この規格ページの目次
14
K 7142 : 2014
8 精度
二つの方法に関する精度を求めるため,1996年に8試験機関で国際共同試験を行った。A法のアッベ屈
折計の測定には11個の試料,B法には6個の試料を用いた。このうち3試料は同一のものである。データ
はJIS Z 8402-1,JIS Z 8402-2及びJIS Z 8402-3を用いて解析した。結果を表3に示す。グラブスの方法で
異常値は検出されなかった。
異方性材料は,厳密に選定し,A法によって測定する試料の延伸方向は,同一とした。
室間再現精度は,同一とみなせる試料において,試験室,試験員,試験日時及び試験装置の全てが異な
る条件の下で,同一の方法を用いて得られる室間再現標準偏差で表す。
室内再現精度は,同一の試験室で同一とみなせる試料において,試験員,試験日時及び試験装置が任意
に異なるか又は全て異なった条件の下で,同一の方法を用いて得られる室内再現標準偏差で表す。
注記1 A法では,延伸がほとんどなく光学的ストレスがないとされているPMMAキャスト板,及び
加熱収縮及びアニールしたPMMAキャスト板の再現標準偏差は0.000 4を超えていない。他
の材料では,試料内の位置の違いによるデータのばらつきがあり,再現標準偏差0.000 7から
0.008の間である。加熱収縮及びアニールしたPMMAキャストシートの場合は,再現標準偏
差の方が室内再現標準偏差のデータより僅かに小さい。その理由として,特にこの材料では,
室間再現精度の値が逆転しており,これは,室間再現標準偏差(sR)だけが大きいか室間再
現標準偏差(sR)と室内再現標準偏差(sRW)とが等しいためであると考えられる。それにも
かかわらず,PMMAの精度は非常に高く,室間再現標準偏差(sR)と室内再現標準偏差(sRW)
との差は0.000 1だけであり,この方法の検出限界に対応する値である。
注記2 一般的には,粒状のものに用いるB法はA法より再現性が小さい。同一材料から得られた板
及び粒状試料についての試験データ[PMMA(表3のNo.2及びNo.15)及びPS(表3のNo.6
及びNo.17)]によって明らかである。
――――― [JIS K 7142 pdf 16] ―――――
15
K 7142 : 2014
表3−国際共同試験データ
No 方法 プラスチック材料 平均屈折率 室内再現標準偏差(室間)再現標準偏差
nD23 sRW sR
1 A PMMAキャスト板 1.491 1 0.000 36 0.000 41
2 A 加熱収縮・アニールPMMAキャスト板 1.491 4 0.000 58 0.000 46
3 A PC押出シート(機械方向) 1.583 9 0.000 40 0.000 82
4 A PC押出シート(直角方向) 1.583 7 0.000 65 0.000 67
5 A 高屈折率眼鏡用キャスト材料 1.657 9 0.000 20 0.001 02
6 A PSプレスシート 1.590 8 0.000 54 0.000 71
7 A 環状オレフィンコポリマー 1.542 8 0.006 58 0.007 31
8 A PPフィルム(機械方向) 1.504 6 0.000 54 0.008 32
9 A PPフィルム(直角方向) 1.504 1 0.000 37 0.000 46
10 A FEPフィルム(機械方向) 1.344 7 0.001 13 0.001 52
11 A FEPフィルム(直角方向) 1.343 4 0.000 39 0.001 13
12 B PMMA粉体(重合後) 1.490 6 0.000 37 0.000 51
13 B PC粉体(重合後) 1.584 7 0.000 31 0.005 45
14 B 環状オレフィンコポリマー(粉末化) 1.541 7 0.000 33 0.002 53
15 B 加熱収縮・アニールPMMAキャストシ 1.490 9 0.000 34 0.000 92
ート(粉末化)
16 B PC(粉末化) 1.582 5 0.000 42 0.003 04
17 B PS(粉末化) 1.591 9 0.000 52 0.004 69
注記 (No 3,No 4及びNo 16),(No 6及びNo 17),(No 7及びNo 14)並びに(No 2及びNo 15)は,それぞれ
同一材料による試験片又は試料である。
9 試験報告書
試験報告書には,次の事項を記載する。
a) この規格の番号
b) 試験材料の詳細な全必要事項
c) 用いた試験法(A法又はB法)及び装置(アッベ屈折計,多波長アッベ屈折計,その他の屈折計,顕
微鏡など)
d) 光源の種類及びその波長
e) 使用した中間液(A法),ガラス板(A法フィルム)及び浸液(B法)の種類及び屈折率
f) 試験片を切り出した位置(A法)
g) アッベ数及び主分散,ただし,必要な場合(A法)
h) 試験の精度で保証する有効数字の屈折率(A法使用の屈折率の場合は,有効数字3桁以上)
i) 受渡当事者間の協定又はその他の理由によって,この方法の規定から外れた事項
j) 試験年月日
――――― [JIS K 7142 pdf 17] ―――――
16
K 7142 : 2014
K7
2
附属書JA
14
(参考)
2 : 2
JISと対応国際規格との対比表
014
JIS K 7142:2014 プラスチック−屈折率の求め方 ISO 489:1999,Plastics−Determination of refractive index
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条 (V) JISと国際規格との技術的差異の理由
国際 ごとの評価及びその内容 及び今後の対策
規格
箇条番号 内容 箇条 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
番号
及び題名 番号 の評価
3 用語及び 追加 JISの様式に合わせて追加。
定義
4 装置及び 3.1.1 変更 測定範囲を,1.3001.700から プラスチックの高屈折率材料への対応の
試薬 1.3001.870に変更。 ため,測定範囲を広げるとともに,校正
4.1.1 屈折計 校正手順を追加。 の手順を追加した。
ISO 489の見直し時に,修正を提案する。
4.1.2 光源 3.1.2 追加
White or sodium lamp, 現在,使用されている光源を追加した。
発光ダイオード,その他輝線の光
used as a source of light 源を追加。 ISO 489の見直し時に,修正を提案する。
4.1.3 接触液 3.1.3 追加 表1のポリメタクリル酸メチル 現在,使用されている接触液を追加した。
(PMMA)の接触液にシリコー ISO 489の見直し時に,修正を提案する。
ン油を追加。
5 試験片及 4.1 追加 試験片の長さに多波長アッベ屈 装置に合わせて追加した。
び試料 折計を追加。 ISO 489の見直し時に,修正を提案する。
5.1 A法 追加 サンプルの形状の詳細を追加。 実際の測定に合わせて追加した。
ISO 489の見直し時に,修正を提案する。
5.3 試料及 4 追加 平均値の有効数字を追加。 ISO 489:1999では,“使用者の常識”に任
び測定の数 せている事項を明確にした。
技術的な差異はない。
6 状態調節 5 変更 状態調節の規定内容を,JIS K ISO 489:1999では,ISO 291の規定の内容
7100(ISO 291)の規定と整合すを間違って引用しているので変更した。
るように変更。 ISO 489の見直し時に,修正を提案する。
――――― [JIS K 7142 pdf 18] ―――――
17
K 7142 : 2014
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条 (V) JISと国際規格との技術的差異の理由
国際 ごとの評価及びその内容 及び今後の対策
規格
箇条番号 内容 箇条 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
番号
及び題名 番号 の評価
7 手順 6 追加 読み取る有効数字を追加。 ISO 489:1999では,“使用者の常識”に任
7.1.1.1 透明 せている事項を明確にした。
板 技術的な差異はない。
7.1.1.2 フィ 6 追加 注記及び図5を追加。 ISO 489:1999では,記載がないが,説明
ルム を分かりやすくするために追加した。技
術的な差異はない。
7.1.2 多波長 追加 任意の波長で屈折率を測定する ISO 489:1999では,全くない項目。
アッベ屈折 ための多波長アッベ屈折計を追 ISO 489の見直し時に,修正を提案する。
計 加。
9 試験報告 8 追加 試験報告書に記載する事項とし ISO 489:1999では,記載がないが,説明
書 て,“使用した中間液(A法),ガ
を分かりやすくするために追加した。技
ラス板(A法フィルム)及び浸液術的な差異はない。
(B法)の種類及び屈折率”を追
加。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価 : ISO 489:1999,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 追加 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更 国際規格の規定内容を変更している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD 国際規格を修正している。
K7 142 : 2014
2
JIS K 7142:2014の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 489:1999(MOD)
JIS K 7142:2014の国際規格 ICS 分類一覧
- 83 : ゴム及びプラスチック工業 > 83.080 : プラスチック > 83.080.01 : プラスチック一般
JIS K 7142:2014の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK7100:1999
- プラスチック―状態調節及び試験のための標準雰囲気
- JISZ8402-1:1999
- 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第1部:一般的な原理及び定義
- JISZ8402-2:1999
- 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第2部:標準測定方法の併行精度及び再現精度を求めるための基本的方法
- JISZ8402-3:1999
- 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第3部:標準測定方法の中間精度