JIS K 0519:1995 高純度炭化水素の密度試験方法(ビンガム形比重びん法) | ページ 2

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合わせる。比重びんのあふれ液貯留管内壁をわずかにアセトンで湿した木綿布でふいて乾かす。
また,標線上部の毛細管内壁に付着している水は,清浄・乾燥した木綿糸(径約0.9mm)を用いて
吸い取り,乾かす。
(5) 比重びんに栓をし,20±0.01℃に保った恒温水槽中に入れ,標線が恒温水槽の液面より少し下になる
ように保持する。
(6) 比重びん内の水の温度と恒温水槽の温度とが平衡を保ち,水の膨張が止まるまでの間,定期的に,又
はあふれ液貯留管内に水が膨張する前に(6),次のようにして余分の水を取り除く。
標線が十分に観察できる位置まで,比重びんを恒温水槽から引き上げ,栓を外し,標線より上の部
分の水を吸い出し針で取り除き,メニスカスの最下端を標線に合わせる。次いで,比重びんを(5)に従
って恒温水槽中に保持する。
注(6) 壁付着水の不完全な除去による誤差を最小にするため,標線より上の部分には10mm以上水を,
膨張させないようにする。
(7) 比重びん内の水の膨張が止まったならば,恒温水槽中に更に10分間保持し,(6)と同様の方法で標線
より上の部分の水を取り除き,メニスカスの最下端と標線とを正確に一致させる。この際,視差によ
る誤差を生じないようにする。
次いで,あふれ液貯留管内壁をわずかにアセトンで湿した木綿布でふいて乾かす。
また,標線上部の毛細管内壁に付着している水は,清浄・乾燥した木綿糸を用いて吸い取り,比重
びんに栓をする。
(8) 比重びんを恒温水槽中から取り出し,外面をアセトン−イソペンタン(又は,エチルエーテル)の順
で十分にすすぐか,又はアセトン浴及びイソペンタン(又は,エチルエーテル)浴に,それぞれ10
秒以上浸せきした後,自然乾燥する。
比重びんを化学はかりの近くに約20分間置いた後,その質量を0.1mgまで正確にはかり(備考参照),
これをW2 (g) とする。
次いで,化学はかりのひょう量箱内の温度,大気圧及び相対湿度を測定し,記録する。
備考 比重びんを木綿布などでふいて乾かすと,比重びんの質量を1mg以上も軽くするような静電気
が起こることがあり,試験結果に影響を及ぼす。このため,本試験方法では,恒温水槽から取
り出した比重びんは,アセトン−イソペンタン(又は,エチルエーテル)の順に洗浄又は浸せ
きして自然乾燥する方法を採用した。
6. 操作
(1) 清浄・乾燥した校正済みの比重びん及び栓の質量を0.1mgまで正確にはかり[5.(2)の備考参照],これ
をW1' (g) とする。次いで,化学はかりのひょう量箱内の温度,大気圧及び相対湿度を測定し,記録す
る。
(2) あらかじめ1015℃に冷却した試料について,5.(3)(8)に準じて操作し,標線まで試料を満たした比
重びんの質量を0.1mgまで正確にはかり[5.(2)の備考参照],これをW3 (g) とする。次いで,化学は
かりのひょう量箱内の温度,大気圧及び相対湿度を測定し,記録する。
7. 計算及び報告 試料の密度は次の手順に従って算出し,JIS Z 8401によって小数点以下5位に丸めて
報告する。
なお,この際必要に応じて試験温度 (20℃) を併記する。

――――― [JIS K 0519 pdf 6] ―――――

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(1) 空の比重びん及び水又は試料を満たした比重びんの質量を測定したときの空気の密度を次の式によっ
て小数点以下6位までそれぞれ算出する。
.0001 293(B−.0003 78hp)
da=
1(+.0003 67t) H
ここに, da : 質量測定時の空気の密度 (g/cm3)
B : 0℃に補正した大気圧 (kPa) [{mmHg}]
h : 相対湿度 (%)
p : t℃における飽和水蒸気圧 (kPa) [{mmHg}] (付表1)
t : 化学はかりのひょう量箱内の温度 (℃)
H : 標準大気圧 (101.3kPa) [{760mmHg}]
(2) 比重びんに満たした20±0.01℃の水及び試料の空気の浮力補正前の質量を,それぞれ次の式によって
小数点以下5位まで算出する(7)。
W1 1+(da1 / dg )−(da1 / dwt )
Ww=W2−
1+(da2 / dg )−(da2 / dwt )
W1 1'+(d'a1 / dg )−(d'a1 / dwt )
Ws=W3−
1+(da3 / dg )−(da3 / dwt )
ここに, Ww : 空気の浮力補正前の水の質量 (g)
W2 : 20±0.01℃の水を満たした比重びんの空気密度da2における
質量 (g) [5.(8)参照]
W1 : 空の比重びんの空気密度da1における質量 (g)[5.(2)参照]
da1 : 空の比重びんの質量測定時の空気の密度 (g/cm3)[7.(1)参照]
dg : 硬質ガラス1級の密度 (=2.2g/cm3)
dwt : 用いた化学はかりの内蔵分銅の密度 (=8.0g/cm3)
da2 : 20±0.01℃の水を満たした比重びんの質量測定時の空気の
密度 (g/cm3) [7.(1)参照]
Ws : 空気の浮力補正前の試料の質量 (g)
W3 : 20±0.01℃の試料を満たした比重びんの空気密度da3におけ
る質量 (g) [6.(2)参照]
W1 : 空の比重びんの空気密度da1における質量 (g) [6.(1)参照]
da1 : 空の比重びんの質量測定時の空気の密度 (g/cm3) [7.(1)参
照]
da3 : 20±0.01℃の試料を満たした比重びんの質量測定時の空気
の密度 (g/cm3) [7.(1)参照]
注(7) 水又は試料を満たした比重びんの質量測定時の空気密度 (da2, da3) とそれぞれに対応する空の
比重びんの質量測定時の空気密度 (da1, da1) との差が,5×10−6g/cm3以内の場合は,比重びんに
及ぼす空気の浮力を同一とみなすことができるので,Ww若しくはWs又はその両方の算出は,
次の式によって行う。
Ww=W2−W1
Ws=W3−W1
(3) 試料の密度を次の式によって算出する。
Ws 1+(da3 / ds)−(da3 /dwt ) w
d20 ℃=
Ww 1+(da2 / dw)−(da2 /dwt

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ここに, d20 ℃ : 試料の密度 (g/cm3)
ds : 試料の近似密度 (Ws×dw/Ww) (g/cm3)
dw : 20±0.01℃における水の密度 (=0.998 202g/cm3)
Ws,da3,dwt,Ww及びda2 : 7.(2)参照
備考 20±0.01℃における比重びんの体積 (V20℃) は,次の式によって算出できる。
Ww 1+(da2 / dw)−(da2 / dwt )
V20 ℃=
dw
8. 精度 精度は,次の基準によって判定する。
(1) 繰り返し精度 同一人,同一装置による2回の試験結果の差は,0.000 02g/cm3を超えてはならない。
(2) 再現精度 別人,別装置による二つの試験結果の差は,0.000 03g/cm3を超えてはならない。
付表1 各温度における飽和水蒸気圧
単位 kPa [{mmHg}]
温度
0 1 2 3 4
t℃
0 0.611 [{ 4.58}] 0.657 [{ 4.93}] 0.705 [{ 5.29}] 0.757 [{ 5.68}] 0.813 [{ 6.10}]
10 1.23 [{ 9.21}] 1.31 [{ 9.84}] 1.40 [{10.51}] 1.50 [{11.23}] 1.60 [{11.98}]
20 2.34 [{17.53}] 2.49 [{18.65}] 2.64 [{19.82}] 2.81 [{21.07}] 2.98 [{22.38}]
30 4.24 [{31.83}] 4.49 [{33.70}] 4.75 [{35.67}] 5.03 [{37.73}] 5.32 [{39.90}]
40 7.38 [{55.34}] 7.78 [{58.36}] 8.20 [{61.52}] 8.64 [{64.82}] 9.10 [{68.28}]
温度
5 6 7 8 9
t℃
0 0.872 [{ 6.54}] 0.935 [{ 7.01}] 1.00 [{ 7.51}] 1.07 [{ 8.04}] 1.15 [{ 8.61}]
10 1.70 [{12.78}] 1.82[{13.63}] 1.94[{14.53}] 2.06[{15.47}] 2.20 [{16.47}]
20 3.17 [{23.76}] 3.36[{25.21}] 3.56[{26.74}] 3.78[{28.35}] 4.00 [{30.04}]
30 5.62 [{42.18}] 5.94[{44.57}] 6.28[{47.08}] 6.63[{49.70}] 6.99 [{52.45}]
40 9.58 [{71.90}] 10.1 [{75.67}] 10.6 [{79.63}] 11.2 [{83.75}] 11.7 [{88.06}]

――――― [JIS K 0519 pdf 8] ―――――

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原案作成委員会 構成表
小委員会委員 重 田 為 良 (公害資源研究所)
大 津 毅 [日揮株式会社]
梶 川 正 雄 [東亜燃料工業株式会社]
高 田 勝太郎 (標準物質協議会)[東京化成工業株式会社]
二 宮 詔 治 [日本石油株式会社]
化学分析部会 標準炭化水素専門委員会 構成表(昭和53年3月1日制定のとき)
氏名 所属
(委員会長) 重 田 為 良 工業技術院公害資源研究所
原 伸 宣 工業技術院公害資源研究所
並 木 昭 通商産業省工業品検査所
冨 田 弘 工業技術院東京工業試験所
平 河 美喜男 通商産業省基礎産業局
森 川 武 工業技術院標準部
大 津 毅 日揮株式会社
梶 川 正 雄 東亜燃料工業株式会社
酒 井 和 男 日本石油株式会社
根 來 一 夫 日本鉱業株式会社
浅 川 皓 治 東京化成工業株式会社
江 上 正 高千穂化学工業株式会社
亀 山 清 和光純薬工業株式会社
加 藤 亮 関東高圧化学株式会社
根 本 美 明 関東化学株式会社
(関係者) 二 宮 詔 治 日本石油株式会社
高 田 勝太郎 東京化成工業株式会社
(事務局) 山 田 耕 平 工業技術院標準部繊維化学規格課
(事務局) 阪 本 公 昭 工業技術院標準部繊維化学規格課(平成7年7月1日改正のとき)
小 川 和 雄 工業技術院標準部繊維化学規格課(平成7年7月1日改正のとき)

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JIS K 0519:1995の関連規格と引用規格一覧