JIS L 1902:2015 繊維製品の抗菌性試験方法及び抗菌効果 | ページ 3

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存する。
なお,白金耳を斜面培地に塗抹するときは,図1に示す凝結水に細菌を分散し,ここから斜面上方
まで直線を引く。一旦,培地から白金耳の先端を離し,再び凝結水につけ,今度は蛇行させながら斜
面上方まで線を引く。
e) 細菌移植後,1か月以内に次の細菌移植を同様に行い,継代培養する。継代培養は10回を限度とする。
また,移植して1か月以上過ぎたものは,次の移植に用いてはならない。
注記 長期保存の場合は凍結乾燥するか,又は高層培地に移植し,殺菌流動パラフィンで重層して
保存してもよい。
図1−斜面培地への細菌移植

8 試験手順

8.1 菌液吸収法

8.1.1  培養
8.1.1.1 前培養A
白金耳(5.7)を使用し,保存容器から試験菌を取り出す。取り出した試験菌を混釈平板培養法用寒天培
地(EA)(6.11)上に培養後のコロニーが単離されるよう筋状に塗り付ける。その後,37 ℃±2 ℃で24
時間48時間培養する。培養後の平板は,5 ℃10 ℃で保存でき,1週間以内に使用する。
なお,一度コロニーを採取した平板は,再度用いてはならない。
8.1.1.2 前培養B
20 mLのニュートリエント培地(NB)(6.5)又はトリプトンソーヤ培地(TSB)(6.2)を100 mLの蓋付
三角フラスコ(5.20)に入れる。8.1.1.1の平板から白金耳を使用し,一つのコロニーをかき取り,そのコ
ロニーをフラスコの培養液に接種する。次の条件で培養する。
− 温度 : 37 ℃±2 ℃
− 振とう速度 : 振とう培養機(5.27)によって,振り幅30 mmで110回/分の速度で振とう。
− 培養時間 : 18時間24時間
8.1.1.3 前培養C
20 mLのニュートリエント培地(NB)(6.5)又はトリプトンソーヤ培地(TSB)(6.2)を100 mLの三角
フラスコに入れる。8.1.1.2の培養液から0.4 mLをこの三角フラスコに加える。この接種液は菌濃度で,1
×108 CFU/mL3×108 CFU/mL,又はATP濃度で,1×10−6 mol/L3×10−6 mol/Lを目標とし,次の条件
で培養する。

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− 温度 : 37 ℃±2 ℃
− 振とう速度 : 振とう培養機によって,振り幅30 mmで110回/分の速度で振とう。
− 培養時間 : 3時間±1時間
培養後の菌濃度及びATP濃度の目標値は,107 CFU/mL又は10−7 mol/Lである。
注記 調製された接種液は氷冷で保持し,8時間以内に使用するのがよい。
8.1.2 試験接種菌液の調製
8.1.1.3の培養後の菌濃度を分光光度計又はマクファーランドのネフェロメータ(5.1)によって,室温で
水によって20倍希釈したニュートリエント培地(NB)(6.5)若しくはトリプトンソーヤ培地(TSB)(6.2)
を用いて,1×105 CFU/mL3×105 CFU/mLに調製するか,又は発光測定法によって8.1.1.3の培養後のATP
濃度を測定し,室温で水によって20倍希釈したニュートリエント培地(NB)若しくはトリプトンソーヤ
培地(TSB)を用いてATP濃度を1×10−9 mol/L3×10−9 mol/Lに調製する。
調製した試験接種菌液に対し,附属書C及び附属書Dに規定した定量法で菌濃度及びATP濃度を測定
し,試験接種菌液濃度とする。
注記 調製した接種液は氷冷で保持し,4時間以内に使用するのがよい。
8.1.3 試験片の採取及び準備
8.1.3.1 試験片の採取
0.40 g±0.05 gの質量で,適切な大きさに裁断した試験片を6検体,及び対照試料を6検体を採取する。
注記 試験試料の3検体及び対照試料の3検体は,接種直後の測定に使用し,残りの3検体ずつは,
培養時間18時間24時間後の測定に使用する。
8.1.3.2 試験片の準備
試験試料の形状に合わせ,次に示す適切な処置を行ってから,それぞれの試験片を別々のバイアル瓶
(5.16)に入れる。
a) 試験片がカールしやすいものか,中わた又は羽毛を含んでいる場合は,バイアル瓶の中の試験片の上
にガラス棒(5.18)を載せるか,又は試料片の両端を糸で俵状に固定する方法を用いる。
b) 試験片が糸の場合は,適切な本数を束にし,ガラス棒を載せる。
c) 試験片がカーペットなどの場合には,カーペットそのもの又はパイル部分を切り取り,バイアル瓶の
中に入れ,ガラス棒を載せる。
必要な場合は,試験当事者間の合意に基づき前処理を行う。実施した前処理に関しては,その詳細を試
験報告書に記載する。
8.1.3.3 滅菌
汚染がないことが確認されている場合以外には,次の手順に従って,オートクレーブ(5.28)によって
試験片を滅菌する。
a) 試験片が入ったバイアル瓶(5.16)の開口部をアルミニウムホイル(5.26)で包む。
b) アルミニウムホイルで包んだバイアル瓶を金網かご(5.25)に入れる。
c) バイアル瓶のキャップを別のアルミニウムホイルで包み,金網かごに入れる。
d) バイアル瓶及びキャップを15分間20分間オートクレーブで処理する。
e) 滅菌後クリーンベンチ又は安全キャビネット(5.6)内,若しくは空中からの汚染の心配のない場所で,
アルミニウムホイルを取り除き,60分間又はそれ以上静置し,試験片を乾燥させる。
f) しっかりバイアル瓶にキャップをする。
注記 オートクレーブ滅菌ができない場合は,エチレンオキサイドガス,γ線,又は別の適切な方法

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を採用してもよい。それらの滅菌法を採用した場合は,その旨を試験報告書に記載するのがよ
い。
8.1.4 試験操作
8.1.4.1 試験片への接種
8.1.2で調製された試験接種菌液を試験片(8.1.3.2)上にピペット(5.15)で正確に,0.2 mLずつ数箇所
に分けて接種する。その場合,接種液がバイアル瓶(5.16)の壁面及びキャップに触れてはならない。
8.1.4.2 接種直後の洗い出し
8.1.4.1の接種直後に,試験試料3検体及び対照試料3検体のバイアル瓶(5.16)のそれぞれの中に,20 mL
のSCDLP培地(6.8),不活性化液(6.10),又は洗い出し用生理食塩水(6.20)のいずれか1種だけを添加
する。次に,バイアル瓶のキャップを締め,附属書Bによって,洗い出しを行う。
8.1.4.3 培養
8.1.4.2で洗い出さなかった対照試料3検体,及び試験試料3検体のバイアル瓶(5.16)を37 ℃±2 ℃で
18時間24時間培養する。
8.1.4.4 培養後の洗い出し
8.1.4.3の培養後,6検体のバイアル瓶(5.16)のそれぞれの中に20 mLのSCDLP培地,不活性化液,又
は洗い出し用生理食塩水のいずれか1種だけを添加する。次に,バイアル瓶のキャップを締め,附属書B
によって,洗い出しを行う。
8.1.4.5 生菌数及びATP量の計算
8.1.4.5.1 一般事項
次式に従い,8.1.4.2及び8.1.4.4による処理後の生菌数を,附属書Cで得た菌濃度から,また,ATP量を
附属書Dで得たATP濃度から計算する。
8.1.4.5.2 生菌数
生菌数の計算は,式(1)による。
B
M 20 (1)
ここに, M : 1試験片当たりの生菌数
cB : 附属書Cで得た菌濃度
20 : 洗い出し液量(mL)
8.1.4.5.3 ATP量
ATP量の計算は,式(2)による。
ATP
M' c ' 20 (2)
ここに, M' : 1試験片当たりのATP量
cATP' : 附属書Dで得たATP濃度
20 : 洗い出し液量(mL)
8.1.5 試験結果
8.1.5.1 対照試料での試験成立の判定
対照試料での試験は,次のa),b) 及びc),又はa),b) 及びd) が満たされた場合,成立したものと判
断する。ただし,この試験が不成立と判断した場合は,再試験を実施しなければならない。
a) 8.1.2の試験接種菌液の菌濃度は,1×105 CFU/mL3×105 CFU/mL,又はATP濃度で1×10−9 mol/L
3×10−9 mol/Lとする。
b) 対照試料の接種直後及び培養後のそれぞれの3検体における,常用対数での生菌数又はATP量の最大
最小の差は1以下とする。

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c) 混釈平板培養法の増殖値(F)は,1.0以上とし,JIS Z 8401の規則B(四捨五入法)によって小数点
以下1桁に丸める。
d) 発光測定法の増殖値(F)は,0.5以上とし,JIS Z 8401の規則Bによって小数点以下1桁に丸める。
増殖値(F)の計算は,式(3)による。
F log Ctlog
− C0 (3)
ここに, F : 対照試料の増殖値
log Ct : 18時間24時間培養後の対照試料3検体の生菌数,又はATP
量の算術平均の常用対数
log C0 : 接種直後の対照試料3検体の生菌数,又はATP量の算術平均
の常用対数
8.1.5.2 試験試料での試験成立の判定及び抗菌活性値の計算
試験試料での試験で,試験試料の3検体間について,常用対数での生菌数又はATP量の接種直後と培養
後とのそれぞれの最大値と最小値との差が2以下の場合,成立したものと判断する。ただし,この試験が
不成立と判断された場合は,再試験を実施しなければならない。
試験が成立した場合には,式(4)に従って,抗菌活性値を計算し,JIS Z 8401の規則Bによって小数点以
下1桁に丸める。
log C0>log T0の場合は,log T0をlog C0に置き換えて計算する。
A F−G
log Ct− log C0 − log Tt− logT0 (4)
ここに, A : 抗菌活性値
F : 対照試料の増殖値(F=log Ct−log C0)
G : 試験試料の増殖値(G=log Tt−log T0)
log Tt : 18時間24時間培養後の試験試料3検体の生菌数,又はATP
量の算術平均の常用対数
log T0 : 接種直後の試験試料3検体の生菌数,又はATP量の算術平均
の常用対数

8.2 トランスファー法

8.2.1  試験菌及び接種液の調製
8.2.1.1 試験菌の培養
白金耳を使用し,保存容器から保存菌を取り出す。取り出した保存菌をトリプトンソーヤ寒天培地(TSA)
(6.3)を寒天上に筋状に塗り付ける。次に,37 ℃±2 ℃の条件で18時間24時間培養する。培養後寒天
平板からコロニーを白金耳でかき取り,別のトリプトンソーヤ寒天培地(TSA)を寒天平板に筋状に塗り
付ける。次に,37 ℃±2 ℃の条件で18時間24時間培養する。
注記 2回目の平板が試験に使用されるものとなる。
接種が1日以内に終了できない場合は,追加の48時間用の培地に接種を行い,その培地を,培養器(5.2)
に37 ℃±2 ℃の条件で48時間保持し培養する。この場合には,新規の24時間継代培養を試験に先立ち
準備する。4回目の培養細菌は使用してはならない。
8.2.1.2 試験接種菌液の調製
白金耳を使用し,2回目の平板からコロニーを取り,ペプトン食塩水(6.6)に入れる。ボルテックスミ
キサ(5.4)でよくかくはんする。
菌濃度を分光光度計又はマクファーランドのネフェロメータ(5.1)を用いて,菌濃度を推定し,1×108
CFU/mL3×108 CFU/mLにペプトン食塩水で調製する。ATP濃度については,発光測定法によって,2×
10−7 mol/L6×10−7 mol/Lに,ペプトン食塩水で調製する。

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その調製液を,更に,ペプトン食塩水を用いて,菌濃度は,1×106 CFU/mL3×106 CFU/mLとし,ATP
濃度は,発光測定法によって,2×10−9 mol/L6×10−9 mol/Lに調製する。
最終調製液は,附属書C及び附属書Dに規定する定量法によって,確認しなければならない。
8.2.2 試験片の準備
裁断型枠(5.21)を用いて,38 mmの直径に試験片を裁断する。必要な場合は,試験当事者間の合意に
基づき前処理を行う。実施した前処理に関しては,その詳細を試験報告書に記載する。
汚染がないことが確認されている場合以外には,オートクレーブ(5.28)によって試験片を滅菌する。
オートクレーブ滅菌ができない場合には,エチレンオキサイドガス,γ線,又は別の適切な方法を採用し
てもよい。それらの滅菌法を採用した場合は,その旨を試験報告書に記載する。
8.2.3 試験操作
8.2.3.1 寒天平板への接種
トランスファー法用寒天培地(6.4)を対照試料用に6枚,試験試料用に6枚準備する。8.2.1.2の試験接
種菌液1 mLを寒天上に接種し,寒天平板を多方向に傾けながら寒天平板表面全体に行き渡るようにする。
余分な接種液を可能な限り吸い取る。次に,300秒±30秒間静置する。
8.2.3.2 試験片への転写
対照試料を6検体及び試験試料を6検体準備する。
必要な場合は,試験当事者間の合意に基づき前処理を行う。実施した前処理については,その詳細を試
験報告書に記載する。
注記 対照試料3検体及び試験試料3検体は,転写直後の測定に使用し,残りの3検体ずつは,培養
後の測定に使用する。
それぞれの検体を,試験試料の場合は抗菌加工面を寒天培地側にして,8.2.3.1の寒天表面上に載せ,ス
テンレス分銅(5.24)で60秒±5秒間押さえる。次に,それぞれの試料片を55 mm60 mmの直径のシャ
ーレに転写した面を上にして置く。恒湿槽(5.8)に入れ,温度37 ℃±2 ℃及び湿度70 %RH以上の条件
で18時間24時間培養する。
8.2.3.3 菌転写後の洗い出し
転写直後,それぞれの試験片を使い捨てプラスチックバッグ(5.22)又はバイアル瓶に入れ,20 mLの
不活性化液(6.10)を追加し,附属書Bの規定によって,洗い出す。
8.2.3.4 培養後の洗い出し
培養後,それぞれの試験片を使い捨てプラスチックバッグ又はバイアル瓶に入れ,20 mLの不活性化液
(6.10)を追加し,附属書Bの規定によって,洗い出す。
8.2.3.5 生菌数又はATP量の計算
8.2.3.5.1 一般事項
8.2.3.5.2及び8.2.3.5.3に示した式に従い,8.2.3.3及び8.2.3.4による処理後の生菌数を,附属書Cで得た
菌濃度から,また,ATP量を附属書Dで得たATP濃度から計算する。
8.2.3.5.2 生菌数
生菌数の計算は,8.1.4.5.2の式(1)による。
8.2.3.5.3 ATP量
ATP量の計算は,8.1.4.5.3の式(2)による。

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JIS L 1902:2015の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 20743:2013(MOD)

JIS L 1902:2015の国際規格 ICS 分類一覧

JIS L 1902:2015の関連規格と引用規格一覧