JIS C 6187-1:2016 光波長計―第1部:試験方法 | ページ 3

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注記 被試験器に偏光依存特性がある場合には,その影響の考慮が必要なことがある。
7.3.4 温度依存特性
図5に温度依存特性の試験系を示す。試験は,被試験器の環境(温度)を変化させて行う。
図5−温度依存特性の試験系
温度依存特性の試験における装置及び試験手順は,次による。
a) 装置 装置は,次による。
1) 光源 波長安定度が被試験器に定められている安定度と同等又はそれ以上の安定度が得られる光源
を用いる。光源は,被試験器に定められている分解能より十分狭いスペクトル線幅をもち,単一ス
ペクトルで発光するものとする。
2) 恒温槽 自身がもつ温度分布が,被試験器の測定結果に影響を与えない恒温槽を使用する。
b) 試験手順 試験は,次の手順で行う。
1) 試験対象とする周囲温度として,被試験器に指定の使用温度範囲の上限及び下限を含めた5点以上
の試験温度T1,T2,...,Tnを選定する。
なお,標準試験条件の設定は必ず含める。
2) 図5の試験系で,光源の波長をλ0とし,周囲温度を,1)で定めたうちの一つTi(i=1,2,...,n)に
設定して,被試験器の指示値λ1iを読み取る。
なお,必要な場合,この測定をm回繰り返し,得た指示値の平均値をλ1iとする。また,試験の
際には,被試験器が周囲温度と熱的に平衡した状態になるまで,十分に時間をかけなければならな
い。
3) 得た指示値λ1iを,標準試験条件におけるかたよりの補正をした上で,差分D(Ti)を次の式(16)によっ
て求める。
D(Ti) 1i D0t 0 (16)
4) 設定したn個のパワーレベル全てについて2)3)の測定を行い,得たD(Ti)(i=1,2,...,n)の最
大値Dmax(T)及び最小値Dmin(T)を求める。
5) 温度依存特性に基づく不確かさut(T)を,次の式(17)で求める。
max Dmax (T,) min (T)
ut T (17)
3
なお,3)で求められる各差分D(Ti)の値は,測定のばらつきによる不確かさを伴っており,その大き
さuDTは次の式(18)で表される。
ut0
uDT (18)
m
したがって,不確かさut(T)を正しく求めるためには,得たut(T)に対してuDTが十分小さい(10分の

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1以下)値となるように,平均化回数mの値を選定する。
7.3.5 変調周波数依存特性
図6に変調周波数依存特性の試験系を示す。試験は,標準試験条件で行う。
図6−変調周波数依存特性の試験系
変調周波数依存特性の試験における装置及び試験手順は,次による。
a) 装置 装置は,次による。
1) 光源 CWモード及び変調モードの両モードをもち,波長安定度が被試験器に定められている確度
より十分高く,かつ,両モード間での波長変化が被試験器に定められている確度より十分小さく,
かつ,被試験器の試験波長範囲で必要なパワーが得られる光源を用いる。光源は,被試験器に定め
られている分解能より十分狭いスペクトル線幅をもち,単一スペクトルで発光するものとする。
なお,変調方式は正弦波強度変調を推奨する。その他の変調の場合にはその変調条件を記載する。
b) 試験手順 試験は,次の手順で行う。
1) 試験対象とする変調周波数として,被試験器で定められている最低周波数を含む5点以上の周波数
f1,f2,...,fnを定め,その周波数範囲を記載する。
2) 図6の試験系で,光源をCWモードにして被試験器の指示値を読み取り,その値をλCWとする。
3) 次に,光源を変調モードにして,変調周波数を,1)で定めたうちの一つfi(i=1,2,...,n)に設定
し,被試験器の指示値λ1iを読み取る。
なお,必要な場合,この測定をm回繰り返し,得た指示値の平均値をλ1iとする。
4) 得た指示値λ1iについて,差分D(fi)を次の式(19)によって求める。
D( if) 泰
1i CW (19)
5) 設定したn個の変調周波数全てについて3)4)の測定を行い,得たD(fi)(i=1,2,...,n)の最大
値Dmax(f)及び最小値Dmin(f)を求める。
6) 変調周波数依存特性に基づく不確かさut(f)を,次の式(20)で求める。
max Dmax ( f ,) min ( f )
ut f (20)
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なお,4)で求められる各差分D(fi)の値は,測定のばらつきによる固有不確かさを伴っており,その
大きさuDfは次の式(21)で表される。
ut0
uDf (21)
m
したがって,不確かさut(f)を正しく求めるためには,得たut(f)に対してuDfが十分小さい(10分の1
以下)値となるように,平均化回数mの値を選定する。

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8 波長分解能試験

  図7に波長分解能の試験系を示す。試験は,標準試験条件で行う。
図7−波長分解能の試験系
波長分解能試験における装置及び試験手順は,次による。
a) 装置 装置は,次による。
1) 光源 被試験器に定められている波長分解能に対応したスペクトル線幅をもち,波長の安定性が被
試験器に内蔵されている光源の安定性より十分高く,被試験器の試験波長範囲で必要なパワーレベ
ルが得られ,波長が任意に設定できる光源を用いる。
2) 波長確認手段 被試験器の分解能より高い波長測定確度をもち,波長分解能の測定誤差が評価され
た確認手段を用いる。光源で,波長が被試験器に定められている分解能より細かく確定され,それ
を確認できる場合は,波長確認手段を省略できる。
b) 試験手順 試験は,次の手順で行う。
1) 図7の試験系で,光源の波長をλ0nとする。
2) 被試験器に光源からの光(λ0n)を入射し,次に光源の波長をλ0nから短波長側に徐々に変化させ,
被試験器の測定値の測定対象となる分解能に相当する桁の表示値が変化するときの光源の設定波長
をλ1nとする。
3) さらに,光源の波長をλ1nから短波長側に徐々に変化させ,次に被試験器の測定値の測定対象となる
分解能に相当する部分の表示値が変化するときの光源の設定波長をλ2nとする。
4) 光源の波長をλ1nに戻してから,2)及び3)の測定を10回以上(m回)繰り返す。
5) この波長での被試験器の分解能Δλnは,次の式(22)によって求める。
m
Δn 1ni / m (22)
2ni
i1
6) 次に,被試験器の試験対象となる波長範囲の両端付近を含む5点以上の波長λ0nを選んで同一の試験
を行い,Δλnを求める。
7) 波長分解能は,Δλnの最大値で求める。
注記 波長の変化方向は,長波長側への変化でもよい。

9 過負荷試験

  被試験器に定められた最大許容光パワーレベルの光パワーを10分間連続的に入射した前後に,7.2の試
験を実施する。波長確度(不確かさ)試験で得られたかたよりDt0の,過負荷試験前後の変化が,拡張不
確かさkut0以内かどうかで合否判断することが望ましい。ただし,被試験器が製品規格によって他の規格

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又は試験の厳しさを規定している場合は,それに従う。

10 強度試験

10.1 強度試験の概要

  機械的な振動及び衝撃を与えて,被試験器の損傷の有無の確認及び7.2の試験を実施する。波長確度試
験で得られたかたよりDt0の,強度試験前後の変化が,拡張不確かさkut0以内かどうかで合否判断するこ
とが望ましい。
被試験器が機械的にぜい(脆)弱な構造となっていて,強度試験によって回復不可能となるおそれがあ
る場合には,この試験を省いてもよい。また,被試験器が製品規格によって他の規格又は試験の厳しさを
規定している場合は,それに従う。
なお,強度試験は,被試験器を包装していない状態で行う。

10.2 振動試験

  試験は,JIS C 60068-2-6に従って実施する。
なお,試験の厳しさは,次による[JIS C 60068-2-6の表C.2(掃引耐久試験−高い折れ点振動数の例)
を適用する。]。
a) 振動数範囲 : 10 Hz55 Hz
b) 振幅(片振幅) : 0.15 mm
c) 各軸方向の掃引サイクル数 : 10

10.3 落下試験

  試験は,JIS C 60068-2-31の5.1.3.1(面落下)又は5.1.3.2(角落下)に従って実施する。試験の厳しさ
は,次のいずれかによる。
a) 面落下 : 25 mm又は30°の厳しさの小さいほう
b) 角落下 : 25 mm又は30°の厳しさの小さいほう

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附属書A
(規定)
不確かさの規定
A.1 概要
この附属書は,測定における不確かさ及びかたよりについて解説するものである。これは,ISO/IEC
Guide 98-3:2008の“計測における不確かさの表現の指針”に基づくが,この附属書は,ISO/IEC Guide
98-3:2008に規定している詳細内容を十分には反映していない。
標準として,測定の不確かさの評価方法について二つのタイプを規定する。タイプAは,同じ測定に対
する一連の繰返し測定を統計的に分析し,不確かさを評価する方法である。タイプBは,他の知識に基づ
いて,不確かさを評価する方法である。
A.2 タイプA評価の不確かさ
タイプA評価の標準不確かさは,同じ測定条件の下で,個別の独立した測定の場合に適用できる。
量Xについて,n回の独立な測定で得たXkに対しての算術平均は,式(A.1)で算出する。
n
1
X Xk (A.1)
nk 1
この平均は,その量の推定値とされる。つまり, x X とする。測定に基づいて実験の標準偏差は,式
(A.2)で算出する。
/1 2
n
1 2
sX Xk X (A.2)
n 1k1
ここに, X : 測定値の算術平均
Xk : 一連の測定の測定サンプル
n : 測定の回数で,例えば,n≧10のような大きな数字を想定する。
推定値をxとするとき,タイプAの標準不確かさutypeA(x)は,式(A.3)で算出し,実験の平均値における
標準偏差で表す。
sX
utypeA x sX (A.3)
n
A.3 タイプB評価の不確かさ
タイプB評価の標準不確かさは,一連の測定の統計的な分析以外によって不確かさを評価する方法であ
る。ここでは,数値の変動に関して得られるあらゆる情報に基づいた科学的な判断によって評価する。
量Xの推定値xが,製造業者の仕様,校正証明書,ハンドブック又は他の情報源から得られ,その引用
した不確かさU(x)が,標準偏差のk倍ある場合,標準不確かさu(x)は,単に,式(A.4)となる。
ux Ux/ (A.4)
量Xについて,上限値Xmax及び下限値Xminだけが評価できる場合(例えば,製造業者の仕様,温度範囲
など),長方形状の確率分布を仮定して,推定値xは,式(A.5)で算出する。
1
x Xmax Xmin (A.5)
2

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