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H 7903 : 2008
度を5 μm以下とする。
9 標準ロッド
9.1 標準ロッドの形状
標準ロッドの形状は,円柱又は四角柱とする。
9.2 標準ロッドの寸法及びその許容差
標準ロッドの寸法及びその許容差は,次による。
a) 直径又は辺の長さ並びにその測定方法 8.2 a) による。
なお,標準ロッドの断面形状,及び直径又は辺の長さは,試験片と同一である。
b) 断面積 8.2 b) による。
c) 厚さ及びその測定方法 厚さ及びその測定方法は,次による。
1) 厚さは,3060 mmとし,その許容差は,±0.05 mmとする。
2) 厚さの測定は,8.2 c) 3) による。
注記 標準ロッドの厚さによっては,測定可能な有効熱伝導率に下限値が生じる(箇条6参照)。
9.3 標準ロッドの材料及び熱伝導率
標準ロッドとして用いる材料は,式 (8) の関係を満足する熱伝導率が既知の材料から選択する(表1参
照)。
例 試験片の有効熱伝導率の推定値が,15 W/(m K),試験片の厚さが5 mm,標準ロッドの厚さが60 mm
の場合,式 (8) は0.2×15×(60/5)=36の材料として,ニッケル[kr=90.5 W/(m K)]又はアルミニウム[kr=222 W/(m K)]を用いること
ができる。
tr tr
0.2kest ≦ kr ≦ 2kest (8)
ts ts
ここに, kr : 標準ロッドの熱伝導率 [W/(m K) ]
kest : 試験片の有効熱伝導率の推定値 [W/(m K) ]
tr : 標準ロッドの厚さ (m)
ts : 試験片の厚さ (m)
表1−標準ロッド材料の例
ロッド材料 ロッド材料の熱伝導率kr (300 K)
記号 W/(m K)
銅
398
C1100
アルミニウム
222
A1100
ニッケル
90.5
NW2200
ステンレス鋼
16.0
SUS304
9.4 標準ロッドの接触面の表面粗さ並びに平面度及び上下二つの面の平行度
標準ロッドの試験片との接触面の表面粗さ並びに平面度及び上下二つの接触面の平行度は,次による。
a) 接触面の表面粗さは,8.7 b) 1)による。
――――― [JIS H 7903 pdf 11] ―――――
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b) 接触面の平面度及び平行度は,8.7 b) 2) による。
10 断熱材
断熱材(図1のI)は,ポリスチレン発泡材,発泡スチロール,セラミックウールなど,熱伝導率が0.05
W/(m K) 以下のものを用いる。また,断熱材は円筒形又は直方体であり,直径又は辺の長さは,200 mm
以上とする。
11 試験
11.1 試験片及び標準ロッドの組立て
試験片及び標準ロッドの組立ては,次による。
a) 冷却ブロック,下部標準ロッド,試験片,上部標準ロッド,加熱ブロック,断熱ブロック及びロード
セルを下方から順に積み重ねる(図1参照)。このとき,各接触面には,グリースなどの接触熱抵抗低
減材料を,100 μm程度の厚さで塗布する。
b) 試験法が箇条5のb) の場合には,厚さの異なる3個以上の試験片間で,接触熱抵抗を同一とする。
例えば,接触熱抵抗低減材料にグリースを用いる場合は,下部標準ロッドと試験片間,試験片と上部
標準ロッド間とのグリース塗布量を同じにする。
c) 接触熱抵抗低減材料の熱抵抗を小さくするため,圧力調整ねじによって,0.1 MPa以上の圧力で加圧
し,加圧力は,上部に設けたロードセルによって測定する。
11.2 試験片及び標準ロッドの加熱及び冷却
試験片及び標準ロッドの加熱及び冷却は,次による。
a) 試験片及び標準ロッドの冷却は,冷却装置によって,測定部の冷却ブロックを冷却することによって
行う。
b) 試験片及び標準ロッドの加熱は,加熱装置によって測定部の加熱ブロックのヒータに電力を供給する
ことによって行う。ヒータの発熱量は,試験片の上下面間の温度差が10 Kよりも大きくなるように設
定する。
11.3 試験片及び標準ロッドの温度の測定
試験片及び標準ロッドの温度の測定は,次による。
a) 定常状態 試験片及び標準ロッドの温度変動が1分当たり0.2 K以下となったときを定常とみなす。
b) 試験片温度 試験片の温度は,次による。
1) 試験法が箇条5のa) の場合は,試験片の各測定点における温度の平均温度とする。
2) 試験法が箇条5のb) の場合は,上部標準ロッドの下端面温度と下部標準ロッドの上端面温度との
平均温度とする。
12 伝熱特性の算出
12.1 有効熱伝導率の算出
有効熱伝導率の算出は,次のいずれかによる。
a) 試験法が箇条5のa) の場合 試験片の有効熱伝導率を,式 (9) 式 (11) によって算出する。
なお,各式中に含まれる上部標準ロッド,試験片及び下部標準ロッドの温度こう(勾)配は,それ
ぞれ定常状態における上部標準ロッド,試験片及び下部標準ロッドの温度分布(図7参照)から求め
る。
――――― [JIS H 7903 pdf 12] ―――――
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q1 q2/2
keff (9)
dT
dx s
dT
q1 kr (10)
dx 1
dT
q2 kr (11)
dx 2
ここに, keff : 試験片の有効熱伝導率 [W/(m K) ]
kr : 標準ロッドの熱伝導率 [W/(m K) ]
x : 上部標準ロッド上面からの距離 (m)
q1 : 上部標準ロッド内の熱流束 (W/m2)
q2 : 下部標準ロッド内の熱流束 (W/m2)
(dT/dx) : 試験片の温度こう(勾)配 (K/m)
(dT/dx) 1 : 上部標準ロッドの温度こう(勾)配 (K/m)
(dT/dx) 2 : 下部標準ロッドの温度こう(勾)配 (K/m)
図7−上下標準ロッド及び試験片の温度分布の一例
b) 試験法が箇条5のb) の場合
1) 上部標準ロッド下端と下部標準ロッド上端との間の全熱抵抗を,式 (12) によって算出する。
T
Rt (12)
q1 q2
ここに, Rt : 上部ロッド下端と下部ロッド上端との間の熱抵抗 (K m2/W)
上下標準ロッドの温度分布を外挿することによって求めた上部
標準ロッド下端と下部標準ロッド上端との間の温度差 (K)
q1 : 式 (10) による。
q2 : 式 (11) による。
2) 1)で得た全熱抵抗の試験片厚さによる変化を求め,試験片の有効熱伝導率を式 (13) によって算出す
る。
1
keff (13)
dRt
dts
――――― [JIS H 7903 pdf 13] ―――――
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ここに, keff : 試験片の有効熱伝導率 [W/(m K) ]
(dRt /dts) : 全熱抵抗の試験片厚さによる変化(図8参照)(mK/W)
図8−熱抵抗の試験片厚さによる変化
12.2 熱抵抗の算出
試験片の上面と下面との間の熱抵抗を,式 (14) によって算出する。
ts
Rs (14)
keff
ここに, Rs : 試験片の上面と下面との間の熱抵抗 (K m2/W)
ts : 試験片厚さ (m)
keff : 式 (9) 又は式 (13) によって算出した試験片の有効熱伝
導率 [W/(m K) ]
12.3 熱コンダクタンスの算出
試験片の上面と下面との間の熱コンダクタンスを,式 (15) によって算出する。
1
Us (15)
Rs
ここに, Us : 試験片の上面と下面との間の熱コンダクタンス [W/(K m2) ]
Rs : 式 (14) によって算出した熱抵抗 (K m2/W)
13 報告
試験結果報告書には,次の事項を記載する。ただし,f) h) の項目は,受渡当事者間の協定によって,
省略してもよい。
a) 試験片の種類及びその試験片に関するデータ(金属素材の種類並びに組成,ポーラス金属の構造,気
孔の形状,寸法,気孔率及び気孔傾き角)
b) 試験片の形状,寸法(直径又は辺の長さ及び厚さ)及び個数
c) 測定年月日及び測定機関
d) 熱伝導率,熱抵抗及び熱コンダクタンス
e) 試験片温度
f) 標準ロッドの種類(材料及び熱伝導率)
g) 標準ロッドの寸法(直径又は辺の長さ及び厚さ)
h) 熱伝導率,熱抵抗及び熱コンダクタンス算出時の条件(面圧,熱流束,温度分布など)
――――― [JIS H 7903 pdf 14] ―――――
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――――― [JIS H 7903 pdf 15] ―――――
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JIS H 7903:2008の国際規格 ICS 分類一覧
- 77 : 金属工学 > 77.120 : 非鉄金属 > 77.120.99 : その他の非鉄金属及び合金
JIS H 7903:2008の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0601:2013
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―表面性状:輪郭曲線方式―用語,定義及び表面性状パラメータ
- JISB0621:1984
- 幾何偏差の定義及び表示
- JISB7507:2016
- ノギス
- JISC1602:2015
- 熱電対
- JISH7009:2016
- ポーラス金属用語
- JISZ8704:1993
- 温度測定方法―電気的方法