この規格ページの目次
9
D 4103 : 2015
6.4 商用車用衝撃試験(30°法)
6.4.1 試験装置
水平から30°の角度で十分な剛性及び強度をもつ台に,タイヤを装着したホイールを固定し,おもりを
自由落下させる構造とする(装置の一例を図5に示し,諸元を図中及び表3に示す。)。
単位 mm
A部詳細
図5−商用車用衝撃試験装置(例)
表3−おもり及びばねの諸元
おもり コイルばね
主おもりの質量 ばねの数
補助おもりの質量 合成ばね定数 初期たわみ
kg kg 個 kN/mm mm
910±18 100±4.5 2以上 0.9811.27 6
おもり及びコイルばねの要件は,次のとおりとする。
− 主おもり及び補助おもりの材料は,鋼製とする。
− コイルばねは主おもりの質量に含むことを基本とする。
− 補助おもりの下部エッジと,リムのビードシート外側とがほぼ一致でき
る構造とする。
− コイルばねの組付けは,6 mmの初期たわみを与え,主おもりと補助お
もりとの間隔Mは,試験時の落下高さでおもりを落下させたときに,
主おもりと補助おもりとが接触しない距離とする。
6.4.2 試験
試験するホイールに6.4.3 b)に示すタイヤを装着し,車両への取付けと同様の方式で支持台に取り付け,
リムのビードシート外側と,補助おもりの下部エッジとが図5 b)の位置関係となるようにし,6.4.3 a)の落
下高さから,おもりを落下させる。
なお,サイドリング付きホイールの場合は,固定フランジ側に落下させる。
――――― [JIS D 4103 pdf 11] ―――――
10
D 4103 : 2015
6.4.3 試験条件
試験条件は,次による。
a) 落下高さ 衝撃を加える落下高さは,次の式による。ただし,算出したHが127 mm未満の場合は,
H=127 mmとする。
H Si F
ここに, H : 落下高さ(mm)
Si : 係数 40(mm/kN)
F : そのホイールに適用されるタイヤの最大負荷能力5)のう
ちの最大値(JIS D 4202,その他による。)。ただし,その
ホイールに特に荷重の指定がある場合は,その指定荷重
(kN)
b) 使用タイヤ そのホイールに適用されるタイヤのうち,総幅最大の値が最小(JIS D 4202,その他に
よる。)のチューブレスタイヤを使用する。ただし,チューブレスタイヤを適用しないホイールは,チ
ューブ付きタイヤを使用する。
なお,そのホイールに指定されたタイヤがある場合は,そのタイヤを使用する。
c) タイヤの空気圧 タイヤの空気圧は,試験装着タイヤの最高空気圧(JIS D 4202,その他による。)と
し,その許容範囲は,±10 kPaとする。
d) ホイールナット又はホイールボルトの締付け ホイールナット又はホイールボルトの締付けトルク
は,車両又はホイール製造業者が指定する値とする。
e) ねじ部及びナット座の表面状態 ねじ部及びナット座に,故意に潤滑剤などを塗ってはならない。
7 表示
ホイールには,タイヤ装着後も識別できる位置に,次の事項を表示する。
a) 製造業者名又はその略号
b) リムサイズの呼び(JIS D 4102による。)
c) 製造年月又はその略号
例 2014年4月の場合 14/4又は14 4
d) 負荷能力6)(表記はkg又はKG)又は負荷能力指数6)
ここで,負荷能力(kg)と荷重(kN)の関係は次の式による。
負荷能力(kg)= 荷重(kN)÷9.806 65(m/s2)÷10−3
荷重に対する負荷能力指数は,JIS D 4230,その他による。
ホイールに指定された荷重が,負荷能力指数に対応する荷重値の中間の場合は,低い側の荷重値に
対応する負荷能力指数を用いる。
例 指定された荷重が,3.92 kNの場合 76
3.38 kNの場合 71
注6) 受渡当事者間の協定がある場合は,省略してもよい。
e) 乗用車以外にも用いるホイールを示す記号T 7)
注7) 乗用車と乗用車以外とに共用されるホイールで,乗用車以外に使用できるように設計され
たホイールに表示し,受渡当事者間の協定がある場合は,省略してもよい。
――――― [JIS D 4103 pdf 12] ―――――
11
D 4103 : 2015
附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS D 4103:2015 自動車部品−ホイール−性能及び表示 ISO 3006:2005,Road vehicles−Passenger car wheels for road use−Test methods
ISO 3894:2005,Road vehicles−Wheels/rims for commercial vehicles−Test methods
ISO 7141:2005,Road vehicles−Light alloy wheels−Impact test
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条(V) JISと国際規格との技術的差
国際規格 ごとの評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
番号
箇条番号 内容 箇条番号 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
及び題名 の評価
1適用範 自動車に用いる全 ISO 3006 1 乗用車用ホイール 変更 三つの国際規格を一つのJIS JISは規格ユーザの利便性を図る
囲 てのホイール。 とした。 ため自動車用ホイールの性能及
ISO 3894 1 商用自動車,バス,トレ 変更
(応急用タイヤ用, び表示を体系的な一つの規格と
ーラ及び多目的乗用車に
二輪自動車用,産業 用いるホイール した。
車両用,建設車両用
ISO 7141 1 乗用車及び特殊車両用軽 変更
及び農業機械用は
合金製ホイール
除く。)
3用語及 用語及び定義 − − − 追加 ISO規格にはない用語及び定 規格を分かりやすくするため。
び定義 義を追加した。
4.1性能一 一般的な性能 − − − 追加 JISは,試験用ホイールの一般体系的な規格とするため。
般 性能を具体的に規定している。
4.2回転曲 試験の判定基準 ISO 3006 4.4 JISとほぼ同じ 変更 JISの試験の判定基準は,試験JISは性能規格とするため必要な
げ耐久性 ISO 3894 規定である。また,試験の判定基
によって発生した亀裂,著しい
4.3半径方 試験の判定基準 5.4 JISとほぼ同じ 変更 変形及びホイールナット又は 準であることから,今後関係機関
向負荷耐 ホイールボルトの異常な緩み のすり合わせが必要。
久性 がないこと。ISO規格は性能項
目ではないが,試験の終了とし
て,ホイールが負荷に耐えられ
D4
なくなったとき,割れの広がり
10
又は可視疲労貫通亀裂が入っ
3 : 2
たときと記載している。
015
3
――――― [JIS D 4103 pdf 13] ―――――
12
D 4103 : 2015
D4
3
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条(V) JISと国際規格との技術的差
国際規格 ごとの評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
103
番号
: 2
箇条番号 内容 箇条番号 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
0
及び題名 の評価
15
4.4乗用車 染色浸透探傷法に ISO 7141 6 JISとほぼ同じ 変更 JISは検査手段として“JIS Z 試験の検査手段であり,今後関係
用耐衝撃 よって検査 2343-1に規定する染色浸透探 機関のすり合わせが必要。
性 傷法によって検査”と規定して
いる。ISO規格は“目に見える
割れ”と記述している。
4.5商用車 性能規定 − − − 追加 ISO規格はない。 ISOに商用車用ホイールの耐衝撃
用耐衝撃 性の必要性を提案していく。
性
5寸法 リムの輪郭 − − − 追加 JISは他の規格を引用して規定JISは自動車用ホイールの体系的
取付方式及び寸法 している。 な規格とするため。
6.1.2試験 係数と規定回転数 ISO 3006 表A.1 JISとほぼ同じ 変更 ISO規格は乗用車用及び商用 統一した規格とするように国際
との組合せ ISO 3894 車用で別の規格となっている 会議で提案していく。
が,JISは統一した規格とした。
6.1.3試験 曲げモーメント ISO 3006 4.3 − 追加 JISは曲げモーメントの決定 試験条件であり,今後関係機関の
条件 (R及びF) ISO 3894 で,次の項目を追加 すり合わせが必要。
R タイヤの静的負荷半径の
うちの最大値
F タイヤの最大負荷能力の
うちの最大値
曲げモーメント 追加 JISは曲げモーメントの決定 不足の規定のため。
(d) で,“又はオフセット4)”を追
試験条件であり,今後関係機関の
加した。 すり合わせが必要。
注4) 複輪用ホイールのディ
スク外面とリム中心面
との距離
− − ISO 3894 6 ディマウンタブルリムホ 削除 この試験法は,我が国では行わ
イールの回転曲げ耐久試 れていない。
験
6.2.2試験 係数と規定回転数 ISO 3006 表A.2 JISとほぼ同じ 変更 ISO規格は乗用車用及び商用 統一した規格とするように国際
との組合せ ISO 3894 車用で別の規格となっている 会議で提案していく。
が,JISは統一した規格とした。
――――― [JIS D 4103 pdf 14] ―――――
13
D 4103 : 2015
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条(V) JISと国際規格との技術的差
国際規格 ごとの評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
番号
箇条番号 内容 箇条番号 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
及び題名 の評価
6.2.3試験 半径方向負荷 ISO 3006 5.3 JISとほぼ同じ 追加 JISに“タイヤの最大負荷能力試験条件であり,今後関係機関の
条件 (F) ISO 3894 すり合わせが必要。
のうちの最大値”を追加した。
使用タイヤ 5.2 − 変更 ISO規格見直しの際,提案を行う。
JIS : “そのホイールに適用され
るタイヤのうち,最大負荷能力
が最大のタイヤ”
ISO規格 : “負荷能力Fvを満た
している”タイヤ
タイヤの空気圧 表1 − 変更 JIS : 使用タイヤの最高空気圧ISO規格見直しの際,提案を行う。
以上
ISO規格 : 使用時空気圧との関
係で規定
6.3.3試験 衝撃質量 ISO 7141 3.2 JISとほぼ同じ 追加 JISに“タイヤの最大負荷能力ISO規格見直しの際,提案を行う。
条件 (W) のうちの最大値”を追加した。
6.4商用車 試験法 − − − 追加 ISO規格はない。 ISOに商用車用ホイールの耐衝撃
用衝撃試 性の必要性を提案していく。
験(30°
法)
7表示 表示事項 − − − 追加 ISO規格は規定していない。た体系的な規格とするため。
だし,ISO 3911(ホイール及び
リムの種類・呼び・表示)で規
定している。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価 : (ISO 3006:2005,ISO 3894:2005,ISO 7141:2005,MOD)
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 削除·················· 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。
− 追加·················· 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
D4
− 変更·················· 国際規格の規定内容を変更している。
1
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
03 : 2
− MOD··············· 国際規格を修正している。
015
3
JIS D 4103:2015の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 3006:2005(MOD)
- ISO 3894:2005(MOD)
- ISO 7141:2005(MOD)
JIS D 4103:2015の国際規格 ICS 分類一覧
JIS D 4103:2015の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISD0101:1993
- 自動車の種類に関する用語
- JISD4102:2007
- 空気入りタイヤ用ホイール及びリム―用語・呼び・表示
- JISD4202:1994
- 自動車用タイヤ―呼び方及び諸元
- JISD4220:2009
- 自動車部品―ホイール―取付方式及び寸法
- JISD4230:1998
- 自動車用タイヤ
- JISZ2300:2009
- 非破壊試験用語
- JISZ2300:2020
- 非破壊試験用語
- JISZ2343-1:2017
- 非破壊試験―浸透探傷試験―第1部:一般通則:浸透探傷試験方法及び浸透指示模様の分類