JIS F 1034-6:2020 舟艇―船体構造―スカントリング―第6部:構造材配置及び詳細設計 | ページ 7

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F 1034-6 : 2020 (ISO 12215-6 : 2008)
附属書Cに,推奨溶接手順を示す。
8.7.2 代替基準
附属書Cの目的は,溶接手順に関する定量的方法を提供することであり,製造業者がその方法を採用す
る,又はベンチマークとして利用することができる。附属書Cに示すレベルと同等の強度,耐用年数,堅
ろうさ,水密性などが計算又は試験によって証明できれば,溶接の代替方法を用いてもよい。

8.8 リベット又は接着剤接合の良い例

8.8.1 一般
リベットを,構造接合材として使ってもよい。8.8.3に示す一般的な方法は,全ての構造接合に対して有
効で,8.8.4に示す例は,水密構造接合に有効である。
8.8.2 代替基準
8.8.3及び8.8.4で示すレベルと同等の強度,耐用年数,堅ろうさ及び水密性を計算又は試験によって証
明できれば,リベットによる代替方法を用いてもよい。
8.8.3 構造リベット接合の良い例
8.8.3.1 設計
リベット接合は,せん断に効くよう設計するのが一般的である。面からずれた応力は,他の方法で受け
る。リベット結合の配置は,せん断力がリベット周辺におよそ一様に分布するようにする。リベットのせ
ん断応力は,B.2に示す方法を用いて計算してもよい。
リベットの直径は,少なくとも,接合するプレートの中で最大の厚さ,又は接合するプレートの合計厚
さの25 %のうち,大きい方とするのが一般的である。プレート端部からリベットまでの距離は,少なくと
も,厚い方のプレート厚さの1.5倍とする。リベット間の,縦方向及び横方向の距離は,リベット径の少
なくとも2.5倍とする。
8.8.3.2 リベットの材質及びタイプ
リベットの材質は,被接合材と同じものが望ましい。低温下の作業時でも,劣化しないものとする。材
質の組合せは,耐腐食性金属,又は耐腐食処理を施したものとする。
8.8.4 水密リベット接合の良い例
水密接合では,リベットを2列か,又はそれ以上に配置する。隣接するリベット間の距離は,接合する
薄い方のプレートの厚さの4倍を超えてはならない。

9 木材積層の良い例

9.1 端部シーリング

  木材積層及び合板は,水の浸入によって劣化する。樹脂による塗布,その他の保護を端部を含む面に対
して施す必要がある。合板を,FRP防とう材に代わって,構造的にも有効な“形材”として用いる場合,
合板にあらかじめ樹脂を塗布する。

9.2 合板の向き

  数層(5層以下)から成る合板の強さ及び硬さは,表面の木目の向きに大きく依存する。JIS F 1034-5に
よって,構造部材を決める場合,特に,次の場合において,表面の木目の向きに大きく依存することを考
慮する。
− 表面の木目がパネルの短い辺に直交している合板の場合,木目に直交している特性を用いる(JIS F
1034-5の附属書E参照)。
− 表面の木目が浅い合板セクションの局部の軸に対し様々な角度をもつような,多くのカットアウトを

――――― [JIS F 1034-6 pdf 31] ―――――

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もつ合板の隔壁(JIS F 1034-5の附属書E参照)。

9.3 局部構造部材

9.3.1 保護キール
船底で支えて保管するように設計した舟艇の場合,保護キール及びドッキングキールを備えなければな
らない。
9.3.2 保護キール断面係数の良い実例
保護キールを木造又は合板ボートに設置する場合,接合プレートも含み,それらの断面係数SMKEEL(cm3)
は,式(10)によって求めた値を超えなければならない。
SMKEEL=2.8×10−3×f1×mLDC×LH (10)
この場合,f1は,式(11)で求める。
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f1 (11)
σfu
ここに, σfu : 木材の限界曲げ強さ(N/mm2)
キールの実際の断面係数計算では,有効プレートの幅は,キールの左右いずれか一方の船底板厚さの15
倍でなければならない(JIS F 1034-5参照)。
9.3.3 保護チャインの良い実例
保護チャインがある場合,チャイン板の断面積は,0.7×LH1.6(cm2)又は0.12×tb2(cm2)のうちいずれ
か大きい方の値とする。
深さは幅の50 %60 %の間で,接着面は船底プレート厚の少なくとも2.5倍とする。
他のチャイン仕様,例えば,エポキシフィレットを含むようなタイプも可能である。

9.4 代替基準

  この細分箇条の目的は,堅ろうさに関する定量的方法を提供することであり,製造業者がその方法を採
用するか,又はベンチマークとして利用することができる。局部補強の代替方法による堅ろうさのレベル
がこの細分箇条で示すレベルと同等であることを計算又は試験によって証明できれば,局部補強の代替方
法を用いてもよい。

10 その他の荷重

  JIS F 1034-5,ISO 12215-7,ISO 12215-8及びISO 12215-9で考慮する設計圧力並びにその他の荷重に加
え,次のような荷重を考えなければならない。
a) 上架(通常の上架荷重を基準とする。)
b) 吊上げ(通常の吊上げ荷重及びつり位置を基準とする。)
c) 座礁(ISO 12215-9参照)
d) えい航(操船性,風及び潮に対する最小速力を基準とする。)
e) 揚びょう(錨),びょう(錨)泊
f) 離着岸/係留
g) 陸上輸送
これらの荷重は,JIS F 1034規格群及びISO 12215規格群で特に定めてはいないので,計算が困難な場
合がある。いずれにせよ,適切な局部補強が,上記の荷重に対して必要となる。これらの荷重は局部的で
あり,効果的に船体構造に伝達しなければならない。

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11 その他の構造要素

11.1 一般

  幾つかの構造要素(船体,ラダー,キール,チェーンプレート,クロスビームなど)は,JIS F 1034-5,
ISO 12215-7,ISO 12215-8及びISO 12215-9に明確な構造要件の計算式を示しているが,示していないも
ののうちで,考慮しなければならないものがある。

11.2 ラダーの構造及び接合

  ISO 12215-8参照。
スペードラダーでは,ストックは通常2点で支持され,静的に不安定な構造となることを避けている。
− 下のポイントは,通常船底に近い。
− 上のポイントは,通常甲板又は中間コンソールに近い。
これら上及び下のポイント,船こく,甲板,コンソールなどは,ストックからの縦/横荷重(ラダーベ
アリング又はピントルフィッテングの荷重)を伝達するのに十分な強度の確保,又はそのための補強を施
さなければならない。
ラダーがトランサムに設置されている場合,トランサムはラダー又は取付け金物からの荷重に対し適切
な補強を施す。

11.3 キール接合

  ISO 12215-9参照。

11.4 リギング荷重の分布

  ISO 12215-9参照。

11.5 この規格で扱わない,その他の構造要素

  計算が不可能な場合,この規格の一般要件を適用しなければならない。特に,近傍の構造のためのJIS F
1034規格群及びISO 12215規格群による計算可能な構造要件についての基本的な参考値を示す。
a) スケグ(ISO 12215-9参照)
b) プロペラストラット
c) ダビット
d) 窓(JIS F 1040参照)
e) 換気装置(空気パイプ,換気パイプ)
f) レーダマスト

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附属書A
(規定)
設計区分C及び設計区分Dにおける舟艇のための構造材配置
A.1 一般
この附属書は,この規格の箇条5で規定しているJIS F 1034-5の附属書Aを適用する設計区分C又は設
計区分Dにおけるボートの構造材配置に対する要件に関するものである。その場合,舟艇は単板強化プラ
スチック,サンドイッチ強化プラスチック,アルミニウム合金,鋼合金,合板,ストリッププランク木材,
ラミネート木材などで建造することができる。
A.2 船体強度及び補強
A.2.1 プレート厚さ及び局部補強
船こく,甲板及び甲板室のプレートは,JIS F 1034-5の附属書Aの最小要求板厚を満たしていなければ
ならない。JIS F 1034-5の附属書Aにて最小要求板厚を算定するために,プレートの局部パネル幅“b”が
必要となるが,この“b”は,パネル縁に沿った防とう材間距離である。この防とう材は,一般的な防とう
材,隔壁,スウォート又はボンク前面壁,インナモールディング,又は船体チャイン,ラウンドビルジ,
甲板端部,キールなどの“自然”防とう材であってよい。一般的な補強部材配置及び自然防とう材配置の
場合の“b”の大きさは,JIS F 1034-5の箇条9に示す。
この目的のための防とう材とみなすためには,防とう材構造は“荷重受け”でなければならない。つま
り,防とう材が十分な強度をもつことで,外板の曲がりが防とう材間だけに生じて防とう材自体が外板と
共に顕著に曲がるようなことのない状態を保つ必要がある。FRP,木材又は金属の一般的な形状の防とう
材フレーム又はストリンガについては,適切な強度のための寸法がJIS F 1034-5の附属書A及び附属書G
で算定できる。
これらの荷重受け防とう材は,機械的固定,接着,強化繊維,テープ,溶接又はその他の有効な方法に
よって,隣接する外板に効果的に固定していなければならない。また,防とう材の船体プレートへの固定
は局部プレートにひずみを生じるような集中荷重を最小に抑えるような方法で行わなければならない。
必要とされる全体剛性を実現することを前提に,他の配置を採用することができる良い例を,A.2.2に示
す。
A.2.2 船体構造の全体剛性
A.2.2.1 一般
JIS F 1034-5の附属書Aの外板厚さ要件を満たすことで,構造体の適切な局部強度を確保する。さらに,
構造的損傷につながるようなゆがみを生じさせないよう船体構造の全体剛性を得ることができる。
甲板のタイプによって,全体剛性が実現されることを前提に,他の配置を採用することができる良い例
を,次に示す。
A.2.2.2 無甲板ボートの構造
甲板をもたないボートは,船こくの外辺部に追加の構造材をもっており,ガンネル/ラビングストレー
キ,フランジ,モールディングなどで船こくの上辺を補強している。外辺部の不連続部(トランサムコー
ナなど)は,追加部材,隅材又は丸みを付けることによって補強する。
小形の無甲板ボートでは,スウォートを横方向の剛性確保のために使うことがある。その場合,端部は

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船体に効果的に固定し,荷重を分散して点荷重及びひずみを生じないようにする(図3参照)。
A.2.2.3 部分甲板ボートの構造
部分甲板ボートの場合,局部的な動きが生じないように甲板は船こくに効果的に固定し,更に,船体へ
の一点荷重を避ける(6.3参照)。
甲板上の鋭角のコーナを避け,割れを引き起こす高応力箇所をなくすようにする(6.3参照)。
A.2.2.4 全通甲板ボートの構造
全通甲板ボートの場合,船こくと甲板とは甲板が単独で動くことのないような構造配置とする。インテ
リア空間をもつボートでは,隔壁,部分隔壁,ウェブ,ビーム,リングフレーム,ストラットなどの部材
の組合せによって同様の構造を確保する。
船こくと甲板との間の空間が狭い小形の全通甲板ボートでは,船体を甲板又はコックピットフロアに直
接又はこの目的のために設計した内部構造材を介して接着又は接続することによって,十分な剛性を確保
する。
A.2.3 荷重の分散
構造配置は,荷重を構造体全体にむらなく伝えるものでなければならない。施工例を,次に示す。
− 防とう材は,集中荷重箇所の発生を避けるように補強部材に連続してつながるか,又はテーパ端部を
もつ。
− 集中荷重箇所がプレートの非支持部に接続することのないようにする。これらの荷重は,補強材又は
支持部材によって周辺の構造部材に伝わるようにする。
− 船こく,甲板又は他の荷重を受ける部材への開口は,円弧のコーナをもたせ,とが(尖)ったコーナ
は避ける(6.3参照)。

――――― [JIS F 1034-6 pdf 35] ―――――

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JIS F 1034-6:2020の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 12215-6:2008(IDT)

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