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又はエアレーションフェーズの前又は短いエアレーションフェーズの後にBIを取り出す必要がある場合
がある。これは,そのサイクルのエアレーション中の負荷内に存在するEOによるBIの“残留殺滅作用”
を最小限にするためである。サイクルのばく露後のフェーズを短くするとき,作業者の安全のような因子
に注意するとよい。ばく露時間を除いたMPQに選択したパラメータはMPQを通して固定のままがよい。
注記 人へのEOばく露についての規制が幾つかの国にあることに注意を払うこと。
D.9.4.2.2 MPQで定義した微生物学的チャレンジは,全ての組み合わせた製品の負荷について,要求する
SALの達成を保証するように設計するとよい。この目的のため,PCD又はEO製品ファミリを代表するワ
ーストケースの製品を用いることが一般的である。
PCDは,滅菌負荷内の製品ケース内に置き,均等に分散させるとよい。しかし,その配置は,最も達成
が難しい滅菌条件となる位置を含めるとよい。用いる位置は温度監視に選ばれた点を含めるとよい。パレ
ットに載せた負荷の位置は,また,評価するチャンバ内の全ての層の可能性を保証するために,パレット
の上部及び下部を含めるとよい。
サンプル数の指針は表C.3参照。
D.9.4.2.3 指針はない。
D.9.4.2.4 プロセスの決定に研究用滅菌器を用いる場合,研究用滅菌器での検討から得られたデータと製
造用滅菌器の検討から得られたデータとの関係の確立を考慮するとよい。チャンバの大きさ及びチャンバ
でのEOの導入と除去に必要な時間のため,微生物学的生残曲線の開発は,製造用滅菌器では常に可能と
は限らない。これらの長いガス導入時間と真空時間とによって,インジケータの微生物の要求する部分的
な生残の回収が制限される。これらの生残曲線は,製造用滅菌器で使用される等価なパラメータ,特にEO
濃度を提供することができる研究用滅菌器で開発できる。研究用滅菌器及び製造用滅菌器で開発されたデ
ータの関係を立証する方法は,物理的プロファイルの比較と負荷密度比較を含む。研究用滅菌器で提供さ
れる滅菌条件を製造用滅菌器での物理的プロファイルと比較するのがよい。研究用滅菌器及び製造用滅菌
器での致死率の比較では二つの滅菌器のEO導入時間と排気時間との違いに気を配るとよい。
研究用滅菌器での滅菌プロセスの開発時に,PCDを最終製品ケースの中,又は日常パターン中に置くこ
とがプロセス開発中のPCDに対してケース内の製品との相互関係を示すために重要である。
D.9.4.2.5 AAMI TIR16:2009の4.3.2参照[25]。
D.9.4.2.6 指針はない。
D.9.4.3 稼働性能適格性の確認−物理的(PPQ)
注記 OQから得られる結果は,物理的PQにおいて評価の必要な特性を明らかにするために用いるこ
とができる。
D.9.4.3.1 これらのPPQの運転の中のいずれかで,無菌性又は製品機能性の要求事項に適合しない場合,
追加の適格性の確認の運転が必要かどうかを決定するために調査を実施するとよい。プロセスパラメータ
が規定した限度内に保持されない場合は,調査を実施するとよい。変更を実施した場合,追加の運転が必
要かもしれない。
D.9.4.3.2 PPQは載荷パターン及び分離したパレットであらかじめ定めた文書化された手順で実施すると
よい。小さな負荷がその区域の全体に重要な影響を与えないような大きなプレコンディショニングエリア
では,種々の載荷状態の実験は実際的でなく,必要性はない。
プレコンディショニングのPPQについての指針は,(滅菌中に行う)コンディショニングの適格性の確
認にも適用できる。表C.1及び表C.2の推奨されるセンサの最低数を参照。
a) 指針はない。
――――― [JIS T 0801 pdf 51] ―――――
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b) あらかじめ定めたプレコンディショニング時間(行う場合)に,ばく露後の滅菌負荷の製品温度及び
湿度の範囲を確立し,記録することは重要である。
c) プレコンディショニング(行う場合)から滅菌チャンバへの製品移送の間に,製品温度及び湿度の条
件に影響を及ぼす可能性がある。この影響をPQにおいて考慮することは重要であり,PQにおいて移
送時間は,日常滅菌で用いる最大移送時間を考慮し反映することが通常行われる。
d) 温度及び湿度センサは,無菌バリアシステム内又は滅菌負荷内の単位包装の間に置くとよい。プレコ
ンディショニングを行うとき,その製品はあらかじめ定めた時間の範囲内でプレコンディションする
とよい。プレコンディショニングを行わないとき,その負荷内のその温度及び相対湿度は,そのサイ
クルのコンディショニングフェーズの終わりにあらかじめ定めた限度内であるとよい。
滅菌負荷内の温度及び湿度のプロファイルは,滅菌負荷が,温度及び湿度についてあらかじめ決め
た最低値へ到達するのに必要な時間の間,評価をするとよい。
製品では,例えば,パレットの中央,パレットの端,表面などの最もよく湿度の変化を経験する負
荷の区域内の湿度センサの位置を考慮するとよい。PQでは,湿度センサは,その負荷内の包装内に
置くとよい(可能な場合)。これはそのセンサを無菌バリアシステム内又は単位包装の間に置くことで
実施できる。
e) 指針はない。
f) パラメトリックリリースを用いる場合,ガス保持フェーズ全体のEO濃度プロファイルを,そのフェ
ーズを通じてどのようにガス濃度が変化するかを測定し評価するとよい。
g) 指針はない。
h) 指針はない。
i) 滅菌負荷内の温度センサは,最大の温度変化となりそうな位置に置くとよい。これらの位置はOQ中
に見いだしたホット又はコールド・スポットに配慮するとよい。負荷内のホット及びコールド・スポ
ットの位置は空のチャンバ内の位置とは大きく異なる場合がある。
PQの間,適切な日常プロセスの負荷温度を保証するために,バリデーションにおいて負荷温度とチ
ャンバ温度との関係に気を付けることは重要である。滅菌チャンバ内でセンサを用い,100 %EO,又
は可燃性混合滅菌剤を用いる場合,温度,及び湿度センサは本質安全,又は防爆設計であるとよい。
これらのセンサは,また,EOといずれの希釈ガスにも機能的に使用可能であるとよい。
j) エアレーションプロセスの間の滅菌負荷内の温度は,許容される残留量を達成するのに要求される時
間を通して測定するか,又は滅菌負荷の温度が安定するのに必要な時間を通して測定するとよい。
注記 これはMPQ/PPQの完了後の追加実験で設定することができる。
D.9.5 バリデーションのレビュー及び承認
D.9.5.1 指針はない。
D.9.5.2 バリデーションプロセス中に観察された全ての不一致を文書化し,そのバリデーションの結果へ
の影響を調べ文書化するとよい。
D.9.5.3 一般的にバリデーション報告書は,バリデーション計画書に定められた責任者によって承認され
る。
D.9.5.4 バリデーション報告書は,また,次の項目を含むか参照するとよい。
− 滅菌器及び滅菌プロセスの仕様
a) Q及びOQデータ
b) 全てのPQ運転の物理的及び微生物学的記録
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c) 全ての計器の表示,記録計等は校正され,その仕様内であったことの記載
d) 将来のレビュー及び適格性の再確認の条項
e) バリデーション計画書/手順
f) 使用した文書化した手順
g) プロセス管理限界を含めた文書化した操作手順
h) 失敗が発生した場合,その内容,とった是正処置及び意図したバリデーションへの影響
i) 計画書からの逸脱が発生した場合,この逸脱,バリデーション及びその結果への影響の評価の詳細
D.9.5.5 パラメトリックリリースは,基本的な物理的プロセスパラメータが,定義した負荷内の特定の製
品についてのバリデーション中に確立した仕様に適合した場合,製品が滅菌されたとして製品をリリース
する方法である。パラメトリックリリースは,BI又はPCDの試験は行わず,プロセス記録の文書化した
レビューに基づいている。
相対湿度,EO濃度の両方の値及び許容範囲は,あらかじめ決めた数の日常サイクルのレビューの後に
決定する必要があるかもしれない。この評価期間中,プロセス処理する負荷の日常監視及び管理の一部と
してBIを用いる場合がある。選択した運転回数の正当性を理由付けし記録するとよい。このことはその負
荷の均一性,存在するデータ,季節的な変動又は滅菌の頻度に影響される。
ヘルスケア施設で用いられるEO滅菌器は,製品のパラメトリックリリースが許容される適切な装置で
はないことがある。
D.9.5.6 指針はない。
D.10 日常監視及び管理
D.10.1 指針はない。
D.10.2 10.2[a) o)]の指針
a) プレコンディショニングエリアに入れる製品の温度は,あらかじめ定めた最低温度以上,又はあらか
じめ定めた貯蔵状態に合致するとよい。例えば,移送中のような,製品を極端な温度にばく露する場
合,内部温度及び湿度が許容範囲内になるようにプレコンディショニングの前に製品を貯蔵するか,
又はプレコンディショニング時間を延長する場合がある。
注記 製品のプレコンディショニングに入れる,又は貯蔵条件の最低温度はPQ中にあらかじめ定
めるとよい。
b) プレコンディショニング中の温度,及び相対湿度を日常監視する参照位置は,要求条件を達成するの
が最も難しい位置と関連付けるとよい。プレコンディショニングエリアの操作のための監視データは,
製品のリリースのための他のデータと合わせてレビューするとよい。
c) 指針はない。
d) 指針はない。
e) 湿度は一般的に圧力変化の測定によって計算する(AAMI TIR15 [24]も参照)。チャンバの湿度は,通
常チャンバに導入した水蒸気の分圧の測定によって計算する。その際相対湿度値は,蒸気圧表を用い
て,実際のサイクルプロセス温度での飽和蒸気圧とこの水蒸気の分圧との比によって求める。これは
チャンバの空間部の相対湿度を示し,更に負荷,又は他の反応が空間部の実際の水蒸気含量に影響す
るまで正しいことになる。プレコンディショニングからチャンバにもち込まれる負荷のもつ湿気の量
を考慮するとよい。
f) 指針はない。
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g) 強制ガス循環システムは,混合ガスを用いるときに均一状態の維持を確実にするため,及び微生物学
的致死率へ影響する可能性があるガスの層分離を避けるため,特に重要である(D.6.3.2参照)。
h) 指針はない。
i) EO導入による圧力上昇(ΔP)は滅菌チャンバ内の有効な空間内の間接測定による平均EOガス濃度
を示す。EO濃度は滅菌プロセスの効果に影響する重要な変数なので,EO導入による圧力の上昇を記
録するため別に設けられる第2のシステムは必須と考えられる(詳細はAAMI TIR15 [24]参照)。滅菌
プロセスのEO導入及びEOばく露フェーズの間,EOは製品及び包装材料に吸着し,その吸着は制御
用の測定(圧力差)及び第二測定(すなわち,使用したEOの量の測定又はEO濃度の直接測定)の
関係に影響する。
j) EO導入時間はサイクル間で変化するので,許容できるEO導入時間の範囲をあらかじめ定めることが
一般的な手法である。
k) 指針はない。
l) 指針はない。
m) Oばく露直後の排気時間はサイクル間で変化するので,許容できる排気時間の範囲をあらかじめ定
めることが一般的な手法である。
n) 指針はない。
o) 指針はない。
D.10.3 BIの生育が観察され,物理的プロセス仕様への不適合を根拠とすることができない場合,分析を
行うとよい。これにはプロセス又は装置の変更,及びPQの繰返しが必要となることがある。
D.10.4 次の指針はヘルスケア施設での適用の方法を示す。
ヘルスケア施設での外部CI : 滅菌インジケータテープ,インジケータラベル又は印刷インジケータ用表
示記号は,ヘルスケア施設によって組み立てたそれぞれの包装に貼り付けるか印刷するとよい。外部CI
の目的は処理済み及び未処理の品物の識別である。それらは滅菌のパラメータが達成されたかを立証する
ものではない。インジケータはISO 11140-1に従ったタイプ1であるとよい。
ヘルスケア施設での内部CI :
a) 内部CIは滅菌するそれぞれの包装の内側で使用できる。使用する場合,CIはEO,熱及び湿気の浸透
が最も困難な場所と考えられる包装の部分に置くとよい。これはパックの中心である場合,又は中心
でない場合もある。内部CIは無菌性を検証しないが,手続上の誤り及び装置の機能不全を検出するこ
とを可能にする。EOプロセスの全てのパラメータに反応するCIは有用である。
b) 内部CIは使用時に回収し使用者が観察する。使用者は結果の示す情報の判断のためにインジケータの
性能特性について適切な訓練及び知識があるとよい。
c) インジケータが不適切なEOプロセスを示唆した場合,包装品の中身は使用しない方がよい。その使
用しなかった包装品は,負荷識別及びCIを含めて,その全てを,適切なフォローアップのためにその
処理をした部門に返却するとよい。負荷全体を回収するかどうか結論付けるために,物理的監視,負
荷内全てのCI及び微生物学的監視をレビューするとよい。このレビューの記録は維持するとよい。単
一の未反応,又は決定的ではないインジケータは全負荷が未滅菌である証拠として考慮しなくともよ
い。CIは,不適切な包装,滅菌器への不適切な載荷,滅菌チャンバへの過積荷,滅菌器の故障,滅菌
パラメータの不完全な達成,又はプレコンディショニングの不適切さに伴う問題を示すことができる。
CIの“合格”結果は,インジケータが,設置された場所の品物が無菌であることを証明しない。
d) Iは,ISO 11140-1に従ったタイプ3,4,5又は6であるとよい。
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D.10.5 パラメトリックリリースはBIを使用せず,それに代え物理的プロセスパラメータが全ての仕様に
適合することの立証によって,無菌であるとして滅菌から製品をリリースする方法である。それゆえに,
滅菌プロセスが仕様に合致していることを保証するために,チャンバの相対湿度及びEO濃度の直接分析
のような追加のプロセスパラメータのデータを収集する。
a) 温度測定
温度センサの許容外を見つけ出すことができずに,不適切に処理された負荷を不注意でリリースしない
ことを保証するために,滅菌器内で最低2か所の温度測定が要求される。2か所の温度データ点に違いが
ある場合,許容できる温度差はプロセス仕様内にあらかじめ定めるとよい。制御又は監視用センサが仕様
に合わず調査結果がチャンバの読みが正しいという結論にならない場合,負荷は不合格である。
b) 湿度測定
空間部の相対湿度の直接分析は,水蒸気濃度及び相対湿度値を計算できる電気的センサ,ガスクロマト
グラフィ(GC),赤外線(IR)又は他の分光法が,現時点で,水蒸気濃度及び相対湿度値の計算を示すこ
とが可能な方法である。これらの方法の利点は,コンディショニングフェーズでのリアルタイム表示であ
る。電気的センサはEOガスへのばく露の影響を補正するために定期的な校正が要求され,更に,現在の
ところ感応素子として用いられる材料の不可逆的な劣化のために繰返しばく露した後の交換が必要な場合
がある。
c) Oガス濃度測定
EOばく露中に最低ガス濃度が維持されていたことを立証するために要求される分析頻度は,PQ検討の
間に設定するとよい。EOばく露保持時間を通して監視することは,また,EO濃度がその時間を通して変
化するかを測定するためにバリデーションの一部として行うとよい。この分析の結果は分析した製品と載
荷形態に固有のものである。PQ検討中に実施した分析の結果は,サイクル中はどのような頻度で直接分
析するのがよいかを判断する文書化した仕様となることになる。EO濃度の直接分析を行う場合,最低限,
EOばく露の最初及び最後の部分で実施されるEO濃度の直接分析が推奨される。
コンディショニング中の湿度,及びばく露中のEO濃度の測定及び文書化には,特に注意を払うとよい。
IR,GC,マイクロ波,及び他の同様な技術を用いた直接EO濃度測定をするEOサンプリング機器は,滅
菌チャンバ内のEO濃度の代表となる位置に置くとよい。しかし,この測定は,反応性の影響又は負荷影
響のどのような制約もなしに,全ばく露フェーズを通してチャンバ内のその位置でのEO濃度を示すこと
を理解することは重要である。直接分析の結果の再現性及び精度はPQの間に決定するとよい。日常のサ
イクルでの分析は,許容サイクルのための定められた範囲に収まるのがよい。
EOがチャンバ全体に供給され,負荷の空隙に浸透するために,そのサイクルのEO保持圧フェーズの開
始時にチャンバの濃度を安定させるための平衡化時間を導入する必要がある場合がある。
注記1 電気的センサは1サンプル位置だけのEOガス濃度を測定する。それに対して,計算された
EOガス濃度は,EOガス分子が存在可能な空間(容積)内の平均EOガス濃度を代表する。
EOセンサの動的性能特性,EOガス分子に占有された容積内のEOセンサの位置,滅菌剤が
EO及び希釈ガス分子の両方で構成されているときの層分離の可能性,負荷中でのEOの選択
的吸収及び吸着,及び負荷によって占有される体積などのファクターのために,平均EO濃
度から計算した値は,直接測定した値からかなり異なる可能性がある。
注記2 ヘルスケア施設は日常的にパラメトリックリリースを用いない。
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JIS T 0801:2016の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 11135:2014(IDT)
JIS T 0801:2016の国際規格 ICS 分類一覧
JIS T 0801:2016の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISQ10012:2011
- 計測マネジメントシステム―測定プロセス及び測定機器に関する要求事項
- JIST0993-7:2012
- 医療機器の生物学的評価―第7部:エチレンオキサイド滅菌残留物
- JIST11737-1:2013
- 医療機器の滅菌―微生物学的方法―第1部:製品上の微生物群の測定方法
- JIST11737-2:2013
- 医療機器の滅菌―微生物学的方法―第2部:滅菌プロセスの定義,バリデーション及び維持において実施する無菌性の試験