JIS F 1034-6:2020 舟艇―船体構造―スカントリング―第6部:構造材配置及び詳細設計 | ページ 5

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F 1034-6 : 2020 (ISO 12215-6 : 2008)
7.2.3.2 参考書のハット形防とう材[図11 a)]
フォーム材の上にFRP積層を施した防とう材のための接着タブを,図11 a)に示す。この方式は,参考
書又は船級協会がストリンガ及び横フレームに推奨するものと類似している。最初の層は,0.6 kg/m2のガ
ラス繊維で,25 mm幅,他の層は最低で15 mm幅をもたせる。各積層は,前の積層の上にかぶり,図11 a)
に示した幅のオーバーラップをとる。ガラス以外の繊維の場合,附属書Bに示す方法によってオーバーラ
ップの計算を行う。この配置は,各層が前層を経由せず,せん断力を直接プレートに伝達することができ
るように設計している。
7.2.3.3 産業界におけるハット形防とう材接着タブの実例[図11のb)及びc)]
図11のa)及びc)の中間的な接着タブを,図11 b)に示す。千鳥式タブは,全ての層は同じ幅をもつ,つ
まり,元の積層+[(2×25)+(2×15) ] mm。層1は25 mm左にずらして積層,層2は右に25 mmずらして積
層,層3は中間に積層する。
図11 c) は,千鳥がなく多くの造船所が採用している方法である。この配列によるストリンガは,12 m
未満の舟艇で,最適な建造技術を用いた場合,良好な結果を得る。しかし,このように局部的な施工は施
工者の技量に大きく依存している。単に図11 c)に示す形状に従って行うことでは,信頼性の高い接着は保
証されない。つまり,個々の施工業者に依存した建造技術を,図11 c) は例示しているにすぎない。接着
タブ又は接着幅の評価については7.2.3.5に規定している。
7.2.3.4 事前製作のハット形防とう材,ライナー,トレイモールディング接着の実例[図11のd)及びe)]
ハット形防とう材及びライナーの多くは,事前に製作する。図11 d)に示す手順によるストリンガは,14
m未満の舟艇で,最適な建造技術を用いる場合,良好な結果を得ることができる。
図11 e)は追加の接着タブを示し,バラストフロアなど大きな応力が加わる部分に,しばしば追加する。
7.2.3.5 接着タブ及び接着の幅
接着タブ及び接着は,プレートからのせん断応力を,接続フランジの中間積層又は接着剤のせん断荷重
を使って,ウェブに伝えるためにある。この問題については,JIS F 1034-5の附属書Hで規定している。
次に示す数値は,使用者の熟練度,材質及び表面処理に大きく依存しており,単なる参考数値である。
よって,試験又は長期間の実用による検証を行わなければならない。防とう材と船こくとの間の隙間は,
硬い部材が船体表面に対し適応が容易でないので注意を要する。このような場合,充機能をもつ接着剤
の使用が必要である。
図11のc) e)は,接着フランジの幅bwを示す。係数kjは,式(3)に示すように,接着幅及びウェブ総厚
さの半幅の比を表す。
bw
kj (3)
tw
2
式(3)で求める比は,式(4)から求める係数kjminの最小値を超えなければならない。
τdw
kj min (4)
τdb
ここに, τdw : JIS F 1034-5で規定するハット形防とう材又はライナウェブ
の設計せん断応力(N/mm2)
τdb : 接着剤の設計せん断応力(N/mm2)(B.3参照)
したがって,接着フランジの最小幅bwmin(mm)は式(5)で与えるが,50 mmより小さい値はとらない。

――――― [JIS F 1034-6 pdf 21] ―――――

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tw τdw
bw min (5)
2 τdb
この場合の2wtは,ハット形防とう材又はライナウェブの半幅(mm)である。
ポリエステル又はエポキシの接着剤又はペーストのkjminの実用的数値を,表2に示す。補完して中間的
な数値を決めてもよい。より精密な値を,附属書Bに示す。
表2−ガラス繊維積層用のkjminの実用的数値
ガラス繊維タイプ ガラス含有率 ポリエステル又はビニルエステ 低温硬化エポキシ樹脂,
Ψ ルの樹脂,接着剤又はパテ 接着剤又はパテ
マット/ロービング/4軸方向 0.35 12 7
ダブルバイアス 0.35 20 11
マット/ロービング/4軸方向 0.5 14 8
ダブルバイアス 0.5 23 13
全ての防とう材に対し,接着結合計算を行う必要はなく,代表的なサンプルだけでよい。
高応力のウェブの場合(フロアの交点など),図11 e)に示すように,現場での追加接着タブの施工が必
要である。
防とう材ウェブのせん断応力が,積層内設計せん断応力の80 %以下の場合,kj値を下げてもよい。kjは
表2又はB.4の数値を用い, τaw を乗じる。ここに,τaw及びτdwは,それぞれ,ウェブの実質せん断応力
τdw
及び設計せん断応力である。接着幅は,50 mm以上とする。
7.2.4 隔壁,部分隔壁,ボンクサイド,その他のための,接着タブ応用の実例
結合する部材が単板の場合,接着タブの厚さは,そのタブがウェブと同様の強化形態でできているとき,
結合するウェブ総厚さtwを超える必要はない(図12参照)。
結合する部材がサンドイッチ構造の場合,接着タブの厚さは,そのタブがサンドイッチ積層スキンと同
様の強化形態でできているとき,結合されるサンドイッチスキン厚さを超える必要はない。
図12は,多くのボート製造業者によって実例で典型的に使われる接合である。接着ライナー又は防とう
材格子を含む,どのようなタイプの防とう材にも適用できる。図12で示す形状は,最適な建造技術を用
いる場合,良好な結果を得る。しかし,このように局部的な施工は,施工業者の技量に大きく依存してい
る。単にこれらの施工技術に従って行うことは,裏付けもなく,信頼できる接着が保証されるものではな
い。よって,個々の施工業者に依存した建造技術としての例示を,図12は示しているにすぎない。

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a) 両サイドへ接着タブ b) 片側だけに厚い接着タブ
c) ハット形防とう材上への接着 d) タブ両側へ接着剤
e) ライナーの溝への接着剤 f) 機械的接合と追加の接着ライナー
g) 木材クリートの接着剤結合
bw1,bw2 接着タブ寸法
tBHD 合板の厚さ
図12−隔壁接合の仕様例
7.2.5 合板隔壁及び船こくの結合の実例
合板隔壁が船こくと甲板に結合している部分は,接着は構造的に効果的で,接着が可能な場合,両側で
の接着が望ましい。その他の接着タブの場合と同様,接着剤の選択,接着面の下地,及び作業者の技術が
重要となる。
製造業者が適切に施工した実例は,次のとおりである。
a) 75 mmを超えず(3×tBHD)長さの角接着タブ(図12のbw1及びbw2)
b) (0.06×tBHD)kg/m2の質量をもつ角接着タブ
注記1 図12のa) 及びb) はガイドラインのためであり,目安としてだけ用いる。
これらの数値は,接着タブの両側に適用する。施工上のアクセスの問題で,片側だけにしかタブが施工
できない場合,積層質量を30 %50 %増やすのがよい。
合板サンドイッチ隔壁の場合,tBHDはスキンの合計厚さとなり,両スキンは同じ厚さをもっていると仮
定する。

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合板隔壁は,船こく,トレイモールディング,ライナーなどに接合し,その際,JIS F 1034-5で規定す
るせん断荷重を,大きなマージンをもって,伝達できることが前提である。
注記2 大きなマージンとは,限界強度の0.25倍の設計強度である(附属書B参照)

7.3 主要接合部

7.3.1 船こくと甲板との接合
船こくと甲板との接合は,船こくと甲板との間の構造的剛性及び連続性を確保し,船体全体の曲げ(サ
ギング)による圧縮荷重に耐えるように設計及び製造を行う。しかし,船側又は甲板よりも強い必要はな
い。
設計区分A,B及びCの全通甲板ボートの船こくと甲板との接合は,水密構造をもつ。これは部分甲板
ボートの甲板にも適用する。
船こくと甲板との接合の典型的な仕様は,次のとおりである(図13参照)。
− 機械的固定部材(ボルト,リベット,ビス,その他)による接合,金属又は木材の補助インナプレー
トが必要
− オーバーラップ積層
− 接着剤
− 上記の組合せ
シヤー又は船こくと甲板との接合部が舟艇の最も幅広部の場合,離着岸又は係船中の荷重に耐えるよう
な補強を施すことが望ましい。
甲板の水密性が要求される場合(復原性のためなど),船こくと甲板との接合も水密でなければならない。
積層材が機械的に接合される場合,固定部材は耐腐食性金属,又は耐腐食処理を施したものでなければ
ならない。固定部材は,結合の有効性を損なうことのないような間隔及び配置で行う。座金及びナットは
互換材質とする。積層の端部,締め具穴はシールする。
製造業者が実例で使い,評価している仕様は,次のとおりである。
a) (2.8+0.42 LH)mmの径のボルト又はねじ
b) (190+4.25 LH)mmのボルト又はねじ間隔
c) (4×LH)mmで30 mm以上のオーバーラップ
注記1 a),b)及びc)の値はガイドラインを示し,指標としてだけ扱う[図13 a)参照]。
注記2 これらa),b)及びc)の値はmmで示され,LHはmで示される。
注記3 a),b)及びc)の値は,接合の強度がボルト強度にだけよっていると考える場所に適用する(併
用するペーストは,水密性確保のためだけと考える。)。ペーストが大きな接着機能をもって
いる場合,上記の値は過大となる。
船こくと甲板との接合が主に接着で施工している場合,製造業者は,過去の事例に基づいた仕様で施工
し,同時に,接着剤製造業者と協議しながら作業を進めなければならない。
上記に規定した仕様に替わるものも採用できるが,船こくと甲板との接合の荷重を効率よく伝達するこ
とが条件である。ただし,過去の施工例に基づくことが望ましい。

――――― [JIS F 1034-6 pdf 24] ―――――

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a) 垂直接合 b) タッピングねじ及び裏当て木材を
併用した垂直接合
c) 甲板レベルでの水平 d) 甲板レベルでの水平 e) 水平接合 f) 接着剤だけの水平接合
内フランジ接合 外フランジ接合
1 ボルト/リベット/ビス径
2 ボルト間隔
3 オーバーラップ幅
4 水密積層
5 接着接合
図13−船こくと甲板との接合の仕様例
7.3.2 センタライン接合
船体を半船体ごとに建造する場合,それらの船体を交互にオーバーラップさせ,連続した積層で結合し
なければならない。接合の前に,接着面の念入りな下地処理を行う必要がある。
図14は接合仕様を示しており,次に説明しているのは,推奨する方法である。船こく厚さtには,保護
キール分の厚さは含まない。
センタライン付近にグラインダによって15/1比のテーパを付ける。半船体同士を,船体積層と同様の材
料で連続して積層し接合する。合計幅は76 t(mm)[76=2×(15+20+3)],最小値厚さは端のテーパ部を
除いてtとする。

――――― [JIS F 1034-6 pdf 25] ―――――

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  • ISO 12215-6:2008(IDT)

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