この規格ページの目次
- 13.3 希釈がある内圧防爆構造
- 14 点火源をもつ機器
- 15 内部高温表面
- 16 形式検証及び試験
- 16.1 過圧試験
- 16.2 漏えい(洩)試験
- 16.4 内部放出源をもつ内圧防爆構造容器の掃気及び希釈試験
- 16.5 最小内圧の検証
- 16.6 故障を生じないとみなす封入システムの試験
- 16.7 限定放出をもつ封入システムの過圧試験
- 16.8 内圧防爆構造容器の内圧を制限する性能の検証
- 17 ルーチン試験
- 17.1 機能試験
- 17.2 漏えい(洩)試験
- 17.3 故障しないとみなす封入システムの試験
- 17.4 限定放出を備えた封入システムの評価
- 18 表示
- 18.1 内圧防爆構造の表示
- 18.2 警告文
- 18.3 追加表示
- JIS C 60079-2:2008の引用国際規格 ISO 一覧
- JIS C 60079-2:2008の国際規格 ICS 分類一覧
- JIS C 60079-2:2008の関連規格と引用規格一覧
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C 60079-2 : 2008 (IEC 60079-2 : 2007)
注記2 可燃性物質がUELの80 %を超えるか又は酸素濃度が体積分率2 %を超える場合,若しくは,
可燃性物質の通常放出(附属書E参照)がある場合,13.3に規定する連続流量で可燃性物質
を希釈するために用いることが望ましい。
13.3 希釈がある内圧防爆構造
13.3.1 放出なし
保護ガスは,空気又は不活性ガスとする。
13.3.2 ガス又は蒸気の限定放出
掃気した後の保護ガスの流量率は,封入システムが故障したときのすべての状態において,点火源へ最
大放出する外部希釈区域での希釈が,次の事項を満足するものでなければならない。
a) 保護ガスが空気である場合,放出中の可燃性物質はLELの25 %を超えない濃度に希釈する。
b) 保護ガスが不活性である場合,放出中の酸素は体積分率2 %を超えない濃度に希釈する。
封入システムから放出された可燃性物質が,蒸気又はガスのUELの80 %を超える場合,放出はLELの
25 %を超えない濃度に空気で希釈する。
注記 可燃性物質が,酸素がわずかか又は存在しない状態でも反応する場合(可燃性物質がUELの
80 %を超える状態という。)において,LELの25 %に希釈する必要がある。
13.3.3 液体の限定放出
保護ガスは,不活性で13.3.2 b)の規定に適合しなければならない。可燃性物質の通常放出(附属書E参
照)があってはならない。
14 点火源をもつ機器
希釈区域にある電気機器は,表5に規定する防爆構造によって保護しなければならない。着火をさせる
ために用いる装置又はそれに類する機器は,この要求事項から除外する。火炎が発している希釈区域とそ
の他の希釈区域とを重複してはならない。
表5−希釈区域内で認められる防爆方式
内部放出 タイプpx,タイプpy タイプpz
異常 d,e,ia,ib,ma,mb,o,q d,e,ia,ib,ic,ma,mb,mc,o,q,
nA,nC,nL
通常 ia,ma ia,ma
注記1 内圧防爆構造容器に残留した可燃性ガスは,点火源をもつ機器の周りを通過することなく可
能な限り最短で放出するため,一般的に内部放出源は排気口の近くに配置するべきである。
さらに,点火源をもつ機器は,保護ガス給気口の近くに配置するべきである。
注記2 封入システムの中の点火源から逆流して設備への着火を防ぐために,フレームアレスタを使
用してもよい。ただし,詳細は,この規格では規定しない。
15 内部高温表面
内圧防爆構造容器は,封入システムから潜在的に放出される可能性がある可燃性物質の発火温度を超え
る温度をもつ表面を含んでいる場合,自動保護装置を備えなければならない。11.1.2 b)による保護装置の
動作の後に続く動作を表3に示す。
――――― [JIS C 60079-2 pdf 21] ―――――
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さらに,次のいずれかによる。
a) 保護ガスが空気の場合,封入システム内の残留可燃性物質の放出によって,高温の表面近傍の濃度が
LELの50 %を超えてはならない。
b) 保護ガスが不活性の場合,内圧防爆構造容器の接合部の設計及び構造は,冷却するまでの間,内部の
不活性ガス(又は内部可燃性ガス若しくは蒸気)と外部の空気とが著しく混合するのを防ぐものでな
ければならない。外部の空気の侵入によって酸素濃度が体積分率2 %を超えてはならない。
内圧防爆構造容器には,次のような警告表示をしなければならない。
警告−電源遮断後○○分間,ドア又はカバーを開けるな
この遅延時間は,高温の表面が,封入システムから放出された可燃性物質の発火温度よりも下回るか,
又は,内圧防爆構造容器の温度等級よりも下回るのに必要な時間より長くなければならない。
16 形式検証及び試験
16.1 過圧試験
内圧防爆構造容器,ダクト及びダクトとの接続部品に対して,指定する最大内圧の1.5倍に等しい圧力
又は200 Paのいずれか大きい値を適用する。
試験圧力は,120±10秒間加える。
この試験は,防爆性能が低下するような永久変形がなければ,満足しているものとみなす。
16.2 漏えい(洩)試験
16.2.1 密封式内圧防爆構造以外
内圧防爆構造容器の中の圧力は,製造業者が指定する通常運転時の最大内圧に調整する。出口の開口部
を閉じて,漏えい(洩)流量率を入口開口部で測定する。
測定した流量率は,製造業者が指定する最大漏えい流量率より大きくてはならない。
16.2.2 密封式内圧防爆構造
内圧防爆構造容器の圧力は,通常運転時の最大内圧に調整しなければならない。開口部を閉じて,内圧
を8.7に従って一定期間監視する。圧力の変動は,通常運転に対して指定する最小内圧を下回ってはなら
ない。
16.3 内部放出源がない内圧防爆構造容器の掃気試験(内圧防爆技術 : 漏えい補てん又は連続通風)及び
密封式内圧防爆構造に対する充てん(填)手順の試験
16.3.1 保護ガスが空気の場合の内圧防爆構造容器
内圧防爆構造容器は,附属書Aに規定する試験を実施する。
内圧防爆構造容器には,容器内部のいずれの場所においても70 %以上の濃度になるように試験ガスを充
てん(填)する。内圧防爆構造容器に試験ガスを充てん(填)した後,すぐに試験ガスの供給を遮断する。
製造業者が指定する最小掃気流量で空気の供給を開始する。A.2に規定する濃度を超えた試験ガスがいか
なる状態でも検出されなくなるまでの時間を掃気にかかった時間として記録する。内圧防爆構造容器が2
回の試験が必要な場合,片方の試験の密度範囲で,すべての点において70 %以上の濃度で2回目の試験ガ
スを充てん(填)し,2回目の試験時の掃気時間を測定する。最小掃気時間は,製造業者が指定する掃気
時間,又は2回の試験で測定した掃気時間の長い方を指定しなければならない。
16.3.2 保護ガスが不活性の場合の内圧防爆構造容器
附属書Aに規定する試験を行うために内圧防爆構造容器を準備する。容器は初めに大気圧で空気を充て
ん(填)し,製造業者が指定する不活性ガスで掃気する。
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A.3に規定する酸素濃度が検出されなくなるまでの時間を掃気時間として記録する。
製造業者が指定する最小掃気時間は,測定された掃気時間を下回ってはならない。
16.3.3 保護ガスが空気,又は密度が空気の±10 %の不活性ガスの場合の内圧防爆構造容器
同じ掃気時間として空気及び不活性ガスが保護ガスの代替として認められる場合,掃気時間は16.3.1に
規定する方法によって測定する。
16.3.4 密封式内圧防爆構造容器に対する充てん(填)手順の試験
密封式内圧防爆構造容器の場合,初めに大気圧の空気を充てん(填)する。その後,製造業者が指定す
る不活性ガスを充てん(填)する。不活性ガスは,大気状態を基準に体積分率1 %を超えた酸素濃度が検
出されないことを確認しなければならない。
16.4 内部放出源をもつ内圧防爆構造容器の掃気及び希釈試験
16.4.1 試験ガス
試験ガスの選択は,外部ガスと内部に放出される可燃性物質との両方を考慮しなければならない。
16.4.2 可燃性物質中の酸素濃度が体積分率2 %未満であり,保護ガスが不活性の場合の内圧防爆構造容器
16.4.2.1 掃気試験
試験は,16.3.2に規定する試験手順を用いて実施する。最小掃気流量は,封入システムからの最大放出
量を下回ってはならない。
製造業者が指定する最小掃気時間は,測定した掃気時間の1.5倍を下回ってはならない。
注記 掃気中に封入システムの開放によって放出される酸素の許容値を考慮して,掃気時間は,試験
の50 %増しとする。
16.4.2.2 希釈試験
可燃性物質の酸素濃度が体積分率2 %を超えていないため,希釈試験は要求しない。
16.4.3 封入システムの酸素濃度が体積分率21 %未満であり,保護ガスが不活性の場合の通風式内圧防爆
構造容器
16.4.3.1 掃気試験
容器は,最初に空気を満たす。希釈区域以外で点火の可能性がある機器の近傍の複数の箇所を考慮して,
最も厳しい条件になる最大放出量に相当する流量の空気を封入システムを通じて容器内に放出する。
保護ガスの供給は,製造業者が指定する最小掃気流量で行う。
A.3に規定する酸素濃度が検出されなくなるまでの時間を掃気時間として記録する。
製造業者が指定する最小掃気時間は,測定された掃気時間を下回ってはならない。
16.4.3.2 希釈試験
16.4.3.1に規定する掃気試験の後,直ちに,保護ガスの供給を,製造業者が指定する最小希釈流量に調整
する。ただし,封入システムからの酸素流量は,16.4.3.1に規定する流量に保持する。
測定された酸素濃度は,最低30分間,A.3に規定する濃度を超えてはならない。
封入システム内にある酸素と同等の量を含む空気を,12.3による空気の放出とともに封入システムから
内圧防爆構造容器に放出しなければならない。
放出の間,希釈区域外にある点火の可能性がある機器の近傍の酸素濃度は,A.3に規定する酸素濃度の
1.5倍を超えず,30分以内に指定の濃度以下に減らさなければならない。
注記 この試験は封入システムの突発的な機能故障と等価な大量放出を模擬するのに用いられる。
16.4.4 可燃性物質が液体ではなく通風式であり,保護ガスが空気の場合の内圧防爆構造容器
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16.4.4.1 掃気試験
試験は,16.3.1に規定する試験手順によって実施する。
さらに,希釈区域以外で点火の可能性がある機器の近傍の複数の箇所を考慮して最も厳しい条件の放出
になるようにした最大放出量に相当する風量の試験ガスを封入システムを通じて容器内に放出する。
A.2に規定する試験ガスの濃度が検出されなくなるまでの時間を掃気時間として記録する。
2回の試験が要求された場合,2回目の試験ガスを用いて測定された時間を掃気時間として記録する。
製造業者が指定する最小掃気時間は,測定した掃気時間又は2回の試験によって測定した掃気時間の長
い方を下回ってはならない。
16.4.4.2 希釈試験
16.4.4.1に規定する掃気試験後,必要に応じて直ちに,保護ガスの供給を製造業者が指定する最小希釈流
量に調整する。ただし,封入システムからの試験ガスの流量は,16.4.3.1に規定する最小希釈流量を保持
する。
測定される試験ガス濃度は,最低30分間,A.2に規定する濃度を超えてはならない。
封入システム内の可燃性ガスの量と等量の試験ガスの量を,封入システムから内圧防爆構造容器内部に
放出する。ここで試験ガスは,12.3による可燃性ガスの最大放出量と等しくなければならない。
放出の間,希釈区域外の点火の可能性がある機器近傍付近の試験ガスの濃度は,A.2に規定する値の2
倍を超えず,30分以内に規定する値以下に減らさなければならない。
2回の試験が要求された場合,2回目の試験ガスを用いて繰り返す。
注記 この試験は封入システムの突発的な機能故障と等価な大量放出を模擬するのに用いられる。
16.5 最小内圧の検証
試験は,通常使用状態のもとで内圧システムが運転可能であり,7.10に規定する内圧を保持できること
を検証する。
容器内の圧力は,漏えい(洩)によって最小圧力が発生しそうな箇所を測定する。
保護ガスは,最小内圧又は必要に応じて製造業者が指定する最小流量で内圧防爆構造容器へ供給する。
回転機の場合,評価は停止時及び最大定格回転速度での運転時の両方で実施する。
16.6 故障を生じないとみなす封入システムの試験
注記 これらの試験は,故障を生じないとみなすように設計された封入システムに対して実施する。
16.6.1 過圧試験
通常使用状態で指定した最大内圧の5倍以上(最低1 000 Pa)の試験圧力を120±10秒の間,封入シス
テムに加える。封入システムは,定格温度の最も厳しい条件で試験する。
試験圧力は,5秒以内に最大圧力に到達しなければならない。
容器に永久変形がなく,16.6.2に規定する試験に合格する場合,この試験を満足したとみなす。
16.6.2 故障を生じないとみなす封入システムの試験
a) 封入システムの周囲は,通常使用状態で指定する最大圧力と同等の圧力のヘリウムを充満させる。封
入システムは,絶対圧力0.1 Pa以下としなければならない。この試験の概念図を,附属書Gに示す。
b) もう一つの選択肢として,封入システムは,通常使用状態で指定する最大圧力においてヘリウム供給
源に接続し,更に,真空容器内に設置しなければならない。真空容器は絶対圧力0.1 Pa以下としなけ
ればならない。
この試験は,真空装置で0.1 Paの絶対圧力に維持できる場合,満足しているとみなす。
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16.7 限定放出をもつ封入システムの過圧試験
注記 通常使用状態で限定放出をもつ封入システムにこの試験を適用する。
通常使用状態で指定する最大内圧の1.5倍以上(最低200 Pa)の試験圧力を封入システムへ120±10秒
の間加える。この試験は,容器に永久変形がなければ満足しているとみなす。
16.8 内圧防爆構造容器の内圧を制限する性能の検証
この試験は,容器を圧縮空気(又は,その他の圧縮ガス)に使用するように設計したとき,レギュレー
タが故障した場合に,最大内圧を抑制するために漏えい(洩)箇所,排気口又は過圧防止保護装置で保障
するために適用する。
注記 この試験は,従業員並びに建物及びその敷地による十分な安全確保ができない限り危険である。
内圧防爆システム及び容器は,給気口に適用する最大供給圧力又は690 kPaのいずれか大きな圧力で試
験する。内圧防爆システムのレギュレータは,レギュレータの故障を模擬してバイパスする。
注記 この690 kPaという値は,代表的な空気供給機器の最大圧力を示す。
排気口及び過圧防止保護装置を除いた装置の通常運転中には,密閉することができるすべての開口部を
閉じた状態に保持しなければならない。
内圧の測定値は,指定する最大圧力を超えてはならない。
17 ルーチン試験
17.1 機能試験
保護装置の性能は,検証しなければならない。
17.2 漏えい(洩)試験
保護ガスの漏えい(洩)は,16.2によって試験する。
17.3 故障しないとみなす封入システムの試験
故障しないとみなす封入システムは,16.6によって試験する。
17.4 限定放出を備えた封入システムの評価
限定放出を備えた封入システムは,16.7によって試験する。
18 表示
18.1 内圧防爆構造の表示
内圧防爆構造容器に“警告−内圧防爆構造容器”と表示する。
18.2 警告文
この規格で警告表示を要求された場合は,単語“警告”に続く表現は,技術的に等価な表現に置き換え
てもよい。また,複数の警告を一つの警告にまとめてもよい。
18.3 追加表示
次に示す補足の情報は,適用する場合に表示する。
a) 内圧防爆構造の区分は,JIS C 60079-0に規定する方式のタイプpx,py又はpzに置き換えて表示する。
b) 容器を掃気するための保護ガスの次に示す最小値。
− 保護ガスの最小掃気流量
− 最小掃気時間
− ダクトの単位容積当たりの最小追加掃気時間(該当箇所)
注記1 ダクトなどを確実に掃気するための保護ガスの増量は,一般的に使用者責任である。
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JIS C 60079-2:2008の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60079-2:2007(IDT)
JIS C 60079-2:2008の国際規格 ICS 分類一覧
- 29 : 電気工学 > 29.260 : 特殊条件で使用する電気設備 > 29.260.20 : 爆発性雰囲気で作動する電気装置
JIS C 60079-2:2008の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC0664:2003
- 低圧系統内機器の絶縁協調 第1部:原理,要求事項及び試験
- JISC0920:2003
- 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
- JISC2134:2007
- 固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
- JISC2134:2021
- 固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
- JISC4034-5:1999
- 回転電気機械―第5部:外被構造による保護方式の分類
- JISC60079-0:2010
- 爆発性雰囲気―第0部:電気機器―一般要件