13
C 6802 : 2014 (IEC 60825-1 : 2014)
レーザ又はレーザシステムを構成するか,これらを組み込むか,又は組み込むように意図している,任
意の部品の組立品又は製品。
3.49
レーザ放射(laser radiation)
誘導放出によってレーザ製品から放出される波長範囲180 nm1 mmの全ての電磁放射。
3.50
レーザ安全管理者(laser safety officer)
レーザの危険性の評価及び管理をするのに十分な知識をもち,かつ,レーザ危険性の管理及び監督に責
任をもつ者。
3.51
レーザシステム(laser system)
付加的な組込み部品のあるなしにかかわらず,レーザと適切なレーザエネルギー源とを組み合わせたも
の。
3.52
発光ダイオード,LED(light emitting diode)
半導体内でのキャリアの発光再結合によって波長範囲180 nm1 mmの電磁放射を発生するように設計
された半導体p-n接合デバイス。
注記 誘導放出も存在する可能性はあるが,光放射は,レーザ(3.44参照)と異なり,主として,自
然放出によって発生する。
3.53
網膜の光化学的障害を評価するための限界受入れ角,γph(limiting angle of acceptance for evaluating retinal
photochemical hazards)
網膜の光化学的限界との比較に用いる被ばく放出量又は露光レベルを決定するため,測定放射量を限定
する受入れ角に対応する平面角。
注記1 γphは,目の動きと関連しており,光源の視角には依存しない。光源の視角が規定のγphより
大きい場合には,測定受入れ角γをγphに制限し,光源の高輝度箇所について走査して調べる。
測定受入れ角γが,規定の値に制限されていない場合には,危険性は過大評価され得る。
注記2 アパーレント光源の視角が規定のγphより小さい場合には,実際の測定機器の受入れ角は測定
値に影響を与えず,測定機器の受入れ角を制限する必要はない。すなわち,通常の受入れ角
の制限のない放射計を用いることができる。
注記3 SI : ラジアン(rad)。
3.54
熱的障害を評価するための限界受入れ角,γth(limiting angle of acceptance for evaluating thermal hazards)
熱的網膜障害の評価に用いる最大視角。
注記1 受入れ角γの値は,αminとαmaxとの間で変化する場合がある[4.3 d)及び5.4.3 b) 1)参照]。
注記2 SI : ラジアン(rad)。
3.55
限界開口(limiting aperture)
クラス分け評価のために用いる放射照度又は放射露光を平均化する円形領域。
――――― [JIS C 6802 pdf 16] ―――――
14
C 6802 : 2014 (IEC 60825-1 : 2014)
3.56
保守(maintenance)
レーザ製品の製造業者が提供した使用者への情報に明記された調整及び作業手順を履行することで,使
用者が,製品の意図した性能を確保する目的で実行する行為。
注記 運転又はサービスは含まない。
3.57
最大視角,αmax(maximum angular subtense)
それ以上の大きさではMPE及びAELが光源の大きさに依存しなくなるアパーレント光源の視角の値。
注記1 αmaxの値は,放出持続時間に依存して5 mradから100 mradまで変化する(表9参照)。
注記2 SI : ラジアン(rad)。
3.58
最大出力(maximum output)
レーザ製品のクラスを決定するために用いる最大の被ばく放出量。
注記 被ばく放出量の決定には,その他の条件以外に単一故障条件を考慮するため(5.1参照),最大
出力が,正常運転中の最高出力を超えることがある。
3.59
最大許容露光量,MPE(maximum permissible exposure)
通常の環境下で,人体に照射しても有害な影響を与えることがないレーザ放射のレベル。
注記1 MPEレベルは,目又は皮膚が被ばく直後又は長期にわたり結果的に損傷を受けずに被ばくで
きる最大のレベルであり,レーザ放射の波長,パルス持続時間又は露光時間,危険にさらさ
れる細胞組織,400 nm1 400 nmの範囲の可視光線及び近赤外レーザ放射に対しては網膜上
の像の大きさなどに関係している。最大許容露光レベルは,現在の知識の範囲で附属書Aに
示す。
注記2 附属書Aで示したMPE値は,参考情報であり,製造業者がNOHDを計算し危険分析を行い,
その製品の安全な使用方法に関してユーザに通知することができるように,提供する。作業
場の従業員及び一般大衆の目及び皮膚の露光限界は,多くの国々において各国の国内法で規
定している。法的拘束力のある各国の国内法における露光限界は,参考情報の附属書Aの中
で与えられたMPEと異なることがある。
3.60
医用レーザ製品(medical laser product)
生体診断,外科手術,美容又は治療のため,人体へのレーザ照射を意図して企画,設計及び製造した全
てのレーザ製品。
3.61
最小視角,αmin(minimum angular subtense)
それ以上の大きさでは光源が分散光源と考えられるアパーレント光源の視角の値。
注記1 MPE及びAELは,αmin以下の視角に対しては,光源の大きさと無関係である。
注記2 SI : ラジアン(rad)。
注記3 αmin=1.5 mrad
3.62
モード同期(mode-locking)
――――― [JIS C 6802 pdf 17] ―――――
15
C 6802 : 2014 (IEC 60825-1 : 2014)
非常に短い(例えば,サブナノ秒)パルスの列を生成するためのレーザ共振器内の機構又は現象。
注記 これは,意図的に生成されるが,“自己モード同期”のように自発的にも起こり得る。結果とし
てのピークパワーは,平均パワーよりもかなり大きくなる。
3.63
最制限位置(most restrictive position)
被ばく放出をAELで除した値が最大になるビーム上の位置。
注記 被ばく放出及びAELの両方ともビームを評価する位置に依存する(5.4.3参照)。
3.64
公称眼障害区域,NOHA(nominal ocular hazard area)
ビーム放射照度又は放射露光が角膜上のMPEを超えている範囲内の区域。これにはレーザビームの偶
発的な誤った方向への放射を含む。
注記 NOHAが光学的手段による観察の可能性を含む場合には,用語“拡張NOHA”を用いる。
3.65
公称眼障害距離,NOHD(nominal ocular hazard distance)
ビーム放射照度又は放射露光が角膜上のMPEに等しいところまでの出力開口からの距離。
注記 NOHDが光学的手段による観察の可能性を含む場合には,用語“拡張NOHD(ENOHD)”を用
いる。
3.66
運転(operation)
意図した機能の全範囲にわたるレーザ製品の動作。
注記 保守又はサービスは含まない。
3.67
光化学的障害限界(photochemical hazard limit)
有害な光化学的影響から人間を保護するために定められたMPE又はAEL。
注記 紫外線波長領域では,光化学的障害限界は角膜及び水晶体への有害な影響を防止する。一方,
400 nm600 nmの波長範囲で規定する網膜に対する光化学的障害限界は,放射被ばくによる光
網膜炎−光化学的網膜傷害を防止する。
3.68
保護きょう体(protective housing)
規定するAELを超えるレーザ放射による人体への被ばくを防ぐために設計したレーザ製品(組込形レー
ザ製品を含む。)の構成部分(通常,製造業者が取り付ける。)。
注記 人体の被ばく予防のための保護きょう体の適合性を評価するための試験要求事項に関する5.1
を参照。
3.69
パルス持続時間(pulse duration)
パルスの立ち上がり半値点と立ち下がり半値点との間の時間幅。パルス幅ともいう。
3.70
パルスレーザ(pulsed laser)
エネルギーを単一のパルス又はパルス列の形で放出するレーザ。
注記 この規格では,パルス幅は0.25秒よりも短い。
――――― [JIS C 6802 pdf 18] ―――――
16
C 6802 : 2014 (IEC 60825-1 : 2014)
3.71
放射輝度(radiance)
次の式で定義される量。
dΦ
L
dA cos dΩ
ここに, L : 放射輝度
dΦ : 与えられた点を通過し,かつ,与えられた方向を含んだ立体
角dΩ内に伝搬される素ビームの放射束
dA : 与えられた点を含むビームの切断面の面積
θ : 切断面の法線とビームの方向とがなす角
注記1 この定義は,この規格の目的に十分な程度にJIS Z 8113のIEV 845-01-34を簡単化したもの
である。疑義がある場合は,JIS Z 8113の定義に従うのがよい。
注記2 SI : ワット毎平方メートル毎ステラジアン(Wm−2sr−1)。
(JIS Z 8113のIEV 845-01-34を修正)
3.72
放射エネルギー,Q(radiant energy)
与えられた時間間隔Δtにわたっての放射束の時間積分値。放射エネルギーは,次の式によって求める。
Δd
tt
Q Φ
注記 SI : ジュール(J)。
(JIS Z 8113のIEV 845-01-27を修正。)
3.73
放射露光,H(radiant exposure)
面の一点において,素面に入射した放射エネルギーを,その素面の面積で除した値。放射露光は,次の
式によって求められる。
dQ
H Edt
dA
注記 SI : ジュール毎平方メートル(Jm−2)。
3.74
放射パワー,P,放射束, radiant power,radiant flux)
放射の形態で放出,伝送又は受光するパワー。放射パワー及び放射束は,次の式によって求められる。
dQ
Φ
dt
注記 SI : ワット(W)。
(JIS Z 8113のIEV 845-01-24)
3.75
反射率,ρ(reflectance)
与えられた条件において,入射した放射パワーに対する反射した放射パワーの比。
注記 SI : 無次元数の比。
(JIS Z 8113のIEV 845-04-58の放射束を放射パワーに修正。)
――――― [JIS C 6802 pdf 19] ―――――
17
C 6802 : 2014 (IEC 60825-1 : 2014)
3.76
リモートインタロックコネクタ(remote interlock connector)
レーザ製品の部品で,他の部品から離れて設置された外部制御器との接続を行うコネクタ。
注記 6.4参照。
3.77
セーフティインタロック(safety interlock)
レーザ製品の保護きょう体の一部分を取り外し,開放し,又は移動したときに,クラス3R,クラス3B
又はクラス4レーザ放射による人体への被ばくを防ぐため,保護きょう体の各部分に連結された自動連動
装置。
注記 6.3参照。
3.78
走査レーザ放射(scanning laser radiation)
伝搬の方向,放射起点又は放射形状が基準静止系に対して時間的に変化するレーザ放射。
3.79
サービス(service)
製品の性能に影響を与え得るもので,製造業者のサービス指示書の中に記述されている作業手順又は調
整の実行。
注記 保守又は運転は含まない。
3.80
サービスパネル(service panel)
サービスのために,取外し又は位置の移動ができるように設計したアクセスパネル。
3.81
単一故障条件(single fault condition)
製品内に生じ得る全ての単一の故障であり,その故障によって直接引き起こされる必然的結果も含めた
条件。
3.82
小光源(small source)
視角αが,最小視角αmin以下である光源。
3.83
鏡面反射(specular reflection)
鏡面からの反射を含めて,反射光がビーム(3.11参照)と考えることのできる表面からの反射。
注記 この定義は,例えば,放物面鏡のように,ある反射表面は入射ビームよりも危険性が増加する
ということを認識させる意図がある。
3.84
熱的障害限界(thermal hazard limit)
光化学損傷と対比して,有害な熱的影響から人体を保護するために定めたMPE又はAEL。
3.85
時間基準(time base)
レーザ製品のクラス分け評価のときに考慮する放出持続時間。
注記 4.3 e)参照。
――――― [JIS C 6802 pdf 20] ―――――
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JIS C 6802:2014の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60825-1:2014(IDT)
JIS C 6802:2014の国際規格 ICS 分類一覧
- 31 : エレクトロニクス > 31.260 : オプトエレクトロニクス.レーザー設備
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.110 : 機械の安全
JIS C 6802:2014の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC1010-1:2019
- 測定用,制御用及び試験室用電気機器の安全性―第1部:一般要求事項
- JISC6065:2016
- オーディオ,ビデオ及び類似の電子機器―安全性要求事項
- JISC6803:2013
- レーザ製品の安全―光ファイバ通信システムの安全
- JISC6804:2008
- レーザ製品の安全―情報伝送のための光無線通信システムの安全
- JISC6950-1:2016
- 情報技術機器―安全性―第1部:一般要求事項
- JISC7550:2011
- ランプ及びランプシステムの光生物学的安全性
- JIST15004-2:2013
- 眼光学機器―基本的要求事項及びその試験方法―第2部:光ハザードからの保護
- JISZ8113:1998
- 照明用語