及び仕切りは,有効な掃気が確保されるように設置しなければならない。
注記1 保護ガスの給気口及び排気口を適所に設置し,仕切りの影響を考慮することによって,掃気
されない区域がないようにすることができる。
注記2 空気より重いガス又は蒸気に対しては,保護ガスの排気口を容器底面付近に設置し,給気口
は内圧防爆構造容器の上部付近に設けることが望ましい。
注記3 空気より軽いガス又は蒸気に対しては,保護ガスの排気口を上部付近に設置し,給気口は容
器底付近に設けることが望ましい。
注記4 給気口と排気口とを互いに容器の反対側に設けることによって,通風を確保できる。
注記5 内部の仕切り(回路基板など)は,保護ガスの流れが妨害されないように設置することが望
ましい。マニホールド又はバッフルを使用することによって,障害物周囲の流れを改善する
ことが望ましい。
注記6 開口部の設置数は,設置に際して機器を割り振る小区画の掃気に対しても入念に配慮しなが
ら,機器の設計との関連で選ぶことが望ましい。
5.5.2 内部区画は,容器本体へ排気,又は個別に掃気しなければならない。
注記 掃気を適切に行うためには,最小直径6.3 mmで1 000 cm3当たり1 cm2以上の排気面積であれ
ばよい。
5.5.3 陰極線管 (CRT) 及びその他の密閉装置は掃気しなくてよい。
5.5.4 空間容積が20 cm3未満のコンポーネントは,そのコンポーネントの総容積が内圧防爆構造の機器の
空間容積の1 %以下の場合,掃気を必要とする内部区画としなくてよい。
注記1 この1 %という値は,水素の爆発下限値 (LEL) の25 %であることに基づいて算定されてい
る。A.2参照。
注記2 トランジスタ,集積回路,コンデンサなど,環境的に密封されているとみなされている電気
コンポーネントについては,コンポーネント総容積の計算に含めない。
5.5.5 密封式内圧防爆構造容器は,一つ又は複数の開口部を備えているものとする。充てん(填)及び加
圧が終了後,開口部はすべて閉じなければならない。
5.6 絶縁材料
グループIの機器で,16 Aを超える定格電流によって気中でアークを発生させるおそれがある電気的ス
トレスにさらされる絶縁材料(遮断器,接触器,断路器などのスイッチ機器で使用されるもの)は,少な
くとも次のいずれかを満たしていなければならない。
− JIS C 2134に規定する比較トラッキング指数が,CTI 400 M以上でなければならない。
− 危険な状態を招く容器内部の絶縁材料の変質を検出し,電源供給を電源側で自動的に遮断する機器の
有無及び機能を検証しなければならない。
− 充電部の導体間の沿面距離は,JIS C 0664の表4の汚損度3,材料グループIIIにおいて,相当電圧に
対して規定している距離に従わなければならない。
5.7 シーリング
内圧防爆構造容器へのケーブル接続部及び電線管接続部は,容器の保護等級(IPコード)を保持するよ
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うにすべてシールする。ただし,シールしない場合は,それらの接続部は容器の一部とみなされる。
5.8 火花・白熱粒子のバリア
白熱粒子の危険区域への放出を防ぐため,内圧防爆構造容器及び保護ガス用のダクト(装備されている
場合)には,火花・白熱粒子のバリアを設けなければならない。
AC275V又はDC60Vを超えない動作電圧で,10 A未満の電流を開閉する接点で,かつ,その接点にカ
バーが付いていない場合には,白熱粒子が通常は生成されると考えなければならない。
適用外1 白熱粒子が通常生成されない場合,機器の保護レベルGb又はMbを必要とする区域への通
常閉ざされた排気には,火花・白熱粒子のバリアは設ける必要はない。
適用外2 白熱粒子が通常生成されない場合,機器の保護レベルGcへの排気には,火花・白熱粒子の
バリアは設ける必要はない。
製造業者が火花・白熱粒子のバリアを備えない場合には,機器にJIS C 60079-0に従って“X”を表示し,
かつ,安全な使用に関する特別な条件を認証書に示さなければならない。
5.9 内部のバッテリー
注記 内部のバッテリーの要求事項は検討中である。タイプpz内部のバッテリーは,JIS C 60079-0
及びJIS C 60079-15参照。
6 許容温度
6.1 一般
機器は,JIS C 60079-0の温度等級に関する規定に従って分類する。温度等級は6.2及び6.3に従って判
定しなければならない。
6.2 タイプpx又はタイプpyの場合
温度等級は,次のa)又はb)の温度のうち高い方の温度で判定しなければならない。
a) 容器外面の最高表面温度
b) 内部のコンポーネントの最高表面温度
適用外 次のような場合,内部のコンポーネントは表示されている温度等級を上回ってもよい。
1) 内部のコンポーネントがJIS C 60079-0の小形コンポーネントの要求に関連する場合。
2) コンポーネントが表示の温度等級まで冷却されるのに十分な時間が,JIS C 60079-0に規定する内圧
防爆構造容器に表示しているタイプpxによる場合。内圧がなくなった場合には,高温のコンポーネ
ントの表面温度が最大許容値未満に下がる前に,爆発性雰囲気が当該表面に接触するのを防ぐため
の適切な措置を講じられたもの。
注記 これは,内圧防爆構造容器及びダクトの継手の設計並びに構造によって,又はその他の手段(例
えば,補助換気システムを作動させるか,又は,内圧防爆容器内の高温表面部分を密封式又は
密閉型のハウジングに収容する。)によって,達成できることがある。
タイプpyの容器には,通常運転において,高温の着火のおそれがある部品があってはならない。
6.3 タイプpzの場合
温度等級は,容器外面の最高表面温度で判定しなければならない。
温度等級を判定する際は,内圧防爆システムの電源を切っても内部の機器には通電状態が継続するもの
があるので注意する必要がある。
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7 安全対策及び保護装置(密封式内圧防爆構造を除く。)
7.1 危険区域での保護装置の適用
内圧防爆構造の電気機器が爆発原因となるのを防ぐために使用するすべての保護装置は,それ自体が爆
発の原因となる可能性のないものでなければならない(7.13参照)。又は危険区域以外に取り付けなければ
ならない。
7.2 保護装置の健全性
この規格で規定する保護装置(表3参照)は,安全性にかかわる制御システムの一部である。制御シス
テムの安全性及び健全性の評価は,次による。
− タイプpx又はタイプpyの場合 : 単一故障状態での評価
− タイプpzの場合 : 通常運転状態
表3−内圧保護方式に基づいた保護装置
設計基準 タイプpx タイプpy タイプpz
最小内圧を下回ったこと 圧力センサ 圧力センサ 指示計又は圧力センサ
を検出する保護装置 7.9参照 7.9参照 7.9 d)参照
掃気時間を確認するため 時間及び流量の表示
タイマ,圧力センサ又は流 時間及び流量の表示
の保護装置 7.7 c)参照
量センサ(排気口に設置) 7.7 c)参照
7.6参照
ドア又はカバーを取り外 警告表示 不要 不要
すのに工具を必要とする (内部に高温部があって
内部の高温部は6.2 b)参照
保護装置 はならない。)
ドア又はカバーを取り外 インタロック 不要 不要
すのに工具を必要としな 7.12参照 (内部の高温部は許容さ
い保護装置 (内部の高温部は許容さ れない。)
れない。)
封入システムがある場合,流量の停止及び可燃性物 内部に高温部があっては 警報装置(通常放出があっ
内部の高温部用の保護装 質流の警報装置 ならないため,この方式にてはならない。)
置(箇条15参照) は適用できない。
7.3 保護装置の供給者
保護装置は,当該機器の製造業者又は使用者が提供する。製造業者は保護装置を具備していない場合に
は,当該機器にJIS C 60079-0に従って“X”を表示し,更に,取扱説明書にこの規格の要件に適合してい
ることの確認のために,使用者が必要とするすべての情報を記載しなければならない。
7.4 タイプpxのシーケンス
製造業者は,タイプpxの内圧防爆システムの制御システムの動作を定めた機能シーケンス(真理値表,
状態図,フローチャートなど)を提供しなければならない。シーケンスに保護装置の動作状態と後に続く
動作とを明確に特定及び表示しなければならない。シーケンスとの一致を評価するため,機能試験の実施
が求められ,これらの試験は,特に製造業者が指定しない限り,通常の雰囲気条件で実施する。
注記 製造業者が作成する情報の見本例を,附属書Bに記載する。
7.5 保護装置の定格
製造業者は,保護装置に関する最大及び最小動作レベル並びに許容差を指定しなければならない。保護
装置は,製造業者が指定する標準の運転範囲内で使用しなければならない。
7.6 タイプpxの自動掃気
掃気が完了するまで内圧防爆構造容器内部の電気機器に通電しないようにする保護装置を具備しなけれ
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ばならない。
保護装置の動作順序は,次による。
a) 動作開始後,内圧防爆構造容器を通過する掃気流量及び内圧防爆構造容器内部の内圧を,この規格に
従い監視しなければならない。
b) 保護ガスの最小流量以上が確保され,内圧が規定値となったら,掃気タイマが始動可能となる。
c) 掃気時間が終了した後,電気機器は通電可能となる。
d) 掃気の段階において運転が失敗した場合,回路を初期の状態に戻るようにしなければならない。
7.7 掃気基準
製造業者は,容器を開けた後又は容器の内圧が製造業者が指定する最小値を下回った後,適切に掃気を
するための要件を指定しなければならない。
a) 製造業者は,タイプpx又はタイプpyに対して,16.3又は16.4に規定する試験を行うための掃気流量
及び掃気時間の最小値を指定しなければならない。試験を行わなくてもよいと判断できる場合,掃気
流量及び掃気時間の最小値は,5倍の内容積を指定してもよい。
b) 製造業者は,タイプpzに対して,5倍の内容積に相当する保護ガス量で内圧防爆構造容器が確実に掃
気できるように掃気流量及び掃気時間の最小値を定めなければならない。16.3又は16.4に規定する試
験によって,有効な掃気が実証されている場合には,保護ガス量を減らしてもよい。
c) 掃気流量は,内圧防爆構造容器の排気口で監視しなければならない。タイプpxは,実際の流量を監視
しなければならない。タイプpy又はタイプpzは,流量を,例えば容器圧及び排気口にある開口部な
どから算出してもよい。タイプpy又はタイプpzは,電気機器の通電前に内圧防爆構造容器を掃気さ
せるため,指示ラベルを付けなければならない。ラベルには,次の文言又は同等の内容が記載されて
いなければならない。
警告−容器を開いた場合は,その後,容器を流量○○で□分間掃気するまで電源を
復帰してはならない。
注記 機器の部品ではない関連するダクトの自由空間の算定,及び所定の最小流量値に対する追加掃
気時間の設定は,一般的に使用者の責任で行う。
7.8 最小流量を指定するときの要求事項
保護ガスの最小流量を製造業者が指定する場合(例えば,内部機器の温度が表示されている温度等級よ
りも高くなる場合),出口での保護ガスの流量が指定する最小値を下回ったとき,一つ又は複数の自動保護
装置が動作しなければならない。
7.9 内圧を検出する保護装置
内圧防爆構造容器の内圧が,製造業者が指定する最小値を下回ったとき,一つ又は複数の自動保護装置
が動作しなければならない。
a) 自動保護装置のセンサは,内圧防爆構造容器から直接信号を取らなければならない。
b) 自動保護装置のセンサと内圧防爆構造容器との間には,バルブがあってはならない。
c) 保護装置の正しい動作を確認することが可能でなければならない。設置及び場所は,7.10の規定を満
足しなければならない。
注記 自動保護装置の使用(電源を遮断,警報を鳴らす,又は別の方法で設備の安全を確保する。)
は,一般的に使用者の責任で決定する。
d) タイプpzは,内圧防爆構造容器が自動保護装置の代わりに指示計を具備している場合,次の状態を監
視しなければならない。
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JIS C 60079-2:2008の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60079-2:2007(IDT)
JIS C 60079-2:2008の国際規格 ICS 分類一覧
- 29 : 電気工学 > 29.260 : 特殊条件で使用する電気設備 > 29.260.20 : 爆発性雰囲気で作動する電気装置
JIS C 60079-2:2008の関連規格と引用規格一覧
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- 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
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- JISC2134:2021
- 固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
- JISC4034-5:1999
- 回転電気機械―第5部:外被構造による保護方式の分類
- JISC60079-0:2010
- 爆発性雰囲気―第0部:電気機器―一般要件