JIS C 8704-1:2022 据置鉛蓄電池―一般的要求事項及び試験方法―第1部:ベント式 | ページ 3

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7 試験方法

7.1 容量特性試験

  容量特性試験は,6.2に従って準備した試験電池について行う。
a) 放電前の電解液比重 20 ℃に換算し,製造業者が指定するか,又は表3に規定する許容差を含まない
値の±0.005とする。温度換算は,式(1)による。
D20=Dt+0.000 7(θ−20) (1)
ここで, D20 : 20 ℃における電解液比重
Dt : θ ℃における電解液比重
θ : 比重を測定したときの電解液温度(℃)
b) 放電開始の時期 放電開始の時期は,満充電後1時間24時間静置した後とする。
c) 放電電流 放電電流は,次による。
1) 高率放電用以外の蓄電池 1×I10(0.1C10) A又は1×I5(0.2C5) Aのいずれか一つとする。
2) 高率放電用蓄電池 1×I1(1C1) Aとする。
ここで, I10 : 10時間率放電電流(A)
I5 : 5時間率放電電流(A)
I1 : 1時間率放電電流(A)
C10 : 10時間率定格容量をAhで表示した数値
C5 : 5時間率定格容量をAhで表示した数値
C1 : 1時間率定格容量をAhで表示した数値
d) 放電終止電圧 放電終止電圧Uは,n×Ufinal Vとする。
ここで, n : 直列セル数
Ufinal : セル当たりの放電終止電圧(V)
10時間率 : Ufinal=1.80 V
5時間率 : Ufinal=1.75 V
1時間率 : Ufinal=1.60 V
e) 放電開始時の電解液温度 (25±2) ℃とする。
f) 容量 θ ℃における測定容量Cθ Ahは,放電電流(A)と放電時間(h)との積として計算で求める。
g) 容量の温度換算 放電開始時の電解液温度θがやむを得ず(25±2) ℃と異なる場合には,式(2)によっ
て換算した容量を25 ℃における容量とする。ただし,この換算式は,試験中の電解液温度が10 ℃
40 ℃の範囲の場合に適用する。
ただし,放電開始時の電解液温度θが(25±2) ℃の場合は,換算しなくてよい。

CST= 1+K(θ−25) (2)
ここで, CST : 25 ℃に換算した容量(Ah)
Cθ : θ ℃における容量(Ah)
K : 容量の温度係数
係数Kは,製造業者が指定する。ただし,指定がない場合
は,次による。
高率放電用以外の蓄電池 0.008
高率放電用蓄電池 0.005
θ : 電解液温度(℃)
放電開始時の温度

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7.2 過充電寿命特性試験

  過充電寿命特性試験は,6.2に従って準備した試験電池について行う。7.1の容量特性試験で,高率放電
用以外の蓄電池は5時間率容量を,高率放電用蓄電池は1時間率容量を確認した後,次の試験を行い過充
電寿命の日数を求める。
a) 試験周囲温度 試験周囲温度は,(25±5) ℃とする。
b) 充電 充電は,満充電状態の蓄電池に対し0.2×I10(0.02C10) Aの一定電流で連続して行う。
c) 試験中の容量確認 試験中の容量確認は,約30日ごとに,高率放電用以外の蓄電池は1×I5(0.2C5) A
でセル当たり1.75 Vまで,高率放電用蓄電池は1×I1(1C1) Aでセル当たり1.60 Vまで,いずれも7.1
の容量特性試験を行う。この容量確認後,充電を行い満充電状態とした後,b)の充電を行う。
d) 試験の終了 試験の終了は,c)による容量が,高率放電用以外の蓄電池は5時間率容量,高率放電用
蓄電池は1時間率容量の80 %以下に低下し,再び容量が増加しないことを確認したときとする。
e) 過充電寿命の日数 過充電寿命の日数は,試験日数と容量との関係を示した図において,容量の値を
示す曲線と,5時間率容量又は1時間率容量の80 %を示す水平線とが交差する交点から求める。

7.3 容量保存特性試験

  容量保存特性試験は,6.2に従って準備した試験電池について行う。あらかじめ数回の充放電を行い,容
量が定格容量の95 %以上に達したことを確認する。次の方法によって試験を行い,保存前後の容量から容
量保存率γを算出する。
a) 保存前の容量 保存前の容量Cαは,7.1の10時間率容量試験を行う。
b) 保存期間及び保存後の容量 保存期間は,開路状態で90日間放置する。その後,充電せずに7.1の10
時間率容量試験で保存後の容量Cβを求める。
c) 保存中の周囲温度 保存中の周囲温度は,(25±5) ℃とする。
d) 容量保存率 容量保存率γは,式(3)によって算出する。
γ=Cβ
Cα×100 (3)
ここで, γ : 容量保存率(%)
Cα : 保存前の10時間率容量(Ah)
Cβ : 保存後の10時間率容量(Ah)

7.4 最大放電電流特性試験

  最大放電電流特性試験は,6.2に従って準備した試験電池について行う。目視などによって導電部及び外
観の状態を調べる。
a) 放電開始の時期 放電開始の時期は,満充電後,124時間静置し,電解液温度が(25±5) ℃であるこ
とが確認されたときとする。
b) 放電電流及び放電時間 放電電流及び放電時間は,表5のいずれか条件による。
表5−放電電流
蓄電池区分 規定時間 1分 規定時間 5秒
高率放電用以外の蓄電池 15×I10(1.5C10) A 30×I10(3C10) A
高率放電用蓄電池 30×I10(3C10) A 60×I10(6C10) A

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7.5 防爆特性試験

  防爆特性試験は,安全性が確保されていることを確認した後,6.2に従って準備した試験電池について行
う。炎の持続及び蓄電池内部への誘爆を確認する。
a) 充電 充電は,0.5×I10(0.05C10) Aの電流で連続して行う。
b) 火花の発生時期及び場所 火花の発生時期は,充電開始から1時間以上経過した後とし,排気部のお
おむね1 cm程度において火花を発生する。これを2回繰り返す。
c) 火花の大きさ 火花の大きさは,10時間率容量が20 Ah以上の24 V蓄電池によってJIS C 8352に規
定する1 Aのヒューズを溶断させたときに得られる大きさ又はこれと同等以上の大きさとする。
d) 周囲温度 周囲温度は,(25±10) ℃とする。
なお,附属書JB及び附属書JCに規定する蓄電池の試験は,防爆防まつ装置を水の電気分解によって酸
素ガス及び水素ガスを発生させる装置に取り付けて,実施してもよい。

7.6 防まつ特性試験

  防まつ特性試験は,6.2に従い準備した満充電状態の蓄電池を用いて,次の条件によって試験を行い,通
電電気量1 Ah当たりの脱出酸霧量を求める。
a) 捕集装置 捕集装置は,図2に示すようにガス洗浄瓶3本及び蓄電池を直列に接続し,捕集装置内の
圧力が一定になるように内部の空気を吸引する。捕集装置の設定は,次による。
1) ガス洗浄瓶は,板フィルター付きを用い,容量は250 mlとする。
2) ガス洗浄瓶には,1本につき0.01 mol/dm3水酸化ナトリウム溶液100 mlを入れる。
3) ガス洗浄瓶,蓄電池,マノメーターは,耐薬品性のホースで接続する。ガス洗浄瓶間のホース長さ
は,約15 cmとする。
4) 酸霧捕集中は,発生するガスによって電池内部が加圧状態にならないように,マノメーターの水位
差を10 mm±5 mmに調整する。
b) 酸霧捕集
1) 充電は,0.5×I10(0.05C10) Aの一定電流で連続して行う。
2) 酸霧の捕集開始時期は,1)の充電開始2時間以上経過後とする。
3) 酸霧捕集時間は,1)の充電中の2時間とする。
4) 試験周囲温度は,蓄電池及び捕集装置の周囲を(25±10) ℃とする。

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水位差
蓄電池 水

マノメーター
吸引
ガス洗浄瓶 0.01 mol/dm3水酸化ナトリウム溶液(100 ml)
図2−捕集装置要領図
c) 脱出酸霧量の算出 脱出酸霧量は,0.01 mol/dm3水酸化ナトリウム溶液300 mlに吸収された酸霧量を
中和滴定によって,又は中和滴定と同等以上の精度をもつ測定機器によって求める。脱出酸霧量は,
式(4)による。
v=VQ (4)
ここで, v : 通電電気量1 Ah当たりの脱出酸霧量(mg)
V : 捕集した脱出酸霧量(mg)
Q : 酸霧捕集期間中の通電電気量(Ah)

7.7 密閉反応効率特性試験

  密閉反応効率特性試験は,6.2に従い準備した満充電状態の触媒栓を取り付けた蓄電池を用いて,次の条
件によって試験を行い,密閉反応効率を算出する。なお,この試験は触媒栓を,水の電気分解によって酸
素ガス及び水素ガスを発生する装置に取り付けて,実施してもよい。
a) 充電 充電電流は,0.05×I10(0.005C10) A及び0.003×I10(0.0003C10) Aの2種類とする。
b) ガス捕集 ガス捕集は,図3に示すように,気密部から導いた管を,水中に倒置したガス捕集器具の
下部に入れ,放出ガスを水と置換してガスを捕集する。ガス捕集の条件は,次による。
1) ガスの捕集開始時期は,1時間ごとに3回測定した充電電圧及び充電電流が十分安定したことを確
認した後とする。
2) ガス捕集時間は,0.05×I10(0.005C10) A通電の場合には30分間,0.003×I10(0.000 3C10) A通電の場合
には5時間とする。
3) 試験周囲温度は,蓄電池及びガス捕集器具の周囲を(25±10) ℃とする。
c) 密閉反応効率の算出 密閉反応効率の算出は,b)で捕集した放出ガス量から,式(5)でガス捕集中に通
電した電気量1 Ah当たり25 ℃で101.3 kPaに換算した放出ガス量を求め,式(6)で行う。
v=P 298
(t+273)×VQ (5)
101.3×
ここで, v : 通電電気量1 Ah当たり25 ℃·101.3 kPaに換算した放出ガス
量(ml/Ah)
P : 測定時の大気圧(kPa)
t : 周囲温度(℃)
V : 捕集した放出ガス量(ml)
Q : ガス捕集期間中の通電電気量(Ah)

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η= v
684 100 (6)
ここで, η : 密閉反応効率(%)
684 : 1 Ah当たりの25 ℃·101.3 kPaにおける理論ガス発生量
(ml/Ah)
通気孔
触媒栓
ガス捕集器具
蓄電池又は
ガス発生装置

20 mm以下
図3−ガス捕集要領図(一例)

8 検査

  検査は,表6の項目について行う。ただし,受渡当事者間の協定によって検査項目の一部を省略するこ
とが可能である。
表6−検査項目
検査項目 型式検査 受渡検査 適用試験
箇条番号
外観 ○ ○ 5.1
寸法 ○ ○ 5.2
容量特性 ○ ○ 7.1
過充電寿命特性 ○ − 7.2
容量保存特性 ○ − 7.3
最大放電電流特性 ○ − 7.4
防爆特性 ○ − 7.5
防まつ特性 ○ − 7.6
密閉反応効率特性 ○ − 7.7
注記 ○の付いた項目を実施する。
型式検査は,表7の対象の蓄電池について,3個の単電池又は3個のモノブロック電池で行う。代表型
式とは,各型式において製造業者が,特性の代表となる容量帯を指定したもの。ただし,受渡当事者間の
協定によって,代表型式及び数量を変更することが可能である。
受渡検査は,全型式について,1個の単電池又は1個のモノブロック電池で行う。使用者が受渡検査を
要求する場合には,7.1の容量試験を実施することが望ましい。

――――― [JIS C 8704 pdf 15] ―――――

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JIS C 8704-1:2022の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60896-11:2002(MOD)

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