JIS E 5021:2020 鉄道車両―電気コネクタ―要求事項及び試験方法 | ページ 3

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E 5021 : 2020
規定の条件下で絶縁の破壊を発生させない指定された波形及び極性のインパルス電圧の最高ピーク値。
注記 インパルス耐電圧は定格インパルス電圧と同じかそれを上回る電圧である。
3.29
実効値耐電圧,商用周波数耐電圧(r.m.s. withstand voltage, power-frequency withstand voltage)
規定の条件下で絶縁の破壊を発生させない電圧の最高実効値。
3.30
定格電流(rated current)
規定の最大径の電線が接続された全てのコンタクトに,周囲温度40 ℃で上限温度を超えることなく連
続的に(中断なく)コネクタに通電することのできる電流として製造業者が指定する電流値。
注記 別の周囲温度で定格電流を規定する場合,技術文書の中にJIS C 5402-5-2で定義する軽減曲線
を参照する。
3.31
機能絶縁(functional insulation)
機器の適切な機能にだけ必要な導電部間の絶縁。
3.32
基礎絶縁(basic insulation)
感電に対する基本的な保護を提供する導電部の絶縁。
注記 この概念は,機能上の目的のためだけに用いられる絶縁には適用しない。
3.33
付加絶縁(supplementary insulation)
基礎絶縁が破壊した場合に感電から保護するために,基礎絶縁に加えて設ける独立した絶縁。
注記 JIS C 0365の3.10.2(補助絶縁)参照。
3.34
二重絶縁(double insulation)
基礎絶縁及び付加絶縁の二つから構成されている絶縁。
注記 JIS C 0365の3.10.3(二重絶縁)参照。
3.35
強化絶縁(reinforced insulation)
二重絶縁と同等な感電防止の保護レベルをもつ危険な活線部の絶縁。
注記 強化絶縁は,基礎絶縁として又は付加絶縁として単独に試験することができない幾つかの層で構
成されることがある。
3.36
内部絶縁(internal insulation)
導体ケース又はカバーの内部で必要な空間距離及び沿面距離を備えた基礎絶縁の一部分。
3.37
保護導体,PE(protective conductor)
安全確保のための導体。例えば,感電に対する保護のために,次のような電気的接続部に用いられる。
・露出導電部品
・外部の異電位の導電性部品
・主回路接地端子

――――― [JIS E 5021 pdf 11] ―――――

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・電源又は仮想中性点の接地点
3.38
鉄道車両(rolling stock)
駆動用モーターのありなしにかかわらず,全ての鉄道で運転される車両を表す一般的な用語。
3.39
車両(vehicle)
鉄道車両の一つの要素を表す一般的な用語。
例 機関車,客車,貨車
3.40
鉄道車両の区画(vehicle compartment)
通常の運転中に人が入ることができる鉄道車両の区画。
3.41
車載機器室(vehicle cubicle)
機械,電気機器及び/又は電子機器のための機器区画。
3.42
電気品区画(electrical operating area)
主として,電気装置の作動のため,通常,作業指導者及び作業者だけが立ち入ることのできる部屋又は
場所。
注記1 一般的に言えば,電気品区画は,電気装置が作動すれば(主に車体内部の)どこでもよい。
注記2 電気品の作動は,その区画の主な機能であるがそれに限定されない。実際,その区画へのア
クセスは通常は制限されていないが,直接触れることがないよう他の手段(例えば,障害物)
によって保護されている。
3.43
閉鎖形電気品区画(closed electrical operating area)
電気品に加えられる電圧及び電気品の適切な配置によって,安全が確保されている電気品専用の部屋又
は場所。
注記1 この区画は,作業指導者及び作業者だけがアクセスを認められている場所である。
注記2 この区画は,床下用機器箱又は屋根上用収納箱にも適用してもよい。一般的には,収納品の
適用電圧に対して,安全が確保されていれば,車体の内外を問わず,どの取付位置でもよい。
一般の人は,そのような区画へのアクセスは認められない。
3.44
CTI値(Comparative Tracking Index value)
非金属材料のトラッキング(材料の表面が絶縁破壊して沿面放電する現象)特性の比較に用いられる指
数で,指定された試験条件下で材料がトラッキングせずに耐えることができる最大電圧のボルト値(IEV :
212-11-59 参照)。

4 技術情報(電気的定格)

  この規格に適合するコネクタには,電圧,電流などの電気的定格に特定の値は規定しない。値は,用途
に応じてコネクタの製造業者の仕様に示される機械的及び環境的条件に従って規定する。
注記 鉄道車両の電気回路及び部品の電圧定格に関する情報は,JIS E 5051の表1(電圧区分による

――――― [JIS E 5021 pdf 12] ―――――

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公称電圧),IEC 60850,及びJIS E 5004-1に規定されている。

5 分類

5.1 一般

  この規格の目的に沿って関連する試験要求事項を適用するために,コネクタを,次に示すような用途及
び特徴に応じて,製造業者の仕様によって分類する。

5.2 車両の技術的相違による使用条件の過酷度

  車両の技術的相違には,例えば,旅客列車用の地下大量輸送,大量輸送及び高速輸送,又は非旅客列車
用の貨物列車がある。それぞれのコネクタの具体的な使用条件は,附属書B及び附属書Cに記載されてい
る。

5.3 車両の用途

  鉄道車両の用途は,地理的位置及び車両が地下又は地上のいずれで使用されるかに影響される。コネク
タの使用条件はこのような用途によって異なる場合がある(例えば,地下での耐火性及び耐紫外線性への
要求事項は,地上での場合とは異なる。)。
関連する要求事項は,受渡当事者間の協定による。

5.4 コネクタの搭載位置

  典型的なコネクタの搭載位置,及び要求事項への影響例を,図3及び表1に示す。

――――― [JIS E 5021 pdf 13] ―――――

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図3−鉄道車両の典型的なコネクタ位置
表1−鉄道車両の典型的なコネクタの位置例
図3における 定義 例 要求事項への影響例
位置
1 閉鎖形電気品区画 搭載位置が台車か又は車体かによって,異
車内の車載機器室内(車外
環境に暴露していない) なる振動衝撃レベル。
電力スイッチのある区画では,露出するエ
車外の車載機器室内(車外
環境に暴露している) ラストマーに耐オゾン性が必要a)。
床下又は屋根上
2 運転台及び車内 旅客車の客室及び運転台 下位のIP保護等級の要求
[じんあい(塵埃)及び化学汚染物の低含
有率空気]
3 外気と強制的にろ 機械室 高温耐久性が必要
過換気される閉鎖 ディーゼル機関の場合は,耐燃料油,耐液
形電気品区画 性が必要。
4 車外の静止的用途 耐候性がない位置 : 上位のIP保護等級
床下,屋根(耐候性がない
位置) ゴム及びプラスチック部品 :
− 耐紫外線性
− 耐オゾン性

――――― [JIS E 5021 pdf 14] ―――――

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表1−鉄道車両の典型的なコネクタの位置例(続き)
図3における 定義 例 要求事項への影響例
位置
5 車外の動的用途 車間コネクタ 耐候性がない位置 : 上位のIP保護等級
ゴム及びプラスチック部品 :
− 耐紫外線性
− 耐オゾン性
高い機械的耐久性
6 車外の高い動的用 台車 耐候性がない位置 : 上位のIP保護等級
途 ゴム及びプラスチック部品 :
− 耐紫外線性
− 耐オゾン性
金属部品 :
耐塩水噴霧性及び耐食性
高い機械的耐久性
高い耐振動衝撃性
耐燃料油,耐液性
7 車外の高い動的用 車軸 耐候性がない位置 : 上位のIP保護等級
途 ゴム及びプラスチック部品 :
− 耐紫外線性
− 耐オゾン性
金属部品 :
耐塩水噴霧性及び耐食性
高い機械的耐久性
非常に高い耐振動衝撃性
耐燃料油,耐液性
注a) 位置1は,ほかの位置と連携して使用する(例 車体又は台車)。

6 要求事項

6.1 一般

  コネクタは,用途においてさらされる電気的,機械的,熱的及び腐食性のストレスに対して耐えること
ができて,使用者又は周囲環境にいかなる危険も及ばさないように設計及び形成しなければならない。製
造業者及び使用者は,コネクタの適用に関して適切な特性を選定する。また,表B.1に示す車両上の搭載
位置の相違に応じた使用条件の過酷度を考慮しなければならない。耐紫外線性及び耐液性については,表
C.1を参照。さらに,この規格の中で指定された製造及び性能の要求事項によってカバーされていないが
コネクタの用途に必要な特性は,製造業者の仕様で示されなければならない。これらは,追加の幾何学的,
機械的,電気的及び/又は環境的特性である可能性がある。詳細は,受渡当事者間で協定する。
追加の特性の例は,附属書Aに示す。
製造業者及び使用者は,車両システムにおける位置に応じて適切な特性を選定する。具体的な配慮しな
ければならない事柄は,附属書Bに示す。

6.2 表示及び識別

6.2.1  識別
コネクタは,次の事項によって識別及び特徴付けなければならない。
a) 製造業者名,商標,又は原産地表示
b) 形式

――――― [JIS E 5021 pdf 15] ―――――

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JIS E 5021:2020の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 62847:2016(MOD)

JIS E 5021:2020の国際規格 ICS 分類一覧

JIS E 5021:2020の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISC0920:2003
電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
JISC2809:2014
平形接続子
JISC5402-1:2002
電子機器用コネクタ―試験及び測定―第1部:一般
JISC5402-1-1:2005
電子機器用コネクタ―試験及び測定―第1-1部:一般試験―試験1a:外観
JISC5402-11-6:2005
電子機器用コネクタ―試験及び測定―第11-6部:耐候性試験―試験11f:腐食,塩水噴霧
JISC5402-11-7:2006
電子機器用コネクタ―試験及び測定―第11-7部:耐候性試験―試験11g:混合ガス流腐食
JISC5402-13-5:2014
電子機器用コネクタ―試験及び測定―第13-5部:機械的動作試験―試験13e:極性及びキーイング
JISC5402-19-3:2002
電子機器用コネクタ―試験及び測定―第19-3部:耐化学薬品試験―試験19c:耐液性
JISC5402-23-3:2005
電子機器用コネクタ―試験及び測定―第23-3部:スクリーニング及びフィルタリング試験―試験23c:コネクタ及びアクセサリのシールド効果
JISC5402-23-4:2006
電子機器用コネクタ―試験及び測定―第23-4部:スクリーニング及びフィルタリング試験―試験23d:時間領域での伝送線路の反射
JISC5402-4-1:2005
電子機器用コネクタ―試験及び測定―第4-1部:電圧ストレス試験―試験4a:耐電圧
JISC5402-5-1:2005
電子機器用コネクタ―試験及び測定―第5-1部:電流容量試験―試験5a:温度上昇
JISC5402-9-1:2016
電子機器用コネクタ―試験及び測定―第9-1部:耐久試験―試験9a:機械的動作
JISC60068-1:2016
環境試験方法―電気・電子―第1部:通則及び指針
JISC60068-2-70:2007
環境試験方法―電気・電子―第2-70部:指及び手の擦れによる印字の摩滅試験
JISC60664-1:2009
低圧系統内機器の絶縁協調―第1部:基本原則,要求事項及び試験
JISC8285:2018
工業用プラグ,コンセント及びカプラ
JISE4001:2011
鉄道車両―用語
JISE4031:2013
鉄道車両用品―振動及び衝撃試験方法
JISE5051:2009
鉄道車両―電気的危険性に関する防護通則
JISK6259-1:2015
加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―耐オゾン性の求め方―第1部:静的オゾン劣化試験及び動的オゾン劣化試験