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C 9612 : 2013
附属書C
(参考)
一般住宅での冷暖房期間における消費電力量の簡易算出方法
C.1 一般
この附属書は,一般住宅での冷暖房期間中における消費電力量の情報提供に関連する事項を補足するも
ので,規定の一部ではない。
様々な使われ方をしているルームエアコンの消費電力量の情報提供として,設置しているルームエアコ
ン全体の稼働率を用いて,平均的な期間消費電力量の目安を算出する方法,及びルームエアコンの使用方
法を仮定して,使われ方に応じた個別の期間消費電力量の目安を算出する方法を示す。
C.2 冷房期間消費電力量及び暖房期間消費電力量を基準に,平均的な期間消費電力量の目安を算出する
ための補正係数
使用実態調査を基に,各外気温度におけるルームエアコンの運転時間(稼働時間)を,各外気温度の発
生時間で除したものを稼働率という。ルームエアコンを1日当たり2時間以上利用した使用者を対象とし
た稼働率を用いて算出した。平均的な期間消費電力量の目安を算出するための補正係数を,表C.1に示す。
表C.1−平均的な期間消費電力量の目安を算出するための補正係数
項目 補正係数
冷房 暖房
稼働率を用いて平均的な消費電力量を算定するための補正係数 0.35 0.45
C.3 冷房期間消費電力量及び暖房期間消費電力量を基準に,使われ方に応じた個別の期間消費電力量の
目安を算出する補正係数
使用時間帯に応じた個別の期間消費電力量の目安を算出するために,使用実態調査を基にルームエアコ
ンで使われる時間帯を抽出して作成した補正係数について,冷房期間における補正係数を表C.2に,暖房
期間における補正係数を表C.3に示す。
表C.2−使用時間帯における冷房期間消費電力量の目安を算出するための補正係数
使用時間 使用時間帯 使用回数 補正係数
18時間 6 : 0024 : 00 1回/日 1.00
9時間 12 : 0021 : 00 1回/日 0.65
6時間 10 : 0016 : 00 1回/日 0.60
注記 補正係数には,立ち上がりに加わる空調負荷を考慮している。
比較的使われる頻度が高い使用時間帯(代表的な使用時間帯)を選定する場合は,表C.2の9時間を選
定する。
――――― [JIS C 9612 pdf 61] ―――――
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C 9612 : 2013
表C.3−使用時間帯における暖房期間消費電力量の目安を算出するための補正係数
使用時間 使用時間帯 使用回数 補正係数
18時間 6 : 0024 : 00 1回/日 1.00
6 : 00 9 : 00
7時間 2回/日 0.80
及び18 : 0022 : 00
4時間 18 : 0022 : 00 1回/日 0.35
注記 補正係数には,立ち上がりに加わる空調負荷を考慮している。
比較的使われる頻度が高い使用時間帯(代表的な使用時間帯)を選定する場合は,表C.3の7時間を選
定する。
C.4 期間消費電力量の目安を算出する簡易算出方法
次の式によって,冷房期間消費電力量の目安,暖房期間消費電力量の目安及び通年消費電力量の目安を
算出する。平均的な消費電力量の目安を算出する場合は,表C.1の補正係数を用い,使用状況に応じた個
別の消費電力量の目安を算出する場合は,表C.2及び表C.3の補正係数を用いる。
期間消費電力の目安の算出方法を,次の式に示す。
A=B×C
ここに, A : 期間消費電力量の目安
B : 期間消費電力量
C : 補正係数
なお,通年の期間消費電力量の目安を算出する補正係数を用いる場合は,次による。
− C.2の平均的な期間消費電力量の補正係数は0.4を用いる。
− C.3の使用時間帯における期間消費電力量の補正係数は,表C.2(9時間)及び表C.3(7時間)の使
用時間より,0.75を用いる。
――――― [JIS C 9612 pdf 62] ―――――
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C 9612 : 2013
附属書D
(参考)
冷房又は暖房負荷の簡易計算手法を用いた
一般住宅でのルームエアコンの選定方法
D.1 一般
この附属書(参考)は,本体及び附属書(規定)に関連する事項を補足するもので,規定の一部ではな
い。
ルームエアコンを用いるときは,“冷房又は暖房しようとする室の種類,大きさ及び構造”,及び“在室
者,照明器具などから発生する熱量”を考慮して,冷房又は暖房負荷の計算を行い,ルームエアコンの能
力を選定する。選定に必要な一般住宅の室の冷房又は暖房負荷の大きさの大略を容易に求めるために,参
考となる値を表D.1に示す。また,最近の住宅事情を考慮した参考となる値を表D.2及び表D.3に示す。
なお,ルームエアコンの使用条件がここに示す条件と著しく異なる場合は,冷房又は暖房負荷の算出は,
ここに示す以外の別の方法による。
注記 表D.1は,公益社団法人空気調和・衛生工学会のHASS 109-1965(冷房負荷簡易計算方法),表
D.2及び表D.3は公益社団法人空気調和・衛生工学会のSHASE-S 112-2009(冷暖房熱負荷簡易
計算法)を引用したものである。
D.2 一般住宅での冷房又は暖房負荷の簡易計算方法
一般住宅での冷房又は暖房負荷の簡易計算方法を,次に示す。
a) 表D.1表D.3から,冷房又は暖房しようとする室の種類に応じた単位床面積当たりの冷房又は暖房
負荷の値を選ぶ。
b) 冷房又は暖房負荷の算出方法を,次の式に示す。
F=D×E
ここに, D : 表D.1表D.3から選んだ,単位床面積当たりの冷房又は
暖房負荷(W/m2)
E : 室の床面積(m2)
F : 室の冷房又は暖房負荷(W)
――――― [JIS C 9612 pdf 63] ―――――
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C 9612 : 2013
表D.1−単位床面積当たりの冷暖房負荷
室条件 負荷及び算出条件
単位床面積当たりの負荷 単位床面積当たりの冷暖房負荷算出の条件
W/m2
冷房 ヒートポンプ 換気回数 窓面積 床面積10 m2 照明
暖房 床面積 当たりの在室者数 (蛍光灯)
空冷式 回/時 % 人/10 m2 W/m2
住宅 和 南向きa) 220 275 1.5 40 3 0
室
(木造・平屋) 北向きa) 160 265 1.5 20 3 10
洋 南向きa) 190 265 1 30 3 0
室 西向きa) 230 265
集合住宅(鉄筋) 最上階 185 250 1 30 3 10
南向き洋間 中間階 145 220
注記 この表の算出の一般条件を,次に示す。
a) 夏期外気温度33 ℃になるような日でも,室内を大体27 ℃にできる。
b) 冬期外気温度0 ℃になるような日でも,室内を大体20 ℃にできる。
c) 室の構造は普通であり,天井はあまり高くない。
d) 室の窓及びドアの開口部は,人の出入時以外は閉じている。
e) 表中以外に特に熱を発生する器具はない。また,暖房負荷の場合は,照明及び在室者は無視している。
f) 日が当たる窓には,ブラインドを降ろしている。
g) ルームエアコンの換気ダンパは,閉じた状態で用いる。
換気回数で示す換気量は,侵入空気及び別の換気ファンによるものである。
換気回数とは,毎時間に外気と室内空気とが入れ代わる量を室内容積で除した値である。
h) ルームエアコンの空冷式凝縮器は,通気がよいところで用いる。
注a) 南向きとは,外気に接している窓が南側だけにあることをいう。北向き及び西向きも同様の意味である。
表D.2−集合住宅の最大熱負荷
単位 W/m2
単位床面積当たりの最大熱負荷
項目
南b) 西b) 北b) 東b)
冷房 中間階 バルコニーなし 窓面積率 小 87 109 66 69
中 104 144 79 101
バルコニーあり 小 79 135 76 91
中 92 165 85 119
最上階 バルコニーあり 小 94 116 73 76
中 111 151 86 108
バルコニーあり 小 86 142 83 98
中 99 172 92 126
暖房 外皮断熱a)高 中間階 136 142 144 139
最上階 142 148 150 145
中 中間階 155 161 163 158
最上階 161 167 169 164
低 中間階 174 180 182 177
最上階 180 186 188 183
注記 この表の基準設計条件は,基準設計条件において予冷・予熱運転は1時間となっている。通常,一般家庭で予
冷・予熱運転をすることはまれであるため,予冷・予熱の時間を15分にする補正係数1.37をこの表の値に乗
じる。
注a) 外皮断熱とは,窓と外壁との総合的な断熱性能を意味する。外皮断熱の“高”,“中”又は“低”のいずれに相
当するかは,図D.1を用いて判定する。
b) 南・西・北・東は,窓の主方位を指す。
――――― [JIS C 9612 pdf 64] ―――――
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C 9612 : 2013
(一重ガラス窓)
まず,一重ガラス窓か二重ガラス窓かによって用いる線図を選び,外壁熱通過率,外壁面数及び窓の大きさから
左の軸の外皮断熱“高”,“中”又は“低”の,いずれの領域に属するかを判断する。窓“中”の場合は,図中の窓
“大”と窓“小”の直線との中間と考えてよい。
例えば,一重ガラス窓で,外壁熱通過率1.2 W/(m・K),一面外壁で窓“大”のとき,外皮断熱は“中”と判断する。
図D.1−外皮断熱の判定図
――――― [JIS C 9612 pdf 65] ―――――
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JIS C 9612:2013の国際規格 ICS 分類一覧
- 23 : 一般的に利用される流体システム及びその構成要素 > 23.120 : 換気装置.ファン.空調装置
JIS C 9612:2013の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC3306:2000
- ビニルコード
- JISC9335-1:2014
- 家庭用及びこれに類する電気機器の安全性―第1部:通則
- JISC9335-2-40:2004
- 家庭用及びこれに類する電気機器の安全性―第2-40部:エアコンディショナ及び除湿機の個別要求事項
- JISC9815-1:2013
- エアコンディショナ及び空気熱源ヒートポンプの定格音響パワーレベル―第1部:直吹き形室外機
- JISC9815-2:2013
- エアコンディショナ及び空気熱源ヒートポンプの定格音響パワーレベル―第2部:直吹き形室内機
- JISK5600-5-4:1999
- 塗料一般試験方法―第5部:塗膜の機械的性質―第4節:引っかき硬度(鉛筆法)
- JISK8116:2006
- 塩化アンモニウム(試薬)
- JISS6006:2020
- 鉛筆,色鉛筆及びそれらに用いる芯