JIS C 8368:2016 電流制限器 | ページ 2

4
C 8368 : 2016
制限器は,9.4.2によって試験したとき,動作をしてはならない。
7.2.3 200 %電流引外し
制限器は,9.4.3によって試験したとき,表3に規定する時間以内で動作しなければならない。
表3−200 %電流動作時間
定格電流 A 30以下 40及び50 60
動作時間 min 2 4 6
7.2.4 過電流時延
制限器は,9.4.4によって試験したとき,1秒以内で動作してはならない。また,表4に規定する時間以
内で動作しなければならない。
表4−過電流時延動作時間
定格電流 A 30以下 40及び50 60
動作時間 s 10 20 30
7.3 過負荷性能
制限器は,9.5によって試験したとき,接点の甚だしい損傷,焼損,溶着その他の電気的又は機械的な支
障が生じてはならない。
7.4 越流性能
制限器は,9.6によって試験したとき,越流によって動作することなく,かつ,接点が溶着してはならな
い。
7.5 電圧降下性能
制限器は,9.7によって試験したとき,電圧降下が,定格電流15 A以下のものは0.5 V以下,定格電流
20 A以上のものは0.4 V以下でなければならない。
7.6 温度上昇
制限器は,9.8によって試験したとき,温度上昇が表5の値以下でなければならない。
なお,基準周囲温度の限度は,40 ℃とする。
表5−温度上昇
測定箇所 温度上昇
K
接点 銀及び銀合金 90
コイル A種 65
E種 80
B種 90
F種 115
端子 40
7.7 耐久性能
制限器は,9.9によって試験したとき,電気的又は機械的な支障が生じてはならない。

――――― [JIS C 8368 pdf 6] ―――――

                                                                                              5
C 8368 : 2016
7.8 絶縁抵抗
制限器は,9.10によって試験したとき,各部の絶縁抵抗が5 M以上でなければならない。
7.9 耐電圧
制限器は,9.11によって試験したとき,フラッシオーバ又は絶縁破壊が生じてはならない。電圧低下を
伴わないグロー放電は無視する。
7.10 コイル異極間の耐電圧
制限器は,9.12によって試験したとき,フラッシオーバ又は絶縁破壊が生じてはならない。電圧低下を
伴わないグロー放電は無視する。ただし,単相3線式に用いるベクトル合成方式のものに限り適用する。
7.11 短絡遮断性能
制限器は,9.13によって試験したとき,次を満足しなければならない。
a) 排気孔又はハンドル開口部分に接して置いた かなきん に点火しない。
b) 試験後,実用上支障なく定格電圧の下で定格電流を開閉でき,かつ,7.2.1,7.2.3及び7.2.4に適合す
る。
c) 試験後,9.10の試験を行い,各部の絶縁抵抗は,0.5 M以上である。
7.12 耐熱性能
制限器は,合成樹脂製の台及び蓋にあっては,9.14によって試験したとき,膨れ,ひび割れ,機能を損
なう変形などを生じてはならない。
7.13 荷重性能
制限器は,9.15によって試験したとき,各部に異常があってはならない。
7.14 傾斜性能
制限器は,9.16によって試験したとき,7.2.17.2.3の性能を満足しなければならない。
7.15 温度特性
制限器は,9.17によって試験したとき,7.2.17.2.4の性能を満足しなければならない。
7.16 アンモニアガス耐久性能
制限器は,9.18によって試験したとき,端子部分に用いる黄銅製部品に破損又はひび割れが生じてはな
らない。
7.17 耐食性
制限器は,9.19によって試験したとき,鉄及び鋼の部品表面に腐食の発生があってはならない。ただし,
鋭利な部分の腐食及びこすれば取れる黄色がかった被膜は,腐食の発生とはみなさない。

8 構造

8.1   構造一般
構造は,次に適合しなければならない。
a) 良質の材料を用いて丈夫に作り,通常の使用状態において危険が生じるおそれがなく手動操作及び動
作が円滑で,電気的接触が確実であり,取扱いが容易で,電線の接続が確実かつ容易に行えるもので
ある。
b) じんあいの侵入又は外物による損傷を防ぐため,動作機構を密封する構造である。ただし,排気孔,
つまみ,端子部分などによる多少の通気はあってもよい。
c) 使用状態で,充電部に手が触れない構造である。
d) 通常,制限器は,垂直取付形とし,簡単かつ堅固に取付けできる構造である。

――――― [JIS C 8368 pdf 7] ―――――

6
C 8368 : 2016
なお,垂直取付けには,上下逆の取付けも含む。
e) 手動操作による復帰であるとともに,手動操作で遮断もできる構造である。
f) 一般使用者が,蓋及び外郭を容易に開けることのできない構造である。
g) 鉄及び鋼は,さび止めを施さなければならない。ただし,ステンレス鋼の場合を除く。
h) 金属製の蓋,箱又は台は,電線に損傷を生じるおそれがないように,電線の貫通部に絶縁ブッシング
を取り付けなければならない。
i) 絶縁物は,器体の外被の材料が絶縁体を兼ねる場合は,機械器具に組み込まれる部分を除き,厚さが
0.8 mm以上,かつ,ピンホールがないもの。ただし,人が触れるおそれのないものは,0.5 mm以上
であってもよい。
j) 金属製の蓋又は箱で,アークが達する部分は,燃えにくい絶縁物を取り付ける。
8.2 通電部分
通電部分は,次に適合しなければならない。
a) 熱応動要素以外の通電部分には,銅若しくは銅合金又はこれらと同等以上の電気的,熱的及び機械的
な安定性があるさびにくい材料を使用する。ただし,弾性を必要とする部分,その他の構造上やむを
得ない部分に使用するものであって,危険が生じるおそれがないときはこの限りではない。
b) ばね作用をする通電部分の材料は,りん青銅板又はこれと同等以上の効力があるものである。
c) 導電金具及び電気的接触部は,絶縁物の収縮,振動などによって容易に緩まない構造とする。また,
温度の高くなる箇所の絶縁物は,この温度に十分に耐え,かつ,吸湿性の少ない材料を用いる。
d) 導電部相互間を締め付けるねじ及び端子ねじの作用している山数は,金属相互で貫通する場合は,ね
じ径8 mm未満のものでは2山以上,ねじ径8 mm以上のものでは,ねじの作用している部分の長さ
がねじ径の40 %以上でなければならない。貫通しない場合は,ねじ径以上とする。
なお,ねじは容易に緩まない構造とする。
8.3 端子
電線を接続する端子及び端子ねじは,次に適合しなければならない。
a) 端子ねじは,部品の取付けに共用しないものである。
b) 端子は表面接続のものとし,電線の接続に当たっては,はんだ付けを必要とする銅管端子又は電線の
先端を環状に曲げる必要のあるものを用いない構造とする。
c) 接地側の端子記号は“N”と表示し,単相3線式の場合の接地側は,中央端子とする。
d) 端子の大きさは,表6に規定する大きさ以上の端子ねじを用い,かつ,通常,表6に規定する太さの
電線の接続ができる構造とする。
なお,電線は,JIS C 3307に規定する600 Vビニル絶縁電線である。
表6−端子ねじの呼び径及び電線の太さ
定格電流 A 15以下 20 30 40 50 60
端子ねじの呼び 1本止めの場合 M4 M5 M5 M6 M6 M8
2本止めの場合 M3.5 M3.5 M4 M5 M5 M5
電線の太さ 単線 mm 2.0 2.6 − − − −
より線 mm2 − 5.5 8 14 22 22

――――― [JIS C 8368 pdf 8] ―――――

                                                                                              7
C 8368 : 2016
8.4 絶縁距離
絶縁距離は,表7に規定する値以上とする。ただし,単相3線式用のもののベクトル合成用の異極コイ
ル間は,この限りではない。測定方法は,JIS C 8306によって行う。
なお,表7において造営材に取り付けるものの取付面以外の部分であって,外郭の突合せ面の間隙が0.3
mm以下のものの場合,充電部と人が触れるおそれのある非金属部の表面との間の絶縁距離は,1.5 mm以
上とすることができる。
表7−絶縁距離
単位 mm
部分 絶縁距離
空間距離 沿面距離
極性が異なる充電 端子部 4(3) 6(3)
部相互間 端子部以外の固定してい 4(1.5) 6(1.5)
る部分であって,金属粉
が付着しにくい箇所
その他の箇所 4(3) 6(3)
充電部と接地する 端子部 4(3) 6(3)
おそれがある非充 端子部以外の固定してい 4(1.5) 6(1.5)
電金属部又は人が る部分であって,金属粉
触れるおそれのあ が付着しにくい箇所
る非金属部の表面 その他の箇所 4(3) 6(3)
との間
注記1 括弧内の数値は,定格電流が15 A未満のものに適用する。
注記2 空間距離は,器具の外面の場合は30 N,器具の内部の場合は2 Nの力
を,距離が最も小さくなるように加えて測定したときの距離とする。
8.5 動作機構
動作機構は,次に適合しなければならない。
a) 多極のものは,各極が同時遮断する。
b) 引外し機構は,重力を利用しないもので,引外し自由形とし,通常,リセットを要せず,また,使用
者によってみだりに調節できないものである。
c) 素子は,非接地側に設けてある。
d) 整定を不正にしたり,自動引外しを妨害できないように封印できるものである。
e) 動作部分に設けるねじ又はナットは,振動によって緩まないように,回り止めが施してある。
f) つまみの操作は,できるだけ軽く行えるものである。また,引きひもを取り付けられるように,適切
な孔又はこれに代わるものが設けてある。
8.6 台及び蓋
台及び蓋は,次に適合しなければならない。
a) 台及び蓋は,金属,磁器,合成樹脂成形品又はこれらに類する材料である。
b) 動作機構を直接取り付ける台は,良質の絶縁材料を用い,取付方法が適切で,長期使用によって動作
特性に変化を与えるおそれがないものである。
c) 台裏面の充電部分は,取付面から3 mm以上の深さとし,かつ,その上を65 ℃以下で軟化しない,
硫黄を除く絶縁性耐水質混和物の適量を容易に脱落しないように詰めてある。ただし,熱硬化性樹脂

――――― [JIS C 8368 pdf 9] ―――――

8
C 8368 : 2016
をその間隙に充してあるものの場合は取付面から1 mm以上の深さにすることができる。また,台
裏面の充電部が台の取付面から6 mm以上の深さの場合又は厚さ0.5 mm以上の適当な絶縁板で覆う場
合は,この限りではない。
8.7 開閉の表示
開放状態及び投入状態を,文字又は色によって,見やすい箇所に明瞭に表示しなければならない。

9 試験方法

9.1   試験条件
試験は,9.17の試験を除き,JIS Z 8703に規定する常温(535 ℃)及び常湿(相対湿度4585 %)で,
かつ,通風,温度変化,その他試験の結果に甚だしい影響を及ぼすおそれがない場所で,原則として通常
の取付状態で行う。
9.2 構造試験
構造試験は,箇条8及び箇条12に規定する事項について目視及び測定器具によって調べる。
9.3 端子部の強度試験
端子部の強度試験は,端子に表8に規定する太さの電線を接続し,表9に規定するトルクで端子を締め
付けた後,表9に規定する引張力を導体の軸方向に静的に1分間加えたときの異常の有無を調べる。
なお,電線は,JIS C 3307に規定する600 Vビニル絶縁電線を使用する。
表8−電線の太さ
定格電流 A 15以下 20 30 40 50 60
電線の太さ 単線 mm 1.6 2.0 2.6 − − −
より線 mm2 − − 5.5 14 22 22
表9−締付トルク及び引張力
端子ねじの呼び M3 M3.5 M4 M5 M6 M7 M8
トルク N・m 0.5 0.8 1.2 2.0 2.5 5.5 5.5
引張力 N 60 60 80 90 100 120 120
9.4 通電試験
9.4.1 動作電流試験
動作電流試験は,表10の動作電流を通電する。
なお,単相3線式用のものは,表10の動作電流を表11の各条件で通電する。
表10−動作電流及び不動作電流
単位 A
定格電流 5 10 15 20 30 40 50 60
動作電流 7.5 15 22.5 28 39 52 64 76
不動作電流 5.75 11.5 17.2 22 33 44 54 64

――――― [JIS C 8368 pdf 10] ―――――

次のページ PDF 11

JIS C 8368:2016の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 8368:2016の関連規格と引用規格一覧