JIS H 1141:1993 規格概要
この規格 H1141は、JIS H 2108に規定するすず地金中の銅,鉛,鉄,ひ素及びアンチモンの定量方法について規定。
JISH1141 規格全文情報
- 規格番号
- JIS H1141
- 規格名称
- すず地金分析方法
- 規格名称英語訳
- Methods for chemical analysis of tin metal
- 制定年月日
- 1953年1月19日
- 最新改正日
- 2018年10月22日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 77.120.60
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- 金属分析 II 2019
- 改訂:履歴
- 1953-01-19 制定日, 1955-12-24 確認日, 1958-07-09 改正日, 1961-07-01 確認日, 1964-08-01 確認日, 1968-04-01 確認日, 1971-05-01 確認日, 1974-09-01 確認日, 1978-04-01 確認日, 1983-10-01 確認日, 1988-12-01 確認日, 1993-09-01 改正日, 1998-10-20 確認日, 2004-01-20 確認日, 2008-10-01 確認日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認
- ページ
- JIS H 1141:1993 PDF [22]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
H 1141-1993
すず地金分析方法
Methods for chemical analysis of tin metal
1. 適用範囲 この規格は,JIS H 2108に規定するすず地金中の銅,鉛,鉄,ひ素及びアンチモンの定量
方法について規定する。
備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS H 2108 すず地金
JIS K 0050 化学分析方法通則
JIS K 0115 吸光光度分析通則
JIS K 0116 発光分光分析方法通則
JIS K 0121 原子吸光分析通則
JIS K 8001 試薬試験方法通則
JIS K 8005 容量分析用標準物質
JIS Z 8401 数値の丸め方
2. 一般事項 分析方法に共通な一般事項は,JIS K 0050,JIS K 0115,JIS K 0116及びJIS K 0121によ
る。
3. 試料の採り方及び取扱い方
3.1 試料の採り方 試料の採り方は,次による。
(1) 地金から分析用試料を採る場合は,できるだけ平均品質を代表するように,その地金に表示された融
解番号ごとに三つ以上の地金を抜きとり,分析用一次試料とする。
(2) 地金を鋳込む際に分析用試料を採る場合は,1融解ごとに三つ以上の鋳込み試料を採って(1)分析用一
次試料とする。
注(1) 鋳込試料はできるだけ,地金と同一品質を得るように鋳型の形状,大きさ,鋳込の時期などに
注意しなければならない。
(3) 分析用試料は,分析用一次試料から清浄なきりを用いてボーリングして切粉を採り(2),削り採った全
ての切粉を集め,強力な磁石を用いて鉄粉などを除去した後清浄なはさみを用いて約5mm以下に切
断し,十分に混合する。
注(2) ボーリング位置は,分析用一次試料の中央部及び両端部に近い部分としその面に直角にボーリ
ングして貫通させ,削り採った切粉ができるだけ分析用一次試料と同一品質を得るようにする。
(4) 分析用試料の採り方が(1)(3)の規定による事ができない場合には,受渡当事者間の協議によって定め
る。
3.2 試料の取扱い方 試料の取扱い方は,次による。
――――― [JIS H 1141 pdf 1] ―――――
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H 1141-1993
(1) 分析用試料は,異物などによる汚染を防止するため,適当なふた付ガラス容器などに入れ,密栓して
保存する。
(2) 分析用試料は,その表面に油などが付着しているおそれがあるときは,あらかじめエタノール,アセ
トンなどで洗浄して乾燥する。
(3) 分析用試料を鉄の定量に用いる場合には,あらかじめ次の処理を行う。
分析用試料の必要量をビーカーに取り,塩酸 (1+5) を試料片が沈む程度に加え,加熱して5分間
煮沸するか又は約80℃で約30分間加熱して,表面に付着又は混入した鉄を溶解し,水で洗浄した後,
エタノール,アセトンで順次洗浄して乾燥する。
3.3 試料のはかり方 試料のはかり方は,次による。
(1) 分析試料をはかり取る際には,原則として平均組成を代表するように注意しなければならない。
(2) 分析試料のはかり取りには,原則として化学はかりを用い,1mgのけたまで読み取る。
4. 分析値のまとめ方
4.1 分析回数 原則として同一分析所において2回の繰返し分析を行う。
4.2 空試験 分析に当たっては,空試験を行い,測定値を補正する。
4.3 分析値の表示 分析値は,質量百分率で表し,数値のまとめ方は次による。
(1) 銅,鉛,鉄,ひ素及びアンチモンの含有率は,JIS H 2108に規定する数値の次の位まで算出し,JIS Z
8401によってJIS H 2108に規定する位に丸める。
(2) すずの含有率は,(1)によって算出した各元素の含有率の総計を100から差し引き,JIS H 2108に規定
する位未満の数値を切り捨てた値とする。
5. 銅定量方法
5.1 定量方法の区分 銅の定量方法は,次のいずれかによる。
(1) すず分離バソクプロイン抽出吸光光度法 この方法は,銅含有率0.000 2% (m/m) 以上0.001% (m/m)
以下の試料に適用する。
(2) 原子吸光法 この方法は,銅含有率0.001% (m/m) 以上0.05% (m/m) 以下の試料に適用する。ただし,
銅含有率が試料中の銅含有率より低いすず[5.3.2(2) ]を入手できない場合には,この方法は適用できな
い。
(3) すず分離原子吸光法 この方法は,銅含有率0.000 1% (m/m) 以上0.005% (m/m) 以下の試料に適用す
る。
(4) 誘導結合プラズマ発光分光法 この方法は,銅含有率0.000 5% (m/m) 以上0.10% (m/m) 以下の試料に
適用する。ただし,銅含有率が試料中の銅含有率より低いすず[5.5.2(2) ]を入手できない場合には,こ
の方法は適用できない。
(5) すず分離誘導結合プラズマ発光分光法 この方法は,銅含有率0.000 1% (m/m) 以上0.01% (m/m) 以下
の試料に適用する。
5.2 すず分離バソクプロイン抽出吸光光度法
5.2.1 要旨 試料を塩酸と硝酸との混酸で分解した後,硫酸を加え,硫酸の白煙が発生するまで加熱する。
臭化水素酸を加え,加熱してすずを揮散させた後,蒸発乾固する。塩類を塩酸に溶解した後,塩化ヒドロ
キシルアンモニウム及び酒石酸を加え,アンモニアを加えてpHを調節する。バソクプロインを加え,生
成したバソクプロイン銅錯体を1‐ブタノールに抽出し,光度計を用いて有機相の吸光度を測定する。
――――― [JIS H 1141 pdf 2] ―――――
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H 1141-1993
5.2.2 試薬 試薬は,次による。
(1) 塩酸 (1+4)
(2) 臭化水素酸
(3) 硫酸 (1+1)
(4) 混酸(塩酸3,硝酸1)
(5) アンモニア水 (1+2)
(6) 酒石酸溶液 (100g/l)
(7) 塩化ヒドロキシルアンモニウム溶液 (100g/l)
(8) バソクプロイン-1‐ブタノール溶液 バソクプロイン0.2gを1‐ブタノール1 000mlに溶解する。
(9) 1‐ブタノール
(10) 標準銅溶液 (2 最 一 ─ m/m) 以上]0.100gを硝酸 (1+1) 20mlで分解した後
蒸発し,シロップ状とする。放冷した後,塩酸 (1+1) 20mlを加えて塩類を溶解する。常温まで冷却
した後,溶液を1 000mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄めて原液 (10最 一
とする。この原液を使用の都度,必要量だけ水で正しく50倍に薄めて標準銅溶液とする。
5.2.3 試料はかり取り量 試料はかり取り量は,2.00gとする。
5.2.4 操作
5.2.4.1 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次の手順によって行う。
(1) 試料をはかり取って,ビーカー (200ml) に移し入れる。
(2) 時計皿で覆い,混酸10mlを少量ずつ加えて分解し,激しい反応が終わった後,穏やかに加熱して完
全に分解する。放冷した後,時計皿の下面を水で洗って,時計皿を取り除く。
(3) 硫酸 (1+1) 10mlを加え,硫酸の白煙が発生するまで加熱する。数分間放冷した後,臭化水素酸20ml
を加え,加熱して蒸発し,濃厚な白煙を発生させる。
(4) 数分間放冷した後,臭化水素酸10mlを加え,再び加熱して蒸発乾固する。
(5) 室温まで冷却した後,塩酸 (1+4) 10mlを加え,塩類を溶解する。
(6) 溶液に塩化ヒドロキシルアンモニウム溶液10ml及び酒石酸溶液10mlを加え,pH計を用いてアンモ
ニア水 (1+2) でpHを56に調節する。
5.2.4.2 銅の抽出 銅の抽出は,次の手順によって行う。
(1) 5.2.4.1(6)で得た溶液を水を用いて分液漏斗 (200ml) に移し入れ,水で液量を約80mlとする。
(2) 溶液にバソクプロイン-1‐ブタノール溶液[5.2.2.(8) ]10mlを加え,約4分間激しく振り混ぜる。静置し
て2相に分離した後,水相を捨て,有機相を乾いた目盛付共栓試験管に移し入れ,1‐ブタノールで
10.0mlとする。
5.2.4.3 吸光度の測定 5.2.4.2(2)で得た有機相の一部を乾いたろ紙を用いてろ過し,光度計の吸収セル
(10mm) に取り,1‐ブタノールを対照液として,波長470nm付近の吸光度を測定する。
5.2.5 空試験 試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行う。
5.2.6 検量線の作成 標準銅溶液[5.2.2.(10) ]010.0ml(銅として020 柿 を段階的に数個のビーカー
(200ml) に取り,以下5.2.4.1(6)5.2.4.3の手順に従って,試料と同じ操作を試料と並行して行い,得た吸
光度と銅量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。
5.2.7 計算 5.2.4.3及び5.2.5で得た吸光度と5.2.6で作成した検量線とから銅量を求め,試料中の銅含有
率を次の式によって算出する。
――――― [JIS H 1141 pdf 3] ―――――
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H 1141-1993
A1 A2
銅% m/ m 100
m
ここに, A1 : 試料溶液中の銅検出量 (g)
A2 : 空試験液中の銅検出量 (g)
m : 試料はかり取り量 (g)
5.3 原子吸光法
5.3.1 要旨 試料を塩酸と硝酸との混酸で分解した後,溶液を原子吸光光度計の空気・アセチレンフレー
ム中に噴霧し,その吸光度を測定する。
5.3.2 試薬 試薬は,次による。
(1) 混酸(塩酸3,硝酸1)
(2) すず[99.99% (m/m) 以上] 銅含有率が既知(3)で,かつ,その銅含有率が試料中の銅含有率より低い
もの。
(3) 標準銅溶液A (20 最 一 10)の原液 (100 最 一 ‰罵 の都度,必要
に薄めて標準銅溶液Aとする。
(4) 標準銅溶液B (10 最 一 10) の原液 (100 最 一 ‰罵 の都度,必
倍に薄めて標準銅溶液Bとする。
注(3) 銅含有率は,5.4のすず分離原子吸光法又は5.6のすず分離誘導結合プラズマ発光分光法によって
求める。
5.3.3 試料はかり取り量 試料はかり取り量は,1.00gとする。
5.3.4 操作
5.3.4.1 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次の手順によって行う。
(1) 試料をはかり取って,ビーカー (200ml) に移し入れる。
(2) 時計皿で覆い,混酸20mlを少量ずつ加えて分解し,激しい反応が終わった後,穏やかに加熱して完
全に分解する。
(3) 常温まで冷却した後,時計皿の下面を水で洗って,時計皿を取り除く。
(4) 溶液を100mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。
5.3.4.2 吸光度の測定 5.3.4.1(4)で得た溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の空
気・アセチレンフレーム中に噴霧し,波長324.8nmにおける吸光度を測定する。
5.3.5 空試験 5.3.6の検量線作成操作において得られる,標準銅溶液を添加しない溶液の吸光度を空試
験の吸光度とする。
5.3.6 検量線の作成 検量線の作成は,次の手順によって行う。
(1) すず[5.3.2(2) ]を1.00gずつ数個はかり取り,それぞれをビーカー (200ml) に移し入れる。
(2) 5.3.4.1の(2)及び(3)の手順に従って操作する。
(3) 標準銅溶液A[5.3.2(3) ]及び標準銅溶液B[5.3.2(4) ]の各種液量(銅として0500 柿 を段階的に正確に
加える。
(4) 5.3.4.1(4)及び5.3.4.2の手順に従って試料と平行して操作し,得た吸光度と銅量との関係線を作成し,
その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。
5.3.7 計算 5.3.4.2及び5.3.5で得た吸光度と,5.3.6で作成した検量線とから銅量を求め,試料中の銅含
有率を次の式によって算出する。
――――― [JIS H 1141 pdf 4] ―――――
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H 1141-1993
A1 A2 A3
銅% m/ m
m
ここに, A1 : 試料溶液中の銅検出量 (g)
A2 : 空試験液中の銅検出量 (g)
A3 : すず[5.3.2(2) ]1.00g中に含まれる銅量 (g)
m : 試料はかり取り量 (g)
5.4 すず分離原子吸光法
5.4.1 要旨 試料を塩酸と硝酸との混酸で分解した後,硫酸を加え,硫酸の白煙が発生するまで加熱する。
臭化水素酸を加え,加熱してすずを揮散させた後,蒸発乾固する。塩類を硝酸に溶解した後,溶液を原子
吸光光度計の空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,その吸光度を測定する。
5.4.2 試薬 試薬は,次による。
(1) 硝酸 (1+2)
(2) 臭化水素酸
(3) 硫酸 (1+1)
(4) 混酸(塩酸3,硝酸1)
(5) 標準銅溶液A (20 最 一 3)による。
(6) 標準銅溶液B (2 最一 10)による。
5.4.3 試料はかり取り量 試料はかり取り量は,2.00gとする。
5.4.4 操作
5.4.4.1 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次の手順によって行う。
(1) 5.2.4.1の(1)(4)の手順に従って操作する。
(2) 室温まで冷却した後,硝酸 (1+2) 10mlを加え,塩類を溶解する。
(3) 常温まで冷却した後,溶液を25mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。
5.4.4.2 吸光度の測定 5.4.4.1(3)で得た溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の空
気・アセチレンフレーム中に噴霧し,波長324.8nmにおける吸光度を測定する。
5.4.5 空試験 試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行う。
5.4.6 検量線の作成 検量線の作成は,次の手順によって行う。
(1) 標準銅溶液A[5.4.2(5) ]及び標準銅溶液B[5.4.2(6) ]の各種液量(銅として0100 を段階的に数個
の25mlの全量フラスコに取る。
(2) 硝酸 (1+2) 10mlを加え,水で標線まで薄める。
(3) 溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,
波長324.8nmにおける吸光度を試料と並行して測定し,得た吸光度と銅量との関係線を作成し,その
関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。
5.4.7 計算 5.4.4及び5.4.5で得た吸光度と,5.4.6で作成した検量線とから銅量を求め,試料中の銅含有
率を次の式によって算出する。
A1 A2
銅% m/ m 100
m
ここに, A1 : 試料溶液中の銅検出量 (g)
A2 : 空試験液中の銅検出量 (g)
m : 試料はかり取り量 (g)
5.5 誘導結合プラズマ発光分光法
――――― [JIS H 1141 pdf 5] ―――――
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