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8.1 温度試験
温度試験は,形式及び定格が同一のトロリーバスダクトを2個以上接続し,床から300 mm以上の高さ
に水平に置き,両端を閉じ,風にさらされないようにして定格電流を通しながら,導体の中央部及び接続
部の温度を,各部の温度上昇が一定となったとき熱電対を用いて測定する。この場合の周囲温度は,10
30 ℃とする。
8.2 絶縁抵抗試験
絶縁抵抗試験は,トロリーバスダクトに適合するトロリーを装着して,直流500 Vの絶縁抵抗計によっ
て,各極の間及び充電部と非充電金属部との間の絶縁抵抗を測定する。
8.3 耐電圧試験
耐電圧試験は,トロリーバスダクトに適合するトロリーを装着して,各極の間及び充電部と非充電金属
部との間に周波数50 Hz又は60 Hzの交流電圧3 000 Vを1分間印加する。
8.4 短絡試験
短絡試験は,2個のトロリーバスダクトを接続し,終端を短絡した後,50 Hz又は60 Hzの交流電圧を印
加して,表5に示す短絡電流を約0.1秒間流す。三相3線式トロリーバスダクトは三相回路によって試験
し,4線式以上のトロリーバスダクトは三相回路の試験のほか,残りの導体すべてについて隣接導体間を
単相回路で試験する。ただし,隣接導体間の構造及び寸法がすべて同一の場合は,三相回路の試験だけで
よい。
なお,上記の三相回路試験は,単相回路に置き換えて隣接導体相互間で試験してもよい。
短絡試験電流は,電流波形の包絡線を描き,短絡発生後1/2サイクル後の復振幅の 1 /( 2
2 ) をもって交流
分の実効値とする。三相回路の試験では,短絡実効値の各相の電流の平均値とする。
表5−短格試験電流
トロリーバスダクトの定格電流 短絡試験電流
遅れ力率
A A
60以下 5 000 0.50.6
60を超え100以下 7 500
0.30.4
100を超え150以下 10 000
150を超え200以下 14 000 0.250.3
200を超え300以下 18 000
300を超え400以下 22 000
400を超え500以下 22 000
0.200.25
500を超え600以下 22 000
600を超え800以下 22 000
800を超え1 000以下 22 000
1 000を超え1 200以下 42 000
1 200を超え1 500以下 42 000 0.150.20
1 500を超え2 000以下 60 000
8.5 水平強度試験
水平強度試験は,図1のように直線状のトロリーバスダクトを2個接続し,接続部を中央にして間隔1.5
mで幅150 mm,長さはトロリーバスダクトの幅を超える寸法のチャネル状の二つの支点の上に置く。ト
ロリーバスダクト接続部の上に支点と同じものを置き,そのトロリーバスダクト12 m分の質量に相当す
――――― [JIS C 8373 pdf 11] ―――――
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るおもりを載せる。
なお,定格電流600 A以上については,更に200 kgの質量に相当するおもりを載せる。
単位 mm
図1−水平強度試験
8.6 衝撃試験
衝撃試験は,次による。
a) 試験は,各々3本のダクトで行う。
b) 図2に示す試験装置を,圧縮しないときの厚さ40 mm,密度450550 kg/m3のエチレンプロピレンゴ
ムのスポンジの敷物の上に置く。
c) 次の位置にハンマが落下するように,ダクトを置く。
1) ダクト開口部が横向の状態で,導体支持物がある箇所及びない箇所のダクト側面中央部。
2) ダクト開口部が下向の状態で,導体支持物がある箇所及びない箇所のダクト天面中央部。
d) ハンマは,表6による製造業者がダクトとして宣言する耐衝撃エネルギーを生じるように各1回ずつ
落下させる。
表6−衝撃試験値
耐衝撃エネルギー ハンマ質量 落下高さ
応力等級 (概算) kg mm
J (許容差+10 %)
(許容差±1 %)
重量級 6.0 2.0 300
超重量級 20.0 6.8 300
注記 この表とJIS C 60364-5-51の表51Aとの種類の関係は,次のと
おりである。
JIS C 60364-5-51 この規格
中級 重量級
高級 超重量級
単位 mm
――――― [JIS C 8373 pdf 12] ―――――
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単位 mm
注記 この図は寸法を示すものであって,設計を決めるものではない。
図2−衝撃試験装置
8.7 走行性試験
走行性試験は,トロリーバスダクトを2個以上接続し,トロリーの定格電流に等しい周波数50 Hz又は
60 Hzの電流を流しながら,トロリーを走行速度125 m/minで接続部を連続して20 000回通過させ,かつ,
120 km以上走行させた後,通電状態のまま停止させて,直ちにトロリーのブラシ端子部の温度をJIS C 1602
に規定する熱電対又は色温度計若しくは表面温度計を用いて測定する。
なお,この試験は,適合するトロリーすべての定格電流について行う。
8.8 金属製ダクトとトロリーの金属フレームとの間の接触抵抗試験
金属製ダクトとトロリーの金属フレームとの間の接触抵抗試験は,8.7の試験を終わった金属製ダクトか
らなるトロリーバスダクトの接続部をまたいでトロリーを置き,そのトロリーの金属フレームとダクトの
接続部の上部中央に設けた試験用端子との間に30 Aの直流電流を流し,電圧降下法などによって抵抗値を
測定する(図3参照)。
――――― [JIS C 8373 pdf 13] ―――――
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図3−接触抵抗試験
8.9 屋外用トロリーバスダクトシステムの散水試験
屋外用トロリーバスダクトシステムの散水試験は,屋外用トロリーバスダクトを2個以上接続し,床か
ら300 mm以上の高さに水平に置き,トロリーを装着してJIS C 0920の14.2.3(オシレーティングチュー
ブ又は散水ノズルによる第二特性数字3に対する試験)に規定する方法によって試験する。
8.10 難燃性試験
合成樹脂製ダクトの難燃性試験は,長さ150 mmのダクトを図4のように鉛直にし,その下端に炎の長
さが約15 mmの口径約10 mmのブンゼンバーナを置き,その酸化炎の先端で1分間加熱した後,炎を取
り除き,ダクトの炎が自然に消えるかどうかを調べる。
なお,熱量は約37 MJ/m3の工業用メタンガス又はこれと同等以上の発熱量をもつものを使用するものと
する。
図4−難燃性試験
9 検査
9.1 形式検査
形式検査は,次の検査項目によって行う。ただし,a) e) は,同一試験品についてその順序によって行
い,f) k) は,それぞれ別の試験品で行う。
a) 構造
――――― [JIS C 8373 pdf 14] ―――――
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b) 温度
c) 絶縁抵抗
d) 耐電圧
e) 短絡
f) 水平強度
g) 衝撃
h) 走行性
i) 金属製ダクトとトロリーの金属フレーム間の接触抵抗
j) 屋外用トロリーバスダクトの散水
k) 難燃性
9.2 受渡検査
受渡検査は,次の検査項目によって行う。
a) 構造
b) 絶縁抵抗
c) 耐電圧
10 製品の呼び方
製品の呼び方は,名称,形式,極数,定格電圧及び定格電流による。
例1 トロリーバスダクト 屋内用 3極 600 V 800 A
例2 トロリーバスダクト 屋外用 3極 600 V 200 A
11 表示
製品には,見やすい場所に,容易に消えない方法で,次の事項を表示しなければならない。ただし,製
品への表示が困難な場合は,包装に表示してもよい。
a) 名称
b) 形式
c) 極数
d) 定格電圧
e) 定格電流
f) 製造業者名又はその略号
g) 製造年又はその略号
なお,上記表示に加えて,適切な使用及び維持を確実なものとするために,必要であれば,次の内
容を製品又は取扱説明書のいずれかに表示してもよい。
h) 耐衝撃エネルギーの等級
参考文献
JIS C 60364-5-51:2006 建築電気設備−第5-51部 : 電気機器の選定及び施工−共通規定
JIS C 8373:2007の国際規格 ICS 分類一覧
JIS C 8373:2007の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC0920:2003
- 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
- JISC1602:2015
- 熱電対
- JISC2110:1950
- コイルエナメル試験方法
- JISC2110:1994
- 固体電気絶縁材料の絶縁耐力の試験方法
- JISC3005:2014
- ゴム・プラスチック絶縁電線試験方法
- JISC3801-1:1999
- がいし試験方法―第1部:架空線路用がいし
- JISG3131:2018
- 熱間圧延軟鋼板及び鋼帯
- JISH3100:2018
- 銅及び銅合金の板及び条
- JISH3140:2018
- 銅ブスバー
- JISH4000:2014
- アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条
- JISH4100:2015
- アルミニウム及びアルミニウム合金の押出形材
- JISK7113:1995
- プラスチックの引張試験方法