6
H 1121-1995
(2) 試料中の銅含有率が0.02% (m/m) 以上0.05% (m/m) 以下の場合 6.2.4.2及び6.2.5で得た吸光度と
6.2.6(2)で作成した検量線とから銅量を求め,試料中の銅含有率を次の式によって算出する.
A4 ( A5 A6 )
Cu 100
20
m
50
ここに, Cu : 試料中の銅含有率% (m/m)
A4 : 分取した試料溶液中の銅検出量 (g)
A5 : 空試験液中の銅検出量 (g)
A6 : 鉛 [6.2.2(2) ] 2.0g中に含まれる銅量 (g)
m : 試料はかり取り量 (g)
6.3 鉛分離誘導結合プラズマ発光分光法
6.3.1 要旨 試料を酒石酸の存在下で,硝酸で分解した後,塩酸を加えて塩化鉛を沈殿させ,ろ過する。
ろ液に塩酸を加え,誘導結合プラズマ発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,その発光強度を測定
する。
6.3.2 試薬 試薬は,次による。
(1) 塩酸
(2) 硝酸 (1+4)
(3) 鉛 6.2.2(2)による。
(4) 酒石酸溶液 (500g/l)
(5) 標準銅溶液A (100 最 一 4)による。
(6) 標準銅溶液B (10 最 一 5)による。
6.3.3 試料はかり取り量 試料はかり取り量は,5.0gとし,10mgのけたまではかる。
6.3.4 操作
6.3.4.1 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次の手順によって行う。
(1) 試料をはかり取って,ビーカー (300ml) に移し入れる。
(2) 5.2.4.1(2)に従って操作した後,溶液を100mlの全量フラスコに水を用いて移し入れる。
(3) 塩酸20mlを加え,水で標線まで薄めた後,約30分間放置し,塩化鉛の沈殿を沈降させる。
(4) 溶液を乾いたろ紙(5種C)を用いてろ過し,最初のろ液25mlを捨て,その後のろ液が25ml以上と
なるまでろ過する。
(5) ろ液から20mlを25mlの全量フラスコに分取し,塩酸2mlを加え,水で標線まで薄める(5)。
注(5) この溶液を用いて,鉛分離誘導結合プラズマ発光分光法によって,ビスマス,アンチモン,ひ
素,すず,鉄及び亜鉛を定量することができる。
6.3.4.2 発光強度の測定 6.3.4.1(5)で得た溶液の一部を,誘導結合プラズマ発光分光装置のアルゴンプラ
ズマ中に噴霧し,波長324.754nmにおける発光強度を測定する(2)。
6.3.5 空試験 6.3.6の検量線の作成操作において得られる標準銅溶液を添加しない溶液の発光強度を,
空試験の発光強度とする。
6.3.6 検量線の作成 検量線の作成は,次の手順によって行う。
(1) 鉛 [6.3.2(3) ] を0.09gずつ数個はかり取り,それぞれビーカー (200ml) に移し入れる。
(2) 時計皿で覆い,酒石酸溶液8ml及び硝酸 (1+4) 25mlを加え,穏やかに加熱して分解した後,煮沸し
て窒素酸化物などを追い出す。常温まで冷却した後,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除く。
(3) これらの溶液を100mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,塩酸20mlを加える。
――――― [JIS H 1121 pdf 6] ―――――
7
H 1121-1995
柿
(4) 標準銅溶液A [6.3.2(5) ] 及び標準銅溶液B [6.3.2(6) の各種液量(銅として02 000 を段階的に加
え,水で標線まで薄める。
(5) これらの溶液の一部を,誘導結合プラズマ発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長
324.754nmにおける発光強度を試料と並行して測定し,得た発光強度と銅量との関係線を作成し,そ
の関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。
6.3.7 計算 6.3.4.2及び6.3.5で得られた発光強度と6.3.6で作成した検量線とから銅量を求め,試料中の
銅含有率を次の式によって算出する。
A1 (A2 A3 )
Cu 100
20
m
25
ここに, Cu : 試料中の銅含有率% (m/m)
A1 : 分取した試料溶液中の銅検出量 (g)
A2 : 空試験液中の銅検出量 (g)
A3 : 鉛 [6.3.2(3) ] 0.09g中に含まれる銅量 (g)
m : 試料はかり取り量 (g)
7. ビスマス定量方法
7.1 定量方法の区分 ビスマスの定量方法は,次のいずれかによる。
(1) 原子吸光法 この方法は,ビスマス含有率0.001% (m/m) 以上0.15% (m/m) 以下の試料に適用する。
(2) 鉛分離誘導結合プラズマ発光分光法 この方法は,ビスマス含有率0.000 1% (m/m) 以上0.15% (m/m)
以下の試料に適用する。
7.2 原子吸光法
7.2.1 要旨 試料を酒石酸の存在下で,硝酸で分解した後,溶液を原子吸光光度計の空気・アセチレンフ
レーム中に噴霧し,その吸光度を測定する。
7.2.2 試薬 試薬は,次による。
(1) 硝酸 (1+4)
(2) 鉛 99.99% (m/m) 以上でビスマスを含有しないもの,又はビスマス含有率が既知で,かつ,試料中の
ビスマス含有率より低いもの。
(3) 酒石酸溶液 (500g/l)
(4) 標準ビスマス溶液A (200 最 椀一 ‰ スマス[99.99% (m/m) 以上]0.200gをはかり取り,ビー
(300ml) に移し入れ,時計皿で覆い,硝酸 (1+1) 20mlを加え,加熱して分解する。常温まで冷却した
後,時計皿の下面を水で洗って,時計皿を取り除く。溶液を1 000mlの全量フラスコに水を用いて移
し入れ,水で標線まで薄めて標準ビスマス溶液Aとする。
(5) 標準ビスマス溶液B (10 最 椀一 準ビスマス溶液A [(4) ] を使用の都度,水で正しく20倍に薄
て標準ビスマス溶液Bとする。
7.2.3 試料はかり取り量 試料はかり取り量は,5.0gとし,10mgのけたまではかる。
7.2.4 操作
7.2.4.1 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次のいずれかによる。
(1) 試料中のビスマス含有率が0.000 1% (m/m) 以上0.06% (m/m) 未満の場合
(a) 5.2.4.1の(1)及び(2)の手順に従って操作する。
(b) 溶液を100mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める(6)。
――――― [JIS H 1121 pdf 7] ―――――
8
H 1121-1995
注(6) この溶液を用いて,原子吸光法によって銀,銅,アンチモン,鉄及び亜鉛を定量することがで
きる。
(2) 試料中のビスマス含有率が0.06% (m/m) 以上0.15% (m/m) 以下の場合
(a) 5.2.4.1の(1)及び(2)の手順に従って操作する。
(b) 溶液を100mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。溶液20mlを分取して
50mlの全量フラスコに移し入れ,酒石酸溶液3ml及び硝酸 (1+4) 10mlを加え,水で標線まで薄め
る(7)。
注(7) この溶液を用いて,原子吸光法によって銅,アンチモン,鉄及び亜鉛を定量することができる。
7.2.4.2 吸光度の測定 7.2.4.1の(1)(b)又は(2)(b)で得た溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子
吸光光度計の空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,波長223.1nmにおける吸光度を測定する。
7.2.5 空試験 7.2.6の検量線の作成操作において得られる標準ビスマス溶液を添加しない溶液の吸光
度を,空試験の吸光度とする。
7.2.6 検量線の作成 検量線の作成は,次のいずれかによる。
(1) 試料中のビスマス含有率が0.001% (m/m) 以上0.06% (m/m) 未満の場合
(a) 鉛 [7.2.2(2) ] を5.0gずつ数個はかり取り,それぞれビーカー (300ml) に移し入れる。
(b) 5.2.4.1(2)に従って操作した後,溶液を100mlの全量フラスコに水を用いて移し入れる。
(c) 標準ビスマス溶液A [7.2.2(4) ] 及び標準ビスマス溶液B [7.2.2(5) ] の各種液量(ビスマスとして0
3 000 柿 を段階的に加え,水で標線まで薄める。
(d) これらの溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の空気・アセチレンフレーム
中に噴霧し,波長223.1nmにおける吸光度を試料と並行して測定し,得た吸光度とビスマス量との
関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。
(2) 試料中のビスマス含有率が0.06% (m/m) 以上0.15% (m/m) 以下の場合
(a) 鉛 [7.2.2(2) ] を2.0gずつ数個はかり取り,それぞれビーカー (300ml) に移し入れる。
(b) 7.2.6(1)の(b)(d)の手順に従って操作する。
7.2.7 計算 計算は,次のいずれかによる。
(1) 試料中のビスマス含有率が0.001% (m/m) 以上0.06% (m/m) 未満の場合 7.2.4.2及び7.2.5で得た吸
光度と7.2.6(1)で作成した検量線とからビスマス量を求め,試料中のビスマス含有率を次の式によって
算出する。
A1 (A2 A3 )
Bi 100
m
ここに, Bi : 試料中のビスマス含有率% (m/m)
A1 : 試料溶液中のビスマス検出量 (g)
A2 : 空試験液中のビスマス検出量 (g)
A3 : 鉛 [7.2.2(2) ] 5.0g中に含まれるビスマス量 (g)
m : 試料はかり取り量 (g)
(2) 試料中のビスマス含有率が0.06% (m/m) 以上0.15% (m/m) 以下の場合 7.2.4.2及び7.2.5で得た吸光
度と7.2.6(2)で作成した検量線とからビスマス量を求め,試料中のビスマス含有率を次の式によって算
出する。
A4 (A5 A6 )
Bi 100
20
m
50
――――― [JIS H 1121 pdf 8] ―――――
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H 1121-1995
ここに, Bi : 試料中のビスマス含有率% (m/m)
A4 : 分取した試料溶液中のビスマス検出量 (g)
A5 : 空試験液中のビスマス検出量 (g)
A6 : 鉛 [7.2.2(2) 2.0g中に含まれるビスマス量 (g)
m : 試料はかり取り量 (g)
7.3 鉛分離誘導結合プラズマ発光分光法
7.3.1 要旨 試料を酒石酸の存在下で,硝酸で分解した後,塩酸を加えて塩化鉛を沈殿させ,ろ過する。
ろ液に塩酸を加え,誘導結合プラズマ発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,その発光強度を測定
する。
7.3.2 試薬 試薬は,次による。
(1) 塩酸
(2) 硝酸 (1+4)
(3) 鉛 7.2.2(2)による。
(4) 酒石酸溶液 (500g/l)
(5) 標準ビスマス溶液A (200 最 椀一 4)による。
(6) 標準ビスマス溶液B (10 最 椀一 5)による。
7.3.3 試料はかり取り量 試料はかり取り量は,5. 0gとし,10mgのけたまではかる。
7.3.4 操作
7.3.4.1 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次の手順によって行う。
(1) 6.3.4.1の(1)(4)の手順に従って操作する。
(2) ろ液から20mlを25mlの全量フラスコに分取し,塩酸2mlを加え・水で標線まで薄める(8)。
注(8) この溶液を用いて,鉛分離誘導結合プラズマ発光分光法によって,銅,アンチモン,ひ素,す
ず,鉄及び亜鉛を定量することができる。
7.3.4.2 発光強度の測定 7.3.4.1(2)で得た溶液の一部を,誘導結合プラズマ発光分光装置のアルゴンプラ
ズマ中に噴霧し,波長223.061nmにおける発光強度を測定する(2)。
7.3.5 空試験 7.3.6の検量線の作成操作において得られる標準ビスマス溶液を添加しない溶液の発光強
度を空試験の発光強度とする。
7.3.6 検量線の作成 検量線の作成は,次の手順によって行う。
(1) 鉛 [7.3.2(3) ] を0.09gずつ数個はかり取り,それぞれビーカー (200ml) に移し入れる。
(2) 6.3.6の(2)及び(3)の手順に従って操作する。
(3) 標準ビスマス溶液A [7.3.2(5) ] 及び標準ビスマス溶液B [7.3.2(6) ] の各種液量(ビスマスとして0
6 000 柿 を段階的に加え,水で標線まで薄める。
(4) これらの溶液の一部を,誘導結合プラズマ発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長
223.061nmにおける発光強度を試料と並行して測定し,得た発光強度とビスマス量との関係線を作成
し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。
7.3.7 計算 7.3.4.2及び7.3.5で得た発光強度と7.3.6で作成した検量線とからビスマス量を求め,試料中
のビスマス含有率を次の式によって算出する。
A1 ( A2 A3 )
Bi 100
20
m
25
ここに, Bi : 試料中のビスマス含有率% (m/m)
――――― [JIS H 1121 pdf 9] ―――――
10
H 1121-1995
A1 : 分取した試料溶液中のビスマス検出量 (g)
A2 : 空試験液中のビスマス検出量 (g)
A3 : 鉛 [7.3.2(3) ] 0.09g中に含まれるビスマス量 (g)
m : 試料はかり取り量 (g)
8. アンチモン定量方法
8.1 定量方法の区分 アンチモンの定量方法は,次のいずれかによる。
(1) 酸化マンガン (IV) 共沈・塩化物抽出分離ローダミンB吸光光度法 この方法は,アンチモン含有率
0.000 1% (m/m) 以上0.15% (m/m) 以下の試料に適用する。
(2) 原子吸光法 この方法は,アンチモン含有率0.001% (m/m) 以上0.15% (m/m) 以下の試料に適用する。
(3) 鉛分離誘導結合プラズマ発光分光法 この方法は,アンチモン含有率0.000 1% (m/m) 以上0.15%
(m/m) 以下の試料に適用する。
8.2 酸化マンガン (IV) 共沈・塩化物抽出分離ローダミンB吸光光度法
8.2.1 要旨 試料を硝酸で分解した後,硝酸マンガン及び過マンガン酸カリウムを加えて,アンチモンを
酸化マンガン (IV) と共沈させてこし分ける。沈殿を硫酸と過酸化水素とで溶解し,臭化水素酸及び臭素
を加え,ジイソプロピルエーテルでタリウムを抽出して除去する。水相の酸濃度を塩酸及び硫酸で調節し
た後,硫酸セリウム (IV) でアンチモン (III) をアンチモン (V) に酸化する。ジイソプロピルエーテルで
アンチモンを抽出し,ローダミンBを加えてローダミンBアンチモン錯体を生成させ,光度計を用いて有
機層の吸光度を測定する。
試薬 試薬は,次による。
(1) 塩酸
(2) 硝酸
(3) 硝酸 (1+4)
(4) 臭化水素酸
(5) 硫酸 (1+2)
(6) 硝酸・過酸化水素溶液 硝酸 (1+1) 100mlに過酸化水素3mlを加える。この溶液は,使用の都度調製
する。
(7) 硫酸・過酸化水素溶液 硫酸 (1+6) 100mlに過酸化水素2mlを加える。この溶液は,使用の都度調製
する。
(8) 臭素水(飽和)
(9) 硝酸マンガン溶液 硝酸マンガン六水和物10gを水に溶解して液量を100mlとする。
(10) 過マンガン酸カリウム溶液 (20g/l)
(11) 硫酸セリウム (IV) 溶液 硫酸セリウム (IV) 四水和物3gを硫酸 (1+35) 50mlに溶解し,硫酸 (1+35)
で液量を100mlとする。
(12) ローダミンB溶液 (0.2g/l)ローダミンB0.02gを硫酸 (1+35) 100mlに溶解する。この溶液は,使用
の都度約80℃に加熱し,常温まで冷却した後用いる。
(13) ジイソプロピルエーテル
(14) 標準アンチモン溶液 (5 最戀一 ‰ ンチモン[99.9% (m/m) 以上]0.100gをはかり取り,ビーカ
(300ml) に移し入れ,時計皿で覆い,硫酸25mlを加え,加熱して分解する。常温まで冷却した後,時
計皿の下面を硫酸 (1+6) で洗って,時計皿を取り除く。溶液を1000mlの全量フラスコに硫酸 (1+
――――― [JIS H 1121 pdf 10] ―――――
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JIS H 1121:1995の国際規格 ICS 分類一覧
- 77 : 金属工学 > 77.120 : 非鉄金属 > 77.120.60 : 鉛,亜鉛,すず及びそれらの合金