JIS K 6264-2:2005 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―耐摩耗性の求め方―第2部:試験方法 | ページ 7

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図 11 テーバー摩耗試験機の一例
11.2.1 回転円盤 回転円盤は,毎分60±2回又は72±2回で回転できるものとする。回転円盤の回転時上
下の振れは,中心から45 mm離れた点で±0.05 mm以下とする。
11.2.2 研磨輪
a) 研磨輪の取付け 研磨輪は,回転円盤上部に,水平軸を中心に上下動できる一対のアームの一端の自
由回転軸に取り付けられ,試験片との摩擦によって,2個の研磨輪が逆方向に回転する。
b) 研磨輪の材質及び寸法 研磨輪の材質及び寸法は,硬質ゴムについてはCS10,CS17,軟質ゴムにつ
いてはH10,H18,H22とし,その寸法は,厚さは12.7±0.1 mm,外径は新品のとき51.6±0.1 mmと
する。研磨輪の使用限界は,外径が45 mmまで摩耗したときとする。
備考 研磨輪の記号CS10,CS17,H10,H18,H22 は,テーバー摩耗試験機の製造業者の商品記号で
ある。製造業者は,高い再現性を得るために,これらを使用することを推奨している。この研
磨輪の代用として,JIS R 6210又はJIS R 6212で規定された研削といしを用いてもよい。
参考 テーバー摩耗試験機製造業者
TABER INDUSTRIES
USA
455 Bryant Street,North Tonawanda,New York 14120
c) 回転円盤に対する研磨輪の取付位置 回転円盤の回転軸中心線と研磨輪取付面との距離及び回転軸中
心線と研磨輪取付軸の中心線との距離は図12による。

――――― [JIS K 6264-2 pdf 31] ―――――

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単位 mm
研磨輪取付軸中心線
図 12 研磨輪及び摩耗くず吸入孔の取付位置
d) 研磨輪取付軸の直径 研磨輪取付軸の直径は,15.87 −0.03
0 mmとする。
e) 研磨輪の研磨 研磨輪の目詰まりの除去と同時に,研磨輪の円周面が試験片に平行に圧着するように
するため,研磨輪の外周をダイヤモンドドレッサによって研磨を行わなければならない。
11.2.3 圧着装置 圧着装置は,研磨輪取付けアームの荷重及びおもりの荷重によって,研磨輪を試験片に
圧着するものとする。試験片に加える付加力は,2.45 N,4.9 N又は9.8 Nとする。研磨輪取付けアームだ
けの有効付加力は2.45±0.05 Nとし,付加力4.9 Nの場合は質量250±1 gのおもりを,また,付加力9.8 N
の場合は質量750±1 gのおもりを追加する。研磨輪の重さは,図11に示す研磨輪の重さ相殺用軸に相殺
用おもりを取り付け,相殺する。
11.2.4 摩耗くず吸入装置 摩耗くず吸入装置は,試験中に生じる試験片及び研磨輪の摩耗くずを吸入する
装置で,図11に示すように試験機本体とホースで連結させる。
a) 摩耗くず吸入孔の内径及びその位置 摩耗くず吸入孔の内径は,8.0±0.5 mmとし,取付位置は図12
に示す位置とする。
b) 摩耗くず吸入孔と回転円盤に取り付けた試験片との距離 摩耗くず吸入孔と試験片との距離は3 mm
とし,厚さ3.0±0.2 mmのすきまゲージを用いて調節する。
c) 摩耗くず吸入孔の風量 摩耗くず吸入孔の風量QT(21)は,11.2.4b)の状態で,毎分0.5±0.1 m3とする。
注(21) 風量の測定方法の一例を,参考図1に示す。
参考 風量の測定は,電気掃除機を用い,次のように行う。試験機と摩耗くず吸入装置の間に,参考

――――― [JIS K 6264-2 pdf 32] ―――――

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図1に示すようなピトー管付きの筒を用いて測定する。水位の差をhとすれば,風量 (QT) は
次の式によって算出される。
QT .019 h
ここに, QT : 風量 (m3/min)
h : 水位の差 (mm)
単位 mm
参考図 1 風量測定装置の一例

11.3 試験片

11.3.1 試験片の形状及び寸法 試験片は,厚さ15 mm,直径約120 mmの円盤状又は試験に支障のない
形状で,ほぼ同じ大きさのものとし,その中心に約6.5 mmの孔をあける。試験片の厚さが1 mm未満又は
5 mmを超える場合は,受渡当事者間の協定による。
11.3.2 試験片の採取・作製 試験片は,型加硫によって作製するか又は製品から採取して作成する。試験
片の両面は,平滑でなければならない。
11.3.3 試験片の数 試験片の数は,3個とする。

11.4 試験方法

11.4.1 試験条件 試験条件は,5.によるほか,次による。
a) 回転速度 回転円盤の回転速度は,毎分60±2回又は72±2回とする。
b) 試験片の付加力 試験片に加える付加力は,2.45 N,4.9 N又は9.8 Nとする。
c) 試験回転数 試験回転数は,連続1 000回転又は500回転とする。
11.4.2 操作方法 操作は,次による。
a) 試験片の密度を,JIS K 6268によって測定する。
b) 試験片の質量を1 mgの精度で測定する。
c) 試験片を試験機の回転円盤に,試験中変形しないように取り付け,固定する。
d) 研磨輪の外周をダイヤモンドドレッサで研磨した後,研磨輪取付けねじで固定し,研磨輪の重さ相殺
用おもりを取り付ける。必要に応じて両方の研磨輪にそれぞれ規定のおもりを取り付ける。
e) 試験片の上に摩耗くず吸入アームを静かに降ろし,試験片と摩耗くず吸入孔との距離は,すき間ゲー
ジを用いて3 mmに調節する。
f) 試験片の上に研磨輪を静かに降ろし,試験機と摩耗くず吸入装置を始動させる。
g) 1枚の試験片に対して,連続して規定の回転数まで試験片を回転させる。

――――― [JIS K 6264-2 pdf 33] ―――――

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h) 摩耗くずを取り除いた,摩耗後の試験片の質量を1 mgの精度で測定する。
i) 他の2個の試験片に対しても同様にb) h)までの操作を繰り返す。

11.5 計算

 摩耗体積は,次の式(19)によって算出する。
mt
Vt (19)
t
ここに, Vt : 摩耗体積 (mm3)
mt : 3個の試験片の摩耗質量の平均値 (mg)
ρt : 試験片の密度 (g/cm3)

11.6 記録

 試験結果には,次の事項を記録しなければならない。
a) 適用規格番号
b) 試料及び試験片の詳細
c) 試験片の採取・作製方法
d) 試験の詳細
1) 試験温度
2) 試験片の付加力
3) 回転円盤の回転速度
4) 試験回転数(1 000回転又は500回転)
5) 試験片の厚さ
6) 研磨輪の種類及び形状
e) 摩耗体積
f) 試験年月日
g) その他の必要事項

――――― [JIS K 6264-2 pdf 34] ―――――

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附属書1(規定)摩耗試験用標準試料及び基準試料の配合並びに加硫時間

1. 適用範囲

 この附属書は,加硫ゴムの各種摩耗試験に用いる標準試料及び基準試料の配合並びに加硫
条件を規定する。
2. 標準試料及び基準試料の配合並びに加硫条件 標準試料及び基準試料の配合並びに加硫条件は,附属
書1表1による。
附属書1表 1 各摩耗試験用標準試料及び基準試料の配合並びに加硫条件
ゴム及び配合剤 A B C D1 D2 E1 E2 E3 E4 E5
ゴム 天然ゴム (SMR L) 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 ─ ─ 100.0 ─ ─
ハイシス油展BR (1) ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ 68.75 68.75
SBR1502 ─ ─ ─ ─ ─ ─ 100.0 ─ ─ ─
SBR1712 ─ ─ ─ ─ ─ 137.5 ─ ─ 68.75 68.75
カーボンブラックIRB No.5 45.0 35.0 ─ ─ ─ 60.0 40.0 45.0 80.0 ─
N330 ─ ─ ─ 36.0 50.0 ─ ─ ─ ─ ─
N774 ─ ─ 35.0 ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─
N234 ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ 80.0
酸化亜鉛 1種 (2) 5.0 50.0 35.0 50.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0
ステアリン酸 (3) 2.0 1.0 1.0 ─ 2.0 1.5 1.5 2.0 1.5 1.5
プロセス油 (4) 5.0 ─ ─ ─ ─ 5.0 5.0 5.0 8.75 8.75
老化防止剤 (5) TMDQ 1.5 ─ 1.0 ─ ─ 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5
6PPD 1.0 ─ ─ ─ ─ 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5
IPPD ─ 1.0 ─ 1.0 1.0 ─ ─ ─ ─ ─
MBTS
加硫促進剤 (6) ─ 1.2 ─ 1.2 ─ ─ ─ ─ ─ ─
TBBS 0.6 ─ 1.0 ─ ─ 1.0 1.0 0.6 1.2 1.2
CBS ─ ─ ─ ─ 0.5 ─ ─ ─ ─ ─
硫黄(7) 2.5 2.5 2.5 2.5 2.5 2.0 2.0 2.5 2.0 2.0
計 162.6 190.7 175.5 190.7 161.0 215.0 157.5 163.1 238.95 238.95
加硫条件 : 温度 (℃) 150 150 150 150±2 140 150 150 140 150 150
時間(分) : 型物 30 30 15 ─ ─ 65 65 60 65 65
シート 20 20 10 25±1 60 ─ ─ ─ ─ ─
各試験方法の標準試験片及び ウイリ アクロ ウイリ アクロ ピコ(12)
基準試験片(8) アムス ン アムス ン
アクロ (9)
DIN(11)
ン アクロ
改良ラ ン(10)
ンボー

注(1) シス含量98 %アロマ油37.5重量部を含むポリブタジエンゴム
(2) IS K 1410に規定されている品質のもの。
(3) IS K 3331に規定されている品質のもの。
(4) ナフテン系プロセス油
(5) IS K 6220-3に規定されている品質のもの。
(6) IS K 6220-2に規定されている品質のもの。
(7) IS K 6222-1に規定されている品質のもの。

――――― [JIS K 6264-2 pdf 35] ―――――

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