JIS K 2518:2017 潤滑油―泡立ち試験方法 | ページ 3

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注記2 93.5 ℃の水浴は,破損した際に中の液体を収容できるように適切な大きさの透明な容器
の中に置くのがよい。
2) 蓋 金属製又は合成樹脂製とし,試験容器挿入口及び温度計挿入口を備え,24 ℃用水浴には,冷却
管などの冷却機能をもつもの。
3) 試験容器保持器 浮力,水浴のかき混ぜなどの影響を受けずに試験容器を水浴内に垂直に保持でき
るもの。
4) かき混ぜ機 水浴の温度分布を均一にでき,振れの少ないもの。
5) 電熱器及び温度調節器 電熱器は,水浴の温度を90分間以内に規定温度まで上昇できる能力をもち,
24 ℃用温度調節器は,水浴の温度を24 ℃±0.5 ℃に,93.5 ℃用温度調節器は,水浴の温度を93.5 ℃
±0.5 ℃に保つことができるもの。
f) 空気供給装置 流量調節弁で調節された清浄な乾燥空気をディフューザから毎分94 mL±5 mLの流
量で供給できるもの。
g) 流量計 校正済みの流量計で,清浄な乾燥空気の流量を毎分94 mL±5 mLに調節できるもの。
h) 温度計 JIS B 7410に規定する温度計番号42 (SG) のもの,又はこれと同等の性能をもつ温度測定装
置。
i) タイマー 15分間に1秒間以内の誤差で測定できるもの。
j) ガスメータ 空気流量94 mL/minで約470 mLの体積を測定できるもの。日常的な試験については,
流量計を正しく校正し,流量を注意深く制御することによって,ガスメータを用いないで試験を行っ
てもよい。
注記 0.01 Lの精度で校正された湿式ガスメータが適切である。
6.2 ホモジナイザー 回転速度22 000 min−1±2 000 min−1を維持できるもの。

7 試料の採取方法及び調製方法

  試料は,JIS K 2251に規定する一次試料の採取方法及び二次試料の調製方法又はそれに準じた方法によ
って採取及び調製する。試料採取,調製の過程でホモジナイザーなどを用いてかき混ぜると,消泡剤の分
散状態が変化するおそれがあるので,かき混ぜてはならない。試料採取,調製の過程で試料をかき混ぜた
場合は,試験結果の報告の特記事項に記載する。この場合,箇条11に規定する精度は適用されない。

8 試験器の準備

  試験器の準備は,次による。ただし,試験容器及び空気導入管付きディフューザは,前の試験の試料が
付着物として残留している場合,後の試験に著しい影響を与えるおそれがあるので,試験ごとに十分に洗
浄する。
a) 試験容器 試験容器は,溶剤としてトルエン及びヘプタンを用い,トルエン,ヘプタンの順ですすぎ
洗いし,洗浄剤で洗浄する。次に,水,アセトンの順ですすぎ,最後に清浄な乾燥空気を吹き込んで
乾燥する。試験容器の内壁は,水気をきれいに取り去り,水滴が付着していない状態にする。
b) 空気導入管付きディフューザ 空気導入管付きディフューザの内部は,溶剤としてトルエン及びヘプ
タンを用い,トルエン,ヘプタンの順で洗浄する。この場合,溶剤約300 mL中にディフューザを浸
し,空気導入管から溶剤の吸引及び吹出しを少なくとも5回繰り返して洗浄する。最後に,清浄な乾
燥空気を吹き込んで乾燥する。空気導入管の外面は,ヘプタンで湿した清浄な布で拭った後,更に清
浄な乾布で十分に拭き取る。ディフューザは,拭ってはならない。

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c) 試験器の組立 図2に示すように試験器を組み立てる。栓を完全に差し込んだとき,ディフューザが
断面のほぼ中心で試験容器の底に接触するように,空気導入管の位置を調整する。試験器の測定部に
漏れがないことを確認する。

9 試験の手順

9.1 泡立ち度及び泡安定度の測定

9.1.1  シーケンスI
シーケンスIの泡立ち度及び泡安定度は,次による。試験は,a)の加熱冷却後から3時間以内に終了し
なければならない。
a) 試料約200 mLを機械的に振とう又はかき混ぜをしないで,適切な容量の容器に静かに注ぎ入れ,試
料を49 ℃±3 ℃まで加熱した後,24 ℃±3 ℃まで放冷する(保存試料の場合は,9.2のオプション
Aを参照する。)。
b) 試料を試験容器の190 mLの目盛まではかりとる。この試験容器を24 ℃±0.5 ℃に保持した水浴に入
れ,少なくとも試験容器の900 mL目盛まで浸す。このとき,試験容器が浮き上がらないようにする。
c) 試料の温度が24 ℃±0.5 ℃に達したならば,直ちに,栓及び空気導入管付きディフューザを試験容器
に垂直に差し込み,底面に接するように取り付けて約5分間試料中に浸す。このとき,空気導入管は,
空気供給装置に接続しないでおく。
d) 空気導入管を空気供給装置につなぎ,乾燥空気の流量を94 mL/min±5 mL/minに調節し,ディフュー
ザから最初の気泡が発生したときから5分間±3秒間清浄な乾燥空気をディフューザに吹き込む。
e) 規定時間の空気吹き込みが終了した後,流量計からの配管を外して通気を止め,直ちに試験容器の中
を観察し,全体積から液体の体積を減じて泡まつの体積を次のように読み取り,泡立ち度として記録
する。そのときのガスメータ又は流量計による通気量は,470 mL±25 mLでなければならない。
泡まつの体積の読取りは,次による。
1) 泡まつの表面が平面でない場合は,最高部と最低部との中間部を読み,10 mL単位に丸める。例を
図5に示す。
2) 油面が一部でも見える場合は,0 mLとする。例を図6に示す。
f) 試験容器を10分間±10秒間放置し,再び泡まつの体積を10 mL単位で読み取り,泡安定度として記
録する。
図5−泡まつの表面が平面でない場合(例) 図6−油面が一部でも見える場合(例)
9.1.2 シーケンスII
シーケンスIIの泡立ち度及び泡安定度は,次による。試験は,a)の93.5 ℃の水浴にシリンダを浸してか
ら3時間以内に終了しなければならない。

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a) 新しい試料を清浄な試験容器の180 mLの目盛まではかりとる。この試験容器を93.5 ℃±0.5 ℃に保
持した水浴に入れ,少なくとも試験容器の900 mLの目盛まで浸す。
b) 試料の温度が93 ℃±1 ℃に達したならば,直ちに清浄にした空気導入管付きディフューザを試験容
器に垂直に差し込む。9.1.1(シーケンスI)と同様に操作し,空気吹き込み終了直後及び放置後の泡
まつの体積を10 mL単位で記録する。
9.1.3 シーケンスIII
シーケンスIIIの泡立ち度及び泡安定度は,シーケンスIIの後に,次のa) c)の手順によって求める。
試験は,a)の43.5 ℃以下に放冷後3時間以内に終了しなければならない。
a) シーケンスII試験後の試料に残っている泡まつを静かにかき混ぜて完全に消した後,試験容器を水浴
から取り出し,空気中に放置して試料を43.5 ℃以下に冷やす。
b) 試験容器を24 ℃±0.5 ℃に保持した水浴に入れ,少なくとも試験容器の900 mL目盛まで浸す。
c) 試料の温度が24 ℃±0.5 ℃に達した後,直ちに清浄にした空気導入管付きディフューザを試験容器に
差し込む。9.1.1(シーケンスI)と同様に操作し,空気吹き込み終了直後及び放置後の泡まつの体積
を10 mL単位で記録する。

9.2 試料の均質化(オプションA)

  ある種の試料は,保存中に消泡剤の分散状態の変化によって,泡立ちのレベルが上昇することがある。
このような現象が起きたことが疑われる場合は,次の手順を用いてもよい。
箇条8のa)に規定する手順を用いて,ホモジナイザーの容器を洗浄する。この容器に1832 ℃の試料
500 mLをはかりとり,ホモジナイザーで1分間かき混ぜる。かき混ぜ中にかなりの量の空気が巻き込まれ
るため,巻き込まれた気泡がなくなり,試料の温度が24 ℃±3 ℃になるまで静置する。このかき混ぜ操
作を行ってから3時間以内に,9.1.1(シーケンスI)b) 以降に規定する方法で試験を開始する。
高粘度の試料では,巻き込まれた気泡がなくなるのに3時間では不十分な場合がある。更に時間を必要
とするときは,その時間を記録し,結果とともに報告する。

10 結果の表し方

  試験結果は,各シーケンスの泡立ち度及び泡安定度を10 mL単位で表す。それぞれの結果には該当する
シーケンス番号を表示し,試料の採取,調製時にかき混ぜた場合及びオプションAを適用した場合は,そ
の旨を明示する。
注記1 シーケンスの代わりに試験温度を表示してもよい。
注記2 シーケンスIで泡立ち度450 mL及び泡安定度30 mLの場合,シーケンスIIで泡立ち度100 mL
及び泡安定度0 mLの場合,シーケンスIIIで泡立ち度450 mL及び泡安定度50 mLの場合の
結果の表示例を表2に示す。
表2−泡立ち度及び泡安定度の結果の表示例
単位 mL
シーケンス 泡立ち度/泡安定度
シーケンスI 450/30
シーケンスII 100/0
シーケンスIII 450/50

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11 精度

  この試験方法によって得られた試験結果の許容差(確率0.95)は,次による。ただし,異なる種類のデ
ィフューザを使用した場合,試料の採取,調製時にかき混ぜた場合及びオプションAを適用した場合につ
いては,精度に関する規定は適用されない。また,試験結果が許容差を外れた場合には,JIS Z 8402-6の
規定によって処理する。
a) 室内併行精度 同一試験室において,同一人が同一試験器で引き続き短時間に同一試料を2回試験し
たとき,試験結果の差の許容差は,表3又は図7による。
b) 室間再現精度 異なる試験室において,別人が別の試験器で,同一試料をそれぞれ1回ずつ試験して
求めた2個の試験結果の差の許容差は,表3又は図8による。
表3−精度
単位 mL
シーケンス 室内併行許容差a) 室間再現許容差a)
シーケンスI及びシーケンスII 10+0.22X 15+0.45X
シーケンスIII 15+0.33X 35+1.01X
注a) は,試験結果の平均値である。
図7−室内併行精度

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図8−室間再現精度

12 試験結果の報告

  試験結果には,次の事項を記載する。
a) 試料名,採取場所及び採取年月日
b) この規格の番号(JIS K 2518)
c) 結果(箇条10の表し方による。)及びシーケンス番号,ディフューザの種類(アルミナ製又はステン
レス製)。試料の採取,調製時にかき混ぜた場合及びオプションAを適用した場合は,その旨を記載
する。
d) 試験年月日
e) 特記事項

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JIS K 2518:2017の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 6247:1998(MOD)

JIS K 2518:2017の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 2518:2017の関連規格と引用規格一覧