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H 8685-1 : 2013
d) 促進耐光性試験機によって,ブルースケール及び試験片に対して,照射を連続して行う。
e) 変退色の程度の確認,カーボンの交換などやむを得ない理由がある場合のほかは,試験を中断しては
ならない。また,カーボンの交換及びフィルタの清掃は,できるだけ短時間に行い,休止時間を短く
する。
f) フィルタは,照射2 000時間を限度として交換する。
8 試験方法及び試験結果の表し方
8.1 ブルースケールによる試験
ブルースケールによる試験及び試験結果の表し方は,次による。
a) 初めに,表JB.1の照射時間を目安に,ブルースケール1級に相当する時間だけブルースケール及び試
験片に照射を行う。
b) 照射終了後,ブルースケール1級及び試験片を取り出して,それぞれの遮光用覆いを外す。
c) ブルースケール1級及び試験片を表1に示す下地が灰色の判定用の厚紙の上に置き,拡散昼光1)又は
JIS Z 8720の4.1 b)に規定する標準イルミナントD65標準光源を用いて,目視によって試験片の状態
を観察する。
なお,受渡当事者間の協定によって,拡散昼光の替わりに,JIS Z 9112の6.1 a) 2.3)に規定する演色
AAAランプの昼光色(D-EDL)を用いてもよい。
注1) 拡散昼光とは,日の出3時間後から日の入り3時間前までの間の直射を避けた,北窓からの
光をいう。
d) ブルースケール1級の照射された部分と遮光用覆いで遮光された部分との色の開きを,目視によって
グレースケール3号と比較する。
e) ブルースケール1級の照射された部分と遮光用覆いで遮光された部分との色の開きが,グレースケー
ル3号と同等又は同等以上にあると認められたとき,その時点で照射を終了する。
f) ブルースケール1級の照射された部分と遮光用覆いで遮光された部分との色の開きが,グレースケー
ル3号と同等又は同等以上にあると認められたにもかかわらず,試験片の照射された部分と遮光用覆
いで遮光された部分との色の開きが,グレースケール3号にまだ達していない場合は,再び,ブルー
スケール及び試験片に遮光用覆いを付けて照射を続ける。
g) ブルースケール2級6級の順に,ブルースケール及び試験片の照射された部分と遮光された部分と
の色の開きが,グレースケール3号と同等になるまで照射を繰り返す2)。
注2) 光堅ろう度の級があらかじめ想定できる試験片の場合には,それ以前の級の試験は省略して
もよい。
h) 試験片の照射された部分と遮光された部分との色の開きが,グレースケール3号に達した時点で照射
を終了する。そのときのブルースケールの級数を光堅ろう度として表す。
例 ブルースケール4級に相当する照射時間で,試験片の色の開きがグレースケール3号と同等で
あれば,試験片の光堅ろう度は4級とする。
グレースケール3号に達しなかったが,その次の級(この場合は5級)に対応する照射時間
後で,グレースケール3号と同等の色の開きを示したならば,その時点で照射を終了する。
この場合の試験片の光堅ろう度は,照射時間に対応するブルースケールの級(この場合は5
級)とする。
i) ブルースケール6級がグレースケール3号の開きを示しているにもかかわらず,試験片がグレースケ
――――― [JIS H 8685-1 pdf 6] ―――――
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ール3号に達してないときは,新しいブルースケール6級に替えて照射を続け,その試験片がグレー
スケール3号に達するまで,この操作を繰り返す3)。この場合,使用されたブルースケール6級の使
用枚数から,表2と対比して光堅ろう度を表す。
注3) 光量,温度,光源と試験片との距離,及び雰囲気条件(湿度等)が一定である間は,試験時
間は,そのままとする。
表2−ブルースケール6級の使用枚数と光堅ろう度との関係
ブルースケール6級の使用枚数 光堅ろう度
1 6級
23 7級
47 8級
815 9級
16以上 10級
8.2 計測器による試験
計測器による試験及び試験結果の表し方は,次による。
a) 受渡当事者間の協定によって,あらかじめ決められた照射時間を試験片に照射する。
b) 照射終了後,試験片を取り出して,遮光用覆いを外す。
c) 試験片の照射された部分及び遮光用覆いで遮光された部分について,JIS Z 8730に規定する色差計に
よって色差を求め,試験片の変退色の程度を色差で表す。また,必要に応じて,鏡面光沢度の変化を,
JIS Z 8741に規定する光沢計によって光沢残存率を求める。
なお,遮光用覆いを用いずに,照射前に試験片の色を測色して試験前後の色差を求めてもよい。
9 試験報告書
試験報告書には,次の事項を含めなくてはならない。
a) この規格の番号 : JIS H 8685-1
b) 試験年月日
c) 試験片の着色皮膜の種類
d) 着色皮膜の着色方法及び色
e) 使用した試験機の名称及び形式
f) キセノンアークランプ式耐光性試験機で試験した場合は,ランプの種類(2.5 kW又は7.5 kW)
g) オープンフレームカーボンアークランプ式耐光性試験機で試験した場合は,フィルタの種類
h) ブラックパネルの温度
i) 試験片への照射時間
j) 照射終了後から判定までの時間
k) ブルースケールによる試験の場合は,試験片の光堅ろう度の級
l) 計測器による試験の場合は,色差及び/又は光沢残存率,並びにそれらの光学条件
m) 試験中に中断時間があった場合には,その時間及び理由
n) 試験中に認められた特記事項
――――― [JIS H 8685-1 pdf 7] ―――――
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附属書JA
(規定)
各種の光源の仕様
JA.1 一般
この附属書は,光堅ろう度試験において,キセノンアークランプ式耐光性試験機,オープンフレームカ
ーボンアークランプ式耐光性試験機又は紫外線カーボンアーク灯式耐光性試験機のいずれかを用いる場合
の各種の光源の仕様について規定する。
JA.2 キセノンアークランプ式耐光性試験機
試験機は,JIS K 7350-2に規定する屋外光を想定したデイライトフィルタを通した光,又は290 nm以下
の紫外光を含む光を用いる。キセノンアークランプの仕様を,表JA.1に示す。
なお,赤外部から試験片への加熱を防ぐために,赤外放射を取り除くフィルタを用いてもよい。
表JA.1−キセノンアークランプの仕様
ランプ 2.5 kW 7.5 kW
フィルタの種 インナーフィルタ 石英
類 アウターフィルタ 紫外拡張フィルタ デイライトフィルタ又は紫外拡
張フィルタ
試験片面の放射照度 波長範囲 : 300 nm700 nmで, 波長範囲 : 300 nm400 nmで,
400 W/m2±40 W/m2 60 W/m2180 W/m2
JA.3 オープンフレームカーボンアークランプ式耐光性試験機
試験機は,JIS K 7350-4に規定する屋外光を想定したデイライトフィルタ(タイプ1),又は紫外拡張フ
ィルタ(タイプ3)を通した光源を用いる。オープンフレームカーボンアークランプの仕様を,表JA.2に
示す。
表JA.2−オープンフレームカーボンアークランプの仕様
フィルタの種類 デイライトフィルタ 紫外拡張フィルタ
(タイプ1) (タイプ3)
試験片面の放射照度 波長範囲 : 300 nm700 nmで, 波長範囲 : 300 nm700 nmで,
240 W/m2±24 W/m2 255 W/m2±25 W/m2
JA.4 紫外線カーボンアーク灯式耐光性試験機
試験機は,JIS B 7751に規定するガラスグローブを通した光源を用いる。紫外線カーボンアーク灯の仕
様を,表JA.3に示す。
表JA.3−紫外線カーボンアーク灯の仕様
フィルタの種類 ガラスグローブ
フィルタの分光透過率 275 nmで2 %以下
400 nm700 nmで90 %以上
試験片面の放射照度 波長範囲 : 300 nm700 nmで,
500 W/m2±100 W/m2
――――― [JIS H 8685-1 pdf 8] ―――――
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H 8685-1 : 2013
附属書JB
(参考)
ブルースケールの級と照射時間との関係
表JB.1に,ブラックパネル温度63 ℃±3 ℃の条件において,ブルースケールの各級が,グレースケー
ルの3号まで変退色するのに要する目安としての照射時間を示す。
表JB.1−ブルースケールの級と照射時間との関係
単位 h
ブルースケ 照射時間
ールの級a) キセノンアークランプ式 オープンフレームカー 紫外線カーボンアーク
耐光性試験機 ボンアークランプ式 灯式耐光性試験機
2.5 kW式 7.5 kW式b) 耐光性試験機
1 1 0.5 1.5 1
2 2 1 2 2
3 7 3 4 8
4 20 8 16 42
5 39 16 33 49
6 57 23 52 125
注a) 各試験機による級数は,それぞれ単独に使用し,互いに比較してはならない。
b) 試験片の照射面における放射照度は,波長範囲300 nm400 nmで,デイライトフィルタ180
W/m2の場合を記載した。
――――― [JIS H 8685-1 pdf 9] ―――――
H8
2
附属書JC
68
(参考)
5-
1 : 2
JISと対応国際規格との対比表
013
ISO 2135:2010 Anodizing of aluminium and its alloys−Accelerated test of light
JIS H 8685-1:2013 アルミニウム及びアルミニウム合金の着色陽極酸化皮膜の促進
耐光性試験方法−第1部 : 光堅ろう度試験 fastness of coloured anodic oxidation coatings using artificial light
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条(V) JISと国際規格との技術的差
国際規 ごとの評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
格番号
箇条番号及 内容 箇条番号 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
び題名 の評価
1 適用範囲 1 追加 JISでは,ISO規格の規定に, −
補足事項を追加した。
技術的差異はない。
2 引用規格
3 用語及び 追加 JISでは,“用語及び定義”の箇 −
定義 条を追加して“有効面”及びJIS
H 0201を規定した。
技術的差異はない。
4 概要 3 追加 JISでは,ブルースケールを取 −
り付けないで,試験片だけで促
進試験を実施してもよいことを
追加した。
技術的差異はない。
5 装置及び 4 追加 JISでは,装置の構成,光源及 −
器具 び器具の要件を追加するととも
に,器具の具備する要件を表1
として記載した。
技術的差異はない。
6 試験片 5 追加 JISでは,試験片の採取箇所及 ISO規格の見直しの際,試験片の
び試験片の寸法を追加し,細別追加を提案する。
で記載した。
技術的差異はない。
――――― [JIS H 8685-1 pdf 10] ―――――
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JIS H 8685-1:2013の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 2135:2010(MOD)
JIS H 8685-1:2013の国際規格 ICS 分類一覧
- 25 : 生産工学 > 25.220 : 表面処理及び被覆加工 > 25.220.20 : 表面処理
JIS H 8685-1:2013の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7751:2007
- 紫外線カーボンアーク灯式の耐光性試験機及び耐候性試験機
- JISH0201:1998
- アルミニウム表面処理用語
- JISK7350-2:2008
- プラスチック―実験室光源による暴露試験方法―第2部:キセノンアークランプ
- JISK7350-4:2008
- プラスチック―実験室光源による暴露試験方法―第4部:オープンフレームカーボンアークランプ
- JISL0804:2004
- 変退色用グレースケール
- JISL0841:2004
- 日光に対する染色堅ろう度試験方法
- JISZ8720:2012
- 測色用の標準イルミナント(標準の光)及び標準光源
- JISZ8730:2009
- 色の表示方法―物体色の色差
- JISZ8741:1997
- 鏡面光沢度―測定方法
- JISZ9112:2019
- 蛍光ランプ・LEDの光源色及び演色性による区分