JIS D 1623:2006 自動車部品―内燃機関用ディーゼルフューエルフィルタ及びガソリンフィルタ―粒子カウント法によるろ過効率試験方法及びコンタミナント捕そく(捉)容量試験方法 | ページ 2

4
D 1623 : 2006 (ISO 19438 : 2003)
5.1.1.2.3 クリーンアップフィルタ クリーンアップフィルタ14は,次のいずれかの条件を得られるもの
とする。
a) 粒径10 μm(c)を超える粒子の数が1 000個/mL未満の初期清浄度
b) IS B 9931の二重膜法による試験での計算値が2 %未満になるコンタミナント濃度
5.1.1.2.4 配管 配管は,コンタミナント注入回路内で乱流混合状態を維持できるものとする。
0.25 L/minの注入流量を用いることが望ましい。必要があれば0.25 L/min未満の注入流量を用いてもよ
い。
しかし,フィルタコンタミナント捕そく(捉)容量への影響を最小限にするために,0.25 L/minを超え
る注入流量を用いてはならない。
20 20
1 温度制御装置を備えた油タンク 13 油圧ポンプ
2 油圧ポンプ 14 クリーンアップフィルタ
3 三方弁 15 熱交換器
4 圧力計 16 インジェクションポンプ
5 差圧計 17 流量計
6 試験用フィルタ 18 試料採取弁
7 絞り弁(圧力調整用) 19 希釈回路
8 流量計 20 粒子センサ
21 粒子カウンタ
9 クリーンアップフィルタ ○
22 油量調整弁
10 熱交換器 ○
23 バイパス回路
11 試料採取弁 ○
12 温度制御装置を備えた油タンク
A : コンタミナント注入回路
B : フィルタ試験回路
C : 希釈及び粒子カウント回路
図 1 試験装置

――――― [JIS D 1623 pdf 6] ―――――

                                                                                              5
D 1623 : 2006 (ISO 19438 : 2003)
5.1.2 オンライン希釈及び粒子カウント回路 オンライン希釈及び粒子カウント回路は,JIS B 9935 に
従い,次の5.1.2.15.1.2.4の構成とする。
5.1.2.1 オンラインサンプリングの排出用配管 オンラインサンプリングの排出用配管は,流量0.125
L/minでコンタミナントのたい(堆)積を防ぐための流速を維持できる大きさとする。全フィルタ流量の
10 %以上の試料採取流量での試験の場合,試料採取流に流出したダストの量が重要になる。この量を捕そ
く(捉)された質量から差し引く必要がある。低流量の場合にも,この条件を満たしていれば用いてもよ
い。
5.1.2.2 希釈回路 希釈回路19は,油タンク,ポンプ,クリーンアップフィルタ,流量計及び流量制御弁
を備えるものとする。
5.1.2.3 光学式粒子センサ 光学式粒子センサ20は2台とし,最低5チャンネルの粒子カウンタ○ 21にこの
2台を接続する。
5.1.2.4 タイマ タイマは,分及び秒を測定できるものとする。

5.2 材料

5.2.1  試験コンタミナント
5.2.1.1 コンタミナントのグレード コンタミナントは,ISO 12103-1で規定するダストのうち,ISO
12103-A3ダスト(ミディアムテストダスト)を使用する。
5.2.1.2 コンタミナントの準備 試験用ダストは200 g以下の量を105 ℃±5 ℃で1時間以上乾燥し,室
温で冷却する。使用時までデシケータ内に保管する。
5.2.2 試験油 試験油は石油を主成分とし,その物性は附属書Aに規定する仕様に適合するものを使用
する。

6. 計測機器の精度及び試験条件

 計測機器の精度及び試験条件の許容誤差を,表1に示す。
表 1 計測機器の精度及び試験条件の許容誤差
試験条件 単位 計測機器の精度 試験条件の許容誤差
流量
フィルタ試験流量 L/min ±2 % ±5 %
サンプリング流量 mL/min ±1.5 % ±3 %
注入流量 mL/min ±2 % ±5 %
圧力 Pa ±5 % −
温度 ℃ ±1 ℃ ±2 ℃
油量 L ±5 % ±10 %
基準上流コンタミナント濃度 mg/L − ±10 %
導電率 pS/m ±10 % 8.3.4による。
動粘度(1) mm2/s ±5 % −
注(1) 試験油の動粘度は,試験が15 mm2/s ± 1 mm2/sの粘度に相当する油温で確実に行えるように,定期
的な間隔で点検することが望ましい。

7. 試験装置の検定

7.1 一般

 これらの検定手順は,コンタミナントの混合状態の維持若しくは粒径分布変化防止の有効性
又はその両者を判定するために行う。

7.2 オンライン希釈及び粒子カウント回路の検定

 オンライン希釈回路はJIS B 9935に従い,粒子カウ
ンタはJIS B 9932に従って検定する。

――――― [JIS D 1623 pdf 7] ―――――

6
D 1623 : 2006 (ISO 19438 : 2003)

7.3 フィルタ試験回路の検定

7.3.1  検定は,フィルタ試験回路の最低流量で実施する。
7.3.2 検定中は,試験用フィルタの代わりに直管を取り付ける。
7.3.3 フィルタ試験回路の総油量(L)は,フィルタを通る1分間当たりの流量の1/2とし,最小6 Lに調整
する。フィルタ試験回路の総油量(L)は,試験回路の油タンク,配管及びフィルタ内の油を含むものとする。
低流量の試験条件では,バイパス流回路を利用する。
7.3.4 試験油にISO 12103-A3ダストを計算濃度で5 mg/Lのコンタミナントの濃度になるように添加する。
備考 このコンタミナント濃度は,自動粒子カウンタの測定信頼限界内である。
7.3.5 試験回路の試験油を1時間循環させ,10分ごとにオンライン希釈なしで粒径5 μm(c),10 μm(c)及
び20 μm(c)での下流側累積カウント数を計測する。
7.3.6 オンラインカウント(Co)を次の式によって算出し記録する。
o Nc
C
V
ここに, Co : オンラインカウント数(粒子数/mL)
Nc : サンプリング時間内の累積カウント数(粒子数)
V : サンプリング時間内に粒子カウントセンサを通過した油量(mL)
7.3.7 次の条件が満足された場合,その検定は成立となる。
a) 粒径5 μm(c),10 μm(c)及び20 μm(c)の各粒子カウント数が,各平均粒子カウント数から10 % 以内の
範囲にある場合。
b) 粒子カウンタのチャンネル5 μm(c)以上での1 mL当たりのカウント数の平均個数が6 000個以上7 300
個以下の場合。
c) 粒子カウンタのチャンネル10 μm(c)以上での1 mL当たりのカウント数の平均個数が,815個以上1 015
個以下の場合。
d) 粒子カウンタのチャンネル20 μm(c)以上での1 mL当たりのカウント数の平均個数が77個以上106個
以下の場合。
7.3.8 ISO 12103-A3ダストを使用し,最大コンタミナント濃度になるよう添加する。
7.3.9 試験回路の試験油を1時間循環させ,10分ごとにオンライン希釈で5 μm(c),10 μm(c)及び20 μm(c)
での下流側累積カウント数を計測する。
7.3.10 実証試験は,粒径5 μm (c),10 μm(c)及び20 μm(c)の各粒子カウント数がこれらのサイズの平均粒
子カウント数から10 %以下の誤差の場合,その検定は成立とする。

7.4 コンタミナント注入回路の検定

7.4.1  コンタミナント注入回路の検定は,使用する最大油量及び最大コンタミナント濃度で行う。
7.4.2 注入回路に所要コンタミナント量をスラリ状で添加し,コンタミナントが完全に拡散するのに十分
な時間だけ循環させる。
備考 全回路にコンタミナントが同じ割合で拡散しないかもしれない。コンタミナントが完全に拡散
するまでには10分から20分かかる。
7.4.3 注入油がフィルタ試験回路の油タンクに注入される位置で30分間隔で2時間以上,試料を採取し,
各試料を質量法によって測定する。
備考 これらの試料は設定注入量で採取する。

――――― [JIS D 1623 pdf 8] ―――――

                                                                                              7
D 1623 : 2006 (ISO 19438 : 2003)
7.4.4 検定試験は,各試料の測定値が試料4個の平均値の±5 %であり,この平均値が7.4.1のコンタミ
ナント濃度の±5 %である場合,その試験は成立とする。

8. 試験準備

8.1 試験用フィルタ

8.1.1  試験油が,エレメントをバイパスしてはならない。
8.1.2 試験用フィルタエレメントはMIL-H-5606油を使いマルチパス試験の前にJIS B 8356-2に規定する
組立完全性試験にかける。ただし,スピンオンフィルタのように,エレメントだけの試験ができない場合
には,マルチパス試験の後に行ってもよい。
8.1.3 組立完全性試験がマルチパス試験の前に行われ,かつ,使用者と製造業者とで合意した試験圧力に
適合しない場合には,そのエレメントを不適合とする。組立完全性試験がマルチパス試験後に行われ,試
験圧力に適合しない場合には,その試験結果を不適合とする。

8.2 コンタミナント注入回路

8.2.1  50 mg/Lを基準上流コンタミナント濃度として,次の式で予想試験時間Teを算出する。
Fc Fc
Te
G Q 50 Q
ここに, Fc : 試験用フィルタエレメントの予想捕そく(捉)質量(mg)
G : 基準上流コンタミナント濃度(mg/L)
Q : 試験流量(L/min)
Te : 予想試験時間(min)
試験時間は30分以上を推奨する。基準上流コンタミナント濃度Gの50 mg/Lは,使用者と製造業者と
の間で合意がない限り変更すべきでない。
なお,試験時間を短縮するために,同コンタミナント濃度は100 mg/L まで上げてもよい。また,試験
時間を長くするために,同コンタミナント濃度は25 mg/Lまで下げてもよい。ただし試験結果は,同一基
準上流コンタミナント濃度で比較する。
備考 フィルタエレメントの予想捕そく(捉)質量Fcが不明な場合,エレメントを試験し,それを測
定する。
8.2.2 次の式を用いて,予想試験時間及び注入流量0.25 L/minに適合する注入回路に必要な最小油量Vm
を算出する。
Vm 2.1Te Qi Vo
ここに, Vm : 最小油量(L)
Te : 8.2.1で得られた予想試験時間(min)
Qi : 注入流量(L/min)
Vo : 空気の混入を防ぐのに必要な注入回路の最小油量(L)
計算した最小油量は,エレメントを目詰まりさせるのに十分なコンタミナント注入油量の120 %以上と
する。
8.2.3 注入油のコンタミナント濃度Giは,次の式で算出する。
G Q 50 Q
Gi
Qi Qi
ここに, Gi : コンタミナント濃度(mg/L)
G : 8.2.1で算出した基準上流コンタミナント濃度(mg/L)
Q : 試験流量(L/min)
Qi : 注入流量(L/min)

――――― [JIS D 1623 pdf 9] ―――――

8
D 1623 : 2006 (ISO 19438 : 2003)
8.2.4 コンタミナント注入回路に必要なコンタミナント質量Wを,次の式で算出する。
Gi Vi
W
1 000
ここに, W : コンタミナント質量(g)
Gi : 8.2.3で算出したコンタミナント濃度(mg/L)
Vi : 注入回路の総油量(L)
8.2.5 注入流量を,8.2.2で選択した値の±5 %の安定した油温下で調節し試験中維持する。
8.2.6 コンタミナント注入回路の油をクリーンアップフィルタ14に流し循環させ,次のいずれかの条件を
満たすまで洗浄する。
a) 汚染度は,粒径10 μm(c)を超える粒子の数で1 000個/mL未満とする。
b) コンタミナント濃度は,8.2.3で算出した値の2 %を超えない濃度とする。
8.2.7 この条件が満たされたならクリーンアップフィルタ14はバイパスする。
8.2.8 コンタミナント注入回路の総油量を8.2.2で算出した容量(L)に調整する。
8.2.9 毎回試験前に試験油と注入油の導電率を計測し,油の導電率を1 000 pS/m以上に確保する。導電
率は1 500 pS/m±500 pS/mのレベルとする。静電防止剤を0.01 %添加することによって初期レベルがこの
範囲内になる。
8.2.10 8.2.4で算出したコンタミナント質量Wをスラリ状態でコンタミナント注入油タンクに添加し,コ
ンタミナントが完全に拡散するまで循環する。
備考 コンタミナントが完全に拡散するためには10分から20分かかる。

8.3 フィルタ試験回路

8.3.1  試験用フィルタの代わりに直管を取り付ける。
8.3.2 試験回路の油をクリーンアップフィルタ9を通して,汚染度が粒径10 μm(c)を超える粒子の数が
15個/ml未満になるまで循環洗浄する。この数値は,初期清浄度として記録する。汚染度はオンライン粒
子カウント回路で点検し,同時に,サンプリングラインも洗浄する。
8.3.3 試験回路の油量を7.3.3で算出した油量(L)に調節し,これを記録する。
8.3.4 毎回試験前に試験油の導電率を計測し,油の導電率を1 000 pS/m以上に確保する。導電率は1 500
pS/m±500 pS/mのレベルとする。静電防止剤を0.01 %添加することによって初期レベルがこの範囲内に
なる。
8.3.5 エレメントのない状態でハウジングを試験回路に装着する。スピンオン形フィルタは,エレメント
を除去したフィルタを試験回路に装着する。
8.3.6 試験用回路フィルタに,定格流量で油を循環させ,その時の温度を油の動粘度が15 mm2/s±1 mm2/s
になる試験温度±2 ℃に安定させる。その時の空のハウジングの圧力損失 p3 定し記録する。
8.3.7 粒子カウンタのチャンネルを次の粒子サイズ[μm(c)]で設定する。
− 6(又は5)チャンネルカウンタ : 4,5,10,15,20,30[5チャンネルカウンタでは,4 μm(c)
を使用しない。]
− 16チャンネルカウンタ : 4,5,6,7,8,9,10,11,13,15,17,20,25,30,40,50

9. 試験手順

9.1 初期手順

――――― [JIS D 1623 pdf 10] ―――――

次のページ PDF 11

JIS D 1623:2006の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 19438:2003(IDT)

JIS D 1623:2006の国際規格 ICS 分類一覧

JIS D 1623:2006の関連規格と引用規格一覧