JIS C 8480:2016 キャビネット形分電盤 | ページ 3

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しなければならない。
a) キャビネットは,造営材に堅固に取り付ける構造とし,ドアの開閉を頻繁に行っても容易に破損する
おそれがない。
b) キャビネットに用いる鋼板の呼び厚さは,正面の面積に応じて表4の規定する値以上とする。
1) 折曲げ,リブ加工などで補強したもの,又はステンレス鋼などを用いたものは,括弧内の値を適用
することができる。
2) 使用者と製造業者との協定によって,括弧の値を適用することができる。
表4−鋼板の呼び厚さ
正面の面積 鋼板の呼び厚さ
m2 mm
0.1以下 1.0(0.8)
0.1を超え0.2以下 1.2(1.0)
0.2を超えるもの 1.6(1.2)
c) 過電流遮断器,開閉器などの機器は基板などに配置して堅固に取り付け,操作が安全な構造とする。
なお,外部電線の接続,開閉の操作,ヒューズの取り替えなどは,容易にできる。
d) 配線用遮断器,開閉器,漏電遮断器などの取っ手は,その移動範囲でドアに接触しない。
e) 配線用遮断器,開閉器,漏電遮断器などの取っ手は,開閉を明瞭に表示する。
f) 複数の電源回路がある場合は,回路ごとに表示又は区分けする。
g) 各部のねじの作用している山数は,2以上,又はこれと同等以上の強度をもつ。ただし,ねじの呼び
径が8 mm以上の場合,ねじが作用している部分の長さは,ねじの呼び径の40 %以上とする。
h) 各部のねじは,緩むおそれがない。

8.3 ガタースペース

  ガタースペースは,指定する外部電線が通常の寿命を縮めることなく,接続するスペースをもっていな
ければならない(附属書Aの表A.2参照)。
なお,受渡当事者間の協定によって,ガタースペースを変更することができる。

8.4 保護構造

  分電盤の保護構造は,次による。
a) 屋内用であって,ドアを閉じた状態ではJIS C 0920に規定するIP2XC以上とする。
b) 屋外用であって,ドアを閉じた状態ではJIS C 0920に規定するIP23C以上とする。
c) ドアを開いた状態では,充電部が露出する部分に感電防止の処置を施す。ただし,露出する部分の最
大使用電圧が60 V以下の場合には,感電防止の処置を除くことができる。

8.5 接地

8.5.1  分電盤の接地
分電盤の接地は,次による。
a) ボックス内にはキャビネットを接地するために,溶接又は金属ねじ締付けによってキャビネット及び
電気的に接続した接地端子,又は接地母線を設け,接地線によって接地する。
b) 機器を取り付けないドアなどは,金属ねじの接続,金属製丁番などによって導通を確保する。
c) 機器を取り付けるドアなどは,ボックスと電線とで接続するのが望ましいが,等価電気的接続(例え

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ば,腐食保護を施した金属製丁番の使用,歯付き座金の使用又は金属支持面の金属ねじ締付け)でも
よい。
8.5.1.1 接地端子の構造
接地端子は,分電盤内接地線又は接地線を接続し得る圧着端子締付け方式又は電線締付け方式による構
造とする。
なお,接地線をねじで接続するものは,溝付き六角頭ねじで,その頭部に緑色を施す。ただし,ねじ近
傍に“保護接地”を表す記号又は同等の記号を表示する場合は,ねじ頭部に緑色を施さなくてもよい。
8.5.1.2 接地端子ねじの呼び径及び接地線の太さ
基準定格電流に対する締付けねじの呼び径及び接地線の太さは,表5に規定する値以上とする。
表5−締付けねじの呼び径及び接地線の太さ
基準定格電流 ねじの呼び径 接地線の太さ
呼び径 公称断面積
A mm mm2
30以下 M4 1.6 2
30を超え 50以下 M5 2 3.5
50を超え100以下 M5 2.6 5.5
100を超え250以下 M6 − 14
250を超え400以下 M6 − 22
400を超え630以下 M8 − 38
8.5.2 接地母線の構造
接地母線を設ける場合は,銅帯とし,分電盤内接地線及び接地線が接続し得る圧着端子締付け方式又は
電線締付け方式による構造とする。
8.5.3 負荷用の接地
負荷用接地端子を設ける場合は,ねじ締端子台(セルフアップ端子台を含む。)又は銅帯(接地線用銅帯)
とする。
なお,負荷用接地端子はM3以上とする。また,その頭部は緑色を施した六角頭ねじを用いなくてもよ
い。

8.6 帯状導体の電流密度

  母線・母線分岐導体及び分岐導体に帯状導体を使用する場合は,導電率96 %IACS以上のものとし,基
準定格電流に対する電流密度は,表6に示す。ただし,母線・母線分岐導体及び分岐導体の温度上昇が,
7.4に適合する場合は除く。

――――― [JIS C 8480 pdf 12] ―――――

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表6−電流密度
基準定格電流 電流密度
A A/mm2
125以下 3.0以下
125を超え250以下 2.5以下
250を超え400以下 2.0以下
400を超え630以下 1.7以下
注記 材料の面取り及び成形のための電流密度増は,+5 %まで許容する。
なお,帯状導体の途中にねじ穴の類があっても,その部分の断面積
の減少が1/2以下である場合は,これを考慮しなくてもよい。

8.7 絶縁電線の最小太さ

  母線又は分岐導体に絶縁電線を使用する場合は,JIS C 3307,JIS C 3316,JIS C 3317及びJIS C 3612
で規定する絶縁電線とし,最小の太さを表7に示す。ただし,過電流遮断器など保護機器の特性に影響を
与えず,7.4に適合する場合は除く。
なお,基準定格電流が400 A以上の絶縁電線であって,並列に接続する場合は,絶縁電線は2本とし,
同一太さ及び同一長さとし,その端子部及び分岐点は,電気的に接続していなければならない。
表7−絶縁電線の最小太さ
基準定格電流 絶縁電線の最小太さ
単線の呼び径 より線の公称断面積
A mm mm2
15以下 1.6 2
20 2 3.5
30又は32 2.6 5.5
40 3.2 8
50,60又は63 − 14
75 − 22
100 − 38
125又は150 − 60
175又は200 − 100
225,250又は300 − 150
350 − 200
400 − 250又は150×2本
500 − 400又は150×2本
630 − 500又は200×2本

8.8 導体の定格電流

8.8.1  母線の定格電流
母線の定格電流は,次による。
a) 主過電流遮断器又は主開閉器をもつ場合は,その定格電流とする。
b) 主過電流遮断器又は主開閉器のいずれももたない場合は,分岐過電流遮断器及び分岐開閉器の定格電
流の総和に2/3を乗じた値以上とする。
8.8.2 母線分岐導体の定格電流
母線分岐導体の定格電流は,次による。

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a) 分岐群に主過電流遮断器又は主開閉器をもつ場合は,その定格電流とする。
b) 分岐群に主過電流遮断器又は主開閉器のいずれももたない場合は,分岐過電流遮断器及び分岐開閉器
の定格電流の総和に2/3を乗じた値以上とする。
8.8.3 分岐導体の定格電流
分岐導体の定格電流は,分岐過電流遮断器又は分岐開閉器の定格電流とする。

8.9 中性母線

  中性母線は,次による。
a) 定格電流は,他の母線の定格電流以上とする。ただし,三相4線式回路の場合は他の母線の定格電流
の1.2倍以上とする(附属書Dを参照)。
b) 中性母線には,過電流遮断器を設けてはならない。ただし,各極が同時に開閉するか,又は中性極が
他の極に対して早入りかつ遅切りとなっているものは除く。
c) 上記a)及びb)の要求事項は,多線式母線から分岐する電路についてもこれを適用する。

8.10 導電接続部

  母線・母線分岐導体と分岐導体及びその他機器の導電部との接続は,基準定格電流及び機器の定格電流
を満足し,次のいずれかによる。
a) ねじ締め(ばね座金併用)
b) 差込み
c) )又はb)と同等以上の機能を保持するもの
注記 ねじ締めによる場合は,附属書Aの表A.1を参照。

8.11 充電部の間隔

  充電部と非充電金属体との間隔,及び異極充電部間の空間距離並びに沿面距離は10 mm以上とする。た
だし,次の場合を除く。
a) 過電流遮断器及びその他の器具に,次の1)又は2)によってターミナルラグを使用する場合。
1) 幹線及び分岐回路に接続する母線・母線分岐導体,分岐導体などにターミナルラグを用い,その間
に絶縁性隔壁がないものは,ターミナルラグ及び非充電金属部が30°傾いた場合でも,ターミナル
ラグと非充電金属部との間及び異極ターミナルラグ間の距離は10 mm以上とする。ただし,各ター
ミナルラグが複数のねじで取り付けているか,又はそれに振れ止めがある場合を除く。
2) 端子部にターミナルラグを締め付けた状態での充電部の間隔が10 mm未満の場合は,ターミナルラ
グに厚さ0.5 mm以上の絶縁キャップなどを用いて絶縁しなければならない。それを取り付けた状
態の充電部の間隔は,2 mm以上とする。
b) 過電流遮断器及び開閉器の遮断又は開閉のとき,異常を生じないように距離を十分確保するか,又は
十分な絶縁処理を施してある場合。
c) 9.4.2に従って試験を行い,JIS C 60664-1で規定する過渡過電圧に耐える空間距離に適合する場合。

8.12 配線用遮断器

  配線用遮断器は,JIS C 8201-2-1に適合するもの,又はこれに準じたものを使用し,その用途に適した
ものとする。

8.13 漏電遮断器

  漏電遮断器は,JIS C 8201-2-2に適合するもの,又はこれに準じたものを使用し,その用途に適したも
のとする。

8.14 その他の収納機器

――――― [JIS C 8480 pdf 14] ―――――

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必要に応じて分電盤に機器を収納する場合は,関連する規格に適合しているもの,又はこれに準じたも
のとする。
なお,電源にサージ防護デバイス(SPD)を用いる場合は,附属書Eを参照。
注記 関連する規格には,JIS C 8360,JIS C 8361,NECA C 2811などがある。

8.15 絶縁抵抗測定のための構造

  分岐回路の絶縁抵抗測定を適切に行うため,各分岐過電流遮断器の負荷側の端子部又は導電部金属体に,
容易かつ安全に測定器のリード線を接続できる構造とする。
なお,測定器のリード線を接触する場合,カバーなどを外す必要があるときは,その操作が容易に行え
る構造とする。

8.16 用途名称ホルダ

  適切な位置に用途名称ホルダ又はこれに類するものを設ける。

8.17 図面ホルダ

  適切な位置に図面ホルダ又はこれに類するものを設ける。

9 試験

9.1 試験場所

  試験は,特に指定がある場合を除き,JIS Z 8703に規定する常温535 ℃及び常湿4585 %,並びにそ
の他試験の結果に著しい影響を及ぼすおそれがない場所で行う。ただし,使用者と製造業者との協定によ
って,試験結果に影響を及ぼすおそれがないと判断された場合は除く。

9.2 構造試験

  構造試験は,分電盤及び分電盤の構成部品の構造を目視,計測などによって確認する。また,構成部品
に添付する文書などによって,箇条8及び箇条11に規定する事項を確認する。

9.3 絶縁抵抗試験

  絶縁抵抗試験は,主過電流遮断器,分岐過電流遮断器などを閉路の状態で,JIS C 1302に規定する絶縁
抵抗計を用いて,電路電圧相当の定格測定電圧を使用し,充電部相互間及び充電部と非充電金属部との間
の絶縁抵抗値を測定する。ただし,試験電圧で試験を行うことが不適切な電子部品などがある場合は,こ
れらの回路を切り離して測定することができる。

9.4 耐電圧試験

9.4.1  商用周波耐電圧試験
商用周波耐電圧試験は,周波数が50 Hz又は60 Hzの正弦波に近い表8に示す試験電圧を9.3の試験箇
所に1分間印加して行う。ただし,分電盤の中に表8に示す試験電圧で試験を行うことが不適切な電子部
品などがある場合は,それらを除いて試験を行うことができる。
なお,主回路から直接供給しない補助回路については,表9に示す試験電圧を9.3の試験箇所に1分間
印加して行う。
表8−主回路及び主回路から直接供給する補助回路の耐電圧試験電圧
単位 V
定格絶縁電圧 Ui 耐電圧試験電圧 交流r.m.s
60以下 1 000
60を超え250以下 1 500

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JIS C 8480:2016の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 8480:2016の関連規格と引用規格一覧