JIS C 61558-2-13:2012 入力電圧1 100V以下の変圧器,リアクトル,電源装置及びこれに類する装置の安全性―第2-13部:単巻変圧器及び単巻変圧器を組み込んだ電源装置の個別要求事項及び試験 | ページ 2

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3.1.101
単巻変圧器 (auto-transformer)
入出力電圧を共通の巻線から得る変圧器。
注記1 単巻変圧器は,調整用の補助巻線(図101参照)又はタップ(図102参照)をもつことがで
きる。
注記2 少なくとも機能絶縁によって分離し,電気的に接続した巻線をもつ変圧器は単巻変圧器とし
て扱う(図103参照)。
図101−巻線 図102−タップ 図103−機能絶縁によって
分離した巻線
3.5.101
コア電力 (core power)
個別巻線をもつ変圧器においてコアを同一の入力電圧,出力電圧,周波数,力率,及び温度特性で使用
した場合にコアが変換する電力。

4 一般要求事項

  一般要求事項は,JIS C 61558-1の箇条4による。

5 試験に関する一般的注意

  試験に関する一般的注意は,JIS C 61558-1の箇条5による。

6 定格

  定格は,JIS C 61558-1の箇条6を,次に置き換える。
6.101 定格出力電圧は,交流1 000 V又はリプルフリーの直流1 415 V以下でなければならない。独立
形変圧器の場合,定格出力電圧は交流50 V又はリプルフリーの直流120 Vを超えなければならない。
6.102 定格出力は,次の値以下とする。
− 単相変圧器に対しては,40 kVA
− 多相変圧器に対しては,200 kVA
購入者と製造業者との間で合意している場合,変圧器の定格出力の制限は適用しない。
6.103 定格入力周波数及び内部動作周波数は,500 Hz以下でなければならない。
6.104 定格入力電圧は,交流1 100 V以下でなければならない。
6.105 コア電力は,次の値以下とする。
− 単相変圧器に対しては,2 kVA

――――― [JIS C 61558-2-13 pdf 6] ―――――

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C 61558-2-13 : 2012
− 多相変圧器に対しては,10 kVA
購入者と製造業者との間で合意している場合,変圧器のコア電力の制限は適用しない。
コア電力と定格出力との関係は,次の式によって得ることができる。
Vmax Vmin
Pcore = PR
Vmax
ここに, Pcore : コア出力(VA)
PR : 定格出力(VA)
Vmax : 定格入力電圧又は定格出力電圧の最大値
Vmin : 定格入力電圧又は定格出力電圧の最小値
注記 この場合,コア電力に対する制限を定格出力に適用する。
この式は,電気的に接続した個別巻線をもつ変圧器には適用しない(図103参照)。この場合,変圧器の
コア電力は定格出力と等しくなる。
6.1016.105の要求事項に対する適否は,表示の検査及び計算によって判定する。

7 分類

  分類は,JIS C 61558-1の箇条7による。

8 表示及びその他の情報

  表示及びその他の情報は,JIS C 61558-1の箇条8によるほか,次による。
8.1 JIS C 61558-1の8.1による。ただし,h)は,次に置き換える。
h) 変圧器には8.11に示す図記号の一つを表示しなければならない。
8.11 JIS C 61558-1の8.11の記号又は図記号の一覧に,次を追加する。
記号又は図記号 説明又はタイトル 識別
又は フェイルセーフ単巻変圧器 IEC 60417-5941
又は 非耐短絡単巻変圧器 IEC 60417-5942
又は 耐短絡単巻変圧器(本質的又は非本質的) IEC 60417-5943
8.101 スターポイントに接続する端子をもつ場合,スターポイントまでの最大電流を表示しなければな
らない。

9 感電に対する保護

  感電に対する保護は,JIS C 61558-1の箇条9による。

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10 入力電圧設定の変更

  入力電圧設定の変更は,JIS C 61558-1の箇条10による。

11 負荷時の出力電圧及び出力電流

  負荷時の出力電圧及び出力電流は,JIS C 61558-1の箇条11による。

12 無負荷出力電圧

  無負荷出力電圧は,JIS C 61558-1の箇条12の末尾に,次の段落及び細分箇条を追加する。
無負荷出力電圧は,JIS C 61558-1の5.4に規定する周囲温度において,定格入力周波数の定格入力電圧
に変圧器を接続した状態で測定する。
12.101 無負荷出力電圧は,交流1 000 V又はリプルフリーの直流1 415 V以下でなければならない。独
立変圧器の場合,交流50 V又はリプルフリーの直流120 Vを超えなければならない。
独立形変圧器については,この出力電圧の制限は,相互接続を目的としていない出力巻線を直列に接続
している場合にも適用する。
注記 単巻変圧器は調整のために複数の出力巻線をもつことができる。
12.102 無負荷出力電圧と負荷時出力電圧との差が大きくてはならない。
差は,次の式によって求め,後者の電圧の百分率で表す。
Uno-load−Uload
100 (%)
Uload
ここに, Uno-load : 無負荷出力電圧(V)
Uload : 負荷時出力電圧(V)
差は,表101の値以下でなければならない。
表101−出力電圧差
単巻変圧器のタイプ 無負荷出力電圧と
定格出力 負荷時出力電圧との差(比率)
VA %
本質的耐短絡単巻変圧器 :
− 63以下 100
− 63を超え 630以下 50
− 630を超え 20
その他の単巻変圧器 :
− 10以下 100
− 10を超え 25以下 50
− 25を超え 63以下 20
− 63を超え 250以下 15
− 250を超え 630以下 10
− 630を超え 5
12.101及び12.102の要求事項に対する適否は,測定によって判定する。

13 短絡電圧

  短絡電圧は,JIS C 61558-1の箇条13による。

――――― [JIS C 61558-2-13 pdf 8] ―――――

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13A 2次短絡電流特性

  2次短絡電流特性は,JIS C 61558-1の箇条13Aによる。

14 温度上昇

  温度上昇は,JIS C 61558-1の箇条14による。

15 短絡及び過負荷に対する保護

  短絡及び過負荷に対する保護は,JIS C 61558-1の箇条15による。

16 機械的強度

  機械的強度は,JIS C 61558-1の箇条16による。

17 じんあい(塵埃),固形物及び水分の有害な侵入に対する保護

  じんあい,固形物及び水分の有害な侵入に対する保護は,JIS C 61558-1の箇条17による。

18 絶縁抵抗,耐電圧及び漏えい電流

  絶縁抵抗,耐電圧及び漏えい電流は,JIS C 61558-1の箇条18によるほか,次による。
18.2 表7 : 入力回路と出力回路との間,各入力回路と他の全ての入力回路との間,及び各出力回路と他の
全ての出力回路との間の値は,適用しない。
18.3 表8a : 欄1)及び欄2)(入力回路の充電部と出力回路の充電部との間)は,適用しない。

19 構造

  構造は,JIS C 61558-1の箇条19によるほか,次による。
19.106 定格入力電圧が定格出力電圧よりも高いプラグ接続形単巻変圧器は,コンセントの対地電圧が定
格出力電圧よりも高くてはならない。
この要求事項は次の方法の一つを用いて満たさなければならない。
19.106.1 極性のある入出力プラグ及びコンセントシステム
この場合,そうした変圧器を極性のないプラグ及びコンセントシステムで使用しないようにするための
説明がなければならない。
19.106.2 極性検出装置(極性のない入出力プラグ及びソケット出力システム用)
極性検出装置は,出力コンセントの極の対地電圧が定格出力電圧を超えない場合にだけ,出力回路に給
電しなければならない。遮断装置の接点間隔は,各極で3 mm以上でなければならない。
注記 極性検出装置の例としては,電磁リレーがある。
適否は,次の試験によって判定する。
単巻変圧器は,最も不利な負荷及び出力電圧条件の下で,定格入力電圧の1.06倍の電源に接続する。入
力の極性を逆にして試験を繰り返す。試験中,各極の測定した対地電圧は,負荷時の最大出力電圧(箇条
11の許容偏差を考慮に入れ,定格出力電圧の1.06倍)以下でなければならない。
適否は,測定によって判定する。
検出のため,極性検出装置が接地に流れる電流を使用する場合,この電流は0.75 mA以下でなければな
らず,また,電流が流れるのは,極性を反転するまでの測定期間中だけでなければならない。

――――― [JIS C 61558-2-13 pdf 9] ―――――

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適否は,測定によって判定する。
全ての試験は,JIS C 61558-1のH.2に規定する故障条件の下で繰り返す。この場合,各極の対地電圧は,
5秒間を超えて負荷時の最大出力電圧の1.06倍を超えてはならない。
適否は,測定によって判定する。
19.111 充電部品(接点の配線及び駆動回路)への直接接触からの保護を確保しなければならない。
適否は,目視検査によって判定する。

20 部品

  部品は,JIS C 61558-1の箇条20による。

21 内部配線

  内部配線は,JIS C 61558-1の箇条21による。

22 電源接続及びその他の外部可とうケーブル又はコード

  電源接続及びその他の外部可とうケーブル又はコードは,JIS C 61558-1の箇条22による。

23 外部導体用端子

  外部導体用端子は,JIS C 61558-1の箇条23による。

24 保護接地接続

  保護接地接続は,JIS C 61558-1の箇条24による。

25 ねじ及び接続部

  ねじ及び接続部は,JIS C 61558-1の箇条25による。

26 沿面距離,空間距離及び絶縁物を通しての距離

  沿面距離,空間距離及び絶縁物を通しての距離は,JIS C 61558-1の箇条26によるほか,次による。
26.101 動作電圧が1 000 Vを超える場合の,沿面距離,空間距離及び絶縁物を通しての距離の値は,外
挿法によって得ることができる。

27 耐熱性,耐火性及び耐トラッキング性

  耐熱性,耐火性及び耐トラッキング性は,JIS C 61558-1の箇条27による。

28 耐腐食性

  耐腐食性は,JIS C 61558-1の箇条28による。

――――― [JIS C 61558-2-13 pdf 10] ―――――

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JIS C 61558-2-13:2012の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61558-2-13:2009(MOD)

JIS C 61558-2-13:2012の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 61558-2-13:2012の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISC2811:1995
工業用端子台
JISC2814-2-1:2009
家庭用及びこれに類する用途の低電圧用接続器具―第2-1部:ねじ形締付式接続器具の個別要求事項
JISC2814-2-2:2009
家庭用及びこれに類する用途の低電圧用接続器具―第2-2部:ねじなし形締付式接続器具の個別要求事項
JISC4003:2010
電気絶縁―熱的耐久性評価及び呼び方
JISC5101-14:2014
電子機器用固定コンデンサ―第14部:品種別通則:電源用電磁障害防止固定コンデンサ
JISC60068-2-32:1995
環境試験方法―電気・電子―自然落下試験方法
JISC60068-2-6:2010
環境試験方法―電気・電子―第2-6部:正弦波振動試験方法(試験記号:Fc)
JISC60068-2-75:2019
環境試験方法―電気・電子―第2-75部:ハンマ試験(試験記号:Eh)
JISC60695-10-2:2018
耐火性試験―電気・電子―第10-2部:異常発生熱―ボールプレッシャー試験方法
JISC6575:1975
電子機器用筒形ヒューズ
JISC8269-2:2016
低電圧ヒューズ―第2部:専門家用ヒューズの追加要求事項(主として工業用ヒューズ)―標準化されたヒューズシステムA~K
JISC8269-2-1:2000
低電圧ヒューズ―第2-1部:専門家用ヒューズの追加要求事項(主として工業用のヒューズ)―第I章~第V章:専門家用標準ヒューズの例
JISC8283-2-3:2008
家庭用及びこれに類する用途の機器用カプラ―第2-3部:IPX1以上の保護等級をもつ機器用カプラ
JISC8283-2-3:2021
家庭用及びこれに類する用途の機器用カプラ―第2-3部:IPX1以上の保護等級をもつ機器用カプラ
JISC8285-1:2007
工業用プラグ,コンセント及びカプラ―第1部:通則