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3. 操作
3.1 DCB試験片のCOD測定 DCB試験片のCOD測定は,次のいずれかによる。
(1) OD計を用いる場合は,荷重線上のCODが測定できる位置にCOD計を取り付ける。
(2) クロスヘッドの移動量などの荷重線変位から,CODを次の式(1)によって算出してもよい。
痿 (1)
ここに, COD (mm)
u : 荷重線変位 (mm)
試験機と負荷ジグのコンプライアンス (mm/N)
P : 荷重 (N)
試験機と負荷ジグのコンプライアンスは,一組のピン負荷用ブロックを互いに接着し,それに荷重
を負荷したときの,荷重−変位線図における初期の直線のこう(勾)配の逆数から求める。この場合,
CODと荷重線変位の差が1%以下ならば,荷重線変位をCODとみなして式(1)を省略してもよい。
3.2 試験速度 DCB試験における試験速度は,試験中に試験機のクロスヘッドが移動する速度である。
すなわち,試験速度は,き裂進展量が約20mmまでは毎分0.5mmとし,それ以上では毎分1mmとする。
3.3 試験片の装着 DCB試験ジグを用い,次のとおりとする。
(1) 試験片上側のピン負荷用ブロックをピンを介して上側のDCB試験ジグに取り付ける。
(2) 試験片がほぼ水平になるように保持して,荷重計の零点を調節する。
参考 長めのゴムひもなどで試験片の初期き裂の入っていない方の端部をつり下げるなどして試験片
を水平に保持するとよい。
(3) 試験片下側のピン負荷用ブロックをピンを介して下側のDCB試験ジグに取り付ける。
(4) 試験機のクロスヘッドの位置を調節して荷重を零にする。
(5) OD計を装着している場合は,COD計の零点を調節する。
3.4 DCB試験の操作 DCB試験の操作は,次による。
(1) 試験片に荷重を負荷し,き裂が進展する前のき裂長さを測定する。
(2) 荷重−COD線図又は荷重−荷重線変位線図における初期の直線のチャート上の傾きは変位軸から
45°70°の範囲にあることが望ましい。
(3) 更に荷重を負荷し,き裂が約10mm進展するごとに,き裂長さを測定するとともに限界荷重とCOD
を測定する。き裂長さは,附属書1図2のように,荷重線からき裂先端までの直線距離として測定す
る。この場合,試験機を停止してこの操作を行ってよい。附属書1図3のようにこの手順をき裂進展
量が約70mmになるまで繰り返す。その後,荷重を零に戻して試験を終了する。
(4) き裂長さの測定は,読取り顕微鏡を用いて実測するか又は4.の(8)で述べる修正コンプライアンス較正
法を用いてき裂長さを求める。
(5) 試験後試験片を二つに割り,初期き裂長さを測定する(附属書1図5参照)。試験片両側面及び幅中央
の3点で測定した平均値を,初期き裂長さa0とする。3点で測定したき裂長さの最大値と最小値の差
は,3mm以下であること。
3.5 CODの原点 初期の直線とCOD軸の交点をCODの原点とみなし,以後この原点を基準にしてCOD
を測定する。
3.6 CODの永久変形分 最大変形後のCODの永久変形分(1)が,CODの最大値の10%を超える場合には
3.4の(3)で試験機を停止した後,附属書1図4のように直ちに除荷,再負荷を行い,除荷中にき裂長さを
測定する。除荷開始直前の荷重をそのき裂長さに対する限界荷重とする。
――――― [JIS K 7086 pdf 11] ―――――
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注(1) ODの永久変形分は,除荷中の荷重−COD線図の直線部分を延長してCOD軸との交点として
求める。
附属書1図2 試験中のき裂長さとCODの模式図
附属書1図3 荷重−き裂開口変位(除荷をしない場合)
――――― [JIS K 7086 pdf 12] ―――――
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附属書1図4 荷重−き裂開口変位(除荷をする場合)
附属書1図5 初期き裂長さの測定(DCB試験)
3.7 CODコンプライアンス ( ‰湮 定 CODコンプライアンス ( ‰湮 定は,附属書1図3及び附属
書1図4を参考にして次による。
(1) 通常の除荷をしない場合は,荷重−COD線図上のCODと荷重の比 P
(2) 除荷及び再負荷を行う場合は,除荷及び再負荷過程における荷重−COD線図の直線部分のこう配から
求めたCODと荷重の比
P
3.8 CODとき裂長さの比 CODとき裂長さの比a 0.4以下を有効とする。
――――― [JIS K 7086 pdf 13] ―――――
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3.9 曲げ弾性率 曲げ弾性率が必要な場合は,JIS K 7074によって,試験片の半分の板厚をもつ4点又
は3点曲げ試験片(試験終了後,二つに割った試験片の破面をヤスリなどで研磨して平らにしたものを試
験片としてもよい。)の曲げ試験を行う。
3.10 試験 試験の目的に応じ,次の測定を行う。
(1) 荷重−COD線図
(2) 限界荷重及びき裂長さ
(3) ODコンプライアンス及び荷重点コンプライアンス
(4) 初期き裂長さ
(5) 曲げ弾性率
(6) 試験機と負荷ジグのコンプライアンス
4. 計算 計算は,次による。
(1) 荷重線変位だけを測定しCODを測定していない場合は,次の式(2)によってCODコンプライアンスを
荷重点コンプライアンスから算出する。
C− (2)
ここに, CODコンプライアンス (mm/N)
C : 荷重点コンプライアンス (mm/N)
試験機と負荷ジグのコンプライアンス (mm/N)
CODコンプライアンスと荷重点コンプライアンスの差が1%以下の場合には,荷重点コンプライア
ンスをCODコンプライアンスとみなして式(2)を省略してもよい。
a
(2) き裂長さとCODコンプライアンスの測定値を,附属書1図6のように縦軸に無次元化き裂長さH 2,
横軸に単位幅に対するCODコンプライアンスの立方根 B を取ってプロットし,次の式(3)のように
両者の関係を直線近似して,係数 愀 愀 侮
a= 31
1 B 0 (3)
2H
ここに, a : き裂長さ (mm)
2H : 板厚 (mm)
B : 試験片幅 (mm)
CODコンプライアンス (mm/N)
31mm 32
愀 直線の傾き
N ( )
愀 直線の切片(無次元)
参考 愀 無次元係数DIを用いると,次の式(4)によっても算出できる。
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= DI EL (4)
ここに, EL : 曲げ弾性率 (GPa)
D1は,ほぼ0.25に等しい。係数 愀 愀 実験結果を式(3)に当てはめて求めるが,式(4)から分か
るように 愀 片寸法のわずかな違いではほとんど変化せず,弾性率が同じならばほぼ同一の値を
与える。このことを利用して,例えば,繊維体積含有率のわずかな差による弾性率の変動の補正など
に式(4)を利用してもよい。
――――― [JIS K 7086 pdf 14] ―――――
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附属書1図6 係数 愀 愀 湛 による決定
(3) 附属書1図7のように荷重−COD曲線における初期の直線の傾きより5%小さい直線が荷重−COD曲
線と交わる交点の荷重値 (P5) を読み取る。その交点以前に荷重が最大値又は最初のピーク値に達し
ていない場合は,P5を初期限界荷重Pcとする。P5に達する以前に荷重が最大値又は最初のピーク値
を示す場合は,その荷重値をPcとする。
附属書1図7 初期限界荷重Pcの定義
(4) き裂進展初期のモードI層間破壊じん性値は,次の式(5)によって算出する。
2 32
3 PC B 0
GIC= (5)
2 2H B 1
ここに, GIC : き裂進展開始点のモードI層間破壊じん性値 (kJ/m2)
Pc : 初期限界荷重 (N)
荷重−COD曲線における初期の弾性部分のコンプライアン
ス (mm/N)
――――― [JIS K 7086 pdf 15] ―――――
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JIS K 7086:1993の国際規格 ICS 分類一覧
- 83 : ゴム及びプラスチック工業 > 83.120 : 強化プラスチック
JIS K 7086:1993の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0601:2013
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―表面性状:輪郭曲線方式―用語,定義及び表面性状パラメータ
- JISB0621:1984
- 幾何偏差の定義及び表示
- JISB7502:2016
- マイクロメータ
- JISB7507:2016
- ノギス
- JISK6900:1994
- プラスチック―用語
- JISK7072:1991
- 炭素繊維強化プラスチックの試料の作製方法
- JISK7074:1988
- 炭素繊維強化プラスチックの曲げ試験方法
- JISK7100:1999
- プラスチック―状態調節及び試験のための標準雰囲気
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方