この規格ページの目次
8
T 0801 : 2016 (ISO 11135 : 2014)
定義したプロセス条件を用いて滅菌が可能であるプロセス特性をもつ製品のグループ。
3.34
製品負荷容積(product load volume)
製品が占有できる有効チャンバ容積内の定められた空間。
3.35
公的微生物保存機関(recognized culture collection)
特許手続上の微生物寄託の国際的承認に関するブタペスト条約に基づく国際的保存機関。
(ISO/TS 11139:2006の定義2.38参照)
3.36
標準菌(reference microorganism)
公的微生物保存機関から得られる菌株。
(ISO/TS 11139:2006の定義2.39参照)
3.37
適格性の再確認(requalification)
定義した滅菌プロセスが引き続き許容できるものであることを確認するために,バリデーションの一部
分を反復実施すること。
(ISO/TS 11139:2006の定義2.40参照)
3.38
再使用可能医療機器(reusable medical device)
医療機器製造業者が再生処理及び再使用に適したように指定又は意図した医療機器。
注記 医療機器製造業者が,単回使用を指定又は意図した医療機器ではない。
3.39
サービス(services)
外部から供給を受けるもので,装置が正常な機能を発揮するのに必要なもの。
例えば,電気,水,圧縮空気,排水。
(ISO/TS 11139:2006の定義2.41参照)
3.40
単回使用医療機器(single use medical device)
医療機器製造業者が,1回限りの使用を指定又は意図した医療機器。
3.41
あらかじめ定める(specify)
承認を受けた文書の中で詳細を明記すること。
(ISO/TS 11139:2006の定義2.42参照)
3.42
芽胞対数減少,SLR(Spore-Log-Reduction,SLR)
最初の芽胞の菌数N0の対数から最後の芽胞の菌数NUの対数を引いた数。
(ISO 14161:2009の定義3.19参照)
注記 あらかじめ定めた条件下でのばく露によるバイオロジカルインジケータ又は接種したものの上
の芽胞数の減少について示す。
――――― [JIS T 0801 pdf 11] ―――――
9
T 0801 : 2016 (ISO 11135 : 2014)
直接計数法では,
SLR log N 0log Nu
ここに, N0 : 最初の菌数
Nu : 最後の菌数
フラクションネガティブ法では,
q
SLR log N0 log ln
n
ここに, N0 : 最初の菌数
q : 試験したサンプル数
n : 菌の生育を示さなかったサンプルの数
インジケータの生残が認められなかった場合,正確なSLRの計算ができない。1個のインジケータの生
残が確認された場合,SLRはlog N0より大きいと報告することができる。
3.43
無菌(sterile)
生育可能な微生物が存在しないこと。
(ISO/TS 11139:2006の定義2.43参照)
3.44
無菌バリアシステム(sterile barrier system)
微生物の侵入の防止及び使用時点での製品の無菌提供を可能にする最低限の包装。
(ISO/TS 11139:2006の定義2.44参照)
3.45
無菌性(sterility)
生育可能な微生物が存在しない状態。
注記1 実際には,そのような微生物の存在しない絶対的な状態を証明することはできない。
注記2 3.47滅菌を参照。
(ISO/TS 11139:2006の定義2.45参照)
3.46
無菌性保証水準,SAL(sterility assurance level,SAL)
滅菌後に,生育可能な1個の微生物が製品上に存在する確率。
注記 SALは定量値として一般的に,10−3又は10−6と表す。この定量値を無菌性保証に適用すると
きは,10−6のSALは10−3のSALよりも小さい値であるがより高い無菌性保証を与える。
(ISO/TS 11139:2006の定義2.46参照)
3.47
滅菌(sterilization)
製品を生育可能な微生物が存在しない状態にするために用いる,バリデートされたプロセス。
注記1 滅菌プロセスでは,微生物の不活化は指数関数で表現される。したがって,個々の製品に生
残する生育可能な微生物は,確率論の観点から表現できる。この確率は,非常に低い数に減
らすことはできるが,決してゼロに減らすことはできない。
注記2 3.46無菌性保証水準を参照。
(ISO/TS 11139:2006の定義2.47参照)
――――― [JIS T 0801 pdf 12] ―――――
10
T 0801 : 2016 (ISO 11135 : 2014)
3.48
滅菌サイクル(sterilization cycle)
密閉された滅菌チャンバ内で実施する,脱気,コンディショニング(行う場合),エチレンオキサイド,
不活性ガス(行う場合)導入,エチレンオキサイドによるばく露,エチレンオキサイドの除去,並びにフ
ラッシング(行う場合)及び空気又は不活性ガスの追加からなる処理。
3.49
滅菌負荷(sterilization load)
滅菌プロセスを用いて一緒に滅菌される,又は滅菌された製品。
(ISO/TS 11139:2006の定義2.48参照)
3.50
滅菌プロセス(sterilization process)
あらかじめ定めた無菌性についての要求事項を達成するための一連の活動又は操作。
(ISO/TS 11139:2006の定義2.49参照)
注記 この一連の活動又は操作には,あらかじめ定めた条件でのプレコンディショニング(必要な場
合),エチレンオキサイドヘのばく露及びエチレンオキサイド並びにその副生成物除去に必要な
全ての後処理を含む。これには滅菌プロセスに先立つ全ての洗浄,消毒又は包装操作は含まな
い。
3.51
滅菌専門家(sterilization specialist)
利用する滅菌技術,材料への影響及び微生物について技術的知識をもつ者。
3.52
滅菌剤(sterilizing agent)
あらかじめ定めた条件下で,無菌性を達成するために十分な殺菌作用をもつ物理的若しくは化学的媒体
又はその組合せ。
(ISO/TS 11139:2006の定義2.50参照)
3.53
生残曲線(survivor curve)
定めた条件下での滅菌剤へのばく露の増加に対応する微生物数の不活化を図式的に表現したもの。
(ISO/TS 11139:2006の定義2.51参照)
3.54
無菌試験(test for sterility)
最終プロセスを経た製品に対して実施する薬局方で定義された技術的操作。
(ISO/TS 11139:2006の定義2.53参照)
3.55
無菌性の試験(test of sterility)
開発,バリデーション又は適格性の再確認の一部として実施する技術的操作で,製品又はその一部に生
育可能な微生物の存在の有無を判定するために行う試験。
(ISO/TS 11139:2006定義の2.54参照)
3.56
有効チャンバ容積(usable chamber volume)
――――― [JIS T 0801 pdf 13] ―――――
11
T 0801 : 2016 (ISO 11135 : 2014)
固定部品又は可動部品によって制限されない,滅菌負荷を入れることができる滅菌チャンバ内の使用で
きるあらかじめ定めた空間。
注記 チャンバ内のガス循環のための空間は有効容積には含まない。
3.57
バリデーション(validation)
プロセスが,恒常的にあらかじめ決められた仕様に適合する製品が得られることを確立するために,要
求される結果を得て,記録し及び解釈するための文書化した手順。
(ISO/TS 11139:2006の定義2.55参照)
3.58
バージン材料(virgin material)
使用されていないか,又はその材料の製造以外の処理をしていない材料。
4 品質マネジメントシステム
4.1 文書化
4.1.1 開発,バリデーション,日常管理及び滅菌からの製品リリースの手順をあらかじめ定めなければな
らない。
4.1.2 この規格が要求する文書及び記録は,あらかじめ指名した職員(4.2.1参照)によってレビューし,
承認しなければならない。文書及び記録は,JIS Q 13485の該当する箇条によって管理しなければならない。
4.2 経営者の責任
4.2.1 この規格の要求事項を実施し,これに適合するための責任及び権限をあらかじめ定めなければなら
ない。責任は,JIS Q 13485の該当する箇条によって,力量のある職員に割り当てなければならない。
4.2.2 この規格の要求事項を,他の品質マネジメントシステムの組織によって実行する場合は,それぞれ
の組織の責任及び権限をあらかじめ定めなければならない。
ヘルスケア施設が再使用可能医療機器の滅菌を外部委託する場合,バリデーションと滅菌した製品のリ
リースはヘルスケア施設の責任である。
4.3 製品実現
4.3.1 購買の手順をあらかじめ定めなければならない。これらの手順は,JIS Q 13485の該当する箇条に
適合しなければならない。
4.3.2 製品の識別及びトレーサビリティの手順をあらかじめ定めなければならない。これらの手順は,JIS
Q 13485の該当する箇条に適合しなければならない。
4.3.3 この規格の要求事項に適合するために,試験用の計器を含む全ての機器の校正について,JIS Q
13485又はJIS Q 10012の該当する箇条に適合したシステムを構築しなければならない。
4.4 測定,分析及び改善-不適合製品の管理
不適合と認定した製品の管理,修正,是正処置及び予防処置の手順をあらかじめ定めなければならない。
これらの手順は,JIS Q 13485の該当する箇条に適合しなければならない。
5 滅菌剤の特性
5.1 一般
この箇条の目的は,滅菌剤を特定し,その微生物殺滅効果を立証し,微生物殺滅効果に影響する因子を
識別し,滅菌剤へのばく露が材料に与える影響を評価し,職員の安全及び環境保護への要求事項を明確に
――――― [JIS T 0801 pdf 14] ―――――
12
T 0801 : 2016 (ISO 11135 : 2014)
することである。この活動は,試験又は試作システムで実施してもよい。その場合,最終的な装置の仕様
(6.3参照)は,試験又は試作システムで実施した実験的研究の結果に関連付けなければならない。この規
格において滅菌剤はEOである。
5.2 滅菌剤
滅菌剤の仕様には,該当する場合,有効期間でEOを仕様の範囲内に維持できる貯蔵条件を含めなけれ
ばならない。
5.3 微生物殺滅効果の有効性
一般に認められた組成外のEO又は新規の希釈剤を使用する場合は,これらの微生物殺滅効果の有効性
についてのデータを作成(開発)しておかなければならない。
注記 EOの微生物の不活化については多くの文献がある。これらの文献には,微生物の不活化に影
響するプロセス変数についての情報が記載されている。ただし,この規格ではこのような微生
物不活化についての一般的な研究を参照することは要求しない。
5.4 材料への影響
医療機器の製造に用いる様々な材料に対してEOが与える影響については,多くの文献があり,これら
の文献は,EOで滅菌される医療機器の設計及び開発に携わる者に有用である。この規格では,材料に及
ぼす影響についての個別の検討を行うことは要求しないが,製品自体に対するEOの影響については,検
討を行うことを要求している(箇条7参照)。
5.5 安全性及び環境
5.5.1 EO及びその希釈剤(ある場合)の安全データシート(SDS)又は類似の安全性情報を利用できる
ようにしなければならない。職員の健康及び安全を保護する必要な手段を明確にしなければならない。
5.5.2 滅菌プロセスを実施することによって環境が被る潜在的な影響について評価するとともに,環境を
保護する方法を明確にしなければならない。潜在的な影響,管理するための方法を含んだこの評価は文書
化しなければならない。
5.5.3 EOの使用者は,EO及びその希釈物並びに副生成物の放出及び廃棄については,国,地方及び国
際的な要求事項に従わなければならない。
6 プロセス及び装置の特性
6.1 一般
6.1.1 この箇条の目的は,滅菌プロセスを安全に再現性よく運用するために必要な滅菌プロセス全体及び
装置を定義することである。
6.1.2 既存のプロセスを製品の滅菌に使用する場合,この箇条の内容は必要ではないが,そのプロセス及
び装置は,6.2及び6.3で識別した変数が,日常の生産のプロセス仕様に含まれていることを確実にするた
めに,レビューをするとよい。
6.2 プロセスの特性
6.2.1 プロセスの特性には,少なくとも次の事項を含めなければならない。
a) O滅菌プロセスに必要なフェーズの識別
b) 各フェーズのプロセス変数の識別
c) プロセス変数の文書化
注記 製品の定義(箇条7参照)で開発されたデータは滅菌プロセスの特性に影響することがある。
6.2.2 滅菌プロセスのフェーズには次を含む。
――――― [JIS T 0801 pdf 15] ―――――
次のページ PDF 16
JIS T 0801:2016の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 11135:2014(IDT)
JIS T 0801:2016の国際規格 ICS 分類一覧
JIS T 0801:2016の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISQ10012:2011
- 計測マネジメントシステム―測定プロセス及び測定機器に関する要求事項
- JIST0993-7:2012
- 医療機器の生物学的評価―第7部:エチレンオキサイド滅菌残留物
- JIST11737-1:2013
- 医療機器の滅菌―微生物学的方法―第1部:製品上の微生物群の測定方法
- JIST11737-2:2013
- 医療機器の滅菌―微生物学的方法―第2部:滅菌プロセスの定義,バリデーション及び維持において実施する無菌性の試験