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F 1034-6 : 2020 (ISO 12215-6 : 2008)
設計圧力は,格子寸法の60 %と防とう材間隔を元にした設計面積ADとを使って得る。
6.4.3.3 格子の長辺に交わる防とう材
設計曲げモーメントとせん断力とを決めるスパンは,交差点間距離の150 %とする。
設計圧力は,交差点間距離の150 %と防とう材間隔を元にした設計面積ADとを使って得る。
例 エッグボックスは,75 mm深さのハット形防とう材の両方向に置く。ハット形防とう材は双方の
組共600 mmの間隔で,格子は2 300 mm×1 700 mmの寸法をもつ。1 700 mm長さの方向の防と
う材 : 間隔=600 mm,スパン=0.6×1 700=1 020 mm。設計圧力は,600 mm×1 020 mmの面積に
基づく。2 300 mm長さ方向の防とう材 : 間隔=600 mm,スパン=1.5×600=900 mm。設計圧力
は,600 mm×900 mmの面積に基づく。
6.4.3.4 注意事項
EI
6.4.3.2及び6.4.3.3の方法は,実際の格子の特性を大幅に単純化したものである。深さは,曲げ剛性,3
ul
を表す。用いている手法は,格子の二方向の構成において,防とう材の数,防とう材積層などが大方同じ
であることを前提にしている。この仮定によって,格子の短い辺を計算に使うことになる。つまり,格子
が両方向で同じ積層であれば,短い方向の方により大きな応力を生じるからである(プレート公式と同じ)。
6.4.3.5 条件を満たさない格子の例
6.4.3.4に示した条件に適合しない格子は,例えば,6 000 mmの長さをもち,カーボン繊維を含むエンジ
ン支持用のハット形防とう材が2本あって,それに直交する長さ1 500 mmのハット形防とう材は10層の
マット/ロービングの構成になっているような構造が考えられる。
全ての構造をカバーするような単純化した評価法は定義できない。ただし,JIS F 1034規格群で単純な
方法を示さないことが,他の構造の使用を排除するという意味ではないということも注意する。
6.4.4 エッグボックス形のトレイモールディングにおけるせん断力の伝達
6.4.4.1 実務例
ハット形防とう材から成るエッグボックス格子のウェブは,格子の双方向で連続していることが望まし
く,少なくとも格子の一方向で連続している。格子を型で作る場合,交差部に十字形の隙間を残すので,
せん断用ウェブを積層する。この場合,二次積層部は通常よりも低い強度しかもたないことを認識する。
二次接着が使われているところ,又は格子の一方向のウェブだけが連続の場合,JIS F 1034-5で規定する
ウェブのせん断面積を20 %増やすものとする。
6.4.4.2 同等基準
十字形の隙間があり,最終的に連続したせん断ウェブが存在しない場合,その構造は,次のいずれかの
条件を満たすことで容認する。
− 十字形隙間の近傍におけるせん断応力が,設計せん断応力の20 %に満たない。
− 交差点の外側に追加の補強がなされ,その補強の適切さが計算又は試験によって実証している場合。
6.5 窓仕切り
縦仕切りは,窓を支持する防とう材(窓の垂直フレームなど)である。窓の有無にかかわらず,大きな
開口部は,縦仕切り構造を必要とする。縦仕切りは,次に示す二つの荷重ケースに耐えるように決定する。
注記 負荷は一時的なものであり,同時に発生しないことと仮定している。
− 荷重ケース1 : 単純な支持ビームが,JIS F 1034-5で規定しているように,甲板室のサイド及び前縁に
相当する一様分布の荷重を受けている。荷重幅は,窓が設置される縦仕切り間隔に相当する。許容応
力は,JIS F 1034-5で規定する値とする。
――――― [JIS F 1034-6 pdf 16] ―――――
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− 荷重ケース2 : 単純な圧縮ストラットが,JIS F 1034-5で規定しているように,甲板構造上に作用する
総圧力に相当する荷重を受けており,複数の仕切りによって支持されている。破壊を引き起こす圧縮
荷重は,柱とストラットとの間の相互干渉を考慮するランキン·ゴードン又はペリー·ロビンソンの
公式によって計算する。この圧縮荷重は,ランキン·ゴードン又はペリー·ロビンソンの公式による
荷重の少なくとも2倍とする。
窓の扱いについて,次に示す。
a) 非接着窓を有効とはみなさない。
b) 接着窓は,パネル及び仕切りの強度を同時に評価する。
ガラス状の材質が使われている窓,例えば,PMMA(アクリル)又はガラスは通常の工業材料よりもも
ろいので,JIS F 1034-5で規定するものよりも高い安全率を用い,JIS F 1040から引用する。
6.6 セールボートのマストに関するサポート
セールボートのマストに関するサポートの詳細は,ISO 12215-9に示されている。
7 FRP構造の詳細
7.1 局部補強
7.1.1 一般
損傷しやすい箇所は,軽い座礁,離着岸,けん引荷重,浮遊物との接触などに対する保護を行う(ステ
ム,キール,センタライン域,チャインなど)。このような保護は,部分的な補強(ラビングステーク,ブ
ラケット,隔壁など),追加の積層,積層オーバーラップなどによって行うことができる。
7.1.2に,追加積層による補強に適した方法を規定する。
7.1.2 追加積層による補強の実施
7.1.2.1 保護キール
ここでの保護キールは,船体の最も低い部分のセンタライン上を通っている明確に角張っているもので
ある。多胴艇の場合は,各船体に一つの保護キールがある。セールボートのバラストキールも,厳密には
保護キールと考えられるが,ISO 12215-9での要求が,この細分箇条の内容に置き代わるものとする。船
底が平ら又は丸くなって,明確な角がない場合,その船体にはこの細分箇条が扱う保護キールはないもの
とする。
保護キールの特徴を次に示す。
a) こす(擦)れ又は軽い座礁に対する補強 キールは,軽い座礁による耐衝撃性を増すために補強して
いる。図10及び式(1)に示すような積層の補強範囲が,センタラインから(80×BH)mm以内にある
ことが条件となる。
注記 計算結果はミリメートル(mm)で出るが,BHの値をメートル(m)の単位にして用いる。
b) 離着岸又はけん引時の荷重に対する強度 離着岸又はけん引時の荷重に耐えるように設計されたキ
ールで,オーナーマニュアルに別途離着岸などのガイドが掲載されていない限り,満載排水質量をキ
ールのどの部分で受けても,破損,ゆがみ,割れなどを起こさないものとする。よって,次のような
条件を満たしていなければならない。
キールの水平軸周りに対する最小断面係数SMKEEL(cm3)は,式(1)の値である。
SMKEEL=1.4×10−3×f1×mT×LH (1)
ここに, mT : JIS F 0081によるトレーラけん引時の舟艇質量(kg)
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f1 (2)
σfu
ここに, σfu : 積層の限界曲げ強度(N/mm2)
実際のキール断面積の計算では,有効プレート幅(JIS F 1034-5の11.6参照)は,キールのいずれかの
サイドの船底厚さの20倍とする。
7.1.2.2 保護ステム
保護ステムは,船体の最先端部で,mLDC時の喫水線から甲板又はガンネルストリンガまで達する。
積層は7.1.2.4に従い,図10の範囲でセンタラインから(40×BH)mm以内にある。
注記 計算結果はミリメートル(mm)で出るが,BHの値をメートル(m)の単位にして用いる。
7.1.2.3 保護チャイン
船体の曲げ又はねじりから生じる応力は,チャインに集中する傾向にある。また,チャインは擦れを受
けやすい。したがって,最大130°の角を含み,図10及び7.1.2.4に従う範囲で,センタラインから(40
×BH)mm以内を補強する。
注記 計算結果はミリメートル(mm)で出るが,BHの値をメートル(m)の単位にして用いる。
7.1.2.4 保護範囲の補強
保護範囲の補強繊維最小質量は,次のとおりとする。
保護キール,ステム及びチャインの,船底補強最小乾燥ガラス含有質量wMINは,JIS F 1034-5の式(47)
による。
− 保護キール(2.2×wMIN)(kg/m2)
− 保護ステム(2.0×wMIN)(kg/m2)
− 保護チャイン(1.7×wMIN)(kg/m2)
7.1.3 代替基準
7.1.2の目的は,堅ろう(牢)性の定量的尺度を提供することであり,これは製造業者によって採用する
か,又はベンチマーク目的で用いる。7.1.2によって提供したものと同様のレベルの堅ろう性を,計算又は
試験のいずれかによって証明していれば,局所強化の代替方法として採用してもよい。
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1 トランサム
2 船底
3 船側
4 保護キール
5 保護チャイン
6 保護ステム
BH 船体幅
LWL 水線長
図10−積層の補強範囲
7.2 接着
7.2.1 一般
JIS F 1034-5による船こく又は甲板の厚さの要求事項には,接着する防とう材の接着タブ又は接着フラ
ンジを含まない。
注記 この要求の理由は,JIS F 1034-5の強度の要求事項が,パネル端部の固定の程度が50 %100 %
であると仮定しており,パネルの設計曲げモーメントがパネルセンターだけに起こり端部には
起こらないことを意味しているからである。さらに,ハット形防とう材ウェブ間の接着タブに
よるメリットもない。
構造部材間の接合は,JIS F 1034-5で規定する荷重を,同じか又はそれ以下の設計応力で伝達すること
ができなければならない。接合は,通常,接着タブ,接着剤,構造用接着フィレット,機械的固定,又は
これらの組合せで行う。附属書Bに示す方法によって,接着ラインの応力評価を行う。
これらの計算によると,構造部材の接合は,次の分類に従って,それが伝えなければならないせん断応
力又はせん断流れの関数として考える必要がある(JIS F 1034-5の11.6,11.7,表20及び表21参照)。
a) σd及びτdに近い応力を受けるためのハット形防とう材で,JIS F 1034-5に従い,高せん断応力及びせ
ん断流れを伝える。
b) ボンクサイド又は深い構造部材のような高い防とう材で,中間規模のせん断応力及びせん断流れを伝
える。
c) 隔壁(マスト又はリグの重荷重を受けないもの)のように非常に高さのある防とう材で,中間から低
い規模のせん断応力及びせん断流れを伝える。
以上によって,ストリンガ又はバラストキールフロアの接合の方が隔壁の接合よりも,より重要である
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ことが説明できる(7.2.4の隔壁接合を参照)。
7.2.2 接着タブによる防とう材の接合
接着タブは,現場で行う二次積層による接合方法である。ウェブの材質と同様の材質をもつ接着タブの
場合,接着タブの総厚さは,ウェブの総厚さを超える必要はない。実用可能であれば,両サイドに接着タ
ブを施工することが望ましい。
7.2.3 FRPハット形防とう材の接合
7.2.3.1 一般
五つの典型的な配置を,図11に示す。
単位 mm
a) 参考書にある接着タブ b) 千鳥式タブ
c) 造船所式タブ d) 接着防とう材
e) 接着防とう材に追加タブ
1,2,3,4 積層順
kj 接着幅係数
tw ハット形防とう材ウェブ総厚さ
W 開口部幅
図11−典型的なハット形防とう材結合
――――― [JIS F 1034-6 pdf 20] ―――――
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JIS F 1034-6:2020の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 12215-6:2008(IDT)
JIS F 1034-6:2020の国際規格 ICS 分類一覧
JIS F 1034-6:2020の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISF0081:2005
- 舟艇―主要データ
- JISF1034-5:2019
- 舟艇―船体構造―スカントリング―第5部:単胴艇の設計圧力,設計応力,材料寸法の決定
- JISF1040:2004
- 舟艇―開口要件―窓,ポートライト,ハッチ,デッドライト及びドア―強度と水密性に関する要求基準