JIS F 1034-6:2020 舟艇―船体構造―スカントリング―第6部:構造材配置及び詳細設計 | ページ 6

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単位 mm
t 船こく厚さ
図14−センタライン接合
7.3.3 船外機及びスターンドライブ用トランサム
トランサム設計では,船外機又はスターンドライブからの曲げモーメント及び推力による過度の応力を
生じることなく船体構造に伝達される。
船外機用トランサムは,エンジン及びストラットの荷重を構造材に伝達できるブラケット又は適切な構
造材配置によって,強化する。一般的なトランサム構造配置例を,図15に示す。エンジン製造業者の指
示を考慮する。
a) 2本の船底ガーダによって補強された一軸用 b) 3本のガーダによるニ軸用トランサム
トランサム
c) 上部荷重を甲板サイド/モーターウェルで受け, d) 上部荷重がコックピットサイドとコックピット
下部荷重をガーダとコックピット床とで受ける ボトムとに,ベンチを介して伝わる
図15−トランサム構造配置の例

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合板コアの最小厚さtplywoodcore(mm)は,式(6)によって求め,結果を5 mm単位で切り上げる。
tplywoodcore=35+0.15P (6)
エンジンサポートのインナスキン最小厚さtinner(mm)は,式(7)によって求める。
tinner=LH0.55 (7)
エンジンサポートのアウタスキン最小厚さtouter(mm)は,式(8)によって求める。
touter=LH0.55+0.085P0.5 (8)
この場合,P(kW)は,トランサムに搭載されるエンジンの最大主機出力である。
これらの数値は,P<100 kWの船外機にだけ有効である。
他の構造も可能であるが,エンジン荷重が舟艇構造に効率的に伝達されることが条件となる。

7.4 積層の変化

  隣接する区域の積層の変化は,緩やかに行う。同じレイアップの積層で厚さの差がある場合,厚さの変
化の少なくとも20倍が望ましく,大きな応力を受ける部分では40倍が望ましい。異なるレイアップでは,
この値は少ない方の積層厚に調整する。
チャイン又はトランサム境界のように,船体形状の変化が生じる場合,ナックル部をまたがるように補
強を施し,各積層の終わりを交互にずらすようにする。7.1.2で示す例が典型的なものである(図10参照)。

7.5 サンドイッチ構造

  サンドイッチ構造は,たわみを抑える効果的な手段とみなされる。この構造は,追加の補強がある場合,
又はない場合にも効果的である。流体力によるアウタスキンのがれの危険に注意する。サンドイッチ積
層が単板に移行する部分は,移行領域がコア厚さの3倍以上となることが望ましい。

7.6 ぎ装品の設置

  船こく及び/又は甲板は,係留及びえい航のための装置,パルピット,ライフラインスタンション,ハ
ンドレール,ウインチ,トラック,ブロックなどを通じて船体に伝わる荷重に耐えるだけの十分な強さを
もたなければならない。
このようなぎ装品のための積層強化は,一般的に次のような方法で行う。
− 追加積層
− 合板若しくは金属のインサート又は裏当てによる補強
− コア材を5 N/mm2を超える圧縮強度を厚さ方向にもっている高密度のフォーム材,木材,合板などへ
の変更,又は単板構造
− 上記の組合せ
心材をインサートに交換した場合,残っている心材と積層との端面部分は樹脂を塗布して水の浸入を防
ぐ。

7.7 エンジンベッド及びガーダ

7.7.1 一般
6.3の一般事項に加え,全ての支持部材は,JIS F 1034-5で計算する設計荷重と,船舶運航中にエンジン
から加わる追加の荷重とを足し合わせたものなどの荷重に耐え伝達しなければならない。それらの荷重に
は次のものが含まれるが,これらに限られない。
− エンジンの質量で,舟艇の使用環境に伴う,航海中の垂直及び/又は水平の運動,高速ターン,その
他による加速度も考慮したもの
− 推力,別の推力支持ではなく,エンジン台が直接受ける場合
− エンジンとプロペラとの組合せのトルク

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− エンジン運転に伴う振動
− エンジン質量(停止時も)による,エンジン受けのクリープ変形
これらの荷重は,しばしば,構造体に集中荷重として作用する。
疲労の影響も考慮する。特に,プロペラ付近は圧力動揺による振動が顕著である。
エンジンは通常,振動を和らげる柔軟な支持材によって固定する。支持タイプの違いが与えるエンジン
及びシャフトラインのアライメントへの影響も考慮する。プロペラストラットにシャフトが支えられてい
る場合,エンジン/ギアボックス/プロペラの配置は,次の配置法のうちの一つを用い,自由度が多すぎ
ることによる振動の増大を防ぐ。
a) エンジン/ギアボックスを柔軟なマウントに乗せ,ギアボックスとプロペラシャフトとを剛結合し,
スタッフィングボックスとシャフトとを柔結合する。
b) エンジン/ギアボックスを柔軟なマウントに乗せ,ギアボックスとスラストベアリングホモキネティ
ックナックルとを柔結合し,スタッフィングボックスとシャフトとを剛結合にする。
7.7.2 エンジン台
この細分箇条では,最も一般的な仕様を説明する。代替の仕様は同一水準以上とする。製造業者及び設
計者は,選択した仕様が舟艇が想定している使用環境に適したものであることを確認する。
一般にエンジンは,エンジンベッドとして機能する2本の縦方向部材に置く。これらエンジンベッドは,
エンジンからの荷重を周囲の構造材に伝達する役割をもつ。大形艇では,一般にエンジンベッドはフロア
及び隔壁に支持される。エンジンベッドは,必要な場合,可能な限り前後に伸ばすことができるが,適切
な強度及び剛性が保たれることを前提に,エンジンの前と後でつなげてもよい。高さ及び断面二次モーメ
ントの急激な変化は,応力の集中を引き起こすため,避けるのが望ましい。エンジンベッドの端は,応力
集中を避けるように適切に切断,ブラケット補強又は構造材へ接合するものとし,可能な場合,垂直荷重
を構造材へ逃がすようにする。
どのような材料(FRP,合板,金属)でも応用できる,一般的な推進エンジン配置を,図16に示す。同
様に同一水準以上の他の構造も可能である。
フォーム又は合板形材上の典型的なマウントを,図16 a)に示す。鋼板がハット形防とう材上に積層され,
その上にフレキシブル支持ブロックが,タッピングボルトで固定されている。
もう一つの一般的な構造を図16 b)に示すが,フレキシブル支持ブロックはフランジアングルにボルト留
めされている。このフランジアングルは,積層された合板又は金属ガーダにボルト留めされている。

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a) フォーム又は合板形材上の典型的マウント b) フランジアングルへボルト留めされたフレキ
シブル支持ブロック
1 フォーム又は合板形材
2 インナウェブ積層上の圧縮応力受け鋼板
3 タッピングボルト
4 フレキシブルエンジンサポート
5 積層固定された鋼板
6 エポキシフィレット
7 合板積層ガーダ
8 フランジLメタルブラケット
図16−典型的な船内エンジンサポート例
7.7.3 スラストベアリング又はセールドライブのようなスラスト吸収コンポーネントの基礎
スラストベアリング,セールドライブ又は同様のスラスト吸収コンポーネントは,一般に,二つの縦方
向部材の間に置く。これら縦方向部材は,スラスト吸収コンポーネントからの応力を周囲の構造部材に適
切に伝達しなければならない。これらコンポーネントの前後では,これら二つの縦方向部材は互いに接合
して一つになってもよい。理想的には,推進用主エンジンを同じ縦方向部材に置く。これら縦方向部材の
端部は,応力集中を避けるように適切に切断,ブラケット補強,又は構造材へ接合するものとする。
全ての支持部材は,JIS F 1034-5によって計算される設計荷重と,船舶運航中にスラスト吸収コンポー
ネントから伝わる追加の荷重とを足し合わせたものなどの荷重に耐えなければならない。
それらの荷重には次のものを含むが,これらに限らない。
− ユニットの質量で,舟艇の使用環境に伴う,航海中の垂直及び水平の運動,高速ターン及び衝突によ
る加速度も考慮したもの
− 推力
− 流体抵抗力
− エンジンとプロペラとの組合せのトルク
− プロペラの回転又はエンジン稼動による振動(シャフトを介して伝わる。)
− 座礁,これらの荷重は構造体に点荷重として作用する。

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7.8 船内ドレン

  防とう材の設置では,水が船体の中に閉じ込められないようにする。全てのビルジ部からポンプ吸水口
まで水が自由に動けるような部材配置とする。構造材の開口部の端部はシールする。リンバーホール(又
はケーブル通し穴など)は,フレームフランジ間際には避ける。

8 金属構造のための構造詳細

8.1 詳細設計

  構造の連続性に対し,特に,注意を払う必要がある。形状又は断面の急激な変化,鋭角なコーナなどを
避ける。フェースバーの幅又はウェブの深さが変わる所では,テーパは33 %以上とらなければならない[図
4 c)参照]。
構造部材の詳細設計では,曲げモーメント及び荷重が,断面の変化部を上手く伝わるようにする。必要
な場合,JIS F 1034-5及びISO 12215-9を用い,設計せん断荷重及び曲げモーメントが伝わることを確かめ
る。

8.2 端部接合

  構造部材の端部接合は,端部の固定及び曲げモーメント並びにせん断力を支持部材へ効果的に伝達し,
周辺構造へ荷重を分配することを,可能とする。

8.3 船体プレート厚さの増し厚

  摩擦又は摩耗にさらされる船体プレート部の厚さは,構造要件で求める最小値よりも,少なくとも0.5
mmより厚くする。

8.4 保護キール

8.4.1 一般
船底で支えるように設計した舟艇の場合,保護キール及びドッキングキールを備える。
保護キールの場合,一般的なのはバーキール,チャンネル(ボックス)キール,フラット(プレート)
キールである。
8.4.2 保護キールの断面係数
保護キールを金属ボートに設置する場合,最終的なバーキール及びそれに接するプレートを含む断面係
数SMKEEL(cm3)は,次の値より大きくなければならない。
SMKEEL=7×10−4×f1×mLDC×LH (9)
ここに,f1は7.1.2で定義している。
また,押し出しプレートの座屈又はフラットプレートのへこ(凹)みに対し考慮する。
キールの実際の断面係数計算において,有効外板の扱いはJIS F 1034-5による。

8.5 船内ドレン

  防とう材の設置では,水が中に閉じ込められないようにする。全てのビルジ部からポンプ吸水口まで水
が自由に動けるような部材配置とする。

8.6 機械区画

  主機及び補機は,7.7の荷重に耐えるため,適切な構造部材を配置して船体構造に効果的に固定する。

8.7 溶接標準の良い例

8.7.1 一般
EN規格又はISO規格の多くが,溶接手順に関しての有益な情報を記載している(参考文献[4][15]参
照)。これらの手順の適用を推奨するが,必須ではない。

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JIS F 1034-6:2020の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 12215-6:2008(IDT)

JIS F 1034-6:2020の国際規格 ICS 分類一覧

JIS F 1034-6:2020の関連規格と引用規格一覧