JIS R 7212:1995 カーボンブロックの試験方法 | ページ 2

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図1 側管付比重瓶
備考1. 側管付比重瓶は,質量約40g,標線までの容量約40mlとし,その肉
厚はなるべく薄いことが望ましい。
2. 本体に取り付けるふたの擦り合わせは,気密でなければならない。
6.1.5 全気孔率 全気孔率の算出は,6.1.3及び6.1.4の試験方法で得た報告値を用い,次の式によって計
算し,小数点以下1けたに丸める。
dt db
p 100
dt
ここに, p : 全気孔率 (%)
dt : 真比重
db : かさ比重
6.1.6 熱間線膨張収縮率 熱間線膨張収縮率の測定は,次のとおり行う。
(1) 試験片 5.によって採取する。
なお,試験片の両端面は,平滑に仕上げなければならない。
(2) 装置 コンパレーター又はカセトメーターを用いて,加熱炉中の試験片の長さの変化を炉外から計測
できる装置で,コンパレーター又はカセトメーターの最小読取り範囲は110 加熱炉は最高温度
1 600℃に達するものを用いる。電気炉は不活性ガスを送入して炉内部を完全な不活性雰囲気に保つこ
とができ,かつ炉の中央部で,試験片長さ+10mm以上の範囲において所定温度±10℃の等温帯が得
られるものを用いる。この方法による測定は通常8001 500℃の範囲に適用する。
(3) 操作 試験片をあらかじめ105110℃で恒量になるまで乾燥し,冷却後長さ計で正確に試験片の長さ
を測る。試験片を試験片に作用しない支台に載せて加熱炉内の等温帯中に入れる。次に不活性ガスを
送入し,炉内照明燈をつけて読取計を調節して試験片の両端面の測定点を標線に合わせる。測温には
白金‐白金ロジウム熱電対又は光高温計を,電気炉の昇温は1分間4℃を標準として均一に加熱を行
い,通常50℃ごとに試験片の寸法の変化を読み取る。すなわち所定の温度になったとき試験片の測定
点をクロス標線に合わせ,この時の読みから熱間線膨張収縮率を次の式によって計算し,小数点以下
2けたに丸める。

――――― [JIS R 7212 pdf 6] ―――――

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[ (r1'−r1) + (r2'−r2) 1×100/l0
ここに, 温度t℃における熱間線膨張収縮率 (%)
r1 : 測定開始時の移動ダイヤルの左の読み (mm)
r2 : 測定開始時の移動ダイヤルの右の読み (mm)
r1' : 温度t℃における移動ダイヤルの左の読み (mm)
r2' : 温度t℃における移動ダイヤルの右の読み (mm)
l0 : 測定開始前の試験片の長さ (mm)
(4) 報告 計算によって求めた所定温度における数値をその温度における熱間線膨張収縮率とし,所定温
度を付記して報告する。
また,必要に応じ,図2に示すような熱膨張収縮曲線を添えて報告する。
図2 熱膨張収縮曲線
6.1.7 残存線膨張収縮率 残存線膨張収縮率の測定は,次のとおり行う。
(1) 試験片 5.によって採取する。
なお,試験片の両端面は,平行かつ平滑に仕上げる。
(2) 装置 最高温度1 600℃で十分に気密に保つことができ,かつ不活性ガスを送入して内部を完全な不活
性雰囲気に保つことのできる管状電気炉を用いる。
(3) 操作 試験片にあらかじめ長さ方向主軸と平行に,かつ対称に,長さ測定のための2本の標線を付け
る。次に試験片をあらかじめ105110℃で恒量になるまで乾燥し,冷却後,長さ計で両端面間の長さ
を長さ計で2本の標線に沿って測定し,その平均値を計算して試験片の長さとする。次に,試験片を
試験片に作用しない支台に載せて試験炉内の等温帯中に入れる。この場合,数個の試験片を同時に試
験する場合は,試験片相互の間隔は5mm以上,試験片と炉管壁の間隔は10mm以上とらなければな
らない。次に,不活性ガスを送入し,測温には熱電温度計又は光高温計を用い,1 000℃までは毎分10℃,
1 000℃以上では毎分5℃を標準として加熱し,所定温度±10℃に2時間保持した後,自然冷却させる。
冷却後,試験片の2本の標線に沿って両端面間の長さを測り,その平均値を加熱後の試験片の長さと
する。
残存線膨張収縮率は次の式によって計算し,小数点以下3けたに丸める。
l1 l0
lr 100
l0
ここに, lr : 残存線膨張収縮率 (%)
l0 : 試験片の両端面間の最初の平均長さ (mm)
l1 : 試験片の加熱後の両端面間の平均長さ (mm)

――――― [JIS R 7212 pdf 7] ―――――

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(4) 報告 供試カーボンブロックの残存線膨張収縮率は,2回の測定値の平均値を小数点以下2けたに丸
め,所定の温度を付記して報告する。
なお,計算結果が“正”のときは膨張率,“負”のときは収縮率として示す。
備考 6.1.6の測定時に,最高温度で2時間保持し,6.1.7の方法を併用して残存線膨張収縮率を測定し
てもよい。
6.2 化学試験方法
6.2.1 水分 水分の測定は,次のとおり行う。
(1) 試料 5.によって採取する。
(2) 操作 試料12gを直径約30mmのガラス製はかり瓶に正確に量りとり,乾燥装置に入れ,ふたを除
き,105110℃で1時間加熱した後ふたをして,デシケーター中で室温まで冷却した後,手早くその
質量を正確に量る。
(3) 計算 試料の水分は,次の式によって計算し,小数点以下2けたに丸める。
m m1
100
m
ここに, 水分 (%)
m : 試料の質量 (g)
m1 : 乾燥後の試料の質量 (g)
(4) 報告 供試カーボンブロックの水分は,2回の測定値の平均値を小数点以下1けたに丸めて示す。
6.2.2 揮発分 揮発分の測定は,次のとおり行う。
(1) 試料 5.によって採取する。
(2) 装置 揮発分定量用電気炉は試料挿入後,3分以内に元の温度に回復し得るものを用いる。
(3) 操作 JIS R 1301の落としふた付の容量約10mlの磁器るつぼに試料約2gを正確に量りとり,ふたを
したまま,あらかじめ900±20℃に保った電気炉に入れ7分間加熱し,速やかにこれをデシケーター
中に入れ,室温まで冷却した後,手早く質量を正確に量る。
(4) 計算 試料の揮発分は,次の式によって計算し,小数点以下2けたに丸める。
m m2
v 100
m
ここに, v : 揮発分 (%)
m : 試料の質量 (g)
m2 : 加熱後の試料の質量 (g)
水分 (%) (6.2.1によって求める。測定時が異なる場合は改
めて水分を求める。)
(5) 報告 供試カーボンブロックの揮発分は,2回の測定値の平均値を小数点以下1けたに丸めて示す。
6.2.3 灰分 灰分の測定は,次のとおり行う。
(1) 試料 5.によって採取する。
(2) 装置 灰分定量用電気炉は炉内通風量が十分に大きく,均熱帯 (800±20℃) が広いものを用いる。
(3) 操作 試料約13gをJIS R 1301又はJIS R 1306に規定された灰化容器に量りとり,ふたを除いて電
気炉に入れ,空気を通し徐々に加熱して水分及び揮発分の大部分を除いた後800±20℃で加熱し,飛
散しないように注意しながら白金線でかき混ぜ,黒点が認められなくなるまで灰化した後デシケータ

――――― [JIS R 7212 pdf 8] ―――――

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ー中で室温まで冷却し,手早く質量を正確に量る。
(4) 計算 試料の灰分は,次の式によって計算し,小数点以下2けたに丸める。
m3
a 100
ここに, a : 灰分 (%)
m : 試料の質量 (g)
m3 : 灰化後の試料の質量 (g)
(5) 報告 供試カーボンブロックの灰分は,2回の測定値の平均値を,小数点以下1けたに丸めて示す。
6.2.4 固定炭素 固定炭素は,6.2.1,6.2.2及び6.2.3の測定方法で得た測定値を用い,次の式によって計
算し,小数点以下1けたに丸めて示す。
C=100− ( v+a)
ここに, C : 固定炭素 (%)
水分 (%)
v : 揮発分 (%)
a : 灰分 (%)
6.2.5 耐アルカリ性 耐アルカリ性の試験は,次のとおり行う。
(1) 試料 5.によって採取する。
(2) 装置と薬品
(a) 試験容器(さや) 鋳鉄製その他のもので,操作上の条件を満たすものとする。
(b) 炉 炉は,定められた温度制御ができるもので,加熱時間中,炉内の温度分布が±10℃に保持でき
るものとする。
(c) コークスブリーズ JIS Z 8801に規定する標準網ふるい4 760 過するものを用いる。
(d) 炭酸カリウム JIS K 8615に規定するものを用いる。
(3) 操作 2個以上の試験片とふたを1時間以上105110℃で乾燥した後,試験片の穴に8±0.1gのJIS K
8615に規定する炭酸カリウムを充てんし,ふたをする。これらの試験片を試験容器の中に入れ,コー
クスブリーズを用いて充てんする。この場合,試験容器内壁と試験片の間は25mm以上,試験片と試
験片の間は10mm以上の距離をとり,一番上の層の試験片は厚さ25mm以上のコークスブリーズで覆
う。試験容器のふたは,気硬性耐火モルタルを用いて密閉する。次に,試験容器を955℃に達するま
で,1時間当たり200℃の速度で昇温した後955±10℃で5時間保つ。その後100℃近くまで自然冷却
し,吸湿しないように試験片をとり出し,その状態を観察する。き裂の大きさは,0.01mmまで読み
取れる拡大鏡を用いて測定し,同時に上面及び相対する二つの側面の写真撮影を行う。
(4) 報告 報告には,上面及び相対する二つの側面の写真を添付し,その大きさは実物の21以上とする。
また,試験片の状態は,表4に基づいて報告する。
表4 判定基準
判定 記号 判定基準
変化なし U 肉眼で認められるき裂や崩壊がない場合
軽いき裂 LC 試験片に微小き裂だけが認められる場合
き裂 C 幅約0.4mm以上のき裂が認められる場合
崩壊 D 試験片が二つ以上の部分に破壊した場合

――――― [JIS R 7212 pdf 9] ―――――

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窯業部会 炭素・黒鉛製品専門委員会 構成表(昭和54年11月1日改正のとき)
氏名 所属
(委員会長) 鈴 木 弘 茂 東京工業大学原子炉工学研究所
高 橋 健太郎 東洋大学工学部
大 高 英 男 通商産業省生活産業局
蕨 岡 達 慈 工業技術院標準部
新 実 高 保 株式会社神戸製鋼所高砂工場
水 谷 吉 蔵 新日本製鉄株式会社設備技術センター
佐々木 泰 一 日本原子力研究所
吉 田 道 一 社団法人日本鉄鋼協会
永 井 灑 社団法人日本鉄鋼連盟
山 本 豊 孝 日本映画機械工業会
山 崎 良 雄 山崎電機工業株式会社
松 村 久 雄 昭和電工株式会社炭素事業部
三 輪 迪 夫 日本電極株式会社技術部
角 田 康五郎 東海カーボン株式会社茅ケ崎工場
安 達 健次郎 日本カーボン株式会社技術部
長 島 秀 夫 東芝セラミックス株式会祉研究所
中 村 義 郎 東海高熱工業株式会社技術開発部
石 川 智 典 炭素協会
佐 藤 博 東海カーボン株式会社技術第1部
小 林 基 宣 東洋カーボン株式会社電極技術部
坂 井 治三郎 日本カーボン株式会社技術部
太 田 實 協和カーボン株式会社東京事務所
(関係者) 羽 鳥 暢 淑 炭素協会
(事務局) 飛 田 勉 工業技術院標準部繊維化学規格課
山 田 次 雄 工業技術院標準部繊維化学規格課
(事務局) 武 田 尚 志 工業技術院標準部繊維化学規格課(平成7年4月1日改正のとき)
小 川 和 雄 工業技術院標準部繊維化学規格課(平成7年4月1日改正のとき)

JIS R 7212:1995の国際規格 ICS 分類一覧

JIS R 7212:1995の関連規格と引用規格一覧