JIS S 2350:2020 容量表示付きガラス製びん(壜) | ページ 2

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3.20
びり
びんの外表面に生じたひび。
3.21
口かけ
びん口部の一部が欠けた状態。
3.22
あわ
ガラスの中に点在している気泡。

4 種類

  容量表示付きびんの種類は,表1のとおり区分する。また,呼び容量及び用途によって細区分する(附
属書A参照)。
表1−容量表示付きびんの種類
種類の区分 用途など
耐内圧用容量表示付きびん ビールなどの発泡性のある商品に用いる耐圧性の高いもの
非耐内圧用容量表示付きびん 牛乳(脱脂乳を除く。),清酒,果実飲料などの非発泡性の商
品に用いる耐圧性の低いもの
警告 非耐内圧用容量表示付きびんに発泡性の商品を充するのは安全上から望ましくない。

5 外観,材質及び性能

5.1 外観

  容量表示付きびんは,電線,ちょう(蝶)当たりきず,天かみだし,割れ,ひっつき,穴細,石(大き
さに関係なく破損につながるおそれのあるもの),あわ(3.0 mm以上),びり,口かけ,天波,口合わせ目
ぐいちなどのびん容器としての機能を低下させるおそれのあるような欠点があってはならない。

5.2 最小肉厚

  容量表示付きびんの最小肉厚は,8.1によってびんコンタクト部を測定したとき,附属書Aに適合しな
ければならない。

5.3 材質

  容量表示付きびんの材料は,ソーダ石灰ガラスとする。

5.4 性能

  容量表示付きびんの性能は,8.28.4の試験を行ったとき,表2に適合しなければならない。

――――― [JIS S 2350 pdf 6] ―――――

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表2−容量表示付きびんの性能
項目 性能
耐内圧力強度a) 内容物の圧力(20 ℃) 1分間耐内圧力強度
MPa MPa
0.25未満 0.95以上
0.25以上 0.39未満 1.50以上
0.39以上 0.49未満 2.00以上
熱衝撃強度 40 ℃の温度差で破損しない。
ひずみ 耐内圧用容量表示付きびんは,ひずみ番号4を超えない。
非耐内圧用容量表示付きびんは,ひずみ番号5を超えない。
注a) 耐内圧力強度は,非耐内圧用容量表示付きびんには適用しない。

5.5 溶出量

  容量表示付きびんは,8.5によって試験したとき,食品衛生法(昭和22年法律第233号)に基づく“食
品,添加物等の規格基準”1)に適合しなければならない。
注1) 食料品などを内容物とするガラスびんは,食品衛生法に基づく“食品,添加物等の規格基準(昭
和34年厚生省告示第370号)”の一部である,ガラス製,陶磁器製又はほうろう引きの器具又
は容器包装の材質別規格に適合しなければならないとされている。

6 形状及び寸法

  容量表示付きびんの形状,寸法及び寸法許容差は,8.6によって試験したとき,附属書Bに規定する寸
法及び寸法許容差に適合しなければならない。

7 容量

  容量表示付きびんの容量は,8.7によって試験したとき,水の体積の値が附属書Aに規定する容量公差
の範囲になければならない。

8 試験及び測定方法

8.1 肉厚測定

  容量表示付きびんの肉厚は,JIS S 2301によって測定する。ただし,測定部はびんコンタクト部とする。

8.2 耐内圧力強度試験

  容量表示付きびんの耐内圧力強度は,JIS S 2302の3.2.1(通過試験による場合)によって試験を行う。

8.3 熱衝撃強度試験

  容量表示付きびんの熱衝撃強度は,JIS S 2304の3.1(通過試験)によって試験を行う。ただし,JIS S 2304
の規定と同等の試験条件であれば,その装置を使用しなくてもよい。また,熱衝撃試験の結果報告には,
試験条件(装置条件を含む。)を記載するものとする。

8.4 ひずみ測定

  容量表示付きびんのひずみは,JIS S 2305の5.2(直接測定方法)によって測定を行い,JIS S 2305の表
3(ひずみ番号)によってひずみ番号を求める。

8.5 溶出試験

  溶出量は,食品衛生法(昭和22年法律第233号)に基づく“食品,添加物等の規格基準”によって試験

――――― [JIS S 2350 pdf 7] ―――――

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を行う。

8.6 寸法測定

  容量表示付きびんの寸法測定は,図2に示す各部の寸法を,JIS B 7507に規定するノギス,JIS B 7517
に規定するハイトゲージ又はこれらと同等の精度をもつ自動測定器を用い,次によって行う。
a) 高さ(a) : びん底面からびん口部の上面までを測定する。
b) 胴径(b) : 胴中央部分の金型の合わせ目を外した位置で測定する。
c) ねじ山外径(c) : びん口部の金型の合わせ目を外した位置で測定する。
d) びん口外径(d) : びん口部の金型の合わせ目を外した位置で測定する。
e) びん口内径(e) : びん口部の上面から下方に3 mmまでの間で,最狭部分を測定する。
a) 寸法測定箇所(全体図) b) 寸法測定箇所(c部e部拡大図)
a 高さ d びん口外径
b 胴径 e びん口内径
c ねじ山外径
図2−寸法測定箇所

8.7 容量試験

8.7.1 試験条件及び測定器具
試験条件及び測定器具は,次による。
a) 試験環境温度 室温20 ℃±15 ℃とする。
b) 試験液 水
c) 標準器 標準器は,次による。ただし,同等又はより高い精度の自動測定器を用いてもよい。
1) ビュレット法による場合は,基準ビュレットによる。
2) 衡量法による場合,目量が100 mg以下の質量計及び次のいずれかの計量器の組合せとする。
2.1) 特級基準分銅又は1級基準分銅
2.2) 計量法第144条第1項の登録事業者による校正をされた計量器,又はこれに連鎖して段階的かつ
定期的に校正を行った計量器であって,1級基準分銅と同等又はより高い精度の計量器
d) 測定器具 測定器具は,次による。
1) 水準器 JIS B 7510に規定する3種B級以上の等級のものとする。
2) ハイトゲージ 最小表示量又は最小読取値が0.1 mm以下で,かつ,最大測定長が試験しようとす

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る容量表示付きびんの入味線高さより長い測定器,又はこれと同等の自動測定器とする。
3) 温度計 目量が0.1 ℃以下の測定器
4) )に規定する標準器と同等又はより高い精度の自動測定器を用いてもよい。
e) 測定用試料 測定用試料は,a)で規定する試験環境に30分間以上置いたものを使用する。
8.7.2 試験方法
8.7.2.1 ビュレット法による場合
ビュレット法による場合は,次による。
なお,自動測定器による場合は,これに準じるものとする。
a) 試験をしようとする容量表示付きびんを水平の平面に定置するとともに,平面が水平であることを水
準器を用いて確認する。
b) ビュレットから容量表示付きびんに,水の液面の最下部が附属書Aに規定する基準試験高さ(図3の
a)になるまで,水を計量しながら移す。
c) ビュレットで計量した水の体積を読み取り,この体積値と容量表示付きびんに表示された呼び容量と
の差を求める。
a 基準試験高さ
図3−液面高さ
8.7.2.2 衡量法による場合
衡量法による場合は,次による。
なお,自動測定器による場合は,これに準じるものとする。
a) 試験をしようとする容量表示付きびんを水平の平面に定置するとともに,平面が水平であることを水
準器を用いて確認する。8.7.2.1と同様に,容量表示付きびんに,水の液面の最下部が附属書Aに規定
する基準試験高さ(図3のa)になるまで水を満たす。
b) 容量表示付きびんに充した水の質量を計量し,式(1)及び式(2)によって水温20 ℃に換算した体積を
求め,この体積値と容量表示付きびんに表示された呼び容量の値との差を求める。
V20 Mt (1)
1 1
1 20t
d

(pdf 一覧ページ番号 )

                                     d

――――― [JIS S 2350 pdf 9] ―――――

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ここに, V20 : 温度20 ℃に換算した容量(ml)
κ : 質量−容積換算係数
Mt : 水温t ℃のときの水の質量(g)
d : 温度t ℃のときの水の密度(g/cm3)
ρ : 20 ℃,標準大気圧での空気の密度0.001 2(g/cm3)
t : 試験温度(℃)
δ : 分銅の密度8.0(g/cm3)
β : ガラスの体膨張係数0.000 025(℃−1)

9 検査方法

  検査は,形式検査2)と受渡検査3)とに区分し,次による。
なお,形式検査及び受渡検査の抜取検査方式は,受渡当事者間の協定による。また,計量法における容
量公差及び箇条6に適合するかどうかの抜取検査方式及び合否の判定は,附属書Cによる。
a) 形式検査 形式検査項目は,次による。
1) 外観
2) 最小肉厚
3) 耐内圧力強度
4) 熱衝撃強度
5) ひずみ
6) 溶出量
7) 形状及び寸法
8) 容量
9) 表示
b) 受渡検査 受渡検査項目は,次による。
1) 外観
2) 容量
注2) 製品の品質が,設計で示す全ての特性を満足するかどうかを判定するための検査。
3) 既に形式検査に合格したものと同じ設計·製造による製品の受渡しをする場合,必要と認める
特性が満足するものであるかを判定するための検査。

10 表示

10.1 表示事項

  この規格の全ての要求事項に適合した容量表示付きびんには,1製品ごとに容量表示付きびん自体に次
の事項を明瞭で,かつ,容易に消えない方法で表示しなければならない。
a) 呼び容量 例 180
b) 呼び容量を表す単位の記号 例 ml
c) 製造業者名又はその略号
d) 製造工場名又はその略号
e) 製造年又はその略号
f) 金型番号

――――― [JIS S 2350 pdf 10] ―――――

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