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表示したものである。投影図は,結晶の (001) 標準投影であり,例えば立方晶系の場合,結晶対称性
を考慮して,一つのステレオ三角形内に圧延面法線方向ND,圧延方向RDなどの軸密度分布を表示
する。
(2.1) 測定方法(図10参照) 特定軸方向に対して垂直に切断した面を試料面とし,試料面法線周りに試
料を回転させながら通常の 燿 2 射の強度を測定する。これを無配向性試料の強度
で除して軸密度を計算する。
図10 逆極点図の測定原理
(2.2) データ処理 データ処理は,次の項目について行う。
(a) 積分強度の算出
(b) 各回折X線の軸密度の計算
(c) 等高線図の作成
15. 配向性の評価 多結晶体の回折X線強度比は結晶子の配向性を反映しているので,強度比を用いて配
向性の評価をすることができる。配向性の評価には,通常の試料保持部を用いる方法と繊維試料台を用い
る方法とがある。
(1) 通常の試料保持部を用いる方法 任意の2方向の結晶面による回折ピークの強度比と,配向していな
い場合の強度比又は理論強度比との比から,配向性を評価する。
(2) 繊維試料台を用いる方法 繊維試料台を用いて試料面法線方向で回転しながら,回折X線強度を測定
し,回折X線の半値幅の和の回転角に対する割合から式(16)によって配向度を求める(図11参照)。
360゜− Wi
O= 100 (16)
360゜
ここに, O : 配向度 (%)
圀槿 半値幅の和 ()
――――― [JIS K 0131 pdf 16] ―――――
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図11 繊維試料台を用いて測定した図形の例
16. 残留応力測定 残留応力測定装置を用いて,試料面の法線Nsと特定の格子面(39)の法線Npのなす角
(図12参照)の変化量に対し,その格子面の回折X線ピーク位置2 化量を測定する。この測定によ
って得られた2 燿 sin2 祖 (図13参照)(40)の傾き (2 滿 2 椀 夊 (sin2 ‰\ 豎 で求め,
よって応力 引張応力を正とする)(41)を求める。
E cot 0 Δ2(n−2 i)
= (17)
1(2+ν) Δ(sin 2 ψ)
ここに, E : ヤング率(41)
応力がない場合の標準的な格子面のブラッグ角
滿 ポアソン比
2 滿 0でのピークの回折角 (rad)
2 槿 ークの回折角 (rad)
残留応力測定の光学系(図14参照)(42)は,試料形状や測定方向などによる制限を軽減するため,試料
表面と光学面の立体的配置を考慮する。
注(39) 測定精度を上げるためには,回折角が大きく,強度が高いピークを用いることが望ましい。
di dn
(40) −sin2 祖 を用いる場合もある。ただし,dnは 0での格子面間隔,diは
dn
面間隔。
(41) 単位は,MPa [{kgf・mm−2}] を用いる。
(42) 並傾法と側傾法があり,試料の形状に応じて使い分ける。
図12 残留応力測定の概念図
――――― [JIS K 0131 pdf 17] ―――――
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図13 2 燿 sin2 祖
図14 残留応力測定の光学系
ここに, O : 測定点
A−A' : 応力測定方向
17. 動径分布測定 液体や非晶質物質の回折図形には,鋭いピークの代わりにハローが観測される。これ
を解析することによって,動径分布に関する情報を得ることができる。
(1) 動径分布測定の条件 通常のゴニオメータ法によって回折図形の測定を行う(43)。弱いハローを精度よ
く測定するために,次のような注意が必要である。
注(43) ゴニオメータの高角度側の測角範囲を広げたり,特性X線の波長が比較的短いMo,Ag,Rhな
どのX線管球が使用される場合が一般的である。
(a) モノクロメータやフィルタを使用して,試料からの蛍光X線や目的の波長以外の散乱X線を取り除
く。
(b) 大気による散乱X線を取り除く。
(c) 狭い発散スリットを使用し,低角度側で試料以外の部分に入射X線が照射されないようにする。
(d) ステップ走査を行い,かつ,十分に積算を行う。
(2) 動径分布測定データの解析 以下の手順で解析を行う。
(a) 回折図形によって1個の原子からの干渉性散乱強度を計算し,これを基に構造因子を計算する(44)。
注(44) 計算式は散乱に寄与する原子種の数に依存する。多元系にはあまり適用されない。
(b) 動径分布関数を構造因子のフーリエ変換によって得る。
――――― [JIS K 0131 pdf 18] ―――――
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18. 測定結果の整理 測定結果には,次の事項のうちから必要なものを記載する。
(1) 測定年月日
(2) 測定者
(3) 試料名
(4) 標準物質名
(5) 分析項目
(6) 装置の名称,形式
(7) 試料調製方法
(8) 測定方法とその条件
(a) 線管球の種類
(b) 線管球の作動条件
(c) 線の単色化の方法
(d) ゴニオメータの走査条件
(e) スリット,コリメータの条件
(f) 検出器の種類
(g) 試料の温度
(h) 附属装置の作動条件
(9) 解析方法とその条件
(10) その他必要な事項
19. 装置の点検
19.1 X線発生部
19.1.1 X線管球 X線管球の高電圧絶縁部分を点検し常に清浄に保つ。水冷部分のフィルタは定期的に清
掃する。開放型のX線管球については特に真空シール,冷却水シールの定期的な点検を行い,必要があれ
ば交換する。X線管球からの特性X線強度とそれ以外のX線強度を定期的に確認する。
19.1.2 高電圧電源 X線管球の管電圧と管電流の安定度について定期的に点検する。
19.2 ゴニオメータ
19.2.1 測角精度 標準物質を用いて測角精度を定期的に確認する。測角位置の誤差は,ゴニオメータの調
整を行い修正する。
19.2.2 角度分解能 標準物質を定期的に測定し,回折X線の半値幅からゴニオメータの角度分解能を確
認する。
19.3 計数・指示記録部
19.3.1 計数直線性 検出器を含めた計数部全体についての点検を行い,測定データの計数直線性を定期的
に確認する。
19.3.2 計数安定性 安定度が確認されているX線源などを用いて計数部の安定性を確認する。
19.3.3 波高分析器 定期的に波高分布曲線を測定し,検出器のエネルギー分解能を確認する。
19.4 X線被ばく(曝)防止機構 X線被ばく防止機構の動作テストを定期的に行い,常に被ばくに対す
る安全の確保に努める。
――――― [JIS K 0131 pdf 19] ―――――
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20. 安全管理 X線回折装置の取扱いに当たっては,労働安全衛生規則及び電離放射線障害防止規則を遵
守し,常に放射線障害の防止に留意しなければならない(45)。
注(45) 放射能標識は,JIS Z 9101及びJIS Z 9104による。
21. 個別規格で記載すべき事項 X線回折分析法を規定するに当たっては,少なくとも次の各項目を規定
しなければならない。
(1) 試料名
(2) 装置の構成及び条件
(3) 試料の調製方法
(4) 結果の整理及び表示
(5) その他必要事項
X線回折分析方法通則JIS新規原案作成委員会 構成表
氏名 所属
(委員長) 合 志 陽 一 東京大学工学部
○ 岡 林 哲 夫 工業技術院繊維化学規格課
池 谷 浩之輔 通商産業省計量行政室
◎ 中 村 利 廣 明治大学理工学部
○ 倉 橋 正 保 工業技術院物質工学工業技術研究所
○ 山 田 能 生 工業技術院資源環境技術総合研究所
○ 桜 井 健 次 科学技術庁金属材料技術研究所
加 山 英 男 財団法人日本規格協会
嶋 貫 孝 社団法人日本分析化学会
○ 高 山 透 社団法人日本鉄鋼協会(住友金属工業株式会社)
○ 伊 藤 醇 一 昭和電工株式会社
○ 森 田 勇 財団法人建材試験センター
○ 古 川 洋一郎 電気化学工業株式会社
○ 小佐野 康 子 三菱化学株式会社
○ 江 南 寛 株式会社島津製作所
*○ 小 島 建 治 日本電子株式会社
*○ 山 内 悦 雄 日本電子株式会社
○ 赤 井 孝 夫 日本フィリップス株式会社
○ 中 山 正 雄 理学電機株式会社
○ 伊 藤 尚 美 社団法人日本分析機器工業会(株式会社島津製作所)
○ 宮 川 清 孝 社団法人日本分析機器工業会
備考 ◎印は,小委員会委員長,○印は,小委員会委員を兼ねる。
*印は,平成6年10月に小島委員から山内委員に交代。
JIS K 0131:1996の国際規格 ICS 分類一覧
JIS K 0131:1996の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0119:2008
- 蛍光X線分析通則
- JISK0211:2013
- 分析化学用語(基礎部門)
- JISK0215:2016
- 分析化学用語(分析機器部門)
- JISZ9101:2018
- 図記号―安全色及び安全標識―安全標識及び安全マーキングのデザイン通則
- JISZ9104:2005
- 安全標識―一般的事項