JIS K 0350-90-10:2005 工業用水中の硫黄細菌試験方法

JIS K 0350-90-10:2005 規格概要

この規格 K0350-90-10は、工業用水中の硫黄細菌の存在を顕微鏡によって定性的に判定する試験方法について規定。

JISK0350-90-10 規格全文情報

規格番号
JIS K0350-90-10 
規格名称
工業用水中の硫黄細菌試験方法
規格名称英語訳
Testing method for detection of sulfur bacteria in industrial water
制定年月日
2005年1月20日
最新改正日
2019年10月21日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

13.060.25, 13.060.70
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
環境測定 II 2021
改訂:履歴
2005-01-20 制定日, 2009-10-01 確認日, 2014-10-20 確認日, 2019-10-21 確認
ページ
JIS K 0350-90-10:2005 PDF [7]
                                                                              K 0350-90-10 : 2005

まえがき

  この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本工業用水協会(JIWA)/財団法人
日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を制定すべきとの申出があり,日本工業標準
調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格(日本産業規格)である。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS K 0350-90-10には,次に示す附属書がある。
附属書1(参考)硫黄細菌の種類ごとの出現頻度の記載例

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS K 0350-90-10 pdf 1] ―――――

K 0350-90-10 : 2005

pdf 目 次

ページ

  •  1. 適用範囲・・・・[1]
  •  2. 引用規格・・・・[1]
  •  3. 定義・・・・[1]
  •  4. 共通事項・・・・[2]
  •  4.1 ガラス器具類・・・・[2]
  •  5. 試料・・・・[2]
  •  5.1 試料の採取・・・・[2]
  •  5.2 試料の取扱い・・・・[3]
  •  6. 試験方法・・・・[3]
  •  6.1 器具及び装置・・・・[3]
  •  6.2 試料の前処理・・・・[3]
  •  6.3 操作・・・・[3]
  •  7. 結果の表示・・・・[4]
  •  附属書1(参考)硫黄細菌の種類ごとの出現頻度の記載例・・・・[5]

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS K 0350-90-10 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                      JIS
K 0350-90-10 : 2005

工業用水中の硫黄細菌試験方法

Testing method for detection of sulfur bacteria in industrial water

1. 適用範囲

 この規格は,工業用水中の硫黄細菌の存在を顕微鏡によって定性的に判定する試験方法に
ついて規定する。

2. 引用規格

 付表1に示す規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成
する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。

3. 定義

 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS K 0101,JIS K 0102,JIS K 0550及びJIS K 0211に
よるほか,次による。
3.1 硫黄細菌 硫黄及び硫黄化合物を酸化することによってエネルギーを得ている化学合成独立栄養細
菌であり,主に硫化水素を酸化して硫黄とし,更に硫酸にまで酸化することのできる細菌群の総称。
備考 硫黄細菌は,硫黄酸化細菌ともいわれ,色素の有無によって無色硫黄細菌及び有色硫黄細菌に
大別できる。
無色硫黄細菌は,好気性で糸状体を形成するものとしてベギアトア(Beggiatoa),チオトリッ
クス(Thiothrix),チオプロカ(Thioploca)などがあり,かん(桿)状を呈するものにチオバシラス
(Thiobacillus),アクロマチウム(Achromatium)などの属が知られている。有色硫黄細菌は,嫌気
性で紅色を呈するかん状のクロマチウム(Chromatium),チオカプサ(Thiocapsa),緑でかん状のク
ロロビウム(Chlorobium)などの属がある。有色硫黄細菌は,光合成色素(バクテリオクロロフィ
ル)を含み,光合成を行うことから,光合成細菌ともいわれている。
工業用水で障害を生じるものは,主に糸状体を形成する種類であり,代表的なものはベギア
トア属である。ベギアトアの細胞の大きさは幅17 長さ1.520 多数の細胞
が一列に連なって分岐しない長い糸状体を形成し,滑るように緩やかに運動する。糸状体は多
数集合して灰白色の薄い膜状(くもの巣状)の集落を形成する。オシラトリア(Oscillatoria) [らん
(藍)藻類]と糸状体の形態が類似しているが,光合成色素をもたないため糸状体はほとんど無色
であり,また,糸状体の中に硫黄粒が多数認められるので区別できる。
ベギアトアに類似するチオトリックス属もしばしば見られる。チオトリックスの細胞は幅0.5
2.5 長さ1.515 多数の細胞が連なって分岐しない長い糸状体を形成する。
糸状体は運動せず,ほかのものに付着したり,ロゼットと呼ばれる放射形の集合体となること
がある。糸状体の中には硫黄粒が多数認められる。
工業用水中に硫黄細菌が繁殖すると,浄水過程におけるろ過障害,異臭の発生など水質の悪
化,給配水又は冷却水系統などの閉そく(塞),熱交換器の効率低下,金属部分の腐食など多様

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2
K 0350-90-10 : 2005
な障害の原因となる場合がある。

4. 共通事項

 共通事項は,次による。

4.1 ガラス器具類

 ガラス器具類は,一般にJIS R 3503及びJIS R 3505に規定するものを使用する。ただ
し,特殊な器具を必要とする場合には,それぞれの項目に,その一例を図示又は説明する。

5. 試料

5.1 試料の採取

 試料は,試料容器又は採水器を用いて採取する。
5.1.1 試薬 試薬は,次による。
a) ホルムアルデヒド液 JIS K 8872に規定するホルムアルデヒド液[37 %(質量分率) ](1)(2)を用いる。
注(1) ホルムアルデヒド液の取扱いについては,関係法令などに従い,十分に注意する。
(2) ホルムアルデヒド液に代えて1,5-ペンタンジアール(グルタルアルデヒド)液[25 %(質量分率) ]
を用いてもよい。
5.1.2 器具 器具は,次による。
a) 試料容器 共栓ガラス瓶又は清浄なポリエチレン製瓶1001 000 ml。
b) 採水器 ハイロート採水器。図 1に一例を示す。
A : ガラス瓶(1001 000ml)
B : 栓
C : 鎖
D : 開栓用鎖
E : 瓶の保持板の止め金具用鎖
F : 瓶の保持板
G : 携帯箱
H : 携帯箱のふた
I : おもり
図 1 ハイロート採水器及び携帯箱の一例
5.1.3 操作 試料の採取は,次による。
a) 表層水の採取 湖沼,河川,水路,貯水槽などの表層水で,直接採取できる場合は,試料容器で試料
を採取する。直接採取できない場合は,採水器を用いて採取する。
b) 各深度の水の採取 一定の深さの水は,採水器を用いて採取する(3)。
注(3) ハイロート採水器による採取が困難な場合には,バンドーン採水器を用いて採取し,試料容器
に移す。
c) 給水栓からの採取 栓を開き,配管中の水を十分に放出した後,試料容器に採取する。
d) 配管,装置からの採取 c)と同様に操作して採取する。

5.2 試料の取扱い

 試験は試料採取後,直ちに行う。直ちに試験ができない場合には,試料100 mlにつ
きホルムアルデヒド液3 ml[3 %(体積分率) ](4)を添加し,05 ℃(凍結させない。)の暗所に保存する。

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K 0350-90-10 : 2005
注(4) 1,5-ペンタンジアール(グルタルアルデヒド)液[25 %(質量分率) ]を用いる場合は,試料100 mlに
つき4 ml[4 %(体積分率) ]を添加する。

6. 試験方法

6.1 器具及び装置

 器具及び装置は,次による。
a) マイクロピペット 0.050.1 ml。
b) 駒込ピペット 110 ml。
c) スライドガラス JIS R 3703に規定するもの。大きさは,76×26 mmのもの。
d) カバーガラス JIS R 3702に規定するもの。大きさは,18×18 mm,24×24 mm又は32×24 mmのも
の。
e) 顕微鏡及びその附属品 顕微鏡は,総合倍率20600 倍が得られるもので,次のものから成る。
1) 顕微鏡 JIS B 7132に規定する生物顕微鏡(5)。
2) 対物レンズ 呼び倍率4,10,20及び40のもの。
3) 接眼レンズ 呼び倍率515 のもの。
4) 十字標本移動器(メカニカルステージ) 顕微鏡に取り付け,スライドガラスを前後左右に移動でき
るもの。
注(5) 位相差装置又は微分干渉装置が附属していると便利である。
f) 遠心管 1 mlごとに標線が入った,ねじぶた付きのガラス製の容量1050 mlのもの。市販の滅菌済
みのポリエチレン製のものを用いてもよい。
g) 遠心機 JIS T 1701に規定するもの。遠心力15 00030 000 m/s2[{約1 5003 000 g}]で制御できるもの。

6.2 試料の前処理

 硫黄細菌が少なく,濃縮が必要とされる場合は,次による。
a) よく振り混ぜて均一にした5.の試料の適量を,遠沈管にとり,遠心機を用いて,遠心力(6)15 00030 000
m/s2[{約1 5003 000 g}]で20分間(6)遠心分離する。遠心分離を停止する場合には,沈殿物を巻き上げ
ないようにするため,自然停止させる。
注(6) ここで示した遠心分離条件は目安であり,試験対象生物の変形,破壊がない条件を予備試験な
どで調べておく。
b) 沈殿物を巻き上げないように注意して上澄み液を駒込ピペットなどで吸引除去し,沈殿物を含めて残
りの体積をもとの体積の21101(7)にする。
注(7) 硫黄細菌の存在量に応じて,適宜,選択する。硫黄細菌が少ない場合は,一度濃縮した試料を
集め,再度,遠心分離して濃縮するとよい。
c) 6.3の操作を行う直前に,沈殿物が均一になるようによく振り混ぜる。

6.3 操作

 操作は,次による。
a) よく振り混ぜて均一にした5.の試料又は6.2で得た試料0.050.1 mlをスライドガラスにとり,カバ
ーガラスを載せ(8),顕微鏡を用いて,20600 倍で観察する。
注(8) カバーガラスから試料がはみ出さないようにカバーガラスの大きさを,適宜,選択するととも
に,カバーガラスを載せる場合に,試料がはみ出さないように注意する。
b) 各視野に出現する生物のうち,生物図鑑などの資料を参考にして,硫黄細菌と判断される形態をもつ
生物の有無を硫黄細菌の種類ごとに確認する(9)(10)。
注(9) 視野を移動しながら,硫黄細菌の存在の有無を確認する。硫黄細菌の数が多い場合は,1020

――――― [JIS K 0350-90-10 pdf 5] ―――――

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JIS K 0350-90-10:2005の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 0350-90-10:2005の関連規格と引用規格一覧