この規格ページの目次
R 1675 : 2007
d) チタン (Ti)
e) 鉄 (Fe)
f) カルシウム (Ca)
g) マグネシウム (Mg)
h) バナジウム (V)
i) クロム (Cr)
j) モリブデン (Mo)
k) タングステン (W)
l) 銅 (Cu)
m) ニッケル (Ni)
n) 亜鉛 (Zn)
o) マンガン (Mn)
p) ほう素 (B)
q) ナトリウム (Na)
r) カリウム (K)
s) 酸素 (O)
t) 炭素 (C)
u) ふっ素 (F)
v) 塩素 (Cl)
4. 試料の採り方及び取扱い方
4.1 試料の採り方
分析試料は,JIS R 6003に準じて採取する。
4.2 試料の取扱い方
分析試料約5 gを平形はかり瓶(約50 mm×30 mm)に入れ,110±5 ℃の空気浴
中で約2時間乾燥し (1),直ちにふたをしてデシケーター(乾燥剤に過塩素酸マグネシウムを使用したもの)
中で常温まで冷却し,分析用試料とする (2)。
注(1) 試料によっては,吸着しているガスなどのごく一部が残る場合もある。
(2) 冷却時間は,1時間程度を目安とする。
4.3 試料のはかり方
分析用試料のはかりとりは,化学はかりを用いて,規定された量を0.1 mgのけた
まではかる。
5. 分析値のまとめ方
5.1 分析回数
分析回数は,同一成分につき,日を変えて2回の分析を行う。ただし,機器分析による
窒素,酸素及び炭素の場合は,次による。
a) 抵抗加熱又は高周波加熱又はインパルス加熱の場合は,1日に2回の分析を行い,その平均値を1個
の分析値とする。
5.2 空試験
分析に当たっては,全操作を通じて空試験を行い,分析値を補正する。ただし,窒素の定
量方法では7.1のa) 及びb) における空試験は行わない。
5.3 分析値の表示
分析値は,はかりとった試料の質量分率%で表し,数値は,JIS Z 8401によって次の
ように丸める。
a) アルミニウム及び窒素は,小数点以下一けたとする。
――――― [JIS R 1675 pdf 6] ―――――
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b) 酸素及び炭素は,小数点以下二けたとする。
c) その他の成分は,小数点以下三けたとする。
5.4 分析値の検討・採択
分析値の検討・採択は,次による。
a) 2個の分析値の差が表1に示す許容差を超えないときは,その平均値を報告値とする。
b) 2個の分析値の差が表1に示す許容差を超えるときは,更に,2回の分析を繰り返し,その差が許容差
を超えないときは,その平均値を報告値とし,許容差を超えるときは,4個の分析値のメジアンを報
告値とする。
表 1 分析値の許容差
単位 質量分率%
成分 Al N Si,Ti,Fe,Ca,Mg,V,Cr,Mo,W, O C
Cu,Ni,Zn,Mn,B,Na,K,F,Cl
許容差 0.20 0.20 (3) 0.001 (5) 0.06 0.01
0.35 (4) 0.005 (6)
注(3) 加圧酸分解又は直接分解−水蒸気蒸留−中和滴定法
(4) 不活性ガス融解−熱伝導度法
(5) 含有率0.01 %(質量分率)未満の場合
(6) 含有率0.01 %(質量分率)以上の場合
6. アルミニウムの定量方法
6.1 定量方法の区分
アルミニウムの定量方法は,シクロヘキサンジアミン四酢酸 (CyDTA)−亜鉛逆滴
定法による。この方法は,アルミニウム含有率40 %(質量分率)以上,70 %(質量分率)以下に適用する。
6.2 CyDTA-亜鉛逆滴定法
6.2.1 要旨 試料を分解容器中で硫酸を用いて加圧分解した後,過剰のCyDTAを加える。ヘキサメチレ
ンテトラミンでpHを調節した後,キシレノールオレンジを指示薬として亜鉛溶液で滴定する。
6.2.2 試薬 試薬は,次によって調製し,プラスチック製瓶に保存する。
a) 水 JIS K 0557に規定する表1のA2以上とする。
b) ヘキサメチレンテトラミン(ヘキサミン)溶液 (200 g/L)
c) yDTA溶液(0.02 mol/L) シクロヘキサンジアミン四酢酸(水和物)7.3 gに水酸化ナトリウム溶液
(100 g/L) 16 mL及び水約300 mLを加えて加温溶解する。冷却後,水で1 000 mLに薄める。
d) 亜鉛溶液(0.02 mol/L) 調製方法及び保存方法は,JIS K 8001の4.5(滴定用溶液)の (1.3)(0.01 mol/L
亜鉛溶液)に準じる。
e) キシレノールオレンジ溶液 調製方法及び保存方法は,JIS K 8001の4.4(指示薬)の表8による。
f) 硫酸 (1+2)
g) 塩酸 (1+1)
h) 硝酸
6.2.3 器具及び容器類 器具及び容器類は,次による。
a) 加圧分解容器 通常,付図1のものを使用する。四ふっ化エチレン樹脂製容器 (7) は,200 ℃の加熱
によって収縮,膨張など変形しないものを用いる。外ぶた及び耐圧容器は,ステンレス鋼を加工して
作製する。
注(7) 硝酸を使用した樹脂容器を用いると,窒素の定量値は低値となるので専用の容器を用いる。
b) 容器類 各種の操作に用いる容器類は,シリカガラス製品又はプラスチック製品 (8) を用いる。プラ
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スチック製の計量器は,あらかじめ検定しておく。ガラス製品は,指定した操作以外に使用しない。
容器類の洗浄及び保存は,JIS K 8007の6.(器具及び容器類の洗浄と保存)の (1),(2) 及び (3) によ
って,汚染物質を除去し,水で十分洗浄した後,水を満たして保存する。
注(8) ポリエチレン製,ポリプロピレン製,四ふっ化エチレン樹脂製などがある。
6.2.4 試料はかりとり量 試料はかりとり量は,0.75 gとする。
6.2.5 操作 操作は,次による。
a) 試料の加圧分解 (9) 試料の加圧分解は,次の手順によって行う。
1) 試料を白金るつぼ(20番)にはかりとる。
2) 白金るつぼに硫酸 (1+2) 6.2.2 f) ] 15 mLを少しずつ加え,その都度よく混合して凝集粒を分散させる。
3) 白金るつぼを加圧分解容器 [6.2.3 a) ] の四ふっ化エチレン樹脂製の容器中に置き,中ぶたをして耐
圧容器にセットする。
4) 耐圧容器の均衡板及びねじ付き外ぶたを閉じ,センターねじできつく締め付ける。
5) 200 ℃±5 ℃に調節した空気浴中で1夜間(16時間)加熱する。
注(9) 試料の完全分解及び損失,並びに汚染のないことが確認された場合は,加圧分解に代わり,試
料分解にマイクロ波加熱分解装置を用いてもよい。その場合,白金るつぼは使用できない。
b) 試料溶液の調製 a) の加圧分解容器を室温 (10) 近くまで冷却した後,センターねじをゆるめ,ねじ
付き外ぶた及び均衡板を除いて,中ぶたを注意して取り外す。プラスチック製 (8) ピンセットを用い
て白金るつぼを取り出し,溶液をプラスチック製 (8) ビーカー (100 mL) に移し入れる。白金るつぼ,
四ふっ化エチレン樹脂製容器及びプラスチック製 (8) ピンセットを塩酸 (1+1) 6.2.2 g) ] 5 mL及び温
水で洗い (11),100 mLのプラスチック製 (8) ビーカーに水を用いて移し入れ,常温まで冷却した後,
水で標線まで薄めて試料溶液とする。
注(10) 試料によっては,室温まで冷却すると難溶性の結晶を析出する場合がある。結晶が析出した場
合は加温して溶解する。
(11) 黒色の未分解物がある場合は,6.2.5 a) の2) に少量(例えば,1 mL)の硝酸 [6.2.2 h) ] を追加
して加圧分解する。この場合,この溶液は窒素定量に用いることができないので,窒素は,別
に硫酸で加圧分解した溶液を用いるか,7.1 b) の直接分解又は7.1 c)の不活性ガス融解を用いて
定量する。
c) yDTA−亜鉛逆滴定 b) の試料溶液から20 mLを正しくガラス製全量フラスコ250 mLに採取し,水
で標線まで薄めよく振り混ぜる。次にこの溶液から,正しく50 mLをガラス製ビーカー (300 mL) に
採取し,0.02 mol/L CyDTA溶液 [6.2.2 c) ] 50 mLを正しく加える。pH計を用いヘキサメチレンテトラ
ミン溶液 (200g/L) 6.2.2 b) ] を加えて溶液のpHを5.55.8とした後,キシレノールオレンジ溶液
[6.2.2 e) ] 3,4滴を指示薬として加え,0.02 mol/L亜鉛溶液 [6.2.2 d) ] で滴定し,終点近くになったら
ゆっくりと滴定する。溶液の黄色が赤に変わった点を終点とし,その使用量を求める。
6.2.6 空試験 試料を用いないで6.2.5 a) の2) からc) の操作を試料と平行して行い,空試験値を求める。
6.2.7 計算 試料中のアルミニウム含有率は,次の式によって算出する。
アルミニウム(質量分率%)= V0 V1 .0000 539 6F
100
m 20 / 10050 / 250
ここに, V1 : 6.2.5 c) で得た0.02 mol/L亜鉛溶液の使用量 (mL)
V0 : 6.2.6で得た0.02 mol/L亜鉛溶液の使用量 (mL)
F : 0.02 mol/L亜鉛溶液のファクタ
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m : 6.2.4の試料はかりとり量 (g)
7. 窒素の定量方法
7.1 定量方法の区分
窒素の定量方法は,次のいずれかによる。
a) 加圧酸分解−水蒸気蒸留−中和滴定法 この方法は,窒素含有率20 %(質量分率)以上,40 %(質量
分率)以下に適用する。
b) 直接分解−水蒸気蒸留−中和滴定法 この方法は,窒素含有率20 %(質量分率)以上,40 %(質量分
率)以下に適用する。
c) 不活性ガス融解−熱伝導度法 この方法は,窒素含有率0.01 %(質量分率)以上,40 %(質量分率)
以下に適用する。
7.2 加圧酸分解-水蒸気蒸留-中和滴定法
7.2.1 要旨 試料を加圧分解容器中で硫酸を用いて加圧分解した後,蒸留フラスコに移し入れ,水酸化ナ
トリウムを加えて水蒸気蒸留を行う。水蒸気とともに留出したアンモニアを一定量のアミド硫酸と反応さ
せた後,過剰のアミド硫酸を水酸化ナトリウム溶液で滴定する。
7.2.2 試薬 試薬は,次による。
a) 水 6.2.2 a) による。
b) 水酸化ナトリウム溶液 (500 g/L)
c) 硫酸アンモニウム 硫酸アンモニウム[純度99.5 %(質量分率)以上]を110±5 ℃で3時間乾燥し
た後,デシケーター(乾燥剤に過塩素酸マグネシウムを使用したもの)中で室温まで冷却したもの。
d) 0.1 mol/Lアミド硫酸溶液 JIS K 8005に規定するアミド硫酸10.0 gを0.1 mgのけたまではかりとり,
水で溶解した後,1 000 mLのガラス製全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄めてよく
振り混ぜる。この溶液のファクタは,次の式によって算出する。
G P
F1 100
.9709 3100
ここに, F1 : 0.1 mol/Lアミド硫酸溶液のファクタ
G : アミド硫酸のはかりとり量 (g)
P : アミド硫酸の純度(質量分率%)
e) 0.1 mol/L水酸化ナトリウム溶液 調製方法及び保存方法は,JIS K 8001の4.5 (19.4) による。この溶
液のファクタは,次のように求める。
0.1 mol /Lアミド硫酸溶液50 mLを正しくビーカー (200 mL) に採取して水で100 mLに薄めた後,
pH計を用いて0.1 mol/L水酸化ナトリウム溶液で滴定する。pH 5.5になった点を終点とし,0.1 mol/L
水酸化ナトリウム溶液の使用量を求め,ファクタは,次の式によって算出する。
F1 50.00
F2
V
ここに, F2 : 0.1 mol/L水酸化ナトリウム溶液のファクタ
F1 : d) で算出した0.1 mol/Lアミド硫酸溶液のファクタ
V : 0.1 mol/L水酸化ナトリウム溶液の使用量 (mL)
7.2.3 器具及び装置類 器具及び装置類は,次による。
a) 水蒸気蒸留装置 水蒸気蒸留装置の一例を,付図2に示す。装置の各部は,硬質ガラスで作製する。
連結部は共通すり合わせとし,スプリング又はクランプで固定する。装置の各部は,次による。
1) 水蒸気発生フラスコ (2.5 L) コック付き漏斗,投げ込みヒーター(1 kWニクロム線付き)及び水
蒸気導出管を備えるもの。
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2) トラップ 球部の下端の小管に,ピンチコックを付けたゴム管を連結するもの。水蒸気導出管の先
端部には,数個の小孔をあける。
3) 球管部 水蒸気導入管,コック付き漏斗,しぶき止めトラップなどを備えるもの。水蒸気導入管は
途中で切断し,ゴム管で接続して先端部を交換できるようにする。
4) 蒸留フラスコ 約750 mLのもの。
5) 蛇管冷却器
b) 受器 受器には,トールビーカー (300 mL) を用いる。
7.2.4 操作 定量操作は,次の手順によって行う。
a) 水蒸気蒸留の準備 6.2.5 b) で得た試料溶液から20 mLを正しく蒸留フラスコ [7.2.3 a) 4) ] に採取し
た後,水蒸気蒸留装置 [7.2.3 a) ] を組み立て (12),受器 [7.2.3 b) ] に0.1 mol/Lアミド硫酸溶液 [7.2.2 d) ]
50 mLを正しく加え,蛇管冷却器 [7.2.3 a) 5) ] の先端が液中に浸るようにして固定する。蒸留フラス
コの漏斗から水酸化ナトリウム溶液 [7.2.2 b) ] (500g/L) 50 mLを流し入れ,漏斗を水で洗浄しながら,
液量を約150 mLとした後,漏斗のコックを閉じる。
注(12) 新たに蒸留装置を使用するとき,又は,長期間使用していなかった場合は,蛇管冷却器に水を
流さないで23時間蒸留を行って洗浄した後,使用する。
b) 水蒸気蒸留 水蒸気発生フラスコ [7.2.3 a) 1) ] を加熱して水蒸気を送り (13),水蒸気蒸留を行う。受
器中の液量が約170 mLに達したとき,受器を下げて蛇管冷却器の先端を液面から離し,更に,液量
が200 mLになるまで水蒸気蒸留を続けた後,蛇管冷却器先端の外側を少量の水で洗浄する。洗液は
受器に受ける。
注(13) 水蒸気発生フラスコの水は,あらかじめトラップ下部のピンチコックを開いて,沸騰させてお
き,水蒸気を送るときは,ピンチコックを閉じ,水蒸気の凝縮した液量が毎分4.55 mLにな
るようヒーターを調節しておく。
c) 滴定 留出液は,pH計を用いて0.1 mol/L水酸化ナトリウム溶液 [7.2.2 e) ] で滴定し,pHが5.5にな
った点を終点とし,その使用量を求める。
7.2.5 回収率の測定 硫酸アンモニウム [7.2.2 c) ] 1.210 gを,0.1 mgのけたまで白金るつぼ(20番)には
かりとり,6.2.5及び7.2.4の操作を行い,回収率は,次の式によって算出する。
[(50.00F1 ) (V F2 ) ].0001 400 7
R 100
G .0212 020 / 100
ここに, R : 回収率 (%)
F1 : 0.1 mol/Lアミド硫酸溶液のファクタ
V : 0.1 mol/L水酸化ナトリウム溶液の使用量 (mL)
F2 : 0.1 mol/L水酸化ナトリウム溶液のファクタ
G : 硫酸アンモニウムのはかりとり量 (g)
7.2.6 計算 試料中の窒素含有率は,次の式によって算出する。
([50.00F1 ) (V F2 ]).0001 400 7100 / R
窒素(質量分率%)= 100
m 20 / 100
ここに, F1 : 0.1 mol/Lアミド硫酸溶液のファクタ
V : 7.2.4 c)で得た0.1 mol/L水酸化ナトリウム溶液の使用量 (mL)
F2 : 0.1 mol/L水酸化ナトリウム溶液のファクタ
R : 7.2.5の回収率 (%)
m : 6.2.4の試料はかりとり量 (g)
7.3 直接分解-水蒸気蒸留-中和滴定法
――――― [JIS R 1675 pdf 10] ―――――
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JIS R 1675:2007の国際規格 ICS 分類一覧
- 81 : ガラス及びセラミック工業 > 81.060 : セラミックス > 81.060.30 : ニューセラミックス
JIS R 1675:2007の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0115:2004
- 吸光光度分析通則
- JISK0115:2020
- 吸光光度分析通則
- JISK0116:2014
- 発光分光分析通則
- JISK0121:2006
- 原子吸光分析通則
- JISK0127:2013
- イオンクロマトグラフィー通則
- JISK0557:1998
- 用水・排水の試験に用いる水
- JISK8001:2017
- 試薬試験方法通則
- JISK8005:2014
- 容量分析用標準物質
- JISK8007:1992
- 高純度試薬試験方法通則
- JISR6003:1998
- 研磨材のサンプリング方法
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方