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C 8201-5-1 : 2007 (IEC 60947-5-1 : 2003)
附属書K
(規定)
直接開路動作機能付制御スイッチに対する特別要求事項
K.1 一般
K.1.1 適用範囲
この附属書は,直接開路動作機能付制御スイッチに適用する。
直接開路動作機能付制御スイッチには,附属書F,附属書G,附属書H及び/又は附属書Jの関連要求
事項を適用する。
K.1.2 目的
この附属書は,設計及び性能に必要な特性を記載するために役立つ定義及び条件とともに,直接開路動
作機能付制御スイッチに適用する付加の要求事項について規定する。
K.2 定義
次の項目を追加して適用する。
K.2.1
直接開路動作機能付制御スイッチ (control switch with direct opening action)
操作部と接点との間に,弾性構造材(例えば,スプリング)を介在することなく,遮断接点素子が動作
する制御スイッチで,製造業者の指定する力を加えることによって,直接開路動作までの動作距離(含む
角度,以下,同じ。)を操作部が移動したとき,遮断接点素子のすべての接点が開路するスイッチ。
K.2.2
直接開路動作機能(接点素子)[direct opening action (of a contact element) ]
操作部の一定の動きによって,非弾性構造材を経由して接点が開離する機能。
K.2.3
直接開路動作機能までの動作距離 (direct opening travel)
操作部が操作を開始してから,直接開路動作機能が完了するまでの最小移動距離。
K.2.4
直接開路動作力(又はモーメント)[direct opening force (or moment) ]
直接開路動作が機能するのに必要な力,又はロータリ制御スイッチにおいてはモーメント。
K.3 分類
直接開路動作機能付制御スイッチには,次の2種類がある。
タイプ1 : 接点素子を1個だけもつもので,その接点素子は直接開路動作が機能しなければならない。
タイプ2 : 1個以上の直接開路動作機能付接点素子をもつもので,通常,次のいずれかが付加されたもの。
− 1個以上の常開接点素子
− 1個以上の切換接点素子
− 1個以上の常開接点素子及び1個以上の切換接点素子
この切換接点素子の常閉側は,直接開路動作が機能しなければならない。
――――― [JIS C 8201-5-1 pdf 66] ―――――
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C 8201-5-1 : 2007 (IEC 60947-5-1 : 2003)
K.4 特性
次の付加の特性を適用する。
K.4.3.1.2 定格絶縁電圧
定格絶縁電圧の最小値は,250 Vとする。
K.4.3.2.1 開放熱電流
開放熱電流の最小値は,2.5 Aとする。
K.4.4 接点素子の使用負荷種別
使用負荷種別は,AC-15又はDC-13とする。
注記 付加の使用負荷種別は,AC-14及びDC-14も認められる。
K.5 製品情報
箇条5によるほか,次による。
K.5.2 表示
K.5.2.7 直接開路動作機能
直接開路動作機能付接点素子は,エンクロージャに の記号を見やすく,容易に消えない方法で表
示しなければならない。
K.5.2.8 切換接点素子に関する電気的分離
4個の端子をもつ切換接点素子は,図4のZa又はZbの文字を見やすく,容易に消えない方法で表示し
なければならない。
K.5.4 追加情報
K.5.4.1 操作部の動作距離及び操作力
製造業者は,次の事項を明示しなければならない。
a) 直接開路動作機能までの最小動作距離
b) すべての遮断接点素子の直接開路動作が機能するために必要な最小の力
c) 最小動作位置を超える動作を含む最大動作距離(すなわち動作限度)
d) リミットスイッチに対する操作の最大速度
e) リミットスイッチに対する操作の最大頻度
これらの情報は,表示又は回路図,その他製造業者の発行する文書に明示しなければならない。
注記1 K.7.1.5.3参照。
注記2 タイプ2の制御スイッチは,製造業者が明示した直接開路動作機能までの距離よりも短い動
作距離で開いてもよい。
K.5.4.2 短絡保護
短絡保護装置の形は,スイッチ又は取扱説明書で明示しなければならない。
K.6 正常な使用,取付け及び輸送条件
箇条6によるほか,次による。
K.6.1.1 周囲温度
直接開路動作機能を伴う位置検出スイッチを除き,JIS C 8201-1の6.1.1による。前記スイッチに対して
は,温度の上限及び下限はそれぞれ,+70 ℃及び−25 ℃で,24時間の周期を通じての平均温度は,+35 ℃
を超えない。
――――― [JIS C 8201-5-1 pdf 67] ―――――
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C 8201-5-1 : 2007 (IEC 60947-5-1 : 2003)
注記 接続導体の選沢は,必要なら製造業者と使用者との合意事項によるものとする[JIS C 8201-1
の表2の注a)参照]。
K.7 構造及び性能に関する要求事項
箇条7によるほか,次による。
K.7.1.4.3.1 操作部の強度
操作部は,K.8.3.7に規定する,試験に適合する十分な強度がなければならない。
K.7.1.4.3.2 直接開路動作機能
直接開路動作機能を備えているスイッチは,K.8.3.4,K.8.3.5(直接開路動作機能を備えている位置スイ
ッチの場合)及びK.8.3.7に規定する試験で,接点ギャップのインパルス耐電圧を低下させることなく適
合しなければならない。
K.7.1.4.5 ケーブル(引ひも)操作制御スイッチの自動開放
直接開路動作機能を備えているケーブル(引ひも)操作制御スイッチは,ケーブル(引ひも)が故障又
は固着した場合に自動的に開放位置に戻らなければならない。
K.7.1.4.6 直接開路動作機能に関する条件(JIS C 8201-1の2.4.10を参照)
動作中の接点を分離する部品は,弾性材(例えば,ばね)でない部品を用いて,可動接点と力が加えら
れている操作部上との間で直接開路動作機能を行う。
K.7.1.4.6.1 接点素子形式
直接開路動作機能を備える制御スイッチは,スナップアクション又は直接動作接点素子を備えることが
できる。
遮断接点素子は,投入接点素子から互いに電気的に分離していなければならない。
制御スイッチが,接触形式C又は接触形式Zaの切換接点素子[図4のc)及びd)参照],をもつ場合には,
一つのコンタクト(投入又は遮断)だけを用いるものとする。接触形式Zbの切換接点素子の場合には,
両方のコンタクトを用いることができる。
K.7.1.5.3 操作部の動作表示
外部操作手段,例えば,カムとの関連で,操作部のセッティングアップを可能にするために,そのスイ
ッチは,直接開路動作機能を保証する操作部の最小動作距離を示す手段,例えば,操作部プランジャ上に
マークを設けなければならない[K.5.4.1 a),注記1参照]。
K.8 試験
箇条8及び附属書Cに付加して次を適用する。
K.8.3.1 試験シーケンス
次の付加とともに8.3.1を適用する。
− 試験シーケンス7(供試品No.7)−直接開路動作機能付位置検出スイッチの機械的動作
試験No.1−温度限界における機械的操作(K.8.3.5参照)
試験No.2−直接開路動作機能の検証(K.8.3.6参照)
− 試験シーケンス8 (供試品No.8)
− 操作部の強度検証(K.8.3.7参照)
K.8.3.4 条件付短絡状態での動作性能
次の付加とともに8.3.4を適用する。
――――― [JIS C 8201-5-1 pdf 68] ―――――
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C 8201-5-1 : 2007 (IEC 60947-5-1 : 2003)
K.8.3.4.2.1 条件付短絡状態の検証
試験は,8.3.4.2によって行う。電流を除いては,付加の開閉機器ではなく,直接開路動作機能付接点素
子によって行う試験は,単相回路の同じ接点素子で3回電流を投入することによって,三つの機器それぞ
れについて行う。
タイプ2の制御スイッチでは,接点素子をランダム(不規則)に選ばなければならない。
K.8.3.4.4.1 試験後の操作能力
各々の試験後に,直接開路動作機能付接点素子は,操作部に製造業者の指定する力を加えたとき,直接
開路動作機能までの動作距離で開路しなければならない[K.5.4.1 a)及びb)を参照]。
接点素子の開放位置(接点ギャップ)の検証は,接点素子に2 500 Vのインパルス試験電圧を加えるこ
とによって立証する。
K.8.3.5 温度限界における位置検出スイッチの機械的操作機構の検証
この試験は,直接開路動作機能をもつ位置検出スイッチに適用する。位置検出スイッチは+70 ℃の状態
で8時間放置する。
放置時間の終了前に+70 ℃のまま,最大定格使用電流を10分間通電する。次に,K.5.4.1 b)に従って製
造業者が指定する力を加え10回操作する。
−25 ℃で連続放置後に,K.5.4.1 b)に従って製造業者が指定する力を加え10回操作する。ただし,電流
は流さない。
この試験の完了後に,K.8.3.6に従って,接点の開放位置を検証しなければならない。
K.8.3.6 直接開路動作機能の機構に対する検証
位置検出スイッチが,K.5.4.1 a)で規定する直接開路動作機能までの動作距離に対応する位置にあるとき,
その接点ギャップは,2 500 Vのインパルス耐電圧に耐えなければならない。
断路(アイソレーション)に適する位置検出スイッチに対しては,製造業者が指定する定格インパルス
耐電圧 (Uimp) に応じたJIS C 8201-1の表14の値に耐えなければならない。
K.8.3.7 操作部強度の検証
閉じている接点に10 N(図K.1参照)の力F1を加える。
製造業者が指定する力F1より大きい力(モーメント)F2を,直接開路動作が機能するまでの動作距離の
間に加える。
この試験後,可動接点及び操作部に変形があってもよいが,K.8.3.6によるインパルス耐電圧に耐えなけ
ればならない。また,断路(アイソレーション)に適する位置検出スイッチは,製造業者が指定した定格
インパルス耐電圧 (Uimp) に応じたJIS C 8201-1の表14の値に耐えなければならない。
――――― [JIS C 8201-5-1 pdf 69] ―――――
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C 8201-5-1 : 2007 (IEC 60947-5-1 : 2003)
F1=必要な開路力=10 N
F2=製造業者指定の力(モーメント)
図K.1−操作部強度の検証
――――― [JIS C 8201-5-1 pdf 70] ―――――
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JIS C 8201-5-1:2007の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60947-5-1:2003(IDT)
JIS C 8201-5-1:2007の国際規格 ICS 分類一覧
- 29 : 電気工学 > 29.130 : 開閉装置及び制御装置 > 29.130.20 : 低電圧開閉用及び制御装置
JIS C 8201-5-1:2007の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC0617-7:2011
- 電気用図記号―第7部:開閉装置,制御装置及び保護装置
- JISC4523:2018
- 制御用リードリレー
- JISC4540-1:2010
- 電磁式エレメンタリ リレー―第1部:一般要求事項
- JISC60068-2-27:2011
- 環境試験方法―電気・電子―第2-27部:衝撃試験方法(試験記号:Ea)
- JISC60068-2-6:2010
- 環境試験方法―電気・電子―第2-6部:正弦波振動試験方法(試験記号:Fc)
- JISC61000-4-2:2012
- 電磁両立性―第4-2部:試験及び測定技術―静電気放電イミュニティ試験
- JISC61000-4-4:2015
- 電磁両立性―第4-4部:試験及び測定技術―電気的ファストトランジェント/バーストイミュニティ試験
- JISC61000-4-8:2016
- 電磁両立性―第4-8部:試験及び測定技術―電源周波数磁界イミュニティ試験
- JISC8201-4-1:2020
- 低圧開閉装置及び制御装置―第4-1部:接触器及びモータスタータ:電気機械式接触器及びモータスタータ
- JISC8201-5-5:2008
- 低圧開閉装置及び制御装置―第5部:制御回路機器及び開閉素子―第5節:機械的ラッチング機能をもつ電気的非常停止機器