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C 9730-2-9 : 2010
附属書DD
(規定)
農業用コンファインメント建家で使用する制御装置
DD.1 目的
この附属書の目的は,農業用コンファインメント建家環境での使用に付随する化学化合物について規定
された厳しさに対して,温度検出制御装置が耐えられる能力を判定するための標準試験方法を提示するこ
とである。この附属書の要求事項は,本体の要求事項に追加するものである。サンプル数が13のDD.7.7.2
の試験が要求されていない限り,この附属書の試験では12の新しいサンプルを使用する。
農業用コンファインメント建家で使用するように宣言及び意図された制御装置は,IEC TC 31の適用範
囲に含まれる潜在的爆発性雰囲気における使用を意図したものではない。
DD.2 定義
DD.2.1
農業用コンファインメント建家 (agricultural confinement building)
人工的手段によって暖房及び/又は冷房することを特徴とする農業施設。
ここでは,自由に換気されている農業用建家[例,きゅう(厩)舎]及び類似の使用に先立って定期的
に消毒される建家では通常みられない腐食性化合物が,動物用飼料及び廃棄物の蓄積によって集中する。
DD.3 試験装置
試験室及びサンプル棚は,腐食による副産物を付加しないように,試験媒体の腐食作用に耐えられるこ
とが分かっている材料とする。
DD.4 厳しさ
厳しさは,DD.7で規定する。
DD.5 事前の状態調節
この附属書は,事前の状態調節については,何ら要求事項を規定しない。ただし,取付中に引き込むよ
うに意図したタイプの配線,取付具及び/又はコードのための開口部をもつ制御装置を用意して,試験中
に使用しなければならない。ワイヤ又はコードの切断端末のためにこのような開口部を設ける場合は,試
験媒体が制御装置内に侵入することを防止するために密封しなければならない。その他の開口部がある場
合は,手を加えない。
DD.6 初期測定
この附属書では,初期測定について,何ら要求事項を規定しない。
DD.7 試験
次の試験の場合,10日間ばく露したサンプルのいずれかがDD.9.2の要求事項を満たさないときは,30
日間の試験を中断して,時間の節約及び試験室の使用を減らしてもよい。
――――― [JIS C 9730-2-9 pdf 31] ―――――
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C 9730-2-9 : 2010
DD.7.1 湿二酸化炭素−二酸化硫黄−空気の混合気体
2個のサンプルを試験室内におき,1個を10日間,もう1個を30日間ばく露する。試験室の容積の1 %
に相当する量の二酸化炭素及び同量の二酸化硫黄を,各作業日ごとに試験室内に導入する。毎日のガス導
入に先立って,前日からのガス−空気混合気体を排気する。この試験は継続的に実施し,ガスの導入は10
日間ばく露で8回以上,また,30日間ばく露で22回以上実施する。
湿度を与えるために,試験室容積の0.003 m3当たり10 mLの量の水を試験室の底に入れておく。
試験室の温度は,35±2 ℃に維持する。
DD.7.2 湿硫化水素−空気の混合気体
2個のサンプルを試験室内におき,1個を10日間,もう1個を30日間ばく露する。試験室の容積の1 %
に相当する量の硫化水素を,各作業日ごとに試験室内に導入する。毎日のガス導入に先立って,前日から
のガス−空気混合気体を排気する。この試験は継続的に実施し,ガスの導入は,10日間ばく露で8回以上,
また30日間ばく露で22回以上実施する。
湿度を与えるために,試験室容積の0.003 m3当たり10 mLの量の水を試験室の底に入れておく。
試験室の温度は,25±5 ℃に維持する。
DD.7.3 湿アンモニア−空気の混合気体
2個のサンプルを試験室内におき,1個を10日間,もう1個を30日間ばく露する。水酸化アンモニウム
の水溶液を,試験室の底に入れる。この溶液は,体積比で1 %のアンモニア蒸気を溶液上に生成し,残り
の蒸気は空気及び水で構成されるような濃度とする。試験中,この溶液は交換又は補給しない。
試験室の温度は,35±2 ℃に維持する。
DD.7.4 尿素−水の蒸気
2個のサンプルを試験室内におき,1個を10日間,もう1個を30日間ばく露する。飽和尿素水溶液(試
験室容積の0.003 m3当たり10 mLの水中に過剰結晶)を,試験室の底に入れる。試験中,この溶液は交換
又は補給しない。
試験室の温度は,35±2 ℃に維持する。
DD.7.5 温湿空気
2個のサンプルを試験室内におき,1個を10日間,もう1個を30日間ばく露する。試験室の湿度を,相
対湿度で (98±2) %に維持する。
試験室の温度は,60±1 ℃に維持する。
DD.7.6 消毒薬−殺菌剤−水の混合液へのばく露
1個の試料に対して,消毒薬−殺菌剤−水の混合液の間欠的散布及び乾燥を,1 300サイクル実施してば
く露する。散布−乾燥サイクルでは,散布を10分間,続いて散布しない期間を50分間とる。
試験室の温度は,35±2 ℃に維持する。
注記 乳製品の消毒薬−殺菌剤は,水1 Lに対して消毒薬−殺菌剤を7.8 mLの濃度で混合する。消毒
薬−殺菌剤は,ジメチル塩化アンモニア化合物を15 %,不活性成分を85 %として構成する。
DD.7.7 じんあい(塵埃)へのばく露
DD.7.7.1 じんあいの侵入
1個のサンプルを,最初の特性数5について,JIS C 0920のじんあい試験を行う。外郭は,カテゴリ1
でもカテゴリ2でもよい。
DD.7.7.2 じんあいの発熱及び異常
熱を発生する装置を内蔵する制御装置(例えば,変圧器,リレー,電子開閉装置)の場合,1個のサン
――――― [JIS C 9730-2-9 pdf 32] ―――――
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プルを,試験室内に意図されたように取り付けて,電気的に接続する。小麦粉及びコーンの粉末を,0.075
mmメッシュ幅のスクリーンに通して試験室上部に吹き込み,サンプル上のブランケットが安定するまで
垂直方向でサンプル上に落下させる。送風機の通電を切る。
ここで,試験室の温度をTmax又は40 ℃のうちのいずれか高い方の温度に上昇させ,また試験室の温度
が安定するまで,サンプルにVr及びIrで通電する。
DD.8 後処理
DD.7.1DD.7.7.1に従って試験したサンプルは,水洗いして,室温で乾燥させる。
DD.9 評価
DD.9.1 一般
ガスケット及びその他の外郭のシール材料が,過剰に劣化していてはならない。
外部調整装置及びその他の機構がある場合は,使用可能な状態を維持していなければならない。適否は,
操作及び目視検査によって判定する。
制御装置のサンプルは,各6回の腐食ばく露試験を完了したとき,この規格でいう機能を損なうような,
外郭の完全性に影響するような過度の腐食を起こしていてはならない。適否は,目視検査によって判定す
る。
DD.9.2 DD.7.1DD.7.6の試験において,各サンプルは,17.1.3.1の過電圧試験を室温で実施した後,箇
条8,17.5及び箇条20の要求事項を満たさなければならない。
DD.9.3 DD.7.7.1の試験の場合,じんあいが外郭内に入っていてはならない。適否は,目視検査によって
判定する。
DD.9.4 DD.7.7.2の試験の場合,箇条14に規定する温度を15 Kを超えて上回ってはならない。
――――― [JIS C 9730-2-9 pdf 33] ―――――
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附属書EE
(参考)
この規格の適用範囲内にある温度検出制御装置の適用の指針
EE.1 一般
EE.1.1 この附属書は,家庭用及びこれに類する用途の機器の内側,外側又は機器と共に使用するための,
暖房,空気調節及び類似の用途の電気制御装置を含む自動温度検出制御装置に適用する。
この附属書の目的は,個別の用途に基づいた,使用者による温度検出制御装置の選定のための指針を示
すことである。この附属書はまた,この規格の様々な分類を使用する上での指針を専門委員会に示すこと
も意図している。
EE.1.2 概要
この規格に従って試験するすべての温度検出制御装置は,固有構造安全性及び安全動作を決定するため
に試験する。感電に対する保護,加熱,耐電圧,接地装置,機械的強度,耐久性,異常使用などの分野に
ついて適宜安全性を確認する。
同様に,複雑な電子機器及びソフトウェアを内蔵するものを含めて,電子制御装置に対する要求事項も
含まれる。
タイプ2として分類された制御装置も,その動作温度についての信頼の度合いを規定するために検査す
る。試験は,新しい条件での動作温度の幅が製造業者の宣言値内にあることを判定するために,また,動
作温度のドリフトが規定の耐久性試験の後で製造業者の宣言値内にあることを判定するために実施する。
EE.2 この規格の適用範囲内にある温度検出制御装置の選定
特定の用途に適した制御装置は,この規格の箇条6及び箇条7の関連試験報告書に記録された分類及び
宣言に基づいて選定する。このような,すべての自動制御装置に適用される分類及び宣言は,JIS C 9730-1
に含まれている。温度検出制御装置に関する第1部への修正及び追加の事項は,関連する第2部,すなわ
ちこの規格で規定する。
JIS C 9730シリーズの規格は,製造業者が自らの個別の制御装置に適用できる特性のまとまり,及び自
らが適切と判断する適用のタイプを規定することができる特性の便覧とみなすことが望ましい。
したがって,OEM(相手先商標製品製造業者)であれ,据付業者であれ,制御装置の使用者には,その
意図する用途にとって適切な制御装置を選択する責任がある。同様に,機器製品規格では,制御装置の適
用に関する最低限の要求事項を規定することが望ましい。制御装置がJIS C 9730-1及びこの規格に適合し
なければならないと単純に規定するだけでは不十分であって,むしろ,関連のタイプ及び特性に関して個
別の宣言を選択することが望ましい。
EE.3 温度検出制御装置に共通する分類
EE.3.1 電源の種類
交流専用,直流専用,交直両用など,制御装置に適した電源電圧のタイプを示す。また,特定のタイプ
の電源又は複式電源についての規定もある。
EE.3.2 負荷のタイプ
負荷のタイプを,次に示す。
――――― [JIS C 9730-2-9 pdf 34] ―――――
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C 9730-2-9 : 2010
− 純抵抗負荷
− 抵抗負荷又は誘導負荷,若しくは誘導素子が0.6以上の力率をもつ負荷となる両方の複合負荷
− 特定負荷
− 20 mA未満の電流
− 特定モータ負荷
− パイロット負荷
抵抗負荷用の制御装置は,力率が0.8以上で,かつ,誘導負荷が抵抗負荷に対する定格電流の60 %を超
えていない場合に限り,誘導負荷に使用してもよい。無効電流が抵抗負荷の定格電流の5 %を超えず,か
つ,負荷が10 VA以下であるならば,この回路を他の無効負荷に使用してもよい。
抵抗負荷と誘導負荷との複合負荷の一例として,加熱素子・モータの両方を内蔵したファンヒータ内の
回路がある。
誘導負荷だけに意図された回路は,抵抗負荷が誘導負荷に等しいものと宣言してこの箇条に基づいて分
類しても,又は宣言された特定負荷の場合のように分類してもよい。
特定負荷の例には,白熱電球又は蛍光ランプ負荷,0.6未満の力率をもつ高誘導負荷,容量負荷,及び無
負荷で使用するように意図された接点のための回路がある。
20 mA未満の回路の例には,ネオン指示管及びその他の信号灯のための回路がある。
EE.3.3 目的に合わせた温度検出制御装置のタイプ
温度検出制御装置は,複数の目的に対して分類してもよい。
自動温度調節器−制御対象機器の通常動作状態において,温度を二つの特定の値の間に維持するように
意図された循環温度検出制御装置で,使用者による設定のための手段がついていることがある。したがっ
て,自動温度調節器は動作制御装置としても分類される。
温度制限装置−制御対象機器の通常動作状態において,温度を一つの個別の値の下又は上に維持するよ
うに意図された温度検出制御装置で,使用者による設定のための手段がついていることがある。したがっ
て,温度制限装置は動作制御装置としても分類される。
温度制限装置は,自動式又は手動式の復帰タイプがある。機器の通常デューティサイクルの間は,逆作
動をしない。
温度過昇防止装置−制御対象機器の異常動作状態において,温度を一つの個別の値の下又は上に維持す
るように意図された温度検出制御装置で,使用者による設定のための手段はついていない。したがって,
温度過昇防止装置は保護制御装置としても分類される。
温度過昇防止装置は,自動式又は手動式の復帰タイプがある。
通常,温度過昇防止装置はタイプ2作動を備える。
バイメタル式SOD−バイメタル式温度検出素子をもつ制御装置であって,1回だけ動作して,その後は
完全な交換を必要とする。したがって,SODは保護制御装置としても分類される。
バイメタル式SODは,宣言温度より上では復帰しない。
非金属SODとは,非バイメタル式検出装置をもつ制御装置のことであり,その動作を制御装置の他の機
能から分けることはできず,また1回だけ動作して,その後は完全な交換を必要とする。このような装置
は,保護制御装置として分類される。
このような部品を個別に試験できる場合,これらの部品は温度ヒューズとして識別され,この規格の適
用範囲内に含まれず,JIS C 6691の対象となる。
――――― [JIS C 9730-2-9 pdf 35] ―――――
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JIS C 9730-2-9:2010の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60730-2-9:2008(MOD)
JIS C 9730-2-9:2010の国際規格 ICS 分類一覧
- 97 : 家庭用及び商業用設備.娯楽.スポーツ > 97.120 : 家庭用自動制御
- 29 : 電気工学 > 29.130 : 開閉装置及び制御装置 > 29.130.20 : 低電圧開閉用及び制御装置
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.200 : 熱力学及び温度測定 > 17.200.20 : 温度測定機器
JIS C 9730-2-9:2010の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC60068-2-75:2019
- 環境試験方法―電気・電子―第2-75部:ハンマ試験(試験記号:Eh)
- JISC6575:1975
- 電子機器用筒形ヒューズ
- JISC8305:2019
- 鋼製電線管