JIS K 0158:2021 表面化学分析―二次イオン質量分析法―単一イオン計測ダイナミック二次イオン質量分析法における飽和強度の補正法 | ページ 3

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K 0158 : 2021 (ISO 20411 : 2018)
a) IM-J(t)及びIM-N-P(t)の深さ方向分布 b) IM-J(t)及びIM-N-P(t) Rの深さ方向分布
記号説明
X : スパッタリング時刻(s)
Y : 強度(ctss−1)
: IM-J(t),103(AsSi)-
: IM-N-P(t),105(AsSi)-
: IM-N-P(t)×R,105(AsSi)-×30.6
注記 図3 a)は,生データを示すが,マイナー同位体の強度は補間されている。図3 b)は,マイナー同位体の
強度に,質量分別のために補正した実用的な同位体比Rを乗じている。
図3−シリコン中にひ素を注入した標準試料の103(AsSi)-及び105(AsSi)-の深さ方向分布例
6.5.3 補正なしの強度の線形性の評価
信頼できる最大強度IM-Maxは,式(3)を満たすIM-J(t)の最大値である。
tRI
IM-J ()
− t
M-N-P ()
≦0.05 (3)
t
RIM-N-P ()
信号ピークの強度の低い側から高い側に向かって各データ点を評価して,強度が信頼できるか否かを確
認する。次に,信頼できる最大強度IM-Maxを決定し,記録する。
強度の線形性を評価する場合,強度のノイズを考慮するのがよい。ノイズの影響を避けるために,次の
いずれかの方法を行うことを推奨する。
a) 1点のデータだけが式(3)を満たさない場合,それはノイズに起因する可能性がある。連続して3点以
上のデータ点が信頼できる強度外にある場合,それらを信頼できない強度とし,信頼できない強度の
最初の点の一つ手前のデータ点における強度を,信頼できる最大強度とする。
b) Savitzky-Golay法などの適切な平滑化処理手順を使用する。
6.5.4 飽和強度の補正
6.5.4.1 一般
時刻tにおける測定強度IM(t)は,a-IEDに従った式(4)を使って補正し,IC(t)を得る。

――――― [JIS K 0158 pdf 11] ―――――

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K 0158 : 2021 (ISO 20411 : 2018)
6
14It
1+− M ()
1 13
− ln
6 2
13
0
IC(t)= 6 (4)
14It
1+− M ()
1 13 36
1+ ln −
6 2 2 13
13
It
M()
=0
M ()
1−It
IC(t)は,IC-J(t)又はIC-N(t)に対応し,IM(t)は,IM-J(t)又はIM-N(t)に対応する。
注記1 a-IEDは,ρ=0で非拡張不感時間モデルと同一であり,ρ=1で拡張不感時間モデルに極めて近
似している。
注記2 対応国際規格では,“IC-M(t)”と記載されているが,明らかな誤りのため“IC-J(t)”に修正した。
6
ρ=0以外の場合, 1 < 4IM
t では,IM(t)の補正は無効である。いかなる強度でも,IC(t)の発散を防
13
6
ぐためには,τは, 1 ≧ 4IM
t でなければならない。
13
注記3 対応国際規格では,“4(t)”と記載されているが,明らかな誤りのため“4IM(t)”に修正した。
信頼できる補正強度は,式(5)を満たさなければならない。
C-J ()−
ItRI t
C-N-P ()
≦0.05 (5)
t
RIC-N-P ()
6.5.4.2 ρの設定
始めにρを任意に設定し,段階的に調整して信頼できる最大強度を求める。
6.5.4.3 τの設定及び飽和強度の補正
始めにτを任意に設定し,段階的に調整して信頼できる最大強度を求める。マイナー同位体強度及び主
同位体強度を,式(4)を使って補正する。
6.5.4.4 補正ありの強度の線形性の評価
強度を評価する前に,補正されたマイナー同位体強度を補間しなければならない。t1t3でマイナー同位体を測定し,t2で主同位体を測定する場合,マイナー同位体の補正された補間強度IC-N-
P(t2)を,式(6)を使って計算する。
1
()
t
IC-N-P2= t −IC-N1
IC-N3
() ()
t tI t
()
2+ C-N1 tI t
()
3− C-N3 t1 (6)
tt
3 1
a) 強度の低い側から強度の高い側に向かって,全てのデータに対して式(5)を満たすかどうかを評価し,
信頼できる最大強度を決定しなければならない。

――――― [JIS K 0158 pdf 12] ―――――

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K 0158 : 2021 (ISO 20411 : 2018)
b) 6.5.4.3に戻り,τを変更する。次に,IC-Maxが最大になるように最適τを選択しなければならない。
c) 6.5.4.2に戻り,ρを変更する。次に,ρごとにIC-Maxが最大になるように最適τを選択しなければなら
ない。
d) IC-Maxが最大になるように最適(ρ,τ)対を決定する。
e) ρ,τ,IC-Max及びIC-m-Maxの値を記録する。
図4 a)は,IM-J(t)及びIM-N-P(t)の深さ方向分布の例を示し,図4 b)は,IC-J(t)及びIC-N-P(t) Rの深さ方向分布
の例を示す。図5は,最適(ρ,τ)対を決定するために様々なρに対する,IC-Max,IC-m-Max及び最適τの例
を示す。附属書Aは,VAMASの試験で,各種機器を用いて行った不感時間補正の効果を示す。
4.92×106
2.67×105
1.42×106
a) IM-J(t)及びIM-N-P(t)の深さ方向分布 b) IC-J(t)及びIC-N-P(t) Rの深さ方向分布
記号説明
X : スパッタリング時刻(s)
Y : 強度(ctss−1)
: a) IM-J(t),103(AsSi)- b) IC-J(t),103(AsSi)-
: a) IM-N-P(t)×R,105(AsSi)-×30.6 b) IC-N-P(t)×R,105(AsSi)-×30.6
注記 図4 a)は,飽和補正前の深さ方向分布を示す。図4 b)は,飽和補正後の深さ方向分布を示す。飽和デー
タをρ=0.62及びτ=3.28×10−7で補正すると,IC-MaxはIM-Maxより18倍高い。
図4−シリコン中にひ素を注入した標準試料の強度飽和補正後の103(AsSi)-及び105(AsSi)-の
深さ方向分布例

――――― [JIS K 0158 pdf 13] ―――――

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K 0158 : 2021 (ISO 20411 : 2018)
記号説明
X : 拡張パラメータρ
Y1 : 信頼できる最大強度,IC-Max(ctss−1)
Y2 : 不感時間τ(s)
〇 : IC-Max
△ : IC-m-Max
× : 不感時間τ(s)(右軸)
図5−様々なρに対する,IC-Max,IC-m-Max及び最適τの例
6.5.5 データの残差の評価
式(5)を満たす最大強度がIC-Maxであるため,この試験の分析条件が対象となるイオン種の分析条件と同
一である場合,測定値の相対残差は,補正後の強度がIC-Maxに達するまでは5 %未満である。IC-Maxを超え
た場合,測定値の相対残差は5 %より大きい。
測定値の相対残差は,式(7)で表される。
u It
() I tRIC-N-P ()
() t
v()
I =v It
() = = C-J (7)
It() t
RIC-N-P ()
相対残差v[I(t) ]を,図6に示すようにIC-N(t)×Rの関数として記録する。
図6に,IC-N(t)×Rの関数としてv[I(t) ]を例示する。

――――― [JIS K 0158 pdf 14] ―――――

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K 0158 : 2021 (ISO 20411 : 2018)
Y
0,4
0,3
0,2
0,1
0
-0,1
-0,2
-0,3
-0,4
1E+5 1E+6 1E+7 X
記号説明
X : 強度又はIC-N-P(t)×R(ctss−1)
Y : 相対測定残差v(I)
図6−強度に対する残差の例

7 結果の報告

  a)   l)を報告することを推奨する。
a) 測定データ
b) 一次イオン種
c) 一次イオンのエネルギー
d) 一次イオンのラスターサイズ
e) 二次イオンの極性
f) 測定二次イオン種
g) 検出領域
h) 制限視野絞りサイズ(使用する場合)
i) IM-Max
j) IC-Max
k) IC-m-Max
l) (ρ,τ)対

――――― [JIS K 0158 pdf 15] ―――――

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JIS K 0158:2021の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 20411:2018(IDT)

JIS K 0158:2021の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 0158:2021の関連規格と引用規格一覧