JIS K 6263:2015 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―応力緩和の求め方 | ページ 2

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a) 試験槽 試験槽は,JIS K 6257の4.2(試験の種類)に規定する熱抵抗性試験で用いられるものでなけ
ればならない。
注記 窒素ガス中で試験を行う場合,酸化老化の影響を取り除くことができることから,結果は,
熱老化だけの影響となるため,油又は蒸気の中で用いられるシールのように空気に触れない
製品の使用状況を想定した試験法として用いることができる。
b) 浸せき容器 浸せき容器は,圧縮装置を試験用液体に完全に浸せきできるものを用いなければならな
い。試験用液体が揮発性又は有毒液体の場合には,完全に密閉された容器を用いる。また,容器中の
試験用液体は,ヒータ及び液循環の適切な制御によって,規定の温度に維持されなければならない。
この代替として,a) に規定した試験槽の中に容器及び圧縮装置を置くことによって,温度を維持して
もよい。
5.2.4 温度測定器 温度測定器は,適切な精度をもつセンサを用いなければならない。また,温度測定器
は,試験片の温度を正確に測定できる位置に,センサを取り付けなければならない。

5.3 試験片

5.3.1  試験片の形状及び採取・作製
5.3.1.1 一般事項
試験片は,規定の形状及び寸法に成形したものか,又はJIS K 6250の8.(試験片の採取・作製)に従っ
て作製したシート若しくは製品から切り出したものとする。
注記 異なる寸法の試験片によって得られた結果は,比較できない。
5.3.1.2 円柱状試験片
円柱状試験片には,小形試験片と大形試験片との2種類の形状がある。それぞれの寸法を,表1に示す。
表1−円柱状試験片の寸法
単位 mm
形状 直径 厚さ
小形試験片 13.0±0.5 6.3±0.3
大形試験片 29.0±0.5 12.5±0.5
5.3.1.3 リング状試験片
リング状試験片には,角形断面(角リング)試験片と円形断面(Oリング)試験片との2種類の形状が
ある。それぞれの寸法を,表2に示す。
表2−リング状試験片の寸法
単位 mm
形状 厚さ 内径 線径 幅
角形断面(角リング)試験片 2.0±0.2 15.0±0.2 − 2.0±0.2
円形断面(Oリング)試験片a) − 14.00±0.19 2.65±0.09 −
注a) 円形断面試験片は,JIS B 2401-1に規定するB0140GのOリングをいう。
5.3.2 試験片の寸法測定
試験片の寸法測定は,JIS K 6250の10.(寸法測定方法)による。
5.3.3 試験片の数

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試験片の数は,3個以上とする。日常又は開発試験の場合は,1個又は2個を用いてもよい。
5.3.4 試験片の選別
厚さ及び幅又は線径の不同が0.1 mmを超えるもの,異物の混入したもの,気泡のあるもの及びきずの
あるものを試験片として,用いてはならない。
5.3.5 試験片の保管
試験片を作製し,試験を行うまでの間の時間は,JIS K 6250の7.(試料及び試験片の保管)による。
5.3.6 試験片の状態調節
試験片の状態調節は,次による。
a) 試験前に,試験片は最初に熱的状態調節を行い,その後,機械的状態調節を行う。
b) 試験片の熱的状態調節は,試験片を70 ℃で3時間保温し,その後,試験室の標準温度で16時間以上
48時間以内保管しなければならない。
注記 特に熱可塑性ゴムの場合は,内部に応力を包含しているため,熱的状態調節を行うことでこ
れらの応力を和らげることができ,試験結果の再現性を改善することができる。
c) 試験片の機械的状態調節は,試験室の標準温度で実施し,試験片を試験で用いるのと同じ変形まで圧
縮し,直ちに元に戻す。これを1サイクルとし5サイクル繰り返す。この機械的状態調節は,熱的状
態調節が終わった後,試験前に実施する。その後,試験前に試験室の標準温度で16時間以上48時間
以内保管しなければならない。
なお,機械的状態調節は,試験結果の再現性を向上させるために行う。多くの試料,特に充剤を
多く含んだ配合物には有効である。しかし,機械的状態調節を最終製品で実施した場合,製品の実用
結果と合わない場合がある。このような場合には,機械的状態調節を省くことができる。機械的状態
調節を省いた場合は,試験報告書に記録しなければならない。

5.4 試験時間,試験温度及び試験用液体

5.4.1  試験時間
0 0
規定がない限り,試験時間は,(168
−2 )時間とする。試験途中での圧縮力の測定は,3時間−10 分,6
0 0 0
分,(24
時間−20 )時間及び(72
−0.5 )時間とする。更に長い時間の試験を行う場合には,対数目盛で
−1
の時間を用いなければならない。
なお,B法の場合は,試験片の圧縮力測定のため試験室の標準状態に戻す2時間は試験時間に含めない。
5.4.2 試験温度
試験温度は,JIS K 6250の11.2(試験温度及び試験湿度)に規定する温度の中から選択する。試験用液
体の急激な劣化又は蒸発を起こすような温度での試験は避ける。
5.4.3 試験用液体
試験用液体は,JIS K 6258の5.4(試験用液体)に規定する液体から選択する。

5.5 試験手順

5.5.1  準備
上下圧縮板の表面を清掃し,ガス中試験の場合には,加硫ゴムに影響を及ぼさない潤滑剤を薄く塗布す
る。
注記 潤滑剤には,例えば,シリコーン油,ふっ化シリコーン油(約0.01 m2/sの動粘性率をもつもの),
二硫化モリブデンなどが用いられる。
5.5.2 試験片の厚さ測定
試験片の厚さ測定は,次による。

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a) 円柱状試験片 円柱状試験片の厚さは,熱的状態調節の後,機械的状態調節の前に,試験室の標準状
態で試験片の中心を0.01 mmの精度で測定する。
b) リング状試験片 リング状試験片の厚さ又は線径は,熱的状態調節の後,機械的状態調節の前に,試
験室の標準状態で試験片の周方向に約90度間隔で0.01 mmの精度で測定する。測定した4点の平均
を試験片の厚さ又は線径とする。
なお,測定した個々の値が0.05 mm以上異なる場合,その試験片は,廃棄しなければならない。
5.5.3 A法
A法は,次による。
a) 試験槽及び圧縮装置を試験温度に予熱する。
b) 液体中試験の場合には,試験片と圧縮板との表面に試験で用いる液体を薄く塗布する。ガス中試験の
場合には,加硫ゴムに影響を及ぼさない潤滑剤を薄く塗布する(5.5.1参照)。
c) 試験片の温度平衡を得るために,試験片を圧縮板の上に置き試験槽内で試験温度で最低30分間予熱す
る。150 ℃以上の試験の場合には,JIS K 6250の附属書A(加硫ゴム及び熱可塑性ゴム試験片に対す
る状態調節時間)に従い更に長い時間,予熱が必要である。
d) 試験片を30秒120秒の時間内で規定の試験ひずみまで圧縮し,その後,試験終了まで,この圧縮率
を保持する。試験ひずみは,(25±2)%とする。25 %試験ひずみを与えることができない場合は,(15
±2)%のひずみから5 %ずつ減らした試験ひずみを用いてもよい。
e) 圧縮操作終了と同時に時間の測定を開始し,(30±1)分後に測定値の1 %の読取り精度で圧縮力の測
定を行い,これを初期圧縮力F0とする。
f) その後,規定の時間ごとに圧縮力Ftを測定する。
なお,圧縮力の測定は,全て試験温度で行う。
5.5.4 B法
B法は,次による。
a) 試験槽を試験温度に予熱する。
b) 液体中試験の場合には,試験片と圧縮板との表面に試験で用いる液体を薄く塗布する。ガス中試験の
場合には,加硫ゴムに影響を及ぼさない潤滑剤を薄く塗布する(5.5.1参照)。
c) 試験室の標準状態で,試験片を圧縮板に挟む。
試験片を30秒120秒の時間内で規定の試験ひずみまで圧縮し,その後,試験終了までこの圧縮率
を保持する。試験ひずみは,(25±2)%とする。25 %試験ひずみを与えることができない場合は,(15
±2)%のひずみから5 %ずつ減らした試験ひずみを用いてもよい。
d) 圧縮操作終了と同時に時間の測定を開始し,(30±1)分後に測定値の1 %の読取り精度で圧縮力の測
定を行い,これを初期圧縮力F0とする。
e) あらかじめ規定の試験温度に保持した試験槽に,試験片を圧縮した状態の圧縮装置を入れ,加熱を行
う。
f) 規定の時間経過後,試験片を圧縮した状態の圧縮装置を試験槽から取り出し,2時間以内に試験片及
び圧縮板を試験室の標準状態に戻す。試験室の標準状態で圧縮力Ftを測定する。以後,この操作を繰
り返し,規定の時間ごとの圧縮力を測定する。
なお,圧縮力の測定は,全て試験室の標準状態で行う。

5.6 試験結果のまとめ方

  圧縮応力緩和は,式(1)によって計算する。

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F0 Ft
RC t 100 (1)
F0
ここに, RC(t) : t時間後の圧縮応力緩和(%)
F0 : 30分後の初期圧縮力(N)
Ft : t時間後の圧縮力(N)
試験結果は,得られた値の中央値をJIS Z 8401によって,丸めの幅1(整数位)で表す。
なお,丸めた中央値に対して,個々の測定値が10 %以内で一致しない場合は,3個以上の試験片で更に
繰り返し試験を行い,全部の試験片の中央値を求める。また,時間tの対数と圧縮応力緩和RC(t) との応力
緩和曲線を作図することが望ましい。

5.7 試験精度

  試験精度は,附属書Aを参照する。

5.8 試験報告書

  試験報告書には,次の事項を記録しなければならない。
a) 試験片の詳細
1) 試験片の形状,寸法,履歴などの詳細
2) 試験片の採取・作製方法
3) 配合の詳細,及び加硫条件又は成形条件
b) この規格の番号及び試験方法(圧縮応力緩和試験のA法又はB法)
c) 試験の詳細
1) 試験片の種類
2) 試験片の数
3) 試験装置に関わる特記情報
4) 試験室の標準温度
5) 試験片の熱的状態調節(温度並びに時間)及び機械的状態調節(有無)
6) 試験時間及び試験温度
7) 試験ひずみ(25 %又はその他の値)
8) 試験槽を用いた場合,その種類
9) 他の試験環境条件で試験を行った場合,その詳細
10) 使用した潤滑剤及び試験ガス又は試験用液体
11) その他,規定された手順と異なる場合には,その詳細
d) 個々の圧縮応力緩和及び中央値
e) 試験年月日

6 引張応力緩和試験

6.1 原理

  この試験は,短冊状試験片に規定の引張変形を与え,規定の温度で規定時間その変形を維持したときの
引張力と初期引張力との変化を求め,引張応力緩和特性を調べるために行う。ただし,引張変形は,つか
み具間距離から求める。
なお,引張応力緩和試験には,次の2種類の方法がある。
a) 法 試験片を装着した引張装置を試験温度に予熱し,試験温度にて試験片の引張りを行い,初期及

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びその後の引張力の測定を試験温度で行う方法。
b) 法 試験室の標準状態にて試験片を引っ張り,その引張力を測定する。変形を保ったまま規定温度
まで加熱し,規定時間保持する。その後,引張変形を保持したまま,温度を試験室の標準状態に戻し,
引張力の測定を行う方法。

6.2 試験装置

  試験装置は,引張試験機及び試験槽によって構成し,それぞれ次による。
なお,試験装置の校正は,附属書Bによる。
6.2.1 引張試験機 JIS K 6272の4.(試験機の等級分類)に規定された1級以上の精度をもつもの。
6.2.2 試験槽 JIS K 6257の箇条5(試験装置)に規定する熱抵抗性試験に用いるもの。

6.3 試験片

6.3.1  試験片の採取・作製
試験片の採取・作製は,5.3.1による。
6.3.2 試験片の形状及び寸法
試験片の形状及び寸法は,表3による。
表3−引張応力緩和試験用試験片の寸法
単位 mm
形状 厚さ 幅 長さ つかみ具間距離
短冊1号形 2.0±0.2 5.0±0.1 100 40.0±0.4
短冊2号形 2.0±0.2 10.0±0.1 60 20.0±0.2
短冊3号形 1.0±0.1 4.025.0 a) 7080 50.0±0.5
注a) 同一試験では,同一幅の試験片を用いる。幅の許容差は,±0.1 mmとする。
6.3.3 試験片の厚さ及び幅の測定
試験片の厚さ及び幅の測定は,JIS K 6250の10.(寸法測定方法)による。
6.3.4 試験片の数
試験片の数は,5.3.3による。
6.3.5 試験片の選別
試験片の選別は,5.3.4による。
6.3.6 試験片の保管
試験片の保管は,5.3.5による。
6.3.7 試験片の熱的状態調節
試験片の熱的状態調節は,5.3.6 b) による。
注記 機械的状態調節については,JIS K 6254の6.7.1 b)(予備引張り)に従って実施してもよい。

6.4 試験時間及び試験温度

6.4.1  試験時間
試験時間は,5.4.1による。
6.4.2 試験温度
試験温度は,5.4.2による。

6.5 試験手順

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JIS K 6263:2015の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 3384-1:2011(MOD)
  • ISO 3384-1:2011/AMENDMENT 1:2013(MOD)

JIS K 6263:2015の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 6263:2015の関連規格と引用規格一覧