33
C 6185-1 : 2017
種類の光コード(長さ2 m以上)を接続し,JIS C 6823の挿入損失試験方法の手順に従って損失を
測定する。この測定を10回以上繰り返し,i回目の測定で得た損失をα23,i(i=1,2,···)として,
式(B.6)及び式(B.7)によって,測定値α23(dB)及びその相対不確かさu23(dB)を算出する。
m
1
α23 α23,i
(B.6)
mi1
m
1 2
u23 (α23,i (B.7)
α23 )
m(m )1i 1
ここに, m : 測定回数
2) 光源出力を,光サーキュレータ1の入力ポートP1に接続し,ポートP2に接続した光コードのもう
一端を光パワーメータに接続する。この状態で光パワーメータの指示値Pin(mW)を記録する。
3) ポートP2から光コードを外して,被測定光ファイバを接続し,実験系を図B.1の状態に戻す。ポー
トP3に接続した光ファイバF2のもう一端を光パワーメータに接続する。この状態で光パワーメー
タの指示値Prt(mW)を記録する。
4) 式(B.8)及び式(B.9)によって,被測定光ファイバの全反射減衰量Rtot及びその百分率不確かさuRtot(%)
を算出する。
Prt
Rtot (B.8)
PinT32
2 2 2 2
uRtot 10 log e 10
u23 2uPM 230. u23 2uPM (B.9)
ここに, T23 : ポートP2からポートP3への光パワー透過率(線形表示)
T23=10−(α23/10)
uPM : 光パワーメータの指示値の不確かさ(dB表示)
5) 図B.1の光サーキュレータ1を,ポートP2に被測定光ファイバを接続したまま図B.2の測定系に接
続し,OTDR装置の画面に被測定光ファイバの波形が明瞭に表示されるように,距離レンジ,損失
レンジ及び平均化回数を設定し,波形を測定する。この測定を10回以上繰り返し,i回目に測定し
た波形から,被測定光ファイバの損失係数αdB,i(dB/km)及び被測定光ファイバ近端のフレネル反
射光パルス波形のピークレベルと,このパルス波形直後の後方散乱光レベルとの差Hnr,i(dB)を測
定する(図B.3参照)。また,測定した波形の一つから,被測定光ファイバの長さL(km)を測定す
る。
なお,被測定光ファイバ遠端にフレネル反射がないことを確認する。
近端反射
Hnr
後方散乱光
α
L
被測定光ファイバ
図B.3−観測される被測定光ファイバのOTDR波形の例
6) 式(B.10)及び式(B.11)によって,損失係数の測定値αdB(dB)及びそのばらつきに伴う不確かさuαdB
――――― [JIS C 6185-1 pdf 36] ―――――
34
C 6185-1 : 2017
(dB/km)を算出する。
m
1
αdB αdB,i
(B.10)
m i1
m
1 2
uαdB (αdB,i (B.11)
αdB )
m(m )1 i1
ここに, m : 測定回数
7) 損失係数αdBを式(B.12)によって変換し,式(B.1)式(B.5)における損失係数αの値を算出する。また,
式(B.13)によって,α(1/km)の百分率不確かさuα(%)を算出する。
α 10 1 log e 10
αdB (B.12)
.0230 αdB
dB 100
uα .0230 uα (B.13)
α
8) 式(B.14)及び式(B.15)によって,線形表示のフレネル反射光レベルの測定値hnr及びそのばらつきに
伴う百分率不確かさuhnr(%)を算出する。
m
1 (Hnr ,i / 10 )
hnr 10 (B.14)
m i1
m
1 100
(Hnr ,i / 10 )
2
uhnr (10 hnr ) (B.15)
m(m )1 i1 hnr
ここに, m : 測定回数
9) 図B.2のOTDR装置の光パルス幅をWtとし,近端での反射率Rnrは式(B.16)によって算出する。
Rnr (hnr2)1KWt (B.16)
式(B.16)を式(B.4)に代入し,式(B.17)によってKを算出する。
αc
K 2αL Rtot (B.17)
1( e ) Ng αcWt (hnr2
)1
また,Kの標準不確かさuK(%)は,式(B.18)によって算出する。
2 2 2
uK uRtot (Gαuα ) (B.18)
(Ghnruhnr )
ここに, Gα : uαの寄与率を表す係数
1 2(αLe)1 2αL Ng
Gα
1( αcWt (hnr2
e 2αL ) Ng )1
Ghnr : uhnrの寄与率を表す係数
2αcWthnr2
Ghnr
1( e
2αL
) Ng αcWt (hnr2
)1
10) 後方散乱パラメータKから後方散乱光反射率Rbsを求める場合,被試験器の光パルス幅Wを測定す
る必要がある。9.2の手順に従って,被試験器の光パルス幅を10回以上測定し,i回目の測定で得
た反射率をWi(s)(i=1,2,···)として,式(B.19)及び式(B.20)によって,測定値W(s)及び個々
の光パルスの幅に対する百分率不確かさuW(%)を算出する。
なお,光パルスが方形から外れた波形である場合には,この手順に代えて,附属書Cの手順に従
って,等価光パルス幅及びその不確かさを算出する。
――――― [JIS C 6185-1 pdf 37] ―――――
35
C 6185-1 : 2017
m
1
W Wi (B.19)
m i1
m
1 2 100
uW (Wi W) (B.20)
m 1 i1 W
ここに, m : 測定回数
11) 及びWの値を式(B.5)に代入し,Rbsの値を算出する。また,式(B.21)によって,Rbsの百分率不確
かさuRbs(%)を算出する。
2 2
uRbs uK uW (B.21)
注記 Rbs及びuRbsをdB単位で表示する場合は,それぞれ式(B.22)及び式(B.23)によって値の変換を行
う。
Rbs,dB (B.22)
10 log10 Rbs
uRbs,dB uRbs
1.0log10 e (B.23)
.0043 43 uRbs
B.4 後方散乱パラメータの相対値の測定
後方散乱パラメータ及びその不確かさが既知の参照光ファイバがある場合,損失不確かさが評価された
OTDR装置を用いて,被測定光ファイバの後方散乱光反射率を簡便に測定することができる。その試験方
法は次のとおりである。
a) 被測定光ファイバと参照光ファイバとを接続する。被測定光ファイバのもう一方の端をOTDR装置に
接続し,被測定光ファイバ側から両者の光ファイバの接続損失αt−r(dB)を測定する。このとき,
αt−rは,式(B.24)に示す値となる。
Ktst
αtr αsp 5 log10 (B.24)
Kref
ここに, αsp : 正しい接続損失の値(dB)
Ktst : 被測定光ファイバの後方散乱パラメータ(1/s)
Kref : 参照光ファイバの後方散乱パラメータ(1/s)
なお,測定のばらつきによる不確かさを抑制するため,接続位置における後方散乱光レベルが,雑
音レベルに対して,OTDR装置の画面表示で5 dB以上高くなるように,平均化回数を調整する。
b) 両者の光ファイバの接続部はそのままにして,参照光ファイバのもう一方の端をOTDR装置に接続し,
参照光ファイバ側から両者の光ファイバの接続損失αr−t(dB)を測定する。このとき,αr−tは,式(B.25)
に示す値となる。
Kref
αrt αsp 5 log10 (B.25)
Ktst
c) 式(B.24)及び式(B.25)から,被測定光ファイバの後方散乱パラメータKtst(1/s)及びその百分率不確か
さuKtst(%)は,それぞれ式(B.26)及び式(B.27)によって算出する。
Ktst Kref r αr t /) 10
10 (αt (B.26)
uKtst u2e,lt
uK2 ref (B.27)
ここに, uKref : 参照光ファイバの後方散乱パラメータの百分率不確かさ(%)
ult,e : OTDR装置の損失の不確かさ(%)
――――― [JIS C 6185-1 pdf 38] ―――――
36
C 6185-1 : 2017
d) 被測定光ファイバ及び参照光ファイバの後方散乱反射率をそれぞれRbs,ref及びRbs,tstとした場合,Rbs,tst
(%)及びその百分率不確かさuRbs,tst(%)は,それぞれ式(B.28)及び式(B.29)によって算出する。
Ktst (αt r αr t /) 10
Rbs,tst 10
Rbs,ref (B.28)
Rbs,ref
Kref
uRbs,tst 2
ult,2 e
uRbs,
ref (B.29)
――――― [JIS C 6185-1 pdf 39] ―――――
37
C 6185-1 : 2017
附属書C
(参考)
等価光パルス幅及びピーク出力レベルの測定方法
C.1 一般
この附属書は,任意の波形の光パルスに対する等価光パルス幅及びその不確かさを評価する方法につい
て解説するものであり,規定の一部をなすものではない。
C.2 測定方法
図C.1の試験系を用いて被試験器の光出力パルスの波形及び光パワーを観測し,そのデータから光出力
ピークレベル,光パルス幅及びこれらの不確かさを求める。
なお,試験は標準試験条件で実施する。
等価光パルス幅及びピーク出力レベルの測定における装置及び試験手順は,次による。
a) 装置
1) 光ファイバ 種類は,表1から選択する。また,その長さは,2 m10 mとする。
2) 受光器 観測する光パルスに対して十分な感度,帯域,及び直線性をもつ受光器を用いる。
3) オシロスコープ 観測する信号波形に対して十分な帯域をもち,かつ,十分短いサンプリング周期
で観測波形のデジタル電圧値を取得できるデジタルオシロスコープを用いる。
4) 光パワーメータ 観測する光パルスに対して十分な感度及び直線性をもち,一定の周期で入力する
光パルスの平均光パワーを測定可能なものを用いる。
被試験器 受光器
光ファイバ
デジタル
オシロスコープ
オシロスコープ
光パワーメータ
図C.1−光パルス幅及びピーク出力レベルの試験系
b) 試験手順
1) 光ファイバの一端を受光器に接続して被試験器を動作させ,オシロスコープの画面に光パルス波形
全体が表示されるように時間軸を調整し,光出力が0の場合の出力電圧が0となるようにゼロ補正
した光出力パルス波形を記録する。これを5回以上繰り返し(繰返し回数をrとする),平均化した
波形データV(t)(t : 時間)を取得する(オシロスコープに平均化処理機能がある場合,これを利用
してもよい。)。
2) 1)で示した波形データの取得をm回繰り返し,i回目の測定データをVi(t)(i=1,2,···,m)とす
る。次に,オシロスコープの時間軸スケールを調整して複数の光パルス波形を含む波形データを取
――――― [JIS C 6185-1 pdf 40] ―――――
次のページ PDF 41
JIS C 6185-1:2017の国際規格 ICS 分類一覧
- 33 : 電気通信工学.オーディオ及びビデオ工学 > 33.180 : 光ファイバ通信 > 33.180.10 : 光ファイバ及び光ケーブル
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.180 : 光学及び光学的測定 > 17.180.30 : 光学測定機器
JIS C 6185-1:2017の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC1002:1975
- 電子測定器用語
- JISC60068-2-31:2013
- 環境試験方法―電気・電子―第2-31部:落下試験及び転倒試験方法(試験記号:Ec)
- JISC60068-2-6:2010
- 環境試験方法―電気・電子―第2-6部:正弦波振動試験方法(試験記号:Fc)
- JISC6802:2014
- レーザ製品の安全基準
- JISC6823:2010
- 光ファイバ損失試験方法
- JISC6832:2019
- 石英系マルチモード光ファイバ素線
- JISC6835:2017
- 石英系シングルモード光ファイバ素線
- JISZ8103:2019
- 計測用語
- JISZ8120:2001
- 光学用語