JIS K 7142:2014 プラスチック―屈折率の求め方 | ページ 3

                                                                                              9
K 7142 : 2014
1 ガラス板 4 フィルム試験片
2 接触液 5 光
3 主プリズム
図4−アッベ屈折計におけるフィルムの設置方法
1 採光面(光沢面)
2 試験片と接触する面
3 採光面(つや消し面)
図5−ガラス板
7.1.1.3 異方性材料
射出成形及び押出成形品のような異方性材料では,試験片の測定場所によって異なった屈折率が得られ
る場合がある(図6参照)。この場合は,機械方向(流れ方向)に平行又は直角のエッジを研磨した試験
片を用いる。
接眼レンズに偏光フィルタを付けると,試験片の多方向の屈折率が測定できる。試験片の置く方向(機
械方向に面した照射面又は機械方向に90度の表面)と偏光フィルタの方向(二点間でフィルタを90度回
転)とを組み合わせることによって,図7のように三つの基本方向(X,Y,Z)の屈折率が測定できる。

――――― [JIS K 7142 pdf 11] ―――――

10
K 7142 : 2014
X 機械方向に直角
Y 機械方向
Z 厚さ
図6−フィルムの複屈折
測定方向 厚さ 機械方向に直角 厚さ 機械方向
(Z軸) (X軸) (Z軸) (Y軸)
複屈折の試験片の 光 光 光 光
置き方
(矢印が機械方向)
偏光方向
(矢印で表示)
図7−試験片の置き方及び偏光フィルタの方向の組合せ
7.1.1.4 半透明,着色及び不透明材料
半透明,着色及び不透明材料では,反射モードを用いる。このモードでは,光は主プリズム側の窓から
入り,プリズムと試験片との界面で反射する(図8参照)。
注記 半透明,着色及び不透明材料の場合は,光量不足となり,透過法で屈折率を測定することがで
きないことがある。この場合は,反射モードで屈折率を測定することができる。反射モードで
は明視野と暗視野とが逆転し,コントラストが小さくなる。

――――― [JIS K 7142 pdf 12] ―――――

                                                                                             11
K 7142 : 2014
1 色消しつまみ 4 試験片 7 光
2 測定つまみ 5 接触液 8 主プリズム
3 接眼レンズ 6 採光窓
図8−アッベ屈折計における半透明,着色及び不透明材料の屈折率の測定例
7.1.2 多波長アッベ屈折計
7.1.2.1 透明板
多波長アッベ屈折計は,屈折計本体と光源ユニットとからなる。屈折計本体の主プリズムに,透明試験
片のよく研磨した表面(測定面)に微量の接触液(4.1.3参照)を滴下し,試験片の研磨又はつや消し面に
研磨したエッジを光源の方に向けてプリズムの表面にしっかり接触させる(図9参照)。光源ユニットに,
干渉フィルタを取り付けて測定波長を設定する。屈折計本体の接眼レンズの視野の半分が暗くなるまで測
定つまみを調節する(図10)。このとき,ライトガイドの出射側の位置を調整し,境界線が見えやすい位
置に調節する。ライトガイドの出射側を調節後,再び測定つまみを調節し,クロス線に境界線を合わせる。
測定つまみと連動して,屈折率の値がデジタルで表示されるので,十字線の位置に境界線を合わせたとき
の値を読む。測定波長は,450 nm1 550 nmであるが,681 nm1 550 nmは近赤外光ビュアが必要になる
注記1 単色光で測定するので色消しつまみは存在しない。目盛は電気的に読み取られるので,接眼
レンズをのぞ(覗)いても見ることができない。
注記2 干渉フィルタは,半値幅2 nm程度の半値幅が小さいものを用いるとよい。

――――― [JIS K 7142 pdf 13] ―――――

12
K 7142 : 2014
1 屈折計本体 6 波長情報通信ケーブル 11 主プリズム
2 光源ユニット 7 試験片 12 測定値(屈折率)表示
3 ハロゲンランプ 8 接触液 13 波長表示
4 干渉フィルタ 9 測定つまみ
5 ライトガイド 10接眼レンズ
図9−多波長アッベ屈折計における透明板の屈折率測定装置例
1 境界線 3 明視野
2 十字線 4 暗視野
図10−多波長アッベ屈折計の視野例
7.1.2.2 フィルム
多波長アッベ屈折計のフィルム測定は,アッベ屈折計と同様に試験片とガラス板とを置き,透明板と同
様に測定を行う(7.1.1.2参照)。

――――― [JIS K 7142 pdf 14] ―――――

                                                                                             13
K 7142 : 2014
7.1.2.3 異方性材料
多波長アッベ屈折計の異方性材料の測定は,アッベ屈折計と同様に行う(7.1.1.3参照)。
注記 偏光フィルタを用いて測定する場合の測定波長は,偏光フィルタの特性によるところが大きく,
一般的に450 nm680 nmの範囲である。
7.1.2.4 半透明,着色及び不透明材料
半透明,着色及び不透明材料では,アッベ屈折計と同様に反射モードを用いて行う(7.1.1.4参照)。
7.1.2.5 任意の波長による屈折率の測定方法及びアッベ数の測定方法
多波長アッベ屈折計では,任意の波長の干渉フィルタを用意することによって,任意の波長における屈
折率を測定することができる。アッベ数及び主分散は,必要な波長の屈折率を測定することで計算できる
(3.8及び3.9参照)。

7.2 B法

  測定は,(23±0.5)℃で行う。
少量の浸液(4.2.3参照)をスライドガラス上に置く。浸液は既知の屈折率(表2参照)で,試験する試
料の屈折率に近いものでなければならない。
試料の屈折率が予測できない場合は,屈折率が約1.56の浸液を使用するのがよい。
試料の粒体を数粒スライドガラス上の浸液の上に置き,カバーグラスを載せる(以下,調製試料という。)。
集光装置のつまみを調節し,狭い軸光源のビームになるところで止める。
顕微鏡のステージに調製試料を置き,粒体に焦点を合わせる。顕微鏡対物レンズと調製試料との間を離
して少し焦点を外す。粉体の周囲又は内側に見える明るい光輪,すなわち,ベッケ線は,屈折率が大きい
方に移動する(図11参照)。
試料と既知の屈折率の浸液とが一致するか,又は試料の屈折率が一連の浸液中の二つの既知の屈折率の
間に収まるまで,調製試料の試験を繰り返す。測定する材料の屈折率が浸液に等しければ,顕微鏡の対物
レンズを上げ下げしてもベッケ線の現象は現れない。
調整操作中に現れる泡は,試料と浸液との一致が近い場合の焦点の確認に役立つ。
1 ベッケ線
2 顕微鏡のレンズ筒を上げて焦点を少し外す
3 浸液の屈折率が試料より高い場合は,ベッケ線は浸液の方に動く
4 反対の場合は,ベッケ線が粒体の方に動く
図11−ベッケ線及びその動き

――――― [JIS K 7142 pdf 15] ―――――

次のページ PDF 16

JIS K 7142:2014の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 489:1999(MOD)

JIS K 7142:2014の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 7142:2014の関連規格と引用規格一覧