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K 1524 : 2012
表2−容器数に対する抜取数
容器数 抜取数 容器数 抜取数
28 2 217343 7
927 3 344512 8
2864 4 513729 9
65125 5 7301 000 10
126216 6 − −
4.3 外観
外観は,次による。
a) 原理 外観は,ガラス製容器に十分な試料を入れ,目視によって沈殿物及び浮遊物の有無を調べる。
b) 容器 シリンダーなどの無色透明なガラス製容器で,100 mL以上のもの。
c) 操作 試料を容器にとり,拡散昼光5) 又はそれと同等の光の下で,目視によって透明であることを確
認し,沈殿物及び浮遊物の有無を確認する。
注5) 拡散昼光とは,日の出後3時間から日没3時間前までの間の日光の直射を避けた北窓からの
光をいう。
4.4 色
色は,JIS K 0071-1による。
4.5 密度(20 ℃)又は比重(20/20 ℃)
密度(20 ℃)又は比重(20/20 ℃)の試験方法は,次のいずれかによる。
a) 浮ひょう法 浮ひょう法による測定は,JIS K 0061の7.1(浮ひょう法)による。
b) 比重瓶法 比重瓶法による測定は,JIS K 0061の7.2(比重瓶法)による。
c) 振動式密度計法 振動式密度計法による測定は,JIS K 0061の7.3(振動式密度計法)による。
4.6 蒸留試験
蒸留試験の測定は,JIS K 0066による。ただし,蒸留フラスコ,凝縮管,凝縮浴槽,風よけ,フラスコ
支持台,フラスコ支え板,温度計,受器及び受器冷却浴槽は,JIS K 2254に規定するものも使用できる。
4.7 純度(C4H8O)
純度は,次による。
a) 原理 ガスクロマトグラフを用い,ピーク面積から主成分及び各不純物の濃度を求め,水分濃度を補
正して純度を算出する。
b) 測定濃度範囲 90.0100.0 %
c) 装置及び器具 装置及び器具は,JIS K 0114による。次に一例を示すが,これと同等の性能をもつ分
析条件でもよい。
装置 ガスクロマトグラフ
検出器 水素炎イオン化検出器
カラム 溶融シリカキャピラリーカラム
固定相 無極性,中極性又は強極性
マイクロシリンジ 0.510 μL
d) 分析条件 次に一例を示すが,これと同等の分離性能をもつ条件でもよい。
1) 温度 温度は次のとおりとする。
カラム槽 50 ℃
――――― [JIS K 1524 pdf 6] ―――――
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K 1524 : 2012
検出器槽 250 ℃
試料導入部 250 ℃
2) キャリヤーガス 純度99.9 %(体積分率)以上のヘリウム,JIS K 1107に規定する窒素又は同等の
純度をもつ窒素。
3) スプリット比 1:100
4) 試料注入量 0.5 μL
e) 操作 操作は,次による。
1) ガスクロマトグラフの操作 マイクロシリンジに試料をとり,ガスクロマトグラフの試料導入部に
素早く導入して,試料のガスクロマトグラムを求める。
2) ピーク面積測定法 ピーク面積の測定方法は,データ処理装置を用いて計算する。
3) 定量法 定量法は,JIS K 0114の面積百分率法,補正面積百分率法,内標準法などによる。
f) ガスクロマトグラムの例 強極性キャピラリーカラムを用い,次に示す分析条件で得られたガスクロ
マトグラムの例を図3に示す。
1) キャピラリーカラムの固定相 強極性 FFAP(Free Fatty Acid Polyester)
2) キャピラリーカラムの固定相膜厚 0.25 μm
3) キャピラリーカラムの長さ 60 m
4) キャピラリーカラムの内径 0.25 mm
5) 温度
カラム槽 50 ℃
検出器槽 250 ℃
試料導入部 250 ℃
6) キャリヤーガス 窒素
7) スプリット比 1:100
8) 試料注入量 0.5 μL
――――― [JIS K 1524 pdf 7] ―――――
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K 1524 : 2012
図3−メチルエチルケトンのガスクロマトグラムの例
g) 計算 純度は,次の式によって小数点以下2桁まで求め,JIS Z 8401によって丸める。
P 100 (E W)
ここに, P : 純度(質量分率 %)
E : 各不純物濃度の合計(質量分率 %)
W : 水分(質量分率 %)
4.8 蒸発残分
蒸発残分は,次による。
a) 原理 試料を水浴上で蒸発乾固して,残分の質量をはかる。
b) 装置及び器具 装置及び器具は,次による。
1) 乾燥器
2) 白金皿又は類似の形状の石英蒸発皿若しくはアルミ皿
3) はかり 0.1 mgをはかりとれる直示天びん
4) デシケーター
c) 操作 試料100 mLを質量既知の白金皿にはかりとり,排気能力を備えた装置内の湯浴上で蒸発乾固
した後,乾燥器中で105110 ℃で30分間加熱乾燥し,デシケーターに入れ放冷した後,質量をはか
る。恒量となるまで測定する。
d) 計算 蒸発残分は,次の式によって小数点以下4桁まで求め,JIS Z 8401によって丸める。
D C
V 100
S G
ここに, V : 蒸発残分(質量分率 %)
D : 白金皿及び蒸発乾固した試料の質量(g)
――――― [JIS K 1524 pdf 8] ―――――
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K 1524 : 2012
C : 白金皿の質量(g)
S : 試料(mL)
G : 試料の密度(20 ℃)(g/mL)
4.9 遊離酸(酢酸として)
遊離酸(酢酸として)は,次による。
a) 原理 遊離酸は,中和滴定法によって試験を行い,メチルエチルケトン中の遊離酸を酢酸の濃度に換
算して求める。
b) 試薬 試薬は,次による。
1) 0.1 mol/L水酸化カリウム・エタノール溶液 JIS K 8574に規定する水酸化カリウム7 gを蒸留水5
mLに溶かし,JIS K 8102に規定するエタノール(95)特級を加えて1 000 mLとし,よく振り,二
酸化炭素を遮って数日間放置する。この溶液25 mLをとり,JIS K 8001の5.7 c)に規定する二酸化
炭素を除いた水50 mLを加え,4)のフェノールフタレイン溶液を指示薬としてJIS K 8001のJA.5.2
e) 4)に規定する0.1 mol/L塩酸で標定する。
2) 0.1 mol/L水酸化ナトリウム溶液 JIS K 8001のJA.5.2 r) 3)に規定するもの。
3) 0.1 mol/L水酸化カリウム溶液 JIS K 8574に規定する水酸化カリウム16.5 gをポリエチレン製気密
容器にはかりとり,JIS K 8001の5.7 c)に規定する二酸化炭素を除いた水150 mLを加えて溶かした
後,二酸化炭素を遮り数日間放置する。その上澄み液54 mLをとり,JIS K 8001の5.7 c)に規定す
る二酸化炭素を除いた水を加えて1 000 mLとし,混合した後,ソーダ石灰管を付けて保存する。こ
の溶液25 mLをとり,JIS K 8001の5.7 c)に規定する二酸化炭素を除いた水50 mLを加え,4)のフ
ェノールフタレイン溶液を指示薬としてJIS K 8001のJA.5.2 e) 4)に規定する0.1 mol/L塩酸で標定
する。
4) フェノールフタレイン溶液 JIS K 8001の表JA.5[指示薬(中和滴定用)]に規定するもの。
c) 操作 操作は,次による。
1) 試料50 mLを三角フラスコ300 mLにはかりとる。
2) 指示薬としてb) 4)のフェノールフタレイン溶液を23滴加え,b) 1)の0.1 mol/L水酸化カリウム・
エタノール溶液,b) 2)の0.1 mol/L水酸化ナトリウム溶液又はb) 3)の0.1 mol/L水酸化カリウム溶液
で滴定する。
d) 計算 遊離酸(酢酸として)は,次の式によって小数点以下4桁まで求め,JIS Z 8401によって丸め
る。
.0006 01B F
A 100
S G
ここに, A : 遊離酸(酢酸として)(質量分率 %)
B : 滴定に要した0.1 mol/L水酸化カリウム・エタノール溶液,
0.1 mol/Lの水酸化ナトリウム溶液又は0.1 mol/L水酸化カ
リウム溶液の量(mL)
F : 0.1 mol/L水酸化カリウム・エタノール溶液,0.1 mol/L水酸
化ナトリウム溶液又は0.1 mol/L水酸化カリウム溶液のフ
ァクター
S : 試料(mL)
G : 試料の密度(20 ℃)(g/mL)
0.006 01 : 0.1 mol/L水酸化カリウム・エタノール溶液,0.1 mol/L水酸
化ナトリウム溶液又は0.1 mol/L水酸化カリウム溶液1 mL
に対する酢酸の質量を示す換算係数(g/mL)
――――― [JIS K 1524 pdf 9] ―――――
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K 1524 : 2012
4.10 水分試験
水分試験は,次による。
a) 原理 メチルエチルケトン及び溶剤6) を混合し,白濁の有無を調べる。
b) 操作 すり合わせガラス栓付で,無色透明のガラス容器A及びBを用意し,Aに試料5 mL及び溶剤
6) 45 mLを入れ,Bに溶剤6) だけを50 mL入れる。Aを十分に振り混ぜた後,泡が消えたら直ちに拡
散昼光5) 又はそれと同等の光の下で,両容器を並べ,A内の液の状態をB内の液と比較し,白濁しな
いことを確認する。試験中,A及びB両ガラス容器内の液の温度は,約20 ℃に保つ。
注6) 溶剤は沸点範囲60120 ℃で,芳香族含有量が1.0 %以下の炭化水素油(例えば,ヘキサン,
ヘプタン又は適当なガソリンなど)を用いる。
4.11 水分
水分は,JIS K 0068の6.(カールフィッシャー滴定法)に規定する容量滴定法又は電量滴定法による。
滴定溶媒及び電解液は,ケトン類に適したものを使用する。
5 表示
製品の容器には,次の事項を記載する。ただし,大形容器(タンクローリーなど)の場合には,送り状
に表示してもよい。
a) 製品名称及び規格番号
b) 正味質量
c) 製造業者名若しくはその略号又は供給業者名若しくはその略号
d) 製造年月日,製造番号又はロット番号
6 安全衛生上の注意事項
メチルエチルケトンは,引火しやすく,その蒸気は,空気と混合して爆発性混合ガスを形成するので,
蒸気漏れには十分注意し,火気には絶対近づけない。また,メチルエチルケトン蒸気を吸引したり,液体
のメチルエチルケトンを飲んだりした場合,頭痛,吐き気,知覚麻ひ(痺),血圧低下などの症状を引き起
こしたり,こん(昏)睡状態になる可能性があるので,取扱いには十分注意が必要である。
なお,この規格には,使用に関連して起こる全ての安全上の問題を記載していないので,MSDS(化学
物質等安全データシート)などを参考にして安全及び健康に留意した適切な措置をとらなければならない。
参考文献 JIS Z 8203 国際単位系(SI)及びその使い方
JIS K 1524:2012の国際規格 ICS 分類一覧
- 71 : 化学技術 > 71.080 : 有機化学薬品 > 71.080.80 : アルデヒド及びケトン
JIS K 1524:2012の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0061:2001
- 化学製品の密度及び比重測定方法
- JISK0066:1992
- 化学製品の蒸留試験方法
- JISK0068:2001
- 化学製品の水分測定方法
- JISK0071-1:2017
- 化学製品の色試験方法―第1部:ハーゼン単位色数(白金-コバルトスケール)
- JISK0114:2012
- ガスクロマトグラフィー通則
- JISK0557:1998
- 用水・排水の試験に用いる水
- JISK1107:2005
- 窒素
- JISK2254:2018
- 石油製品―蒸留性状の求め方
- JISK8001:2017
- 試薬試験方法通則
- JISK8102:2012
- エタノール(95)(試薬)
- JISK8574:2006
- 水酸化カリウム(試薬)
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方