JIS R 7222:2017 黒鉛素材の物理特性測定方法 | ページ 7

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R 7222 : 2017
6.2) 記録 温度応答測定装置によって測定される温度上昇曲線を記録する。
なお,パルス光加熱以前の定常温度の安定性などに関する情報が必要であるので,パルス光加
熱以前の温度変化を全測定時間の10 %以上記録する。
6.3) 測定温度8) の決定 測定温度(Te)を定常温度(T0)+最高温度上昇(ΔTm)として決定する。測
定温度は,同一試験片で6.1)6.3) の操作を複数回行いその平均値とすることが望ましい。
注8) 測定温度(量記号 : Te)とは,パルス光加熱によって上昇した温度を考慮したときの,試
験片の実効的温度のことである。
e) 計算 熱拡散率,熱伝導率は,それぞれ式(20),式(21)によって計算し,有効数字2桁以下の整数に丸
める。試験片が複数の場合は,有効数字3桁で丸めてその試験片の測定値とし,それら測定値を平均
し有効数字2桁以下の整数に丸める。ただし,標準試験片の計算では補正係数kを1として計算する。
.0138 8 d2
6
k (20)
10 t/1 2
ここに, α : 熱拡散率(m2/s)
k : 補正係数
補正係数kは次のとおり。

1
は3
k :
2 4
α1 : 温度Tのときの,標準試料の熱拡散率(m2/s)
α2 : 温度Tのときの,試験片の形状に相当する9) 標準試験片
の熱拡散率(m2/s)
α3 : 温度Tのときの,標準試料の熱伝導率[W/(mK)]
α4 : 温度Tのときの,試験片の形状に相当する9) 標準試験片
の熱伝導率[W/(mK)]
d : 試験片の長さ(mm)
t1/2 : ハーフタイム10)(s)
注9) 試験片の形状に相当するとは,複数の異なる形状の標準試験片がある場合にそれらの形状の
うち試験片に一番近い寸法のことである。
10) ハーフタイムt1/2とは,温度上昇曲線において解析時間原点11) から最高温度上昇の1/2まで
上昇するのに要する時間のことである。
11) 解析時間原点t0とは,温度上昇曲線から熱拡散率を算出するデータ解析においてパルス光加
熱を対応させる時刻のことである。
10 6 c (21)
ここに, 熱伝導率[W/(m・K)]
α : 熱拡散率(m2/s)
c : 比熱容量[J/(g・K)]
室温における試験片のかさ密度(g/cm3)
なお,比熱容量は表2の文献リストに示される値を使用するものとし,それら以外の文献
値を用いる場合はその文献名を,実測値を用いる場合はその測定方法を報告に記載する。
表2−比熱容量の文献リスト
番号 文献名
1 Malcolm W. Chase, “JANAF Thermochemical Tables, 4th ed.”,
J.Phys.Chem.Ref.Data, Monograpu 9, pp.550 a)
注a) 最新版がhttp://kinetics.nist.gov/janaf/にて閲覧できる。

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f) 報告 熱伝導率の測定結果は,次の各項目について報告する。
1) 素材の名称
2) 試験片の形状及び寸法
3) 測定温度
4) 試験片の個数
5) 熱伝導率算出時に文献リスト以外の比熱容量を使用した場合は,その測定方法又は文献名
6) 測定値(試験片が複数の場合は測定値の平均値)
7) 試験片の採取方法又は形状が規定外の場合はその変更点
8) 測定値の丸めに使った規則の種類
参考文献 JIS Z 8103 計測用語

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