この規格ページの目次
5
R 9301-3-10 : 1999 (ISO 2865 : 1973)
− B2O3含有量が13 李 上の試料
g) グリセリン又はシリコン油浴
h) 分光光度計
3.4 操作
3.4.1 試料のはかり取り量 JIS R 9301-1-2の3.のH法に規定した300℃で2時間乾燥した試料1gを
0.001gのけたまではかり取る。
3.4.2 空試験 高純度アルミナを添加せずに,全操作の試薬及びその量,操作時間などを同一にして,空
試験を行う。
3.4.3 検量線の作成 検量線の作成は次による。
a) 検量線用標準呈色溶液の調製 吸光度の測定に使用するセルの光路長は,20mmとする。5個の白金
皿 [3.3 f) ] を一組とし,ほう素標準液 [3.2 g) ] を表1に示す量を加える。
各皿に,グリセリンアルカリ溶液 [3.2 d) ] 3.0mlを加える。
備考1. もし,グリセリンアルカリ溶液 [3.2 d) ] 4mlを使用して定量[3.4.4 b)参照]した場合は,検
量線の作成及び空試験も同量を使用する。
各皿を恒温水槽 [3.3 c) ] 上に置いて,水を完全に蒸発させる。次いで,130℃に調節した乾燥器で,
残留物を乾固する。各皿に,内壁を伝わらせるようにクルクミン溶液 [3.2 e) ] 5.0mlを滴下し,内容物
を洗い落とす。恒温水槽 [3.3 c) ] 上で加熱して呈色させ,恒温水槽の温度が55±1℃に調節してある
ことを温度計 [3.3 d) ] で確認して,完全に蒸発させる。
完全に蒸発してから,さらに,20分間加熱を続ける。
備考2. 呈色反応は,皿上の湿度雰囲気によって影響されるので,恒温水槽 [3.3 c) ] の水位は,上か
ら15cmの位置に自動的に保つようにする。各皿の位置間隔は,互いにほぼその直径程度離す。
各皿を水浴から取り出し,デシケーター中で放冷する。
かき混ぜ棒 [3.3 e) ] でかき混ぜて,内容物をエタノール [3.2 c) ] 25mlに溶かす。溶液を全量フラス
コ50mlに移し入れ,標線までエタノール [3.2 c) ] で薄め,振り混ぜる。溶液を乾燥したろ紙(5種C)
を用いて,直接,光路長20mmのセル中にろ過する。
新たにクルクミン溶液 [3.2 e) ] を調製するたびに,検量線も作成し直す。
表1 検量線用溶液量と酸化ほう素の質量との関係
ほう素標準液 [3.2 g) ] B2O3の質量
ml mg
0* 0
1.0 0.8
4.0 3.2
8.0 6.4
12.0 9.6
注* 補償溶液
b) 吸光度の測定 補償溶液を対照液として,分光光度計 [3.3h) ] 波長約550nmにおけるゼロ調整を行っ
た後に,吸光度の測定をする。
c) 検量線の作成 例えば,横軸に検量線用標準呈色溶液50ml中のB2O3mg量を,縦軸に対応する吸光度
を取り,検量線を作成する。
3.4.4 定量
a) 試料溶液の調製 試料 (3.4.1) を丸底フラスコ [3.3 a)1) ] に採取し,りん酸 [3.2 a) ] 20.0mlを加え,磁
――――― [JIS R 9301-3-10 pdf 6] ―――――
6
R 9301-3-10 : 1999 (ISO 2865 : 1973)
気かくはん(撹拌)子を入れる。試料の溶解中に溶液が汚染されないような位置(図1参照)に曲げ
形連結管 [3.3 a)2) ] をつなぎ,注意しながらりん酸溶液を加熱,かき混ぜて完全に溶かす。5060℃
まで放冷し,曲げ形連結管 [3.3 a)2) ] をトの字形連結管 [3.3 a)3) ] に取換えて,円筒形滴下形漏斗 [3.3
a)4) ],曲げ形連結管 [3.3 a)5) ] 及びリービッヒ冷却器 [3.3 a)6) ] を取り付ける(図3参照)。
円筒形滴下形漏斗 [3.3 a)4) ] からメタノール [3.2 b) ] 35mlを加え,注意してかき混ぜてから,丸底
フラスコ [3.3 a)1) ] 中にある溶液の液面を記録する。
――――― [JIS R 9301-3-10 pdf 7] ―――――
7
R 9301-3-10 : 1999 (ISO 2865 : 1973)
図3 恒温水槽例
b) 蒸留 グリセリンアルカリ溶液 [3.2 d) ] 3.0mlを石英ガラス製ビーカー [3.3 b) ] に入れ,チモールブル
ー溶液 [3.2 h) ] 13滴を加え,更に水35.0mlを加える。冷却器 [3.3 a)6) ] の下端がこの吸収溶液に浸
るようにビーカーを置く。
丸底フラスコ中の試料溶液 [3.4.4 a) ] を,グリセリン又はシリコン油浴 [3.3 g) ] で100℃に加熱する。
――――― [JIS R 9301-3-10 pdf 8] ―――――
8
R 9301-3-10 : 1999 (ISO 2865 : 1973)
円筒形滴下形漏斗 [3.3 a)4) ] から,メタノール [3.2 b) ] 55.0mlを1回に10mlずつ,最後に15mlを滴
下する。各分量を滴下した後,フラスコを加熱浴から外さず,マグネチックスターラーで溶液をかき
混ぜ,先の液量面まで蒸留する。メタノールの蒸留が完全に終了したならば,温度を120130℃まで
上げる。
ビーカー中にある溶液の色を,決して黄色にしてはならない。もし,黄色になったらグリセリンア
ルカリ溶液 [3.2 d) ] 1mlを更に追加する[3.4.3 a)備考1.参照]。冷却器 [3.3 a)6) ] を水ですすぎ,その
液を蒸留液に加える。添加する水の全量は,少なくとも蒸留されたメタノールの半量とする。
c) 呈色 ビーカー内の溶液全量を白金皿 [3.3 f) ] に移し入れる。55±1℃に調節した恒温水槽 [3.3 c) ] 上
で,水分が完全になくなるまで注意して加熱する。次いで,130℃の電気乾燥器中で,残留物が乾固す
るまで加熱する。
温度を600℃にした電気炉中に乾固した残留物を入れて,チモールブルーを分解する。残留物が完
全に白色となるまでこの温度を維持する。もし,残留物が融解し始めたり,皿の表面が一様な層にな
らなければ,少量の水を加えて,再び溶かしてから,既に記した操作に従って,再度乾固する。
クルクミン溶液 [3.2 e) ] 5.0mlを,内壁を洗うように滴下して,内容物を洗い落とす。恒温水槽 [3.3
c) ] 上で加熱して呈色させ,恒温水槽の温度が温度計で55±1℃になっていることを確認しながら,蒸
発させる。蒸発が終了した後,更に20分間加熱を続ける。皿を恒温水槽上からはずし,デシケーター
中で放冷する。
残留物にエタノール [3.2 c) ] 25mlを加え,かきまぜ棒でかき混ぜて溶かす。溶液を全量フラスコ
50mlに移し入れ,エタノール [3.2 c) ] で標線まで薄め,振り混ぜる。乾燥したろ紙(5種C)を用い
て,溶液をろ過し,乾燥した光路長2cmのセルに直接入れる。
d) 吸光度の測定 空試験溶液を対照液として,波長約550nmにおけるゼロ調整を行った後に,吸光度を
測定する。
3.5 計算 検量線 [3.4.3 c) ] を用いて,得られた吸光度から酸化ほう素の質量を求める。
試料中の酸化ほう素の含有率は,次の式によって算出する。
100 m
B2O3=m =
1 000 10
ここに, B2O3 : 酸化ほう素の含有率 (mass%)
m : 試料溶液に含まれるB2O3の量 (mg)
4. 加圧硫酸分解−ICP発光分光分析法(B法)
4.1 原理 JIS R 9301-3-4に規定する加圧硫酸分解法によって得られた試料溶液 (B) の一部をICP発光
分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,ほう素の発光強度を測定する。
4.2 試薬 試薬(1)は,次による。
a) 水 JIS K 0557に規定するA3による。
b) 硫酸 (1+9, 1+180) JIS K 8951によって規定する硫酸を用いて調製する。
c) 塩酸 (1+1, 1+4) JIS K 8180によって規定する塩酸を用いて調製する。
d) コバルト溶液 (0.5g/100ml) コバルト(99.9mass%以上)0.500gを石英ガラス製ビーカー300mlに取
り,硫酸(1+9)50mlを加え,石英ガラス製時計皿でふたをして加熱して溶かす。冷却後ポリエチレン
製全量フラスコ100mlに移し入れ,水で標線まで薄め,振り混ぜる。
e) アルミニウム溶液 塩酸(1+4)で洗浄したアルミニウム(99.999mass%以上)5.30gを四ふっ化エチレ
――――― [JIS R 9301-3-10 pdf 9] ―――――
9
R 9301-3-10 : 1999 (ISO 2865 : 1973)
ン樹脂製ビーカー300mlに取り,硫酸(1+9)70ml,水150ml,塩酸(1+1)30ml及びコバルト溶液 [4.2 d) ]
6.0mlを順次加え,四ふっ化エチレン樹脂製時計皿でふたをして加熱して溶かす。冷却後,ポリエチ
レン製全量フラスコ500mlに移し入れ,水で標線まで薄め,振り混ぜる。
f) ほう素標準液 (0.1mgB/ml) (2) あらかじめ,110℃で乾燥し,デシケーター中で放冷した,JIS K 8863
に規定するほう酸0.286gを石英ガラス製ビーカー300mlに取り,水を加えて溶かす。ポリエチレン製
全量フラスコ500mlに移し入れ,水で標線まで薄め,振り混ぜる。これを使用の都度,硫酸 (1+180)
で正確に10倍に薄める。
注(1) この規格で使用する試薬は,入手できる市販の最高純度品とする。
(2) この規格に適合した市販の標準溶液を使用してもよい。
4.3 装置及び器具 通常の装置,器具及び次に示すもの。
4.3.1 ICP発光分光分析装置
4.3.2 容器類 各種操作に用いる容器類は,石英ガラス製又はポリエチレン製品を使用する。ポリエチレ
ン製容器は,塩酸及びふつ化水素酸で,石英ガラス製製品は,塩酸で洗浄して汚染物質を除去し,水で十
分に洗浄した後,水を満たしておく。
ガラス製品は,使用しない。
4.4 操作 定量操作は,次の手順によって行う。
4.4.1 試料溶液 (B) の調製 JIS R 9301-3-4の4.に規定する加圧硫酸分解法(B法)の試料溶液 (B) の
調製法による。
4.4.2 ICP発光強度の測定 試料溶液 (B) (4.4.1) の一部をICP発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中
に噴霧し,例えば,波長249.77nmにおけるほう素の発光強度を測定する。
4.4.3 空試験
a) 空試験溶液 (B-B) の調製 試料を用いないで,JIS R 9301-3-4に規定する加圧硫酸分解法(B法)の
空試験溶液 (B-B) の調製法による。
b) CP発光強度の測定 4.4.2による。
c) 検量線の作成 100mlのポリエチレン製全量フラスコ数個を一組とし,アルミニウム溶液 [4.2 e) ] 50ml
を全量ピペットを用いてそれぞれに採取する。次いで,ほう素標準液 [4.2 f) ] 010mlを段階的に加え,
硫酸 [4.2 b) ] (1+180) で標線まで薄め,振り混ぜて検量線用標準溶液(3)を調製する。
この検量線用溶液は,ほう素を01.0mg含む。
以降 (4.4.2) と同様に操作を行い,発光強度とほう素の添加量との関係線を作成し,検量線とする。
注(3) 必要があれば,妨害しない限り,他の測定成分の標準溶液を加えて,2成分以上の混合検量線用
溶液を調製することができる。
4.5 計算 4.4.2で得た発光強度と4.4.3で得た検量線とから,試料中の酸化ほう素の含有率を,次の式に
よって算出する。
(A1−A0 ).3220
B2O3= 100
m
ここに, B2O3 : 酸化ほう素の含有率 (mass%)
A1 : 試料溶液 (B) に含まれるほう素の量 (g)
A0 : 空試験溶液 (B-B) に含まれるほう素の量 (g)
m : はかり取った試料の質量 (g)
3.220 : ほう素の原子量に対する,酸化ほう素の分子量の比
数値は,JIS Z 8401によって小数点以下3けたに丸める。
――――― [JIS R 9301-3-10 pdf 10] ―――――
次のページ PDF 11
JIS R 9301-3-10:1999の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 2865:1973(MOD)
JIS R 9301-3-10:1999の国際規格 ICS 分類一覧
- 71 : 化学技術 > 71.100 : 化学工業製品 > 71.100.10 : アルミニウム生産材料
JIS R 9301-3-10:1999の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK0557:1998
- 用水・排水の試験に用いる水
- JISK8102:2012
- エタノール(95)(試薬)
- JISK8150:2006
- 塩化ナトリウム(試薬)
- JISK8180:2015
- 塩酸(試薬)
- JISK8180:2021
- 塩酸(試薬)
- JISK8295:2020
- グリセリン(試薬)
- JISK8297:1994
- クルクミン(試薬)
- JISK8519:2016
- しゅう酸二水和物(試薬)
- JISK8576:2019
- 水酸化ナトリウム(試薬)
- JISK8643:2011
- チモールブルー(試薬)
- JISK8863:2007
- ほう酸(試薬)
- JISK8891:2006
- メタノール(試薬)
- JISK8951:2006
- 硫酸(試薬)
- JISK9005:2006
- りん酸(試薬)
- JISR9301-1-2:1999
- アルミナ粉末―第1部:試料―2:調製及び保存
- JISR9301-3-4:1999
- アルミナ粉末―第3部:化学分析方法―4:加圧酸分解
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方