JIS G 0404:2014 鋼材の一般受渡し条件 | ページ 3

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各試験について,各試験単位から採取する供試製品の数,各供試製品から採取する供試材の数,及び各
供試材から採取する試験片の数は,製品規格又は注文書の規定による。

9.3 適用寸法

  製品規格の中で機械的性質が,厚さ,径などの寸法区分に分けて規定している場合,適用する寸法は,
機械試験用試験片を採取する規定位置における製品の公称寸法を用いる。

9.4 適用する製品状態

  機械的性質は,注文書又は製品規格に規定されていない場合,製品の受渡状態におけるものとする。

9.5 衝撃試験の吸収エネルギー値の評価

  衝撃試験の吸収エネルギー値は,特に記載がない場合,個々の試験の平均値とし,9.6によって評価する。

9.6 組試験の結果の評価

  一組の組試験結果の評価は,組試験の方法による。衝撃試験の場合は,次による。ほかの組試験,例え
ば厚さ方向の引張試験の評価の場合は,衝撃試験の場合を例として類似の方法で行う。
a) 一組を構成する三つの試験片の平均値は,規定値を満足しなければならない。個々の試験片の値の一
つは,規定値以下でもよいが,規定値の70 %以上でなければならない。
b) ) を満足しない場合,規定値未満の試験片が二つ以下であり,かつ,規定値の70 %未満の試験片が
一つ以下の場合は,製造業者は一組を構成する三つの追加試験片を同じ供試材から採取して試験をし
てもよい。その試験単位を合格と判定するためには,次の条件を同時に満足しなければならない。
1) 六つの試験片の平均値は,規定値以上とする。
2) 六つの試験片の個々の値のうち,規定値未満は二つ以下とする。
3) 六つの試験片の個々の値のうち,規定値の70 %未満の試験値は,一つ以下とする。
c) ) 又はb) の条件が満たされない場合,供試製品は除かれ,試験単位の残りについて再試験を行う
(9.8.2.3参照)。

9.7 残製品の扱い

  注文者が,注文寸法の鋼材から供試材を採ることを要求した場合,注文者は,供試材を採った残りの注
文寸法に満たない鋼材も注文寸法の鋼材として受け入れなければならない。

9.8 再試験

9.8.1  試験の無効
次のような不適切なサンプリング,試験片調製又は試験の実施による試験結果は,無効とする。
a) 試験前に試験片の加工不良が認められたとき,又は材質に関係がないと認められるきずがあったとき。
b) 試験操作に誤りがあったと認められるとき。
c) 引張試験において試験片が標点間の中心から標点距離の1/4より外側で破断し,伸びが規定に適合し
なかったとき。
9.8.2 再試験の方法
9.8.2.1 一般
一つ又はそれ以上の試験の結果が規定値に適合しない場合,製造業者はその試験単位を不合格とするか,
又は9.8.2.2及び9.8.2.3に規定する手順に従って再試験を行ってもよい。
注記 試験結果が対象鋼種の規定値から異常に大きく外れている場合には,異材混入が懸念されるた
め,再試験は,9.9に規定する手順に基づいて適切に行うよう注意を要する。
9.8.2.2 個々の値で判定する試験
規定値が平均値でなく個々の値に対してだけ規定されている試験(例えば,引張試験,曲げ試験又は一

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端焼入試験)が不合格となった場合,次の手順を実施しなければならない。
a) 試験単位が製品1個のとき(図2参照)
規定値に適合しなかったものと同じ試験を,新たに2回実施しなければならない。2回の再試験結
果はともに規定値に適合しなければならない。規定値に適合しない場合には,製品は除かれる。
b) 試験単位が製品2個以上のとき[例 圧延ロット単位,鋳込み又は熱処理条件単位など(図3参照)]
規定値に適合しなかった試験結果が得られた供試製品を試験単位の中にとどめるかどうかは,製造
業者が判断し,次による。
1) その供試製品を試験単位から除くときは,検査代表者は,同じ試験単位の中からほかの二つの供試
製品を指定しなければならない。この二つの供試製品から各々採取した試験片で,規定値に適合し
なかった試験を前回と同じ条件で実施し,ともに規定値に適合しなければならない。
2) その供試製品を試験単位の中にとどめるときは,1) に示す手順のうち,一つの試験片は試験単位の
中にとどめられた供試製品から採取しなければならない。受渡当事者間の協議によって,2個の再
試験片とも前回規定値に適合しなかった供試製品から採取してもよい。再試験結果は,二つとも規
定値に適合しなければならない。
なお,製品規格の表示規定で,結束又はこん(梱)包ごとの表示が認められている場合は,次の
条件を満たす製品群(結束,こん包など)は,同一供試製品とみなしてもよい。
・ 溶接鋼管 : 同一コイル,同一成形タイミング及び同一条件で製造された製品群
・ 棒鋼,形鋼,継目無鋼管 : 同一鋼片から製造された製品群
9.8.2.3 組試験
9.6に規定する衝撃試験の結果が,規定値に適合しなかった場合,次の組試験を実施しなければならない
(図4参照)。
規定値に適合しなかった供試製品は,9.6の規定によって除かなければならない。この場合,9.8.2.2 b) 1)
に示す手順によって,試験単位の残りから選択された,異なる二つの供試製品から,それぞれ三つの試験
片を一組とする試験片を採取し,合計六つの試験片で試験を行い,それらの結果は二つの組とも規定値に
適合しなければならない。この場合,9.6 b) は適用しない。

9.9 選別又は再処理

  製造業者は,再試験の前又は後で,製品を選別したり又は規定値に適合しなかった製品の再処理(例え
ば,熱処理,機械加工,圧延,引抜きなど)を行い,9.2に従って新しい試験単位とする権利をもつ。再処
理を行わず選別だけの場合は,最初の試験・検査で規定値に適合しなかった項目だけの試験・検査を行う。
受渡当事者間で協定した場合は,製造業者は検査代表者へ,採用した選別法又は再処理法を通知しなけれ
ばならない。

10 その他の性質

  その他の性質(化学成分及び機械的性質以外)についての検査は,各製品規格の規定による。

11 表面及び内部品質

11.1 一般

  製品は,使用又は加工に適した仕上げ品質をもっていなければならない。通常の製造条件で生じること
のある小さな表面きず及び内部のきずは,不採用の根拠としてはならない。
表面及び内部品質の詳細な要求内容は,必要に応じて,引合い及び注文時に,適切な日本工業規格(日本産業規格)(又

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は日本工業規格(日本産業規格)がないときはほかの該当規格)を引用することによって,受渡当事者間で協定しなければ
ならない。

11.2 きずの検出

  きずを検出するための特別な試験(放射線透過試験,超音波探傷試験,磁気探傷試験など)の適用は,
製品規格又は注文時の受渡当事者間の協定による。その場合の試験製品数及び合否判定基準は,製品規格
又は受渡当事者間の協定による。

11.3 きず除去

  きず除去後の製品の寸法及び特性が,注文書,製品規格,寸法規格又は表面品質の規格の規定を満足す
る場合は,機械的又は熱的方法で表面きずを除去してもよい。

11.4 溶接補修

  注文書又は製品規格に規定がない場合,注文者は,部分的な溶接補修を許可してもよい。

12 形状,寸法及び質量

  鋼材の形状,寸法及び質量の検査を行う場合,その測定は許容差に対し,適切な精度をもった測定器に
よって行う。

13 報告

13.1 機械試験及び化学分析の結果の丸め方

  注文書又は製品規格に規定がない場合は,機械試験及び化学分析の結果は,規定値と同じ有効数字の最
下位の次の桁まで算出し,JIS Z 8401の規則Aによって,規定値と同じ有効桁数に丸める。
注記 デジタル表示の測定装置を使用する場合,表示される数字の桁数が試験装置及び/又は試験方
法の有効桁数以上に表示されることがある。

13.2 検査証明書,試験及び検査の種類

  注文者は,注文時に,製品規格で規定する以外の検査文書が必要となる場合は,検査文書の種類(JIS G
0415)を指示しなければならない[4.1 h) 参照]。

14 表示

  製造業者は,製品又は出荷品を識別するために,製品規格又は注文時の合意に従った表示内容を表示し
なければならない。要求がない場合は,識別のための表示内容は,製造業者の選択による。
検査文書が発行される場合は,製品及び受渡ロットは,検査文書と関連付けられるように,表示されな
ければならない。
注記 種類の記号などの表示は,内容が明確に識別できればよいため,文字間のブランクの有無につ
いては特に規定していない。

15 係争

  係争の場合,係争対象の特性を評価するために使用される試験片採取条件及び試験方法は,7.5及び7.6
又は関連する日本工業規格(日本産業規格)による。

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試験単位が1個の製品からなる場合の試験
YES
要求に適合するか? 試験単位は合格
NO
1個の製品から新たな供試材2個を試験する。
両供試材とも要求に YES
適合するか? 試験単位は合格
NO
試験単位は不合格
図2−試験結果の判定が試験結果の個々の値について行われ,かつ,
試験単位が1個の製品である場合のフローチャート(例 : 引張試験)
試験単位が2個以上の製品からなる場合の試験
YES
要求に適合するのか?
NO
NO 試験単位の中に選択 YES
された供試製品を残
すか?
2個の供試製品の各々に対し 2個の供試製品の各々に対して試験を行うが,1
て試験を行う。 個は試験単位に残されたもとの供試製品a)
YES 2個の供試製品とも NO NO 2個の供試製品ともに YES
に要求に適合してい 要求に適合している
るか? か?
試験単位の残りは合格 試験単位は不合格 試験単位は合格
注a) 受渡当事者間の協議によって,元の供試製品から2個採取してもよい。
図3−試験結果の判定が試験結果の個々の値について行われ,かつ,
試験単位が2個以上の製品で成り立っている場合のフローチャート(例 : 引張試験)

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G 0404 : 2014
試験単位が2個以上の試験片
からなる場合の試験
YES
要求に適合するのか?
NO
NO
選択された供試製品を
試験単位に残すか?
6に従う組試験手順
YES
同じ供試製品からの試験片
に対して追加試験を行う。
9.
二組の試験の平均値 YES 二組の試験の個々の YES
が要求に適合してい 値が要求に適合して
るか? いるか?
NO
NO
試験単位から供試製品を除く。
更に2個の供試製品のそれぞれに対
3に従った再試験
してn個の試験を行う。
YES 2個の供試製品とも
.
に要求に適合してい
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.2
.
るか?
9
NO
残りの試験単位は合格 試験単位は不合格 試験単位は合格
衝撃試験に対してはn=3
図4−組試験及びその再試験に関するフローチャート(例 : シャルピー衝撃試験)

――――― [JIS G 0404 pdf 15] ―――――

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JIS G 0404:2014の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 404:2013(MOD)

JIS G 0404:2014の国際規格 ICS 分類一覧

JIS G 0404:2014の関連規格と引用規格一覧