JIS R 3651:1997 化学分析用ガラス器具の共通球面すり接手

JIS R 3651:1997 規格概要

この規格 R3651は、化学分析用ガラス器具の共通球面すり接手について規定。

JISR3651 規格全文情報

規格番号
JIS R3651 
規格名称
化学分析用ガラス器具の共通球面すり接手
規格名称英語訳
Interchangeable spherical ground glass joints
制定年月日
1955年8月25日
最新改正日
2016年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 641:1975(MOD)
国際規格分類

ICS

71.040.20
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1955-08-25 制定日, 1958-08-25 確認日, 1961-08-25 確認日, 1964-12-01 確認日, 1968-04-01 確認日, 1971-04-01 確認日, 1974-12-01 確認日, 1978-04-01 確認日, 1981-08-01 改正日, 1987-07-01 確認日, 1995-04-01 改正日, 1997-08-20 改正日, 2002-03-20 確認日, 2007-02-20 確認日, 2011-10-20 確認日, 2016-10-20 確認
ページ
JIS R 3651:1997 PDF [12]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                           JIS
R 3651-1997

化学分析用ガラス器具の共通球面すり接手

Interchangeable spherical ground glass joints

序文 この規格は,1975年に第1版として発行されたISO 641, Laboratory glassware−Interchangeable
spherical ground jointsを元に作成した日本工業規格(日本産業規格)である。本体では,従来,日本工業規格(日本産業規格)で規定していた
内容を規定しており,附属書は対応する国際規格の技術的内容を変更することなく作成した日本工業規格(日本産業規格)
である。
1. 適用範囲 この規格は,化学分析用ガラス器具の共通球面すり接手(以下,共通球面すり接手という。)
について規定する。
備考1. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS B 0601 表面粗さ−定義及び表示
JIS B 0651 触針式表面粗さ測定器
JIS B 1501 玉軸受用鋼球
JIS B 7502 マイクロメータ
JIS B 7507 ノギス
JIS R 3503 化学分析用ガラス器具
2. この規格の対応国際規格を,次に示す。
ISO 641 : 1975 Laboratory glassware−Interchangeable spherical ground joints
2. 品質 共通球面すり接手の品質は,JIS R 3503の規定による。
3. 気密性 共通球面すり接手の気密性は,6.4の試験を行い,漏れによる圧力増加が,1分間で次の数値
を超えてはならない。
S7S13 0.93kPa,S19以上のもの1.99kPa
4. 表面粗さ 共通球面すり接手の球面部分の表面粗さは,JIS B 0601の2.(1)(表面粗さ)で定義する算
術平均粗さ (Ra) として1 0.5 満であることが望ましい。
5. 記号,形状及び寸法 共通球面すり接手の記号,形状及び寸法は,表1のとおりとする。

――――― [JIS R 3651 pdf 1] ―――――

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R 3651-1997
表1 共通球面すり接手の記号,形状及び寸法
単位 mm
共通球面すり S7 S13 S19 S29 S35 S41 S51 S64 S76 S102
接手の記号

通 直径D 7.144 12.700 19.050 28.575 34.925 41.275 50.800 63.500 76.200 101.600
球 0 0 0
面 直 おす形
0 0 0 0 0 0 0
径 .0025 .0025 .0025 .0 025 .0 025 .0 025 .0 025 .0 035 .0 040 .0 050

り 公 .0025 .0025 .0025 .0025 .0025 .0025 .0025 .0 035 .0 040 .0 050
接 差 めす形 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0



面 すり部

6.9 12.5 18.7 28.0 34.3 40.5 50.0 62.5 75.0 100.0

大径 d
備考1. 共通球面すり接手の球面の直径は,JIS B 1501に対応している。
2. 表中,許容差がない寸法は,標準寸法を示す。
6. 試験
6.1 寸法測定 共通球面すり接手の寸法は,JIS B 7502に規定するマイクロメータ若しくはJIS B 7507
に規定するノギス又はこれらと同等の測定器具を用いて測定する。
6.2 球面試験 球面試験は,次のとおり行う。
(1) めす形の球面試験は,表2に示すマスターゲージを用いて,これを共通球面接手のめす形にはめ合わ
せ,がたの有無を調べる。
(2) おす形の球面試験は,(1)の試験に適合しためす形をゲージとして用い,これを共通球面接手のおす形
にはめ合わせ,がたの有無を調べる。

――――― [JIS R 3651 pdf 2] ―――――

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表2 マスターゲージの形状及び寸法
備考 表2の呼びは,JIS B 1501の規定による。
6.3 線膨張係数及びアルカリ溶出量 線膨張係数及びアルカリ溶出量の試験は,JIS R 3503の規定によ
る。
6.4 気密試験 気密試験は,次のとおり行う。
(1) 装置 装置は,図1のとおり組み立て,コック及び試験品以外の接手部分にグリースを塗布する。
(2) 操作 試験に先立ち,装置自体の気密試験を行う。装置の気密試験は,まず水銀タンク17に試薬の水
銀400500gを入れる。排気管11と真空ポンプを真空用ゴム管で気密に連結させる。切換コック9と
排気用コック10は閉じ,コック13は開き,ポンプを始動させた後,排気用コック10を開く。装置内は
徐々に減圧されて真空状態になり,水銀タンク17内の水銀はマノメーター12に上昇する。水銀柱の高
さが約760mmに達したら,排気用コック10を閉じてポンプの作動を停止させる。約10分間放置し,
水銀柱の降下がなければ,装置の気密試験は良好とみなす。試験終了後は,切換コック9をわずかに
開き,装置内を大気圧にする。
球面すり接手の試験は,最初に試験品の共通球面すり接手の球面部分を適切な溶剤(例えば,シク
ロヘキサン)に浸した布でふいた後に溶剤に浸し,乾燥させる。
また,表面に付着した粒子は,柔らかいはけを用いて除去する。次に,試験品セット用接手(おす
形)5を装置から外し,球面すり接手(おす形)2,球面すり接手(めす形)3,ゴム栓4,試験品
セット用接手(おす形)5のように組み立て,装置の接手(めす形)6にセットする。リーク用コッ
ク7及び排気用コック10は閉じ,切換コック9及びコック13を開いてから,真空ポンプを作動させる。
水銀柱の高さが約760mmに達したら,排気用コック10を閉じ,真空ポンプの作動を停止する。約1
分経過後水銀柱に急激な変化がなければ試験を開始する。まずリーク用コック7をわずかに開き水銀
柱を静かに降下させ,約380mmの高さでリーク用コック7を閉じる。ここで1分間放置し,そのと
きの水銀柱の位置をチェックする。その後1分間経過したときの水銀柱の高さを読み取り,その圧力
増加を求める。次に切換コック9を閉じ,リーク用コック7を開いて装置の一部を大気圧に戻し,試
験品を静かに41回転させ,前述の試験を繰り返す。

――――― [JIS R 3651 pdf 3] ―――――

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R 3651-1997
試験が終了した後,切換コック9を閉じ,リーク用コック7を静かに開き,装置の一部を大気圧に
戻す。試験品を装置から外す場合は,組み立てられている図1の接手(めす形)6から試験品セット
用接手(おす形)5を離脱させ,球面すり接手(おす形)2及び球面すり接手(めす形)3を取り外
す。最終的に装置内を大気圧に戻す場合は,切換コック9を開く。
図1 気密試験装置(一例)
6.5 表面粗さ測定 表面粗さ測定は,JIS B 0651で規定する触針式表面粗さ測定器又はこれと同等の測
定器具を用いて測定する。
7. 検査 共通球面すり接手の検査は,合理的な抜取方式によって試料を採取し,次によって行う。
(1) 生地,肉周り及びひずみ 生地,肉周り及びひずみは,2.の規定に適合しなければならない。
(2) 形状及び寸法 形状及び寸法は,6.1によって測定を行い,5.の規定に適合しなければならない。
(3) 球面 球面は,6.2によって試験を行い,がたがあってはならない。
(4) 線膨張係数及びアルカリ溶出量 線膨張係数及びアルカリ溶出量は,6.3によって試験を行い,2.の規

――――― [JIS R 3651 pdf 4] ―――――

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定に適合しなければならない。
(5) 気密性 気密性は,6.4によって試験を行い,3.の規定に適合しなければならない。
(6) 表面粗さ 表面粗さは,6.5によって測定を行い,4.の規定に適合しなければならない。
8. 呼び方 共通球面すり接手の呼び方は,名称及び記号による。
例 共通球面すり接手 S19
9. 表示 共通球面すり接手には,次の事項を表示する。
(1) 記号(おす形,めす形ともに表示する。)
(2) 製造業者名又はその略号

――――― [JIS R 3651 pdf 5] ―――――

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