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C 6704 : 2017
附属書C
(参考)
限度見本の選定
C.1 限度見本の選定
種結晶の寸法Xが大きい結晶の場合,試験結晶から厚さ10 mmのYカット試料を切り出して鏡面研磨
し,測定試料とする。種結晶を除くZ成長領域部分のY面上に10 mm間隔で格子状にけい線を引き,体
積1 cm3の区画を作成する。
Y棒のように種結晶の寸法Xが小さい結晶の場合は,寸法Xを10 mmにランバード加工した後,X面を
鏡面研磨して試料としてもよい。この場合,種結晶を除くZ成長領域部分のX面上に10 mm間隔で格子
状にけい線を引き,体積1 cm3の区画を作成する。
種結晶表面のシードベールを測定から除くため,最も種結晶に近いけい線は種結晶表面から0.5 mm程
度離す。
結晶中の場所によって異物密度に差異がある場合は,測定値が結晶全体の平均的密度に近くなるように
複数の測定試料を用いる。作成した体積1 cm3の格子区画の中から,測定を実施する区画(測定区画)を
適宜選択する。測定試料内の場所によって異物密度に差異がある場合は,測定値が測定試料全体の平均的
密度に近くなるように測定区画の場所を選ぶ必要がある。
選択した各測定区画を約40倍の顕微鏡で異物の粒径を測定し,測定区画ごとに異物の大きさの範囲別に
集計する。これらの集計値を粒径区分ごとに,測定試料中の選択した測定区画全体で平均をとる。また,
試験結晶から複数の測定試料を選択した場合は,選択した複数の測定試料全体で更に平均をとる。このよ
うにして集計した粒径別平均個数をもって,試験結晶のZ領域での評価値とする。この評価値が,異物適
用等級の限界値と同等の試料を,限度見本とする。
――――― [JIS C 6704 pdf 36] ―――――
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C 6704 : 2017
附属書D
(参考)
ネックノギスの詳細
D.1 ネックノギス
ネックノギスは,外側の爪の測定部の両側先端が突き出していて,これによって凹部をもつ物体の凹部
の測定が可能である。人工水晶のZ面は凹凸に富んでいるため,このノギスは,Z方向のアズグロウン人
工水晶の最小寸法を測定するのに適している。ネックノギスの形状を,図D.1及び図D.2に示す。
図D.1−ネックノギス
図D.2−デジタルネックノギス
――――― [JIS C 6704 pdf 37] ―――――
36
C 6704 : 2017
附属書E
(参考)
α値測定装置の補正法
E.1
まえがき
この規格の手順及び類似する装置を用いても,異なった試験所で測定したα値は,測定結果にばらつき
が生じることが知られている。この問題の解決及び試験所間の関係を定めるために,五つの広範囲のα値
サンプルを用いて20以上の試験所でラウンドロビン試験を実施した。これに基づき,測定結果の違いによ
る補正項目の確立手順及び試験所間にわたる一定の波数での平均値及びサンプルが確立された。同様の方
法をこの附属書に記載するが,これは先々の補正項目を定めるのに適用できる。ラウンドロビン試験では,
分散型赤外分光光度計又はフーリエ変換赤外分光光度計(FT-IR)に基づいた回折格子を備える装置を用い
た。したがって,いずれの測定法を用いた装置にもこのプロセスが適用できる。
E.2 サンプルの準備,測定装置の調整及び測定手順
E.2.1 概要
試験所間の測定装置のばらつきを考慮して効率良く測定するために,サンプルの準備,測定装置の調整
及び測定手順について,E.2.2E.2.4に示すとおり,行うことが望ましい。
E.2.2 サンプルの準備
サンプルは,次の手順で準備する。
− サンプルのZゾーンからの切出しには,種子部を含めない。
− 赤外線はY方向に照射するので,Y面は一般的に呼ばれる“光学検査グレード”に研磨する。
− 厚さは6.010.0 mmとする。また,寸法X及び寸法Zは,アパーチャのサイズを考慮した寸法とする。
− Y面の角度偏差は,結晶軸から3°以内とする。
− X面及びZ面は,#80のダイヤモンドと(砥)粒又はダイヤモンドホイールで研削し,仕上げる。
E.2.3 測定装置の調整
一般的な装置の配置図を,図E.1に示す。
図E.1−測定の調整の概要図
――――― [JIS C 6704 pdf 38] ―――――
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C 6704 : 2017
サンプルは,光がサンプルから出る面がフォーカルプレーンから5 mm,かつ,焦点がサンプルとアパ
ーチャとの間になるように置く。
波長の分解能が6.0±0.5 cm−1を維持するように,FT-IRのスキャンスピード,分光計のスリット幅など
を調整する。
アパーチャのサイズは12 mm×2 mmとし,結晶のX方向は12 mmとする。
アパーチャは,参照波数の透過率が最大になるように,フォーカルプレーンとサンプルとの間に置く。
また,サンプルを取り除いた状態で参照波数及び吸収を測る全ての波数での透過率の読みが100 %になる
ように,装置を補正する。
なお,参照波数は3 800±3 cm−1及び3 979±3 cm−1とし,吸収波数は3 500±3 cm−1及び3 585±3 cm−1
とする。3 585 cm−1の波数の調整は,透過率が最小になるように位置を調整する。
この測定では,温度は1525 ℃,相対湿度は70 %以下とする。
E.2.4 測定手順
補正していない二つの吸収波数は,4.2.6.4の式(2)によって計算する。I1は,E.3の手順で確立する補正
条件とし,同じ参照波数で評価する。測定は,分光計の回折格子で波数を固定して行う。サンプルはアパ
ーチャの内側,かつ,光束の中央に置く。専用のサンプルホルダによって,正しいサンプルの位置決めが
可能になる。
E.3 補正条件を確立する手順
補正条件の確立は,二つの吸収波数で独立して実施する。ラウンドロビン試験に用いるサンプル又はそ
れと同等のサンプルの測定は,E.2.2及びE.2.3による。
補正方法の例を,表E.1及び表E.2に示す。5個一組の標準サンプルを複数の試験所で測定し,二つの
波数ごとに補正していないデータの平均値(全ての装置を含む。)をとる。
表E.1−α3 585のデータ補正例
標準サンプルの番号 平均値 測定値
1 0.015 7 0.015 5
2 0.038 2 0.037 3
3 0.062 4 0.059 1
4 0.155 5 0.153 8
5 0.136 2 0.137 8
表E.2−α3 500のデータ補正例
標準サンプルの番号 平均値 測定値
1 0.026 1 0.025 1
2 0.038 3 0.036 1
3 0.051 4 0.047 5
4 0.130 6 0.123 2
5 0.107 7 0.107 2
このデータを最小二乗近似一次直線とともに,図E.2に示す。
これらの五つのサンプルにおける補正条件は,α3 500での因数は1.029 9で補正値は+0.001 0 cm−1,また,
――――― [JIS C 6704 pdf 39] ―――――
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C 6704 : 2017
α3 585での因数は0.994 1で補正値は+0.001 4 cm−1となる。
愀
校正曲線 愀
校正曲線
0.15
y =0.994 1x+0.001 4 y =1.029 9x+0.001 0
0.15
0.10
355
8
0
0
0.10
35
平均値
平均値
0.05
0.05
0.00 0.00
0.00 0.05 0.10 0.15 0.00 0.05 0.10 0.15
測定値愀 愀
測定値
注記 横軸は装置ごとのα値,縦軸は平均α値。
図E.2−標準試料を用いた補正曲線の例
E.4 吸収値の補正計算
測定装置を調整し,該当波数に対する補正条件を確認する。その後,E.2.3に従って評価用サンプルを測
定する。
該当する波数の補正後のα値は,補正前のα値及び補正条件から式(E.1)によって算出する。
愀 攀a 攀 b (E.1)
ここに, αcorrected : 補正後のα値
α : 補正前のα値
a : 因数
b : 補正値
――――― [JIS C 6704 pdf 40] ―――――
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JIS C 6704:2017の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60758:2016(MOD)
JIS C 6704:2017の国際規格 ICS 分類一覧
- 31 : エレクトロニクス > 31.140 : 圧電素子及び誘電素子
JIS C 6704:2017の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC6701:2007
- 水晶振動子通則
- JISC6701:2021
- 水晶振動子の通則及び試験方法
- JISZ9015-1:2006
- 計数値検査に対する抜取検査手順―第1部:ロットごとの検査に対するAQL指標型抜取検査方式