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図6−まくらぎ方向の軸回りのねじり剛性
――――― [JIS E 4207 pdf 11] ―――――
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附属書A
(参考)
構造設計及び溶接継手の設計に関して考慮する事項
A.1 構造設計に関して考慮する事項
台車枠を設計する場合には構造面からは,主に次の点を考慮する。
a) 車両限界 車両限界は使用線区によって設定されている。複数の線区を走行する車両の設計時には,
全てを考慮する必要がある。
様々な変位を考慮して,車両限界に対して余裕をもった設計を行う必要がある。補助空気室,ヨー
ダンパ受などは車両限界に近接しているため,静的変位条件を考慮する必要がある。
b) 台車の可動変位 台車の可動変位としては上下変位,左右変位,前後変位,ピッチング変位,ローリ
ング変位,ヨーイング変位などを考慮する必要がある。
各変位によって,台車枠と周辺部品(例 軸箱体,左右動ダンパ,車体など)との間で干渉がない
か確認を行う。枕ばねに空気ばねを使用した場合の変動項目の例を表A.1に示す。
表A.1−台車の可動変位の変動項目
変動項目 摘要
上下可動量 空気ばね変位量 下降量 空気ばねストッパ間隔及び空気ばね積層ゴムのたわみを考慮
する。
上昇量 上昇量を制限する異常上昇止め及びストッパの隙間を考慮す
る。
軸ばね変位量 車体の上下振動による伸び及び縮みを考慮する。
台車ピッチングによる動き空気ばねは健全時の状態とし,軸ばねの前後逆位相及び軌道
量 変位,レール継目変位を考慮する。
左右可動量 左右動ストッパ部の隙間及ストッパ部の初期隙間及びストッパゴムのたわみ量を考慮す
びゴムのたわみ量 る。
軸ばね左右移動量 軸ばね支持剛性及び軸箱の内部隙間を考慮する。
台車可動部品と 平面方向 台車回転方向及び前後動
車体との隙間 高さ方向 空気ばねパンク時の下降量,台車ピッチングによる動き量
: 台車枠取付部品と車体 及び公差(台車及び車体)
高さ方向 空気ばねパンク時の下降量,軸ばねたわみ,台車ピッチング
: 車輪上面と車体 による動き量及び公差(台車及び車体)
c) 曲線通過時の旋回角 台車の旋回角は,曲線半径,隣接する心皿間隔,固定軸距,車輪の摩耗,レー
ルの摩耗,スラックなどから計算を行う。
台車の旋回には車体と連結している部品(例 中心ピン,左右動ダンパ,ブレーキホースなど)と
の接近に注意する。変動項目を表A.2に示す。後位台車が左右方向に平行移動したときの前位側台車
の旋回角の増加を考慮する場合もある。
――――― [JIS E 4207 pdf 12] ―――――
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E 4207 : 2019
表A.2−台車旋回角の変動項目
変動項目 摘要
台車旋回角 曲線による旋回角 曲線半径及び隣接する心皿間隔を考慮する。
フランジとレールとの隙 固定軸距,スラック,軌間公差,フランジ遊間など
間による旋回角 を考慮する。
d) 車輪及びレールの摩耗 車輪の摩耗及び車輪転削によって台車枠取付け高さ(車軸中心高さ)は下が
るため,車両限界に対して抵触しないように配慮する必要がある。さらにレールの摩耗によってフラ
ンジ遊間が変化するため,曲線通過時の回転変位の量に影響を与える。
e) 定期検査に対する保守性 台車枠単体時に保管するとき,又は移動するときに配管支えなどの突起物
が邪魔にならないように取付位置,形状など配慮するとよい。また,床下点検時に作業員に傷害を与
えないように取付位置を配慮するのがよい。
管支え受は取付位置を強度上影響のないところに溶接取付けを行うため場所が限定される場合には,
取外しが可能な構造も考慮するのがよい。
A寸法及びB寸法は,スケールなどで在姿の状態で容易に測定できるように設計時に配慮するのが
よい。
A.2 溶接継手の設計に関して考慮する事項
溶接継手の設計に関して考慮する主な事項は,次による。
a) 溶接継手の形状に関して考慮する事項
1) 新しい溶接継手構造を採用する場合には,溶接施工性試験によって溶込み性を確認の上,継手形状
及び施工方法を選定する。
2) 主構造部材の溶接継手は両側溶接を基本とし,片側溶接の場合には,開先溶接とする。
3) フレア溶接の場合は,溶込み量の確認ができるよう,開先形状を図面上指示する。
b) 溶接ビードの形状に関して考慮する事項
1) 高応力部の溶接継手は,過度の応力集中を生じないようにビード形状を考慮するとともに止端部を
グラインダなどによって仕上げる。その仕上げ範囲及びその形状は,図面などで指示する。
2) 部材の裏側に補強を溶接するとき,本体の溶接ビードと補強の溶接ビードとの間に溝状のノッチを
生じないように配慮する。
3) 台車枠に部材を溶接するとき,最大主応力に直交する方向の溶接はできるだけ避けるものとし,避
けられない場合には,応力集中を軽減するため溶接部をなだらかな形状にグラインダなどによって
仕上げる。
c) 溶接の施工方法に関して考慮する事項
1) 溶接される部材相互の板厚に大きな差があると,熱容量の違いから融合不良を起こすおそれがある
ので,板厚の大きい側は,勾配を付けて板厚を減じるなどの方法を採用するか,又は溶接施工時の
予熱などを指定する。
2) 部材の突合せ溶接部に永久裏当て金を用いる場合には,裏当て金を途中で分割してはならない。裏
当て金を分割して途中で継ぐ必要のあるときには,事前に裏当て金の継目部を完全に溶け込ませ,
部材の溶接部に高温溶接割れなどの起点となる切欠きを生じさせてはならない。
――――― [JIS E 4207 pdf 13] ―――――
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E 4207 : 2019
d) 溶接付加物の構造に関して考慮する事項
1) 台車枠に付加物を溶接する場合には,相対弾性変形の大きな部材間にまたがって付加物を溶接する
ことを避ける。
2) 台車枠に剛性の大きな部材を溶接する場合には,応力集中が生じやすくなるため,注意する。例え
ば,部品取付座などの付加物で構造体が大きく,かつ,剛性が大きい場合には,台車枠にあらかじ
め取付座を設け,付加物によって生じる応力集中の影響が小さくなるように配慮する。
3) 台車枠の主部材が,取付座類の溶接で固められるような設計は避けなければならない。その場合,
台車枠に溶接する座類は,溶接部が重ならない構造に設計する必要がある。
4) 台車枠に管受などの部材を溶接する場合には,次の部位への取付けは,極力避ける。
− 台車枠各部の主要溶接ビード上,特に溶接止端部を仕上げた箇所
− 側ばりの下面
− 台車枠各部の主要溶接ビードに重なる可能性のある部位
− 定期検査における保守作業のとき,台車枠を取り扱う作業者に対し傷害を与えるおそれのあ
る部位
――――― [JIS E 4207 pdf 14] ―――――
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E 4207 : 2019
附属書B
(参考)
管受類溶接部の目安を与える公称応力限界図による評価方法例並びに
溶接ルート部及び部材の裏側に存在する溶接部の疲労強度の評価方法例
B.1 一般
この附属書は,台車枠の溶接部のうち,管受類溶接部の目安を与える公称応力限界図を用いた評価方法
例並びに溶接ルート部及び部材の裏側に存在する溶接部の疲労強度の評価方法例を記載するものであり,
規定の一部ではない。
台車枠の管受類を溶接する場合の目安を与える公称応力限界図を用いた評価方法例は,管受類を溶接す
る前の段階で強度評価を行える点で有用である。
また,溶接ルート部及び部材の裏側に存在する溶接部の疲労強度の評価方法例が,過去の台車枠の損傷
事例を基に提案されている。適用は走行試験を行って応力測定した場合に限られるものの,この規格で規
定していないこれらの溶接部の強度評価を可能とする点で台車枠の損傷防止に有用である。
B.2 管受類溶接部の目安を与える公称応力限界図による評価方法例
B.2.1 一般
台車枠に溶接する管受類は,あらかじめ供試体に施工して溶接部周辺の応力状態を評価することが望ま
しい。しかし,静荷重試験データの評価又は有限要素法(以下,FEMという。)による応力解析から得ら
れる台車枠の公称応力状態が明らかな場合には,供試体で評価していない場所に管受類を取り付けるとき
の目安として,その場所の公称応力状態に応じて溶接施工要領を区別する方法が実用化されているので,
その評価方法の例を次に示す。
B.2.2 管受類溶接部の目安を与える公称応力限界図の使い方
公称応力限界図は,次の手順で用いる。
a) 管受類を取り付ける場所の台車枠の材料の種類によって,図1の応力限界図を適用する。例として,
JIS G 3106のSM400Bの場合を図B.1に示す。
b) 公称応力は1,2及び3の領域に区分する。
c) 領域1は,図1に示す応力限界図の領域を1/2に縮小した領域である(ただし,引張強さについては
縮小しない。)。この領域は,溶接後の止端部の仕上げは不要である。
d) 領域2は,図1に規定されている仕上げる場合の応力限界図の領域を1/2に縮小した領域から,領域
1を除いた領域である。この領域は,溶接後の止端部の仕上げが必要である。
e) 領域3は,降伏に対する許容応力以下の領域で領域1及び領域2を除いた領域である。この領域には,
管受類を溶接してはならない。
この評価方法によって台車枠に管受類を溶接するとき,それぞれの領域ごとの溶接施工要領に従うこと
によって,溶接止端部に発生する応力が図1の応力限界図を満足すると予測できる。
――――― [JIS E 4207 pdf 15] ―――――
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JIS E 4207:2019の国際規格 ICS 分類一覧
JIS E 4207:2019の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISE4001:2011
- 鉄道車両―用語
- JISG3106:2015
- 溶接構造用圧延鋼材
- JISG3106:2020
- 溶接構造用圧延鋼材
- JISG3114:2016
- 溶接構造用耐候性熱間圧延鋼材
- JISG3445:2016
- 機械構造用炭素鋼鋼管
- JISG3445:2021
- 機械構造用炭素鋼鋼管
- JISG5101:1991
- 炭素鋼鋳鋼品
- JISG5102:1991
- 溶接構造用鋳鋼品
- JISZ2273:1978
- 金属材料の疲れ試験方法通則