JIS G 4053:2016 機械構造用合金鋼鋼材 | ページ 2

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G 4053 : 2016

6 外観,形状,寸法及びその許容差

6.1 熱間圧延棒鋼及び線材

6.1.1  外観
熱間圧延棒鋼及び線材の外観は,仕上げが良好で,使用上有害な欠点があってはならない。ただし,コ
イル状で供給される鋼材は,一般に検査によって全長にわたっての欠点の検出及びその除去は困難である
ため,欠点を含む場合がある。コイル内に発見された使用上有害と判断される欠点については,必要な場
合,その取扱いについては受渡当事者間の協定による。
6.1.2 きず取り基準及び残存きずの深さ
きず取り基準及び残存きずの深さは,次による。
a) 一般鍛造用棒鋼 一般鍛造用棒鋼のきず取りは滑らかに行い,呼称寸法からのきず取り深さは,呼称
寸法の4 %以下(ただし,最大値5 mm)とする。また,きず取り跡の幅の合計は,同一断面において
周の1/4以下とする。ただし,寸法許容差内にあるきず取り部分は,きず取り跡とはみなさない。
残存きずの深さの最大値は,受渡当事者間の協定による。
b) 直接切削用丸鋼 直接切削用丸鋼のきず取りは,通常行わない。直接切削用丸鋼の呼称寸法からのき
ずの深さは,表3による。また,きず取りを行う場合のきず取り基準は,受渡当事者間の協定による。
表3−直接切削用丸鋼の呼称寸法からのきずの深さ
径 呼称寸法からのきずの深さ
mm
16未満 呼称寸法の4 %以下。ただし,最大値0.5 mm
16以上 50未満 呼称寸法の3 %以下。ただし,最大値1.0 mm
50以上 100未満 呼称寸法の2 %以下。ただし,最大値1.5 mm
100以上 200以下 呼称寸法の1.5 %以下。
200 mmを超える寸法についてのきずの深さは,受渡当事者間の協定による。
c) 冷間引抜用棒鋼 冷間引抜用棒鋼のきず取りは滑らかに行い,寸法許容差の下限(表6参照)の寸法
からのきず取り深さの最大値は,表4による。また,残存きずの深さの最大値については,受渡当事
者間の協定による。
表4−冷間引抜用棒鋼の寸法許容差下限からのきず取り深さ
径又は対辺距離 寸法許容差下限からのきず取り深さ
mm
16未満 0.15 mm以下
16以上 50未満 呼称寸法の1 %以下。ただし,最大値0.35 mm
50以上 100未満 呼称寸法の0.7 %以下。ただし,最大値0.50 mm
100以上 130以下 呼称寸法の0.5 %以下。
130 mmを超える寸法についてのきず取り深さは,受渡当事者間の協定による。
d) その他の棒鋼 その他の棒鋼で,きず取りが必要な場合は,受渡当事者間の協定による。
e) 線材 線材のきずの深さの最大値は,受渡当事者間の協定による。
6.1.3 標準寸法
標準寸法は,次による。

――――― [JIS G 4053 pdf 6] ―――――

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a) 熱間圧延棒鋼(丸鋼,角鋼及び六角鋼)及び線材の,径又は対辺距離の標準寸法は,表5による。
b) 熱間圧延棒鋼(丸鋼,角鋼及び六角鋼)の長さ3) は,受渡当事者間の協定による。
注3) 指定した長さに切りそろえる場合,指定した長さ範囲内(最小長さから最大長さ)に収める
場合など,製品の用途に応じた長さがある。
表5−熱間圧延棒鋼及び線材の径又は対辺距離の標準寸法
単位 mm
丸鋼(径) 角鋼(対辺距離) 六角鋼(対辺距離) 線材(径)
(10) 22 42 85 160 40 95 200 (12) 41 5.5 (15) 30
11 (24) 44 90 (170) 45 100 13 46 6 16 32
(12) 25 46 95 180 50 (105) 14 50 7 (17) 34
13 (26) 48 100 (190) 55 110 17 55 8 (18) 36
(14) 28 50 (105) 200 60 (115) 19 60 9 19 38
(15) 30 55 110 65 120 22 63 9.5 (20) 40
16 32 60 (115) 70 130 24 67 (10) 22 42
(17) 34 65 120 75 140 27 71 11 (24) 44
(18) 36 70 130 80 150 30 (75) (12) 25 46
19 38 75 140 85 160 32 (77) 13 (26) 48
(20) 40 80 150 90 180 36 (81) (14) 28 50
括弧付き以外の標準寸法の適用が望ましい。
6.1.4 形状及び寸法の許容差
熱間圧延棒鋼及び線材の形状及び寸法の許容差は,a) c) による。ただし,熱処理を実施した熱間圧延
棒鋼・線材の形状及び寸法の許容差は,受渡当事者間の協定による。
なお,長さの許容差は,熱間圧延棒鋼(丸鋼,角鋼及び六角鋼)で指定した長さに切りそろえる場合に
適用する。
a) 熱間圧延丸鋼及び角鋼の形状並びに寸法の許容差は,表6による。
表6−熱間圧延丸鋼及び角鋼の形状並びに寸法の許容差
項目 形状及び寸法の許容差
径又は対辺距離の許容差 ±1.5 %。ただし,許容差の絶対値が0.4 mmを下まわる場合には,±0.4 mmとする。
偏径差又は偏差a) 径又は対辺距離の寸法許容差の範囲の70 %以下とする。
長さの +40 mm
長さ7 m以下 0
許容差
b) 長さ7 mを超える 長さ1 m又はその端数を増すごとに上記のプラス側許容差に5 mmを加える。マイ
もの ナス側許容差は,0 mmとする。
角の丸みc) 角の丸みの半径は,対辺距離の20 %以下とする。
ねじれd) 実用に支障のない範囲内とする。
曲がり 長さ(m) 以下とする。
1 mにつき3 mm以下とし,全長に対しては 3 mm
1 m
注a) 偏径差とは,断面が丸鋼の同一断面における径の最大値と最小値との差をいう。偏差とは,角鋼の同一断面
における対辺距離の最大値と最小値との差をいう。
b) プラス側許容差は,受渡当事者間で協定してもよい。
c) 角の丸みは,丸鋼には適用しない。
d) ねじれは,丸鋼には適用しない。

――――― [JIS G 4053 pdf 7] ―――――

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b) 熱間圧延六角鋼の形状及び寸法の許容差は,表7による。
表7−熱間圧延六角鋼の形状及び寸法の許容差
項目 対辺距離
mm
19未満 19以上 32未満 32以上 55未満 55以上
対辺距離の許容差 mm ±0.7 ±0.8 ±1.0 ±1.2
偏差a) m 1.0以下 1.1以下 1.4以下 1.7以下
長さの許 +40 mm
長さ7 m以下 0
容差b)
長さ7 mを超えるも 長さ1 m又はその端数を増すごとに上記のプラス側許容差に5 mmを加える。
の マイナス側許容差は,0 mmとする。
ねじれ 実用に支障のない範囲内とする。
曲がり 長さ(m) 以下とする。
1 mにつき3 mm以下とし,全長に対しては 3 mm
1m
注a) 偏差とは,六角鋼の同一断面における対辺距離の最大値と最小値との差をいう。
b) プラス側許容差は,受渡当事者間で協定してもよい。
c) 熱間圧延線材の寸法の許容差は,表8による。
表8−熱間圧延線材の寸法の許容差
単位 mm
径 径の許容差 偏径差a)
15以下 ±0.3 0.4以下
15を超え 25以下 ±0.4 0.5以下
25を超え 32以下 ±0.5 0.6以下
32を超え 50以下 ±0.6 0.7以下
径が50 mmを超える線材の寸法の許容差は,受渡当事者間の協定による。
注a) 偏径差とは,線材の同一断面における径の最大値と最小値との差をいう。

6.2 熱間圧延鋼板及び鋼帯

6.2.1  一般
熱間圧延鋼板及び鋼帯の外観,形状,寸法及びその許容差については,次による。ただし,受渡当事者
間の協定によって冷間圧延で製造する場合は,附属書JBによる。
6.2.2 外観
熱間圧延鋼板及び鋼帯の外観は,JIS G 3193の箇条7(外観)のa) 及びb) による。
6.2.3 きず取り基準
熱間圧延鋼板のきず取り基準は,JIS G 3193の箇条7 c) による。ただし,溶接補修の適用及び残存きず
の深さの最大値は,受渡当事者間の協定による。
6.2.4 標準寸法
熱間圧延鋼板及び鋼帯の標準寸法は,JIS G 3193の箇条4(標準寸法)による。
6.2.5 形状及び寸法の許容差
熱間圧延鋼板及び鋼帯の形状及び寸法の許容差は,JIS G 3193の箇条5(形状及び寸法の許容差)によ
る。

――――― [JIS G 4053 pdf 8] ―――――

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6.2.6 質量
熱間圧延鋼板及び鋼帯の質量は,JIS G 3193の箇条6(質量)による。

6.3 熱間圧延平鋼

6.3.1  外観
熱間圧延平鋼の外観は,JIS G 3194の10.(外観)a) による。
6.3.2 きず取り基準
熱間圧延平鋼のきず取り基準は,JIS G 3194の10.(外観)b) による。ただし,溶接補修の適用及び残
存きずの深さの最大値は,受渡当事者間の協定による。
6.3.3 標準寸法
熱間圧延平鋼の標準寸法は,JIS G 3194の5.(標準寸法)による。
6.3.4 形状及び寸法の許容差
熱間圧延平鋼の形状及び寸法の許容差は,JIS G 3194の7.(形状及び寸法の許容差)による。

6.4 熱間押出形鋼

  熱間押出形鋼の外観,形状,寸法及びその許容差は,JA.2による。

6.5 その他の鋼材

  その他の鋼材とは,6.16.4に規定した以外の,同一断面形状をもつ鋼材であり,外観,きず取り基準,
残存きずの深さの最大値,形状,寸法及びその許容差は,受渡当事者間の協定による。その他の鋼材には
鋼管を含まない。
注記 その他の鋼材には,鍛造棒鋼,圧延形鋼などがある。

7 試験

  試験は,次による。
a) 化学成分は溶鋼分析によって求め,分析試験の一般事項及び溶鋼分析用試料の採り方は,JIS G 0404
の箇条8(化学成分)による。
b) 製品分析用試料の採り方は,JIS G 0321の箇条4(分析用試料採取方法)による。
c) 溶鋼分析の方法は,JIS G 0320による。製品分析の方法は,JIS G 0321による。
注記 この規格に規定する分析試験以外の試験として,超音波探傷が行われることがある。この場合,
試験方法などについて,受渡当事者間で協定される。

8 検査

  検査は,次による。
a) 検査の一般事項は,JIS G 0404による。
b) 化学成分は,箇条5に適合しなければならない。
c) 外観,形状,寸法及びその許容差は,箇条6に適合しなければならない。

9 表示

  検査に合格した鋼材は,鋼材ごとに次の項目を適切な方法で表示しなければならない。ただし,鋼板,
鋼帯及び平鋼並びに径又は対辺距離が30 mm未満の棒鋼の場合は,これを結束して1結束ごとに適切な方
法で表示してもよい。径又は対辺距離が30 mm以上の棒鋼の場合は,受渡当事者間の協定によって,これ

――――― [JIS G 4053 pdf 9] ―――――

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を結束して1結束ごとに適切な方法で表示してもよい。ただし,受渡当事者間の協定によって,製品識別
が可能な範囲で項目の一部を省略してもよい。
a) 種類の記号。冷間圧延鋼板及び鋼帯の場合は,種類の記号の後に−Cを表示する。ただし,受渡当事
者間の協定によって,−Cを省略してもよい。
b) 溶鋼番号又はその他の製造(検査)番号
c) 製造業者名又はその略号
d) 質量(鋼板及び鋼帯の場合)
e) 寸法。寸法の表し方は,JIS G 3191,JIS G 3192,JIS G 3193及びJIS G 3194による。ただし,線材の
寸法の表し方は,JIS G 3191のバーインコイルの寸法の表し方による。

10 報告

  注文者から要求された場合,製造業者は,指定された項目の検査文書を提出する。報告は,JIS G 0404
の箇条13(報告)による。ただし,注文時に特に指定がない場合は,検査文書の種類は,JIS G 0415の5.1
(検査証明書3.1)による。

――――― [JIS G 4053 pdf 10] ―――――

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JIS G 4053:2016の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 683-1:2012(MOD)
  • ISO 683-2:2012(MOD)
  • ISO 683-3:2014(MOD)
  • ISO 683-5:2014(MOD)

JIS G 4053:2016の国際規格 ICS 分類一覧

JIS G 4053:2016の関連規格と引用規格一覧